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インバウンドマーケティングとは?必要なコンテンツ・事例・指標などまとめました!

記事公開日:2020/06/15
最終更新日:2023/11/17
インバウンドマーケティングとは?必要なコンテンツ・事例・指標などまとめました!

インバウンドマーケティングとは、顧客が欲しい情報や顧客の課題を解決するような情報をブログやオウンドメディア、SNSなどで発信することで見つけてもらい、興味を持ってもらうことで最終的に自社製品やサービスの購買につなげるマーケティング手法です。現代の購買プロセスに合った概念として近年新たに注目されています。

インバウンドマーケティングは勧誘電話やダイレクトメール、飛び込み営業などの従来の営業手法とは大きく異なります。企業からの一方的なアプローチではないこと、コンテンツの内容も企業が発信したい情報ではなくあくまでも顧客のニーズに寄り添ったものである点が特徴です。

本コラムではインバウンドマーケティングの手法や指標、成功事例、おすすめの参考本をご紹介します。インバウンドマーケティングに今まさに取り組もうとしている方、すでに導入しているがなかなか成果が見えないという方もぜひ参考にしてみてください。



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インバウンドマーケティングとは?

インバウンドマーケティング(Inbound Marketing)とは、ブログや動画、ウェビナー、ホワイトペーパーなどのWebコンテンツを制作・公開し、GoogleやYahoo!などの検索結果で上位に表示されたりSNSで拡散されたりするような施策を講じて、見込み顧客の自発的な検索などによって見つけてもらい、興味を持ってもらうことで最終的に自社製品やサービスの購買につなげるマーケティング手法です。

インバウンドマーケティングでは顧客の自発的なアプローチによって「見つけてもらう」だけでなく、そのコンテンツの内容に魅力を感じてもらい、興味を持ってもらうことが重要です。その後、購買を促し、リピート顧客へと育てていく部分はリードナーチャリングの手法にもつながります。

インバウンドマーケティングを実践するためのコンテンツ制作や施策、分析、運用には手間とコストがかかりますが、コンテンツそのものが資産として蓄積されることはメリットのひとつです。その点はコンテンツマーケティングの考え方に共通しています。

なお、観光戦略や地方創生の文脈で使われる「インバウンドビジネス」「インバウンド消費」などの「インバウンド」は外国人旅行者が日本を訪れること(訪日旅行)を指しますが、インバウンドマーケティングでは「(外部から)入ってくる」ことを指します。

参考記事:

リードナーチャリングとは?見込み客を顧客へ育成する手法と事例

リードジェネレーションとは?手法・注意点・メリット・デメリットなどをまとめました!

アウトバウンドマーケティングとの違い

アウトバウンドマーケティングは営業電話や訪問営業、ダイレクトメールなど従来型の営業活動によるマーケティング手法を指します。

アウトバウンドマーケティングは企業が積極的に営業や広告を仕掛けていくプッシュ型であるのに対し、インサイドマーケティングは潜在顧客が自発的な行動によって見つけてくれるのを待つプル型であり、受動的な要素があります。

アウトバウンドマーケティングとインサイドマーケティングは対義をなし、それぞれのデメリットを相互に補完することもできます。単独で実施するよりも必要に応じて組み合わせていくと良いでしょう。

たとえば、見込客(リード)の課題やニーズがすでに顕在化している場合は、インバウンドマーケティングでリードの方からコンテンツを見つけてもらうことがたやすいですが、潜在的である場合は、コンテンツ設計に工夫が求められます。そういった場合は、テレアポやDM、広告などのアウトバンドマーケティングの方が手っ取り早いといえます。

インバウンドマーケティングが注目される理由

インバウンドマーケティングが注目されるようになった理由には、新規顧客の獲得にあたって従来型の広告や営業が通用しなくなってきたことが挙げられます。

現代の消費者はインターネットの普及によって情報過多の状態にあり、購買行動をはじめとして欲しい情報はいくらでも自分自身で探せるようになりました。逆に、自分が欲しくない情報はシャットアウトする傾向が生まれ、プッシュ型の広告や営業を敬遠し、繰り返し登場するバナー広告を邪魔だと感じてスキップするようになってきました。

このような状況下でユーザー(潜在顧客)に「自分が欲しい情報」だと認識してもらい、アプローチしてもらうには、情報収集の最初の段階での選択肢に入っていなければなりません。そこで、消費者に嫌われにくいアプローチであるインバウンドマーケティングが注目されるようになったのです。

インバウンドマーケティングのメリット・デメリット(課題)

