BtoB企業が問い合わせを増やす方法とは?Webサイトでできる8つの方法
BtoB企業が持続的に成長していくためには、売上アップが必要です。
そのためには、問い合わせ件数の増加が重要な課題となってきます。
問い合わせのチャネルは、電話からWebサイトにシフトしていますが、多くの企業では、Webサイトを活用したマーケティングが十分に機能していないのが現状です。
特に、中小企業ではデジタル化の遅れやリソース不足が障壁となっています。
そこで、この記事では、効果的なSEO対策や問い合わせフォームの改善など、特にBtoB企業に向けて、すぐに実践できる具体的な方法をご紹介します。
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目次
BtoB企業がWebサイトからの問い合わせを増やす6つのメリット
BtoB企業にとってWebサイトを活用して問い合わせを増やすことは、単なる顧客接点の拡大にとどまらず、ビジネス全体の成長に大きく寄与します。
以下では、その具体的なメリットを6つご紹介します。
1.リード獲得を効率化できる
Webサイトは24時間365日稼働する営業マンのような存在です。
潜在顧客は自分の都合の良い時間に情報収集を行い、興味を持った際に問い合わせフォームから気軽にコンタクトを取ることができます。
このフローは、従来の営業活動に比べると、時間とコストを大幅に削減し、効率的なリード獲得を可能にします。
たとえば、展示会への出展は多額の費用と準備期間が必要ですが、Webサイトは一度構築すれば、継続的にリード獲得の機会を提供してくれます。
2.マーケティングコストを削減できる
Webサイトを利用することで、リード獲得のコストを大幅に削減できます。
広告費をかけて短期的な効果を狙う方法もありますが、SEO対策やホワイトペーパーの提供など、比較的低コストで継続的な集客が可能な施策を組み合わせることで、費用対効果を最大化できるのです。
3.ターゲティング精度を向上できる
Webサイトへのアクセス状況や問い合わせ内容を分析することで、顧客のニーズや興味関心を深く理解することができます。
アクセスしたページ、滞在時間、ダウンロード資料などから、どの製品・サービスに関心を持っているのか、どの程度の検討段階にあるのかを把握し、よりパーソナライズされたアプローチが可能になります。
これが、質の高いリードの獲得や、ひいては成約率向上につながります。
たとえば、特定の製品ページへのアクセスが多い場合、その製品に関する詳細な資料をメールで送付するなど、顧客のニーズに合わせた情報提供を行うことができます。
4.ブランドイメージを向上できる
洗練されたデザインや質の高いコンテンツ、スムーズな問い合わせ導線を持つWebサイトは、企業の信頼性や専門性を高め、ブランドイメージ向上に貢献してくれます。
顧客はWebサイトを通じて企業の理念や価値観に触れ、企業に対する理解を深めます。
これが競合他社との差別化にもつながり、顧客ロイヤリティの向上も期待できます。
5.データに基づく営業戦略を立案できる
Webサイトからの問い合わせデータは、貴重なマーケティング情報となります。
問い合わせ件数の推移や、問い合わせ内容の分析、成約率との相関関係などを分析することで、効果的な営業戦略の立案が可能になります。
たとえば、特定のキーワードで検索してきたユーザーからの問い合わせが多い場合、そのキーワードに関連するコンテンツを強化することで、さらなるリード獲得を目指せます。
6.Webサイトが顧客との関係構築の基盤となる
Webサイトは、単なる問い合わせ窓口としてだけでなく、顧客との関係を育む基盤としても活用できます。
リード獲得後も、メール配信やコンテンツ更新を通じて顧客との接触を継続し、信頼関係を築くことが重要で、Webサイトはそのハブとなります。
さらに、マーケティングオートメーション(MA)ツールを活用することで、一人ひとりのニーズに合わせたコミュニケーションが可能になります。
BtoB企業がWebサイトからの問い合わせを増やす8つの方法・施策
では、具体的にWebサイトからの問い合わせを増やす方法を見ていきましょう。
1.ターゲットを明確化し、ペルソナを設定する
まず、BtoB企業が効率的に問い合わせを増やすには、ターゲット層を明確にすることが重要です。顧客の課題やニーズを深く理解し、ペルソナを具体的に設定することで、効果的なマーケティング施策が可能になります。
ターゲットを明確化し、ペルソナを設定することで、Webサイト訪問者へ響くメッセージを効果的に伝えられるようになります。漠然とした「誰にでも訴求する」コンテンツではなく、特定のニーズや課題を持つ層に絞り込んだコンテンツを提供することで、共感を生み出し、問い合わせにつながる可能性が高まります。
たとえば、人事システムを販売する企業であれば、「30代~40代の人事部長、従業員数100名~500名の企業、課題は採用業務の効率化」といった具体的なペルソナを設定することで、Webサイトコンテンツや広告を最適化できます。
