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カスタマーサクセスのタッチモデルとは?ハイタッチ、ロータッチ、テックタッチ、コミュニティタッチの4つタッチモデル

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2021/02/08
カスタマーサクセスのタッチモデルとは?ハイタッチ、ロータッチ、テックタッチ、コミュニティタッチの4つタッチモデル

カスタマーサクセスのタッチモデルとは、顧客を想定されるLTV(Life Time Value/顧客生涯価値)やポテンシャルでセグメントし、対応の接点やリソース、手法などの分配をモデル化したものです。

カスタマーサクセスのタッチモデルには、ハイタッチ、ロータッチ、テックタッチ、コミュニティタッチの4つがあります。

本コラムでは、カスタマーサクセスの4つのタッチモデルと、タッチモデルの運用事例などをご紹介いたします。

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カスタマーサクセスとは?

カスタマーサクセスとは、契約・購入してくれた顧客に対し、製品・サービスを活用してもらうことで顧客の課題解決や利益につなげ、顧客に成功してもらうための活動や、担当部門を指します。

カスタマーサポートが顧客からの連絡を待つスタイルなのに対し、カスタマーサポートでは、能動的に働きかけます。

カスタマーサクセスは、SaaSを始めとするサブスクリプション型ビジネスの台頭によって広まりました。
契約後も毎月(毎年)継続利用してもらうことで収益をあげるビジネスモデルであるサブスクリプションでは、顧客に製品・サービスを活用してもらい、メリットを感じてもらうことで継続利用を促す必要があるためです。

4つのタッチモデル

カスタマーサクセスの業務では、期待できるLTVに応じて顧客をセグメントし、限られたリソースを振り分けることで、全体最適化を行う必要があります。
具体的なセグメントとしては、「ハイタッチ」「ロータッチ」「テックタッチ」「コミュニティタッチ」の4つがあります

タッチモデル

ハイタッチ

大口顧客など見込めるLTVが高い顧客に加え、知名度の高い顧客など、自社にとって付き合うメリットの高い顧客に対しては、ある程度、高いコストをかけて対応することが可能です。このセグメントをハイタッチとよびます。
一般的に、数としてはもっとも少ない層です。

対面などによる個別対応が中心となり、機能などのカスタマイズや、活用に向けた個別の目標設定・定期的な進捗確認など、コンサルティングに近いサービスを提供することになります。

ロータッチ

上記の「ハイタッチ」と、後述する「テックタッチ」との中間に当たるセグメントが「ロータッチ」です。
たとえば、セミナー(ウェビナー)や勉強会の開催など、ある程度、まとまった顧客層に対して同一の対応を行います。

このセグメントの顧客への対応には、ハイタッチの要素(個別対応)とテックタッチの要素(メールやWebコンテンツによる活用支援)も含まれてきます。

テックタッチ

LTVで見たときにもっとも低い位置に当たるセグメントがテックタッチです。一般的に、顧客数としてはもっとも多いと考えられます。
顧客1件ずつにコストをかけられないため、テクノロジーを活用した対応が中心となります。
たとえば、Webサイト上にチュートリアルや学習ガイドといったコンテンツを用意し、メールで案内して自習してもらったり、メルマガなどで情報提供を行う手法があります。
要望の多い改善を機能実装で解決するといった手法もテックタッチに含まれます。

コミュニティタッチ

想定される顧客のLTVによらず、ユーザー会やコミュニティサイトなど「コミュニティ」を起点とした対応がコミュニティタッチです。

ユーザー同士でコミュニケーションを取りながら、疑問や課題を解決したり、新たな活用法を見い出したりと、企業が顧客へ提供するものとは別軸の価値が生まれる効果が期待できます。これがひいては、ブランディングにもつながっていきます。

コミュニティづくりの初期フェーズでは、企業側が土台を作り活性化させるために働きかけを行う必要があり、手間ひまがかかりますが、うまく起動に乗ってくればユーザー側でコミュニティを自走してくれるようになります。そうなれば、企業側でそれほど手をかける必要がなくなり、低コストで高い効果が期待できます

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タッチモデルはピラミッドだけじゃない

前章で、タッチモデルを模したピラミッド型の図をご紹介しましたが、各タッチモデルの手法を当てはめる顧客セグメントは、単に、顧客の企業規模などのポテンシャルと、現状の契約商材の月額単価などから見込めるLTVを算出して判断してしまうのは危険です。

自社の戦略に沿って、「顧客価値(LTV)」だけではなく「商材ごとの顧客の状態」も加えた2軸での判断が求められます。
顧客の状態とは、提供している商品・サービスの「定着」→「活用」→「自走」といった流れで進みます。
まず、定着しないことには解約されてしまうリスクが高いため、このフェーズにいる顧客には、手厚く支援する必要があります。逆に、活用が進み自走できている顧客に対しては、それほど手をかける必要がなくなってきます。

これらを加味してタッチモデルを設計する必要があるでしょう。

さらに、フリーミアムの商材の場合、有料プラン化できている顧客なのかどうか、さらにこれがフック商材である場合、主商材へのクロスセルがかかっている顧客かどうか、主商材のプランはどうかといった部分も見てセグメントしましょう。