インバウンドマーケティングを導入することで得られるメリットと、想定されるデメリット(課題)はおもに次の通りです。

メリット

顧客との関係を構築できる

「押し売り」ととられるような一方的なアプローチではないので顧客に受け入れられやすい。顧客に嫌われるリスクが低く、好印象や安心感を持ってもらえる。

営業活動のコスト削減

良質なリード(見込み客)を獲得することで営業活動を効率化でき、営業コストと広告・宣伝コストを省くことができる。

コンテンツが資産になる

顧客が欲しいであろう情報をもとにしたコンテンツを蓄積していけば長期的に営業活動に寄与する資産となり、価値を持ち続ける。

自社メディアを持つことでそこに訪れる顧客の興味・関心の傾向を知ることができ、次につなげられる点もメリット。

SNSでの拡散が期待できる

顧客に評価されたコンテンツはSNSで拡散される可能性がある。顧客がSNSにあげる口コミ(レビュー)は他の見込み客にとって信頼度の高いものであり、宣伝効果が期待できる。

デメリット

費用対効果が不透明

企業が積極的にアプローチしていくアウトバウンドマーケティングと比較すると、広告費に対する効果測定などができない分、予算に対する効果が把握しづらい。

人的コストがかかる

コンテンツの発信と運営を定期的・継続的に行うためには担当者が必要になる。コンテンツのライティングなどをアウトソーシングする場合も同様で、体制の整備が必要になる場合も。

成果が出るまでに時間がかかる

インバウンドマーケティングでは効果が明らかになるまでに一定の時間を要するのが一般的。中長期的施策となる覚悟が必要であり、短期的な効果を望むなら広告を利用したほうが良い場合もある。

このようなメリット・デメリットをふまえると、インバウンドマーケティングは単独で実践するのではなく、短期的に結果を求めやすく効果測定のしやすいアウトバウンドマーケティングと並行して実践するのが好ましいケースもあります。

対象となる製品やサービスの認知度も大切な判断ポイントです。すでに広く知られている製品・サービスであれば見込み客に認知されている可能性が高く、インバウンドマーケティングの効果を見込めるでしょう。

しかし、認知度の低い製品・サービスはそもそも「見つけてもらう」ことが難しく、逆効果となる可能性もあります。

認知度の低いものや認知度が上がるまでの期間は従来のプッシュ型営業であるアウトバウンドマーケティングのほうが有効でしょう。

参考記事:

オウンドメディアとは?目的や事例をわかりやすく解説!

5.インバウンドマーケティングの手法

インバウンドマーケティングの流れは、大きく「(1)コンテンツでリードを惹きつける」「(2)リードとの関係を構築する」「(3)クロージング」の3段階で行います。

それぞれ、具体的な手法を以下でご紹介いたします。

(1)コンテンツでリードを惹きつける

まずは、見込客(リード)に自社を見つけてもらうために、リードが求めているコンテンツを提供(公開)します。
この段階は、コンテンツマーケティングと共通です。

具体的なコンテンツ提供の手法としては、主に次の3つがあります。

Webサイト

デジタルでコンテンツを届ける方法として中心となるのが、Webサイトです。
リードが課題を抱えたときにはまず、GoogleやSNSで検索することが考えられます。

具体的には、Webページ、ブログ記事(オウンドメディア記事)、SNSなどがあり、形式としてはテキストのほか、動画やホワイトペーパーなどがあります。

リードが検索した際に自社のコンテンツを見つけてもらうためにはSEO対策も必要になってきます。

【関連記事】

メール

メールを使ってコンテンツを届ける方法です。
登録者全員へ同じ内容を送るメールマガジンから、リードをセグメントし、それぞれにマッチするコンテンツを届けるセグメントメールなどがあり、この部分はメールマーケティングの手法と共通です。

【関連記事】

セミナー

オフラインでコンテンツを届ける方法として、セミナーがあります。
リードの抱える課題に合わせたテーマで開催しましょう。
講師としては、自社の社員を立てるほか、外部から招いたり、他社と共催して登壇してもらう方法があります。

最近は、新型コロナウイルス感染拡大の影響もあり、オンラインでセミナーを行う「ウェビナー」が主流になっています。

(2)リードとの関係を構築する

(1)で用意したコンテンツにリードがアクセスしてくれたら、そのリードとの関係を構築していきましょう。

具体的には、マーケティングオートメーション(MA)ツールや、メルマガ登録フォーム、ホワイトペーパーダウンロードフォームなどから得られるリード情報をもとに、最適なコミュニケーションを取っていきます。