ただし、ターゲット明確化とペルソナ設定はあくまで出発点。設定後も定期的な見直しと改善が必要です。市場の変化や顧客ニーズの進化に合わせてペルソナをアップデートすることで、常に最適なメッセージを届け続けることができます。
2.SEO対策を徹底する
SEO(Search Engine Optimization/検索エンジン最適化)は、BtoB企業の問い合わせを増やすための基本戦略です。
以下の3つのポイントが重要です。
- キーワード選定…業界特有のキーワードを選定し、特に「BtoB」や「問い合わせ増加」に関連するワードを活用します。
- メタデータの最適化…ページタイトルやメタディスクリプションを適切に設定し、クリック率を向上させます。
- 内部リンク構造…関連コンテンツを互いにリンクさせ、ユーザーと検索エンジンの利便性を向上させます。
これらの施策により、検索結果の上位表示を目指し、より多くの潜在顧客を集客できるでしょう。
3.価値あるコンテンツを提供する
見込み客の信頼を得るためには、役立つ情報を提供するコンテンツが欠かせません。
たとえば、以下のような形式が効果的です。
ブログ記事
定期的な情報発信を通じて、Webサイトへのアクセス数を増やし、潜在顧客との接点を創出します。SEO対策を施すことで、検索エンジンからの流入増加も期待できます。
ブログ記事のポイント:
- ターゲット層が検索するキーワードを調査し、タイトルや本文に自然に組み込む
- 読者にとって有益な情報を提供し、共感を呼ぶようなコンテンツを作成する
- 読みやすさに配慮し、適切な見出し、画像、箇条書きなどを活用する
- コンバージョンにつながるよう、CTAを効果的に配置する
- SNSで拡散しやすいよう、シェアボタンを設置する
動画コンテンツ
動画コンテンツは視覚的に訴求力が高く、情報をわかりやすく伝えることができます。
製品紹介やデモンストレーション、インタビューなど、多様な表現方法で、幅広いターゲット層へアプローチできます。
動画コンテンツのポイント:
- ターゲット層の興味関心を惹きつけるストーリー性を持たせる
- 短時間でメッセージを伝えられるよう、簡潔でわかりやすい構成にする
- SEO対策として、タイトルや説明文、タグなどを最適化する
- ほかのSNSとの連携で拡散性を高める
ホワイトペーパー
専門的な知識や情報を提供する、比較的、高度なコンテンツです。
特定の課題に対する解決策や業界動向の分析など、読者に価値ある情報の提供と引き換えに、ダウンロードの際に会員登録や、会社名・氏名・メールアドレスといった個人情報を取得することで、リード獲得を目的とします。
ホワイトペーパーのポイント:
- ターゲット層の抱える課題を明確に定義し、それに基づいた具体的な解決策を提示する
- 信頼性を高めるため、データや統計、専門家の意見などを活用する
- ダウンロードを促すため、魅力的なタイトルと概要を設定する
- 問い合わせフォームと連携させることで、リードナーチャリングにつなげる
Webサイトからの集客を最大化するためには、ホワイトペーパー、動画コンテンツ、ブログ記事といった多様なコンテンツを、戦略的に組み合わせることが重要です。
それぞれの特性を理解し、ターゲット層に合わせた最適なコンテンツを提供することで、より効果的な集客を実現できるでしょう。
4.CTA(Call To Action)を効果的に配置する
CTA(行動喚起)は、問い合わせを促進する上で欠かせない要素です。
CTAとは、Webサイト上でユーザーに特定の行動を促すためのボタンやリンク、テキストのことを指します。「Call To Action」を直訳すると「行動喚起」となり、まさにユーザーに「何かをしてもらいたい」という目的で設置されます。例えば、「資料請求はこちら」「無料相談へ」「詳細を見る」といったボタンやテキストがCTAにあたります。
CTAの重要性は、Webサイトの目的達成に大きく貢献する点にあります。ECサイトであれば購入、コーポレートサイトであれば問い合わせ、メディアサイトであれば記事の購読など、Webサイトにはそれぞれ目的があります。CTAは、ユーザーをその目的達成へと導く重要な役割を担っています。明確なCTAがないと、ユーザーは何をすべきか分からず、サイトから離れてしまう可能性が高くなります。
効果的なCTAの設置方法には、いくつかのポイントがあります。
以下の施策を検討しましょう。
- 視覚的に目立つボタンを設置…ページ内に「今すぐお問い合わせ」や「無料相談はこちら」などのボタンを配置する。
- 具体的なメリットを強調…「3営業日以内に回答します」など、顧客に得られる具体的な価値を提示する。
5.EFOを徹底する
EFO(Entry Form Optimization/エントリーフォーム最適化)とは、問い合わせフォームをユーザーが使いやすいかたちに改善する取り組みです。
