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MAツールを導入するときのよくある失敗10選

記事公開日:2017/06/01
最終更新日:2023/11/10
MAツールを導入するときのよくある失敗10選
国内におけるマーケティングオートメーションの導入が更に進んでいる昨今、2017年の市場規模は100億円を超すと言われています。(参照:「ITR Market View:マーケティング管理市場2017」

2018年時点で国内大手225社のうち7.6%が導入済みとの調査結果もあります。

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マーケティングオートメーションツールの種類も2年前に比べ格段に増えてきました。
しかし、実際に「使いこなせている」「成果が出ていると実感している」という企業はまだまだ少ないのではないでしょうか。反対に「やってみたけど思ったように使いこなせない」「成果がみえていない」という意見もよく聞きます。

その中でも今回はよくあるマーケティングオートメーションの導入後の失敗例をまとめました。


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マーケティングオートメーション導入時における10の失敗例


① KPIが決まっていない
② メール送信するアドレスが少ない
③ ステップメール配信が複雑すぎて準備できない
④ メール配信するネタがない
⑤ メール配信後のアクションが決まっていない
⑥ Webサイトの内容が充実していない
⑦ スコアリングが機能しない
⑧ それぞれの担当が明確じゃない
⑨ 一つのアカウントを複数事業部で利用している
⑩ 短期間での成果を求められる

失敗例:戦略策定編 


①KPIが決まっていない

マーケティングオートメーションを導入すると「まずはメール配信だ!」「スコアリングをやってみたい!」などいろいろ夢が広がりますよね。しかしここが最初の落とし穴です。
始めてみたはいいが、それを行った上でどこの数値がどう変化すれば成功と言えるのかということをしっかり決めておかなければ成果に対して曖昧な答えしか出てきません。そんな状態ではツール導入に対しての投資対効果が見えなくなってしまいます。
いくら機能を使いこなせていてもしっかり目標値を決定せず、成果が見えない状態では続けていくことが難しくなってしまいます。

失敗例:メール配信編


②メール送信をするアドレスが少ない

マーケティングオートメーションを導入するきっかけとしてメールマーケティングを始めたいからという理由は多いのではないでしょうか。しかし、いざメールを配信しようとしても、そもそも母数が少ない、営業から名刺が回収できない、精査をしたら送れる企業がほとんどなかった、など様々な理由で結局メール配信先が100件、200件しかない!ということはよく起こります。そんな中、メルマガ配信しても開封されるのが10~20件、その中でもアプローチできるのは数件なんてことになってしまいます。
実際メルマガ配信には思った以上の工数がかかります。その為、少しの母数に凝ったメルマガを送信することは逆に効率の悪いマーケティング手法になってしまうかもしれません。もちろんしっかりとセグメントした配信先にピンポイントの内容を送るなどの場合、小母数に対して配信することは有効な手段となり得ますが、キャンペーンや日々のメルマガに関しては配信母数が多いことに越したことはありません。
母数が少ない!という場合は自社のボトルネックはまず母数にあると認識をし、一旦メルマガは第2フェーズとしてまずは集客活動(メールアドレスを集める施策)を積極的に行うことをおすすめします。


③ ステップメール配信が複雑すぎて準備できない

メルマガでのナーチャリングを行う上でステップメール配信はぜひ行いたい項目ですよね。例えば、資料ダウンロードを行ったユーザーに自動的に3日毎に全7回のナーチャリングメールを配信し、そこから更に資料ダウンロードを2回以上行ったお客様にだけに詳細メールを配信し、その反応があった人にだけキャンペーンメールを送る、などといったステップを考えたとします。
ここで作らなければいけないメールは全部で10通、そこからサイトにとばしたり、資料をダウンロードさせたりとその後のコンテンツも作らなければなりません。
マーケティングオートメーションを導入すると夢が膨らみ、こんなこともしたい、あんなこともしたいとついついいろいろ複雑な施策を立ててしまいがちですが、いざ準備となるとその作成コンテンツの膨大さに準備に数か月かかるということもよくある話です。
これではなかなか施策が前に進まず結局成果がでないまま半期が過ぎて行ってしまうなんてことになってしまいます。
最初はあまり複雑な施策を立てず、簡単な施策をいくつか回してみて一番効率が良い、反応が良いものから更なる施策を練ってみるというトライ&エラーを繰り返しましょう。