多くのケースでは、さらにコンテンツを提供していくこととなります。その点では(1)と近しいですが、セグメントまたはパーソナライズして情報を届けることで、より的を射たコンテンツの提供が可能になっていきます。

セグメントメールやパーソナライズしたWebページの表示など、リードナーチャリングと同様の手法となります。

【関連記事】

(3)クロージング

(2)までに顧客との関係性を構築したら、顧客化するためにクロージングを行います。 具体的には、商品・サービス紹介の案内を送り、電話やWebサイト上のCTAボタンから申し込みを促してクロージングします。

もしくは、営業部門へホットリードとしてパスし、アプローチしてもらい、直接クロージングする方法もあります。

インバウンドマーケティングの目標(KGI)と指標(KPI)

インバウンドマーケティングで最も重視されるのは、潜在顧客に自社メディアやコンテンツを見つけてもらい、最終的にリード(見込み客)へと育てていくことです。

新規顧客の獲得から営業効果の測定まで、インバウンドマーケティングの目標(KGI)と指標(KPI)の一例をご紹介します。

インバウンドマーケティングの目標(KGI)

インバウンドマーケティングの目標は一般的に次のように設定されます。

  • リード(見込み客)の獲得
  • トラフィック流入の増加
  • 営業の効率化
  • 自社ブランドの強化

インバウンドマーケティングの指標(KPI)

見込み客を自社サイトに惹き付けて「見つけてもらう」ことの効果をみるには、次のような指標(KPI)が考えられます。

  • 新規リード獲得数(例:月間〇〇〇〇人)
  • お問い合わせ数(例:〇月までに〇〇件)

また、カスタマージャーニーのフェーズ(認知・検討・決定)に沿った指標(KPI)の場合は次のように考えられます。

  • 認知……エントランス数/新規コンタクト数
  • 検討……ランディングページのページビュー
  • 決定……新規取引数

以上のようなインバウンドマーケティングのROI(Return On Investment)を証明するためには、営業とマーケティング部門の連携を強化することが必要です。また、ブログやSNSなどコンテンツの種類ごとに異なるKPIを設定する場合もあるでしょう。

数値目標の効果測定には、CRM(顧客管理システム)、MA(マーケティングオートメーション)などの営業支援ツールを利用するのがおすすめです。

参考記事:

「MA」「SFA」「CRM」どれも営業支援ツールだけどどう違うの?

インバウンドマーケティングのために必要なコンテンツ

インバウンドマーケティングは単に情報を発信するに終わらず、お客様が求めるコンテンツを興味・関心の段階(購買プロセス)に沿って準備し、お客様が求めるタイミングを見極めて届けることが大前提です。そのために必要となる具体的な手法の一例をご紹介します。

1、 インバウンドマーケティングの目的・目標の設定

たとえば「新規リードの獲得」であれば「月間〇〇〇人」「〇月までに〇〇〇〇人」など具体的な数値目標や期限を設定しましょう。

2、 ペルソナ設定(ターゲットの絞り込み)

自社サイトに訪れたユーザーの行動を分析し、ターゲット像を明確化します。

【参考記事】ペルソナ設定って?作り方は?~顧客の心動かすマーケティングの基礎~~

3、 カスタマージャーニーに沿ったシナリオ設計

ユーザーにコンテンツを読んでもらうにあたり、どのタイミング、どのチャネルが最適かという設計図を描いていきます(カスタマージャーニーマップ)。

4、 コンテンツ作成

ユーザーの興味・関心に沿ったコンテンツをSEOによって複数作成します。その際には、見込み客の購買意欲のステータス(見込みの度合い)を見極めて段階ごとにアプローチの仕方を変えていくこと、つまりカスタマージャーニーに沿った施策が重要です。

●潜在層(無関心フェーズ)

ターゲットとなる見込み客は何らかの課題を抱え、課題の解決に役立ちそうな製品やサービスを探して情報収集を始めます。

・導入コンテンツ……該当する課題を解決するためのヒント集・ノウハウ情報、Q&A記事、お役立ちコラム、ニュース記事

●純顕在層(課題認識~ニーズ高まるフェーズ)

見込み客はWeb検索などの自発的な情報収集の中で興味のあるもの、有効そうなものを見つけ、アクセスします。

・見込み客育成コンテンツ……商品・サービスの詳細情報、お客様のレビュー、自社製品の導入事例

●顕在層(解決模索~条件定義フェーズ)

