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リードがないのにいきなりMAのシナリオ機能で成果を出そうとしていませんか?

記事公開日:2019/05/06
最終更新日:2023/11/10
リードがないのにいきなりMAのシナリオ機能で成果を出そうとしていませんか?

日本でもMA(マーケティングオートメーション)を導入する企業が増えてきました。 ただ、導入してもあまり活用されていないケースもあり、使いこなせている企業はまだ少ないのかもしれません。

MAの特徴的な機能の一つとして「シナリオ機能」があります。シナリオ機能とは、セグメント化したターゲットごとに、リード(見込客)が特定のアクションを取ったら、決めておいた情報を与えるための筋書きを設定しておく機能のことです。ただ、この機能を上手に活用するためには、一定数以上のリードを保有している必要があります。

今回は、MAを活用するに当たり、リードの確保がいかに大切か、その獲得方法について解説します。

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1.MAとは?

MA(Marketing Automation)とは、リード(見込客)が商品・サービスを購入するまでの動きを把握できるツールのことです。Webサイトのどのページをいつ見たか?送ったメールマガジンを開封してくれたか?といったことを把握できるため、リードの興味が高まっているタイミングを見極めてアプローチできるようになります。

まだ、そこまで興味・関心が高まっていないリードに対しては、メールマガジンなどで情報提供を行ってあたためていきます。これをリードナーチャリングといいます。MAを活用すると、リードの情報を一元管理できるため、リードナーチャリングを効率的に行うことができるようになります。

2.ホットリードの抽出方法

近年、特にBtoBにおけるマーケティング活動では「デマンドジェネレーション」という考え方が重視されるようになりました。デマンドジェネレーションとは、「①リードジェネレーション(見込み客を集める)」「②リードナーチャリング(見込み客を育てる)」「③リードクオリフィケーション(見込み客を選別する)」の3つのステップを段階的に進めながら商談へつなげていく手法のことです。

MAは、この3つの各段階でのマーケティング施策を効率化・自動化する役割を果たします。 ③リードクオリフィケーション(見込み客を選別する)においては、多くのリードのなかからホットリード(検討度・見込の高いリード)を抽出する必要があり、MAを活用した方法として「スコアリング」を用いた方法と「シナリオ」を用いた方法の2つがあります。

スコアリング

「スコアリング」を用いたリードクオリフィケーション(見込み客を選別する)の方法では、リードのアクションごとにあらかじめ点数を決めておきます。そして、ホットリードとして抽出する基準のスコア値を決めます。

【例】「50点以上のスコア獲得でホットリードとする」

  • 料金ページ閲覧:2点
  • 資料ダウンロード:3点
  • メールクリック:1点
  • お問い合わせ:4点
  • セミナー参加:5点

50点以上のスコア獲得でホットリードとする

リードごとに点数を合計して、一定のスコア値を超えた場合に「ホットリード」として自動的に抽出させる方法です。

シナリオ

「シナリオ」を用いたリードクオリフィケーション(見込み客を選別する)の方法では、ターゲットをあらかじめセグメント化したうえで、たとえば、「商品詳細ページを閲覧してくれたユーザーに、カタログ申し込みフォームのURLを記載したメールを送信する」「事例ページを閲覧してくれたユーザーに、セミナー案内を送る」「1ヵ月以上、Webサイトを訪れてくれなかったユーザーに対し、コラムを掲載したメールマガジンを送る」というように、ターゲットの行動に合わせてどんなマーケティング施策を行うか(=シナリオ)を設定していく方法です。

図のように、一つのアクションごとに、その行動を取ったか取らなかったかで分岐させていき、「ここまで辿り着いたらホットリード」とするゴールを決めておきます。

シナリオ

シナリオに合わせた施策を行うことで、最終的にどこまでたどり着いたら「ホットリード」とするかという基準も、あらかじめ決めておきます。

3.シナリオを運用するために必要なリード数とは?

「スコアリング」によるホットリード抽出も、「シナリオ」によるホットリード抽出も、母数となるリードの数は多いに越したことはありません。

特に、シナリオ機能を活用してホットリードを抽出する場合、分岐をたくさん作って最後まで辿り着いたリードだけがホットリードになるので、ある程度の数のリードがないと、ホットリードの数がごくわずかになってしまいます。

では、どのくらいのリードが必要かというと、業界や保有リストによっても異なるので一概にはいえませんが、目安をお伝えすることはできます。ここでは、リードナーチャリング手法として「メールベースで運用する場合」「ホワイトペーパーDLに対して設計する場合」の2パターンにおいて、自社に必要なリード数の目安を算出する方法をご紹介します。

メールベースで運用する場合

メールマガジンやステップメール、セグメントメールなど、メールベースでシナリオを運用している企業様に目安となるリード数の算出方法です。

ホットリード1件抽出するのに対して必要なリード数(短期的視点)