Webサイトで何かを申し込んだり、会員登録をする際に記入するフォームを見たことがあるかと思います。このフォームを改善することで、驚くほど成約率がアップする可能性があります。それがEFOです。
EFOとは、Webサイトの入力フォームを改善し、ユーザーがより簡単かつスムーズに情報を入力できるようにすることで、コンバージョン率(CVR)の向上を目指す施策です。
なお、コンバージョンとは、Webサイトにおける最終的な目標達成のことです。
たとえば、ECサイトであれば商品購入、資料請求サイトであれば資料請求完了、会員登録サイトであれば登録完了などがコンバージョンにあたります。
EFOは、ユーザーがフォームで離脱してしまうのを防ぎ、コンバージョンへと導く重要な役割を担います。
フォームにおける離脱の原因はさまざまですが、代表的なものとしては、入力項目の多さ、複雑な入力操作、分かりにくいエラーメッセージなどが挙げられます。
EFOでは、これらの問題点を改善することで、ユーザーのストレスを軽減し、フォームの完了率を高めます。
以下の方法が効果的です。
- 入力項目を最小限にする…氏名やメールアドレスなど必要最低限の項目のみ要求する。
- エラーメッセージ…フォーム入力ミスを即座に知らせる。
- モバイル最適化…スマートフォン利用者向けに操作性を向上させる。
6.Webサイトをモバイル対応させる
モバイル端末からのアクセスは増加傾向にあり、Webサイトがモバイルフレンドリーであることが重要です。Webサイトからの集客において、モバイル対応はもはや必須といえるでしょう。スマートフォン利用者が増加する現代において、モバイル端末での快適な閲覧体験を提供することは、集客成功の鍵を握っています。
以下の施策を行いましょう。
レスポンシブデザイン
レスポンシブデザインとは、一つのWebサイトで、PC、タブレット、スマートフォンなど、さまざまな画面サイズに自動的に対応するデザイン手法のことです。
レスポンシブデザインの主なメリットは、以下の通りです。
- 開発・管理コストの削減…複数のWebサイトを個別に作成・管理する必要がなく、一つのWebサイトですべてのデバイスに対応できるため、コストを大幅に削減できます。
- SEOに有利…Googleはレスポンシブデザインを推奨しており、モバイルフレンドリーなWebサイトは検索順位で優遇される傾向があります。
- ユーザーエクスペリエンスの向上…どのデバイスからアクセスしても最適な表示で閲覧できるため、ユーザーの利便性が向上し、離脱率の低下につながります。
レスポンシブデザインを実現する上でのポイントは、画面サイズに応じた適切なレイアウト調整、画像サイズの最適化、タッチ操作への対応などが挙げられます。
高速表示
高速表示とは、Webサイトの表示速度を向上させるための施策です。モバイル端末では、通信環境が不安定な場合もあるため、高速表示は特に重要です。
高速表示を実現するメリットは、レスポンシブデザインと同様に、ユーザーエクスペリエンスの向上、離脱率の低下、SEOの向上に繋がります。
加えて、コンバージョン率(CVR)の向上も期待できます。
表示速度が速いWebサイトは、ユーザーのストレスを軽減し、購買意欲を高める効果があると考えられています。
高速表示を実現するための主な施策としては、以下のようなものがあります。
- 画像の最適化…画像ファイルのサイズを圧縮したり、次世代フォーマットを使用することで、表示速度を向上させることができます。
- ブラウザキャッシュの活用…Webサイトのデータをブラウザに一時的に保存することで、2回目以降のアクセス時の表示速度を向上させることができます。
- サーバーの最適化…サーバーのレスポンス速度を向上させることで、Webサイト全体の表示速度を改善することができます。
- 不要なコードの削除…HTML、CSS、JavaScriptなどのコードを整理し、不要な部分を削除することで、読み込み速度を向上させることができます。
- AMP(Accelerated Mobile Pages)の導入…AMPとは、Googleが提唱するモバイルページ高速化のための技術です。AMP対応ページは、Googleのキャッシュサーバーに保存され、高速に配信されます。
Googleのモバイルファーストインデックスへの対応も必須です。
7.リマーケティング広告を活用する
Webサイトを訪問したものの、問い合わせに至らなかったユーザーを再び引き込むために、リマーケティング広告を活用します。
ターゲティング精度を高める
リマーケティング広告のターゲティング精度を高めるためには、多角的なアプローチが必要です。セグメント分けの深掘り、顧客リストや類似オーディエンスの活用、動的リマーケティング、除外設定などを組み合わせることで、より効果的な広告配信を実現し、コンバージョン率の最大化につなげましょう。