見込み客は課題解決のための製品・サービスを絞り込み、比較検討のうえ購入(導入)の検討に入ります。

・顧客獲得コンテンツ……機能・料金等の紹介資料、お問い合わせ実例、ホワイトペーパー、セミナー・ウェビナー

【参考記事】BtoB企業の『デジタルマーケティング』はカスタマージャーニーに沿って

5、 コンテンツ配信

完成したコンテンツを目標とカスタマージャーニーマップに沿ったタイミングで配信します。追って効果検証ができるよう、タイトルや配信状況の記録を取っておきます。

インバウンドマーケティングの成功事例

インバウンドマーケティングの成功事例を紹介します。導入する際の参考にしてみてください。

BtoB企業での成功事例

株式会社ブイキューブ

https://jp.vcube.com/

Web会議用のビジュアルコミュニケーションツールの企画・開発を行う株式会社ブイキューブでは、マーケティング活動の売上貢献状況を可視化するためにMA(マーケティングオートメーション)ツール「Hubspot」を導入し、2年間で受注金額が約2.4倍に。 カスタマージャーに沿って必要なコンテンツをピックアップし、ブログ記事は「構成」を作成してから発注するなどしてユーザーの特性に合わせたコンテンツ表示を実践しました。

2018年2月からスタートし、記事公開後8ヵ月でオーガニック流入数は40~45倍、総セッション数は約5倍にまで向上したといいます(予測値)。また、開催したハンズオンセミナーでは毎回、約半数の参加者が案件化につながるという成果を得ています。

【参考記事】

「CONTENT MARKETING DAY 2019」レポート 第四回「V-CUBEの「コンテンツマーケティング × テクノロジー」 完全内製化1400日の軌跡」

今、一番使われているMAは1位:Pardot、2位:BowNow、3位:Marketoという結果に。国産MAツールも2社ランクイン!

株式会社キーワードマーケティング

https://www.kwm.co.jp/

Web広告の運用代行事業などを行う株式会社キーワードマーケティングでは、2019年2月よりマーケティングチームとインサイドセールスチームを本格稼働させ、インバウンドでの顧客の取り込みに注力しています。MAツール「Bow Now」を導入して資料ダウンロードなどから得られるリード情報を一元管理し、ホットリードを抽出。そのアクセス状況を分析することで具体的な仮説を立てての荷電アプローチを実施するなど、アウトバウンド営業の効率化を実現。同時に顧客にとってより有意義な情報を提供することに成功しました。

【参考記事】

BowNowがマーケティング部門とインサイドセールスの立ち上げに貢献!|株式会社キーワードマーケティング様

freee株式会社

https://corp.freee.co.jp/

クラウド会計ソフト・クラウド給与計算ソフトを提供するfreee株式会社は、自社サイトで製品を紹介するほか、動画による詳しい解説や導入事例を紹介するページなど充実した内容を取り揃えています。同時に公式ブログやFacebook、twitterなどのSNSを活用し、顧客にとって有益なコンテンツを発信し続けることで潜在顧客や見込み客の興味を惹き付けることに成功。同社の主要ターゲットである中小企業の経営層や個人事業主を支援するためのサイト「経営ハッカー」を運営し、顧客との関係強化に役立てています。

株式会社土屋鞄製造所

https://tsuchiya-kaban.jp/

ランドセルから始まった皮革製品メーカー、株式会社土屋鞄製造所はBtoC企業のオウンドメディアとSNSでの成功事例です。公式サイトでのブログと並行してFacebookを開設し、写真による商品紹介のほかおすすめの使い方、手入れの仕方、愛用者インタビューなどをサイトと連動して発信。公開初年に28万人以上のファンを集めて公式サイトへの流入を強化することに成功しています。Instagramの活用にも注力し、Instagramの共同創業者兼CEOであるケビン・シストロム氏が140万人のフォロワーを持つ自身のアカウントで「私は土屋鞄の持つストーリーが大好きだ」などと絶賛したことが話題になりました。

インバウンドマーケティングの参考本

インバウンドマーケティングの導入にあたって理解を深めつつ、他社の事例などから具体的な実践方法について学べる本をご紹介します。

BtoBウェブマーケティングの新しい教科書 営業力を飛躍させる戦略と実践

著:渥美 英紀 出版:翔泳社(2017年1月)

BtoB業界の売上アップ・ブランド強化・営業改善で多数の実績を持つ著者が、BtoBマーケティングの基本的な考え方から戦略の立て方までを網羅的に解説する教科書的な本。現状の課題の把握からコンテンツ設計など段階的な取り組み方を学ぶことができ、マーケティング初任者から中堅者まで幅広くおすすめです。

[目次の一例]

Chapter1 【準備編】BtoBのウェブマーケティングとは?