まずは、自社の現状を数字で把握しましょう。1件のホットリードを創出するのに必要なリード数を、反応率から逆算し、短期的視点での「必要なリード数」を割り出します。反応率とは、送信したメールに対して、どのくらいのユーザーが「開封してくれたか」「URLをクリックしてくれたか」などです。

たとえば、ホットリードを「メール内のURLをクリックしてくれたリード」とし、クリック率が10%、開封率が20%、メール到達率が80%だとしたら、1件のホットリードあたり3,125件のリードが必要だということになります。

KPI・KGIを設定

  • メール到達率:80%
  • 開封率:20%
  • クリック率:10%

一般的なメールの開封率

上では例として、開封率を20%としましたが、一般的なメールの開封率を知っておくと、自社の開封率を評価できます。

セグメントメール

リードを一定の条件にもとづいて分類し、それぞれに合った内容のメールを送る施策が「セグメントメール」です。たとえば、「製品詳細ページを閲覧してくれたリード」「展示会で名刺交換したリード」というようにリードのアクションごとに条件設定を行ったり、「従業員数101~500名までの企業に勤めているリード」「関東地区の拠点に勤めている30代以上のリード」のように、リードの属性で分けるなどが考えられます。
セグメントメールにおけるメール開封率は、30~50%です。ただし、セグメント条件により大きく変わってきます。

セグメントメールについて、詳しくは、下記の記事もご覧ください。

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展示会・イベントなどのお礼メール

展示会やイベントで自社ブースに訪れてくれた顧客、休眠顧客のほか新たに名刺交換をした新規リードに対し、お礼メールを送った場合の開封率は、だいたい25~40%です。

一斉メール(メルマガ)

一斉メールとは、メールマガジンのように、全リードに対してまったく同じ内容のメールを送付するものをいいます。さまざまなリードに対して、一律の内容を送るため、興味に合致しない率も上がり、開封率はセグメントメールよりも低くなり、一般的な開封率は10~20%にとどまります。

一斉メールについては、下記の記事もご覧ください。

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ホワイトペーパーDLに対して設計する場合

自社サイト上に、リードが興味・関心を持ちそうな資料をアップしておき、社名や担当者名、メールアドレスといった情報と引き換えにダウンロードしてもらうホワイトペーパーを中心にシナリオを運用する場合に必要となるリード数を算出する方法は以下の通りです。

ホットリード1件抽出するのに対して必要なセッション数(短期的視点)

たとえば、ダウンロードから3日以内のリードに対して、営業アポを打診するメールを配信し、未開封の場合は再度、打診メールを送信するケースを考えてみます。ホットリードを「アポが決まったリード」とし、最終的なアポ率が10%と仮定すると、必要な資料ダウンロード数は10件、セッション(アクセス数)に対するコンバージョン率(※ホワイトペーパーDLをコンバージョンと設定)は、1,000セッションとなります。

4.MAの運用でまず最初につまづくのがアクセス数・リード数

以上、シナリオ機能を運用するために必要なリード数の算出方法をご紹介しましたが、「そんなにリードが必要なの?!」と驚かれたマーケティング担当者の方もいらっしゃるかもしれません。もちろん、反応率が高ければ、1件のホットリードを抽出するのに必要な総リード数はもっと少なくて済みます。

ただ、なかには、MAの流行に影響されて、あまりリードがいない時点で導入に踏み切ってしまった企業様もあるでしょう。そういう場合、MA活用を軌道に乗せるには、リードジェネレーション(見込み客を集める)→リードナーチャリング(見込み客を育てる)→リードクオリフィケーション(見込み客を選別する)と、順を追ってホットリードを抽出していけば良いのです。

マーケティング施策はステップを踏んで

具体的には、以下のステップ①~④の順に進めるのがMA活用の近道です。

ステップ①集客・リード獲得の施策

上記でもお伝えしてきたように、まずは集客を行ってリードを獲得します。
オフラインでは、テレアポセミナーの開催、展示会への出展、広告など、オンラインでは、運営しているWebサイトのSEOWeb広告、外部メディアへの露出などが挙げられます。

ステップ②アクセスログの活用

①で集めたリードの情報をMAに入力していきます。すると、MAのアクセスログ機能により、登録したリード情報とログ情報が紐付けられます。ログの取得は、企業ログならIP情報から、個人ログ(担当者)ならブラウザのキャッシュを紐づけているケースが多いです。
これにより、それぞれのリードがいつ、どのページへアクセスしたか、どのホワイトペーパーをダウンロードしたかといったログ情報が溜まります。

ステップ③一斉メール配信

②でMAに登録した全リードに対し、同一の内容の一斉メール(メルマガ)を配信していきます。
リードの反応を見て、どんな情報に興味があるのかを把握しましょう。
リードが少ないうちは、セグメントメールを送っても創出できるアポの数が期待できないため、定期的に一斉メールを配信し、リード数が増えていくのを待つのも一つの方法です。

ステップ④リードナーチャリング

リード数がたまってきたところで初めてリードをセグメント化し、それぞれが興味を持ちそうな内容で作成したメルマガ(セグメントメール)を配信してステータスを上げていきます(リードナーチャリング)。

リードの母数がたまる前にMAで自動化しようとしても、かけた工数分の商談を創出することはできません。また、リードに対してアプローチ条件をつけて絞り込み過ぎないように注意してください。

5.高額MAの導入はリードを3万件以上ためてから?