タッチモデルの運用事例

ここで、カスタマーサクセスのタッチモデルを実際に運用している企業の事例をご紹介します。
先ほどご紹介した4つのタッチモデルを基本としつつ、各社の戦略に合わせたタッチモデルを伺い知ることができます。

株式会社セールスフォース・ドットコム

米セールスフォース・ドットコム社(salesforce.com, Inc.)は、カスタマーサクセスを生み出した企業です。
同社の日本法人である株式会社セールスフォース・ドットコムでは、「ハイタッチ」「ロータッチ」「テックタッチ」の3つのタッチモデルを採用しており、さらに「サポート契約(有償か無償か)」と「顧客の活用フェーズ」の2軸で支援内容・手法を振り分けています。

・ハイタッチ…主に訪問による支援
有償サポート契約顧客に対し、定着フェーズの「定着サポート」「定着支援」、活用フェーズの「ビジネスレビュー」「活用支援」。

・ロータッチ…主にリモートによる支援
有償サポート契約顧客に対しては、契約直後の「Welcomeセミナー」。導入後、定着から活用フェーズでの「アクセラレータ、自習室」「活用セミナー/ワークショップ」を提供。
無償サポート契約顧客に対しては、契約直後から活用までの全フェーズで「ユーザグループ・コミュニティ(オンライン&オフライン)」「テクニカルサポート」を提供。

・テックタッチ…主にシステムによる自動支援
有償サポート契約顧客に対しては、契約直後から導入までのフェーズで「有償サポート活用ジャーニーメール」を提供。
無償サポート契約顧客に対しては、契約直後の「Welcomeコール」や「はじめようジャーニーメール」「活用促進ジャーニーメール」「オンライン学習コンテンツ」「ウェブセミナー」「満足度アンケート」などを提供。

Sansan株式会社

法人・個人向けに名刺管理ソリューションを提供するSansanでは、顧客のフェーズにより「ハイタッチ」「ミッドタッチ」「テックタッチ」の3つのタッチモデルを採用しています。
さらに、顧客フェーズ軸を「導入」「運用・活用・定着」「拡大・継続・解約阻止」の3つに分類してそれぞれに最適な手法を実施しています。

・ハイタッチ…大手顧客の「導入」「運用・活用・定着」フェーズに対して、専属担当者が導入支援と利用率向上をフォロー。「拡大・継続・解約阻止」フェーズについては、大手顧客専任営業が対応。

・テックタッチ…顧客の「導入」フェーズでは、電話・メールによる導入支援を実施。「運用・活用・定着」フェーズでは、セミナーで利用率向上をフォロー。「拡大・継続・解約阻止」フェーズについては、既存顧客専任営業が対応。

・ミッドタッチ…「ハイタッチ」「テックタッチ」の中間的な支援を実施。導入後の最初の2ヵ月間は訪問しないまでも、メールや電話で密なフォローを行う。

株式会社SmartHR

SmartHRでは、クラウド型人事労務ソフト「SmartHR」を提供する株式会社SmartHRでは、顧客セグメントを「エンタープライズ」「SMB」「テック」の3つに分け、かつ、対応するチームを「オンボーディングチーム」「エンタープライズCSMチーム」「SMB CSMチーム」「テックタッチチーム」「オペレーションチーム」の5つに分けて専門的な対応を実施しているといいます。

  • オンボーディングチーム…サービスの早期立ち上げをサポート。
  • エンタープライズCSMチーム…従業員規模が数千名の顧客を担当。
  • SMB CSMチーム…従業員規模が数十~数百名の顧客を担当。
  • テックタッチチーム…顧客自身がサービスの活用度合いを深められるコンテンツの企画を担当。
  • オペレーションチーム…ユーザーの活用データを元に適切なサポートタイミングの企画・設計を担当。

カスタマーサクセス一人当たりの担当社数

最後に、カスタマーサクセス人員一人当たりが担当すべき顧客の社数についてご紹介します。

カスタマーサクセス管理プラットフォーム「HiCustomer」を提供するHiCustomer株式会社が、2020年9月にカスタマーサクセス担当者向けに実施した調査結果をまとめ、「カスタマーサクセス白書」として公開しています。

同白書によれば、カスタマーサクセス一人当たりの担当社数として最も多かったのが「16~50社(32.7%)」、次いで「51~100社(26.9%)」となっており、これらが過半数を占める結果となっています。

企業によって、また商材によって戦略が異なるため、一概に最適な担当社数を示すことはできませんが、一つの目安として参考にしてみてください。

まとめ

カスタマーサクセスを、「タッチモデル」を切り口に解説してきました。

一般的なタッチモデルには、ハイタッチ、ロータッチ、テックタッチ、コミュニティタッチの4つがありますが、事例でもご紹介した通り、商材ごとの「顧客の活用状態」も含めてセグメントを検討し、調整する必要があります。

商材によっては、ほとんどすべての顧客にハイタッチで対応している企業もありますし、逆に、ほぼテックタッチのみというところもあります。

本コラムでご紹介した内容を参考に、商材と自社の戦略に合ったタッチモデルを構築してください。

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