Chapter2 【戦略編】自社のあるべきモデルを考える

Chapter3 【戦術編】戦略を実現する作戦を練る

Chapter4 【推進編】成功確率の高い仕組みを作る

Chapter5 【まとめ】

引用元:翔泳社

WEB営業や自社でコンテンツ運用など考えている方は一読することをお勧めしたいです。

単なるテクニック集ではなく、ウェブを利用した営業・マーケティングに携わる人が知っておくべき基本であり、教科書だと思う。

引用:Amazonレビュー

ベテラン営業マンと若手Web担当者がコンビを組んだら? 勝ち抜く企業のBtoBマーケティング

著:志水哲也 出版:徳間書店(2016年9月)

ビジネス小説仕立てのユニークな入門書。Webサイトをいかに営業に活かしていくかが説かれ、楽しく読み進めながらインバウンドマーケティングについて体系的な知識を得ることができます。

Webを核にしたインバウンドマーケティングがBtoB企業の営業にの営業には不可欠だということに、主人公たちがともに気づく過程が描かれ、具体的なツールの使い方も登場するので参考になります。

[目次の一例]

プロローグ お客に会えない!ベテラン営業マンの大失態―変化したビジネス環境に求められる発想の転換

第1章 むくわれないウェブ担当、成果の出せないベテラン営業マン―努力を業績につなげるために大切なことは?

第2章 営業とウェブ担当、異色のコンビ結成―インバウンドマーケティングは現場を救うのか!?

第3章 プロジェクトチームの挑戦と成長―ペルソナ、バイヤーズジャーニー…顧客の気持ちを深く読みとく

第4章 チームが仕掛ける営業革命―見込み客を顧客へ育てるリードナーチャリングの極意!

第5章 マーケと営業の最強タッグ―インサイドセールスで確度を高め、クロージングの精度を上げる

エピローグ 目指せ、グローバルシェア!―インバウンドマーケティングで世界の見込み客をファンにする

引用元:Amazon

「起きている状況とそれに対する解決策」の関係がとても分かりやすく、門外漢の私にもすらすら読み進めることができました。

流行のインバウンドマーケティングの基礎から応用まで、読みやすいドラマ仕立てのビジネス小説として、良く考えられています。

引用:Amazonレビュー

はじめてのカスタマージャーニーマップワークショップ(MarkeZine BOOKS) 「顧客視点」で考えるビジネスの課題と可能性

著:加藤 希尊 出版:翔泳社(2018年9月)

国内企業1,000社が体験したワークショップをまとめた一冊。カスタマージャーニーマップを作成する方法をワークショップ形式の解説本です。

自社の製品やサービスに人々がどのように出会い、興味を持ち、購入に至るのかのステップと選ばれるための具体的な手法がわかりやすく説明され、初心者におすすめです。「ペルソナシート」やツールのダウンロードも可能。

[目次の一例]

第2章 ワークショップを成功に導くために

第3章 マップを作ってみよう(B2C編)

第4章 マップを作ってみよう(B2B編)

第5章 事例で学ぶマップの活用

 ‐B2C事例:チャコット、バリューマネジメント、JCB

 ‐B2B事例:トレタ、ビズリーチ、ユーザベース

第6章 マップからアクションにつなげよう

●マップの表現力を高めるカードとシートをダウンロード

より具体的に顧客をイメージできるよう、読者に3つのツールをPDFファイルとしてダウンロード提供しています。

  • 感情カード
  • 接点カード
  • ペルソナシート(B2C/B2B)

引用元:Amazon

本書はカスタマージャーニーを正しく理解し援用するためのポイントが体系的かつ平易に説明されており、まず形から入ろうとしている人は立ち止まって一読する価値がおおいにある。ペルソナの決め方、スコープの設定、カスタマージャーニーのバリエーションを持つことはアリなのか。読みやすいからと読み飛ばさず、きちんとした理解を獲得した上で、この優れたツールを活用していきたいものだ。

引用:Amazonレビュー

まとめ

従来のマーケティング手法や営業活動に限界を感じ、現在の消費者の行動に合わせた手法であるインバウンドマーケティングを導入する企業が増えています。

広告コストを抑えることができますし、商品やサービスの情報を発信することが中心という点では導入のハードルは一見低そうですが、どんなにすぐれたコンテンツを揃えても、ターゲットとなる潜在顧客にアクセスしてもらえなければ意味がありません。

インバウンドマーケティングではコンテンツ制作者とマーケティング、営業が連携することが肝要です。営業支援ツールを活用し、社内のリソースに合わせて無理なく実践できるところから始めてみてはいかがでしょうか。



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