そして、常に効果測定と改善を繰り返すことで、更なるパフォーマンス向上を目指していくことが重要です。
カスタマージャーニーを考慮する
リマーケティング広告では、顧客が商品やサービスの購入に至るまでの行動プロセスを理解し、各段階に合わせた広告メッセージを配信することですが大切です。
これを意識することで、顧客の購買意欲を高め、コンバージョンへと導く効果的な広告展開が可能になります。
たとえば、認知段階(商品やサービスの存在、そしてそれが解決する課題をユーザーが認識する段階)では、ブランドや商品に対する「興味関心の喚起」を促すメッセージが効果的です。商品の特徴やメリット、解決できる課題などを簡潔に伝え、ユーザーの興味を引きつけましょう。
一方、購入決定段階(購入を決断し、具体的な手続きを進める段階)にあるユーザー端末には、「購入の後押し」をするメッセージが効果的です。
たとえば、期間限定の割引キャンペーン情報や送料無料キャンペーンなどを提示し、購入を促しましょう。
8.アクセス解析ツールを活用する
Google Analyticsやヒートマップツールを利用して、Webサイトのパフォーマンスを定量的に分析しましょう。
具体的なアクション例は、以下の通りです。
- 離脱率の高いページの改善…内容やデザインを調整。
- 訪問経路の最適化…トラフィックの流入元を把握し、最適化戦略を実行。
データドリブンなアプローチにより、Webサイトの継続的な改善が可能になります。
BtoB企業がWebサイトからの問い合わせを増やす施策を誰が実施するか?
上記のような施策は、幅広く、また細部にわたり、すべてを実施することはなかなか困難です。
優先順位をつけて実施ていきますが、それでもなすべき施策はキリがないと感じるでしょう。
では、このような膨大な施策を、誰が担うのか?
現実的に、考えられるのは、「Webサイトを更新できる人を採用する」か「社内の人間を担当者に任命して教育する」か「外部に依頼する」かでしょう。
社内の人間を担当者に任命して教育する
社内に、Webサイトを運用するリソースがなかったり、ノウハウがなかったりする場合に、まず考えられるのが、営業担当者やマーケティング担当者、もしくは管理部門の事務担当などを任命して教育するという方法です。
書籍も多数、出回っていますが、独学で学びながら進めるのは難しいため、外部のセミナーなどを活用してスキルを身につけさせることになります。
コストは低く抑えられますが、時間がかかる方法です。
また、兼任ではなく専任とする場合は、その人がこれまで行ってきた業務ができなくなるため、人件費が400万円程度かかっているともいえます。
Webサイトを更新できる人を採用する
社外から人材を採用するというものです。
これには、即戦力となる経験者を採用する方法と、未経験者を採用して育成する方法の2つがあります。
ただ、マーケティング人材は不足しており、引く手あまたの状態であるため、採用はかなり困難でしょう。
コストも、採用コスト、人件費、教育コストとかかってくるため、3つの方法のうち、最も高いものとなります。
また、一度は採用できても、ミスマッチによる退職などのリスクもあります。
外部に依頼する
最後に、SEO会社やWebコンサルティング会社などにWebサイトの運用を委託するという方法です。
業者がすでに蓄積している専門知識を活用できるため、成果が出るまでにかかる時間は、上記2つの方法に比べるとはるかに短く済みます。
かかる費用は年間で300万から500万円ほどで、やはり上記2つの方法に比べ、低コストで済みます。
その上、プロが運用するため、期待できる効果はもっとも高いものとなります。
まとめ
BtoB企業が問い合わせを増やすためには、Webサイトを活用した戦略が不可欠です。
この記事でご紹介したそれぞれの施策を組み合わせて実行することで、持続的な成果を得ることが可能です。
一方で、社内リソースや専門知識の不足から、これらの取り組みが十分に進まない企業も少なくありません。
その場合には、外部のプロフェッショナルサービスを活用することも検討してみてください。専門家のサポートを受けることで、効率的かつ迅速に成果を上げることが可能です。
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- この記事を書いた人
- エムタメ!編集部
-
クラウドサーカス株式会社 マーケティング課
- プロフィール :
-
2006年よりWeb制作事業を展開し、これまでBtoB企業を中心に2,300社以上のデジタルマーケティング支援をしてきたクラウドサーカス株式会社のメディア編集部。53,000以上のユーザーを抱える「Cloud CIRCUS」も保有し、そこから得たデータを元にマーケティング活動も行う。SEOやMAツールをはじめとするWebマーケティングのコンサルティングが得意。
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