④ メール配信をするネタがない

③と少し内容が被りますが、こちらはナーチャリングをしたいがコンテンツを用意できないというパターンです。最初の数通はやる気もネタもあったけど配信するネタが徐々に枯渇していき、定期的な配信ができず、結局ただのお知らせメールが不定期で届く程度に留まってしまうケースがあります。
定期的なメルマガ配信を行うためには社内ルールの徹底が必要不可欠です。「どんなネタを、誰が、どの周期で用意するか」きちんと決めて、期限を守ってもらうためのルール、管理の徹底を行いましょう。
また、ルールに関しては配信ネタを提出することでその人を評価する体制や、得になることを作っておくことが徹底されるコツです。その為の社内調整がとても重要になるのです。メルマガのネタは営業や技術、サポートなどあらゆるところから集めることができればバリエーションも増えて充実していきます。


⑤ メール配信後のアクションが決まっていない

今度は逆にメール配信はしているが、送りっぱなしになっているというパターンです。メール配信を送ることが目的となってしまっており、その後のアクションが決まっていないので結局メール配信のツールに留まってしまうのです。せっかく反応しているユーザーがいるのにそのまま放置してしまっていてはもったいないですよね。送った後のユーザーの反応条件を決め、それに対して営業がアプローチするのか、更なる情報を送るのかなど次の行動条件を決めることでユーザーの熱が冷めないうちに積極的なアプローチを行いましょう。

失敗例:サイト編


⑥ Webサイトの内容が充実していない

これは④とも関係してくるのですが、マーケティングオートメーションを利用する上で自社のサイト上のコンテンツ拡充は必要不可欠です。
自社のサイトのコンテンツがきちんと細分化されていること、定期的な更新があることで、どんな行動を起こせばアツい顧客かがより正確に判断できるのです。
サイトコンテンツが少ないとその判断基準が少なく、アツい顧客の判断も曖昧なものとなってしまいます。その為、営業へリスト提供をしてもアツくないと判断され、追ってくれないリストになり成果に繋がりづらくなってしまいます。
顧客を集める為、またアツい顧客と判断する為にコンテンツ拡充ができる環境とネタを準備しましょう。

失敗例:設計編 


⑦ スコアリングが機能しない

マーケティングオートメーションの機能の中で一際人気な機能がスコアリングです。
スコアリングとはユーザーの行動に対して点数をつけ、その点数が定めた点数までいくとホットリードと認定する方法です。

<スコアリング例>
スコアリング例

マーケティングオートメーションを利用するならこの機能を使って自動的にホットリードが分かるようにしたいと思う方が多いはずです。
もちろんスコアリングはとても便利な機能ではあります。しかし、スコアリングには一つ落とし穴があります。それは、同じ行動を複数回起こしても点数さえ溜まればホットリードとみなすので、スコアの溜まり方に偏りが出てしまうということです。
要は、上の例で説明するとメールクリックだけを10回したユーザーとメールクリックをして資料ダウンロードし、その後キーページ閲覧、セミナー参加と重ねたユーザーの両方が同じホットリードと判断されます。当然後者の方がアツい顧客なことは明らかですが、上記の設定で行っていた場合はその判断ができません。
スコアリングの場合、初期設定(スコアの付け方や点数配分)にかなりの時間とノウハウを要す上に、実行した結果のチューニングも難易度が高いです。このチューニングがうまく行えず、スコアリングをきちんと機能させられていないというケースもよく行ってしまう失敗のひとつです。
ちなみに弊社では、特にBtoBの企業の方にこのスコアリングではなく別のABMという考え方でアツい顧客抽出をすることをお勧めしております。
以下にその内容が詳しく書かれた記事を掲載しているので参考にしてみてください。

