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展示会担当「当日のメンバー決め。新卒だけでこの目標にいけってこと…?」【第5話】

記事公開日:2018/11/26
最終更新日:2023/10/26
展示会担当「当日のメンバー決め。新卒だけでこの目標にいけってこと…?」【第5話】

MTMセキュリティの営業マン日野(25歳)は、入社3年目にして、会社としても初めての出展となる展示会の担当者に抜擢された。

出展するのは、2月に開催される「オフィス・セキュリティ・ショー」。開催まで残り約1ヵ月半となり、準備も大詰めを迎えているところだった。

今日の営業会議では、展示会当日にブースに出るメンバーを決める予定なのだが、果たして…?

【前回までの話はこちら】

展示会担当「いよいよ展示会に出展するときがきた!」【第0話】

展示会担当「このままじゃブレブレの展示会になってしまう…!コンセプトを決めなきゃ!」【第1話】

展示会担当「そろそろ装飾業者を決めないと!どうやって選べばいいんだ…」【第2話】

展示会担当「危なっ!諸々の書類提出を忘れるところだった!!…」【第3話】

展示会担当「チラシってどうやって作ればいいんだ…パワポの営業資料は作ってるけど」【第4話】

1.メンバーは若くて元気な子…ってそれだけじゃダメです!

12月に入り、寒波の影響で最高気温が1桁台という日が続いていたが、MTMセキュリティの会議室は営業マンたちの熱気で暑いほどだった。

営業マンたちの熱気

坂田

…それじゃ、日野から、展示会準備の進捗報告を。

日野

はい!準備は着々と進んでいます。展示ブースの装飾は「藤沢デザイン事務所」に依頼しています。チラシはクラウドソーシングでデザインコンペを行って選んだ会社にデザインを発注済みです。
今日は、当日、ブースに立ってお客さんを呼び込んだり、商品の説明をしてくれるメンバーを決めたいのですが。

それを聞いて、営業部の陰の支配者とも噂されるベテラン営業マンのAが、おもむろに口を開いた。

ベテラン先輩A

展示会の会場は、ビッグサイトだったよな。3日間、毎日18:00までか…(う~ん、いつもの晩ご飯の時間までに帰れないなぁ)。
やっぱり、こういうのは若くて元気な子がいいだろうし、新卒4人と日野でいいよな?

日野

…えっ!?僕のほかは新卒だけですか!?
(ちゃんと説明できる人員も欲しいよ…。それに、たった5人で本当に回せるのかな!?そもそも、俺と新卒4人で、名刺獲得目標数500枚やれってこと!?キビシイよぉ~~~っ!!)

日野

2.バランスの良いメンバー構成って?

天の声
【解説】(天の声)

初めての出展では、展示会メンバーの決め方もよくわからず、不安になってしまいますよね。
MTMセキュリティのように、ものぐさな先輩の一声で無茶なメンバー構成で固められてしまわないよう、ここで、展示会メンバーの基本的な決め方を押えておきましょう。

①ココがポイント!展示会メンバーの決め方

展示会メンバー決めで肝となるのは、「人数」と「役割分担」です。
お昼休憩を交代で取ることも考慮して、スムーズに回せるメンバー構成を考えましょう。

②人数は名刺獲得目標数から考える!

展示会当日にブースに配置するメンバーの人数は、名刺獲得目標数から逆算して決めるのがセオリーです。

[目標枚数]÷[1名×獲得想定枚数]=[出展人数]

たとえば、「名刺獲得目標数:1,000枚、会期:3日間」だった場合、初日は来場者数が少ないことも考慮して、名刺獲得目標数を下記のように割り振ります。

1日目:250枚
2日目:375枚
3日目:375枚

そして、これをもとに、個々の営業マンが1日当たり何枚の名刺を獲得するかを決めます。

1日目:250枚 ⇒ 一人50枚
2日目:375枚 ⇒ 一人60枚
3日目:375枚 ⇒ 一人60枚

すると、各日に何人必要かが算出できます。

1日目:250枚 ⇒ 一人50枚 ⇒ 5名
2日目:375枚 ⇒ 一人60枚 ⇒ 6名
3日目:375枚 ⇒ 一人60枚 ⇒ 6名

また、人数を決める際は、お昼休憩の交代も考えておく必要があります。
お昼の時間帯(13:00~15:00)は、お客様がもっとも多い時間帯。ここを手薄くしてしまうと回し切れません。この時間帯は展示会メンバー全員が対応で埋まってしまうものと考え、お昼休憩は前後にずらして早め組と遅め組に分け、交代で取ると良いです。

③役割分担を考えてメンバーを選出

人数が決まったら、役割分担を考えてメンバー構成を決めていきます。
展示会での役割分担とは「アプローチ担当」と「クロージング担当」です。状況に合わせてどちらにもなれる人員も用意できればベストです。展示会担当(通常はマーケティング部門)は、司令塔として当日の状況を見ながら人員配置や対応方針変更の指示を出しましょう。

また、アプローチ担当とクロージング担当では、名刺獲得目標数が異なります。アプローチ担当はどんどん新しい見込客に声をかけて名刺交換する必要があるので、クロージング担当よりプラス20枚程度で設定しておくと良いです。上記の例でいうと、名刺獲得目標数はそれぞれ以下のようになります。

1日目:250枚 ⇒ 
一人50枚(アプローチ担当:60枚、クロージング担当:40枚)
2日目:375枚 ⇒ 
一人60枚(アプローチ担当:70枚、クロージング担当:50枚)
3日目:375枚 ⇒ 
一人60枚(アプローチ担当:70枚、クロージング担当:50枚)

3.メンバー決まりました!

ベテラン先輩Aに新卒4人だけをあてがわれそうになり焦った日野は、助けを求めて部長の坂田を見た。

坂田

展示会の大きな目的は見込客の名刺獲得だから、新卒だけだとちょっと厳しいな。アプローチ担当とクロージング担当を用意して、効率良く回した方がいいだろう。

日野

(…ホッ)そうですよね!じゃあ、アプローチ担当は僕と新卒2人で担当するので、クロージング担当は坂田さんと石井さんでお願いできますか?

内山田

状況に合わせて臨機応変に動けるメンバーもいた方が良いんじゃないか?

日野

たしかに!じゃあ、その役は内山田さんにお願いします!

内山田

うっ、…ああ(ヤブヘビだったか…)。

日野

内山田さんに来てもらえるなら心強いです!

諸橋

私、名刺足りるかなぁ…。

日野

展示会メンバーの名刺発注は、僕の方でまとめてやっておきますね。

無事に展示会メンバーが決まって一安心した日野だったが、メンバー選出に付随して決めなければならないことが残っていることに、このときはまだ気がついていないのだった…。

つづく。

※この物語は架空のものであり、実在の人物や企業とは一切関係がありません。

次の話

【第6話】展示会担当「追客ルール?同じ会社の人間なんだし揉めない…よね?」

前の話

【第4話】展示会担当「チラシってどうやって作ればいいんだ…パワポの営業資料は作ってるけど」



【展示会関連資料】
展示会のノウハウに関してはこちらもご活用ください!

>展示会でのMA活用マニュアル

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