繰り返しになりますが、ある程度のリード数をためてからでないと、MAでリードナーチャリング、リードクオリフィケーションを自動化する意味合は薄れますし、シナリオ機能やスコアリング機能をうまく活用することができません。

特に、月額費用が数十万もするような高額なMAを導入・運用する場合は、まずは最低でも3万件ぐらいのリードをためる必要があります。まだそこまでリードがたまっていないなら、MAの導入にかける分のコストを、まずはリード獲得に回すべきです。

6.リードが溜まるまで無料で使えるMA

MA活用を軌道に乗せるために必要なリード数を獲得するまでの間、リード確保にコストを回すためMA導入を待った方が良いことをお伝えしましたが、もし、無料で導入できるMAがあったとしたら…?

マーケティングオートメーション「BowNow」

国内約18万件(2019年1月末時点※)のMA導入数ランキングでNo.2(国産MaではNo.1)の「BowNow(バウナウ)」は、「機能が複雑で使いこなせない」といったMAユーザーの声を受け、本当に使える機能だけを厳選して搭載したMAです。誰でも簡単に、シンプルなマーケティング活動が実現できるマーケティングツールとして開発されました。

※…「DataSign Webサービス調査レポート」2019年3月版(株式会社DataSign)より

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ステップ①~②まで無料で使える

BowNowには、無料で使えるフリープランがあります。「登録できるリード数は1,000件まで」「蓄積できるログは1ヵ月分」といった制約はありますが、無期限でいつまでも無料で利用し続けられます。

マーケティング施策はステップを踏んで」でご紹介した「ステップ①集客・リード獲得の施策」から「ステップ②アクセスログの活用」までは、このフリープランを活用してリードの母数を増やします。

当社の調査結果では、MA導入企業のうち半数以上が導入から実運用開始までに4ヵ月以上かかったと回答しています。

導入から実運用開始まで

その理由として、MAの設定や運用体制づくりといったことに時間がかかっていることが判明しています。フリープランを活用してリードをためながら、こうした通常の導入フローで運用開始までにこなすべきタスクを消化しておくことで、有料プランに移行した際にスムーズなスタートを切ることができます。

BowNowのフリープランについて、詳しくは下のページをご覧ください。

フリープラン(無料)でできること

リードがたまったら月額2万~有料プラン

必要なリード数を確保できたら、有料プランに切り替えて、セグメントメールを活用したリードナーチャリングに本格的に乗り出しましょう(※フリープランでは、メール配信機能が利用できません)。

BowNowの有料プランには、「エントリー」「ライト」「スタンダード」の3タイプがありますが、エントリープランにもメール配信機能がないので、ライトプラン(月額2万円)かスタンダードプラン(月額3万円)がおすすめです。

ライトプランとスタンダードプランの違いは、登録できるリードの数です。ライトは3,000件まで、スタンダードは5,000件までとなります。

リードが少なくてもホットリードの抽出が可能

多くのMAがスコアリング機能やシナリオ機能によってホットリードを抽出しますが、BowNowでは「ABM」による抽出を行います。

ABMとは、Account Based Marketing(アカウント・ベースド・マーケティング)の頭文字を取ったもので、自社にとって価値の高い顧客を選別し、顧客にあわせた最適なアプローチをするという概念です。

ABMでは、受注までの流れを「ステータス」として区分しておき、ユーザーをターゲット条件ごとに「ポテンシャル」として区分し、ステータスとポテンシャルがどちらも高いリードを「ホットリード」として抽出します。

ホットリード

個々のリードに対して評価していく手法なので、リードの母数が小さくてもホットリードの抽出が可能です。

本来であればABMによるホットリードの抽出も、スコアリングやシナリオと同様、各社で細かい設計が必要ですが、BowNowには過去2,450社の実績で培ったノウハウをもとに作成したテンプレートが付いているので、用意された項目を選択していくだけで自社の抽出条件を設定できます。

BowNowフリープランの発行はこちら

フリープランの発行

ABMについて、詳しくは下の記事もご覧ください。

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7.まとめ

MAによるホットリード抽出といえば、スコアリングかシナリオが思い浮かぶ方が大半だと思いますが、今回はABMによるホットリード抽出が無料で行えるBowNowをご紹介しました。

ただ、どんなMAを運用する場合も、母数となるリード確保は必要です。目安となるリード数の算出方法も上で詳しくご紹介しましたたので、ぜひ実際に計算してみてください。

MAを活用して、貴社のデマンドジェネレーションがうまく回るよう願っています。


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