▼スコアリングだけが正解じゃない!今こそ知っておきたいABMの考え方

失敗例:社内調整編 


⑧ それぞれの担当者が明確じゃない

マーケティングオートメーションを運用する上で必要な役割には最低限下記の社内に担当者が必要です。

・運営責任者
・効果測定、分析者
・コンテンツ(サイト更新やメルマガ作成など)制作作業者
・アプローチ担当者

この4つの役割を誰が担当するのか曖昧になっていることがよくあります。
パターンとしては、プロジェクトチームを結成し、各部門からそれぞれ数人ずつ担当を選出するのですが、その中での役割や責任の所在が不透明になってしまい、誰が舵を切っていいかが分からず施策が宙に浮いたまま進まない、などが挙げられます。プロジェクトチームを作るまではいいのですが、しっかりと運営責任者を決定し、その後それぞれの役割を明確にしないことには社内の協力が得難い状況を作り出してしまうのです。


⑨ 一つのアカウントを複数事業部で利用している

社内で複数の事業部が同じアカウントを利用していることでよく起こる失敗例というものがあります。
もちろんうまく行える場合もあるのですが、事業部毎で商材が全く異なり、且つターゲットも違う場合に同じアカウントを使って利用する場合によく起こります。
それは、顧客の属性分類や状況分類などの管理情報の設計が事業によって全く異なり、それぞれの初期設計が違うことが原因となります。しかし、アカウントが同一だと同じ設定を利用しなければならず、曖昧な設計しかできないことで、結局細かい抽出が行えずユーザーセグメントが分け難い状況を作り出してしまう現象が起こります。
扱う商材の性質やターゲットが異なる複数事業部がマーケティングオートメーションを利用する場合は違う会社と割り切って、それぞれでツール導入する方が効率的な場合もありますので導入前によく検討してみてください。


⑩ 短期間での成果を求められる

マーケティングオートメーションの活用の中心は見込み顧客の育成ですので短期間での成果は得にくいということが現実です。しかし、導初期が一番経営者の熱も高いのでどんな効果が出たかを数値として求められがちです。導入時にアツい見込み顧客が分かる!営業が効率的になる!などいったことだけの理解になってしまうとそこだけに目が行ってしまい、3ヵ月くらいの短期的な判断で「使えない」というレッテルを張られてしまうなんてことになり兼ねません。長期的な施策実施が必要なことをよく理解していただいた上でそれでも未来の為に必要なツールとして導入しましょう。
しかしながら、最初の数か月何も変わらないということではなく、直接的な売上げや受注など以外の間の工程でKPIを設定し、数値の変化を追っていきましょう!




まとめ


今回はマーケティングオートメーションの導入後よくある失敗例についてまとめてみました。失敗しないためのコツとして大きな項目は下記の2点です。

  • 導入時点で自社のボトルネックと全体像を把握、想定をし、目標を明確にしておく
  • 理想像のすべてをいきなり行うのではなく、ミニマムから進めてサイクルを早く回す

上記を意識していただくだけで運用スピードが格段に上がると考えています。

導入を今から検討している人も、すでに運用を始めている人もこの2点を意識していただき、自社に合った運用方法を考えてみて下さい。

その上で、まずはミニマムから始める為に最適なツールとして無料で始められるマーケティングオートメーションツールをご用意しておりますので、もしご興味があれば下記サイトをご覧ください。




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マーケティングオートメーション検討や活用のご相談もお受けしておりますのでぜひ一度、ご連絡ください。

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西澤菜々子
  • Writing By
  • 西澤 菜々子
  • スターティアラボ株式会社
    WEBプロモーション事業部 デジタルマーケティンググループ リーダー

    プロフィール :

    2010年スターティアラボ株式会社に入社。2012年に大阪支店の立ち上げに参画、同支店で10月にはマネジメントも経験する。 また、クラウドアプリケーションを総括するCloudCircus企画部の立ち上げにも参画し、デジタルマーケティングのコンサルティングを実施中。

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