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見込み顧客育成を行うためのメールマガジン配信のススメ

記事公開日:2017/03/30
最終更新日:2025/10/31
見込み顧客育成を行うためのメールマガジン配信のススメ

【この記事の要約】

BtoBマーケティングにおけるKPIツリーとは、最終目標であるKGI(Key Goal Indicator)を頂点に置き、それを達成するための具体的な行動指標であるKPI(Key Performance Indicator)へと分解し、構造化したものです。

例えば、KGIを「受注件数」と置いた場合、それを「商談数」と「受注率」に分解し、さらに商談数を「アポイント数」や「有効リード数」へと分解していきます。KPIツリーを作成するメリットは、KGI達成までのプロセスが可視化されることです。これにより、各部門・担当者が何をすべきかが明確になり、ボトルネックの発見も容易になります。組織全体の目標達成に向けた、論理的なアクションプランの設計図と言えます。

 

【よくある質問と回答】

Q1. KPIツリーを作成する最大のメリットは何ですか?
A1. 最終的な目標(KGI)と、日々の活動(KPI)との因果関係が明確になることです。これにより、メンバーは「自分のこの行動が、会社の売上にどう繋がっているのか」を理解できるため、納得感を持って業務に取り組むことができます。また、目標未達の際に、どこに問題があるのかを特定しやすくなります。

 

Q2. 良いKPIを設定するためのコツはありますか?
A2. 「SMART」と呼ばれるフレームワークを意識することです。SMARTとは、Specific(具体的か)、Measurable(測定可能か)、Achievable(達成可能か)、Related(KGIと関連しているか)、Time-bound(期限が明確か)の頭文字です。この5つの要素を満たすことで、行動に繋がりやすい、良いKPIを設定できます。

 

Q3. The ModelにおけるKPIツリーは、どのような構造になりますか?
A3. KGIである「受注金額」を頂点に、各部門の活動が連鎖する形で構成されます。例えば、「受注金額」はフィールドセールスの「商談数」と「受注率」に分解され、その「商談数」はインサイドセールスの「SQL数(Sales Qualified Lead)」に、さらにその「SQL数」はマーケティングの「MQL数(Marketing Qualified Lead)」に繋がる、といった階層構造になります。

 

【ここから本文】

BtoB企業の多くは見込み顧客を獲得するために、展示会やセミナー、Webサイトなどの様々なマーケティング活動を行っています。

しかし、多くの場合集めることに躍起になり、手元にリードが来た後の追客行動が上手くいっていないことがほとんどです。
今後、BtoB企業に求められているのは「見込み顧客の育成(リードナーチャリング)」になります。

言葉自体は聞いたことがあったり、今後育成は行っていかなくてはと思われていても、育成を行っていない、または育成方法が分からない企業様も多いのではないでしょうか。
今回は、BtoB企業においてなぜリードナーチャリングが必要なのかについてご案内していきます。

1.多くの見込み顧客は放置される

多額の予算をかけて展示会に出展すると、多くの名刺を取得することが出来ます。また、企業によっては名刺取得枚数がゴールになっており、その後の顧客へのアプローチは営業任せになってしまう事も。

しかし、上記のような状態ですと営業自身は受注しやすそうな見込み顧客にはアプローチしますが、その他の受注までの期間が長そうな顧客は放置してしまいそのまま机の奥へ…と放置されてしまいます。
展示会を行うたびに、放置される名刺は増えそのたびにゴミと化してしまっていないでしょうか。

しかし、驚くべき調査報告があります。米国のアドバイザリー会社であるシリウスディシジョンの調査によれば、営業担当が放置した見込み顧客のうち、約8割が2年以内に競合他社から製品を購入していることが分かったのです。

BtoB企業において製品の購入に至るまでは、購買プロセスが複雑なため年単位で時間がかかってしまう場合も多く、営業マンに対しても2年間追い続けてほしいという事はリソースが破たんしてしまいます。

今すぐ客ではないにせよ将来的な見込み顧客を何もせず捨ててしまっているのが現状であり、現状のBtoB企業においてのボトルネックになっている部分でもあります。

2.マーケティング部門が行うべき行動

営業マンが今すぐ客ではない見込み顧客を放置してしまう事はしょうがないと考え、名刺やリストをマーケティング部門が回収し成功率の高い手法で全リストへアプローチしていく必要があります。

ここで「見込み顧客の育成(リードナーチャリング)」が登場します。
見込み顧客と継続的な接点を持ち関係性を構築することで購買意欲を活性化させ、受注確率の高い顧客へ育成します。
つまり、様々な手法を用いて「接触した顧客候補を育てるストーリー」を考え、実践して改善する活動になります。

そして、BtoB企業で今後見込み顧客の育成のために始めていっていただきたいことは「メルマガ配信」になります。

3.継続的な接点を持ち続ける「メルマガ」

簡単にメルマガを始めましょう、としましたがメルマガを始める為には何点かステップがあります。

3-1.放置されたリードをデータ化する

営業マンが放置していたリードをまずまとめる必要があります。
展示会出展時交換した名刺や、Webサイトへのお問い合わせ、また営業マンが新規で訪問した際の名刺情報など様々なリード情報をまとめましょう。

弊社でも利用していますが、名刺をスキャンするとデータ化するサービスも最近では沢山あります。
メルマガを始める際にはぜひ、営業マンの机の奥に放置されている名刺もデータ化し活用していきましょう。

3-2.カスタマージャーニーにあったコンテンツ

メルマガを送る為には何か新しい情報を配信し続ける必要があります。
またこのコンテンツはただ配信する企業が自己満足で終わってしまうモノではなく、見込み顧客が欲しがるであろうコンテンツを作成することが重要になります。

まずメルマガを始める前に見込み顧客へメルマガを配信するステップをあらかじめ考えておき、コンテンツを作成する必要があります。

3-3、マーケティングリソース

コンテンツを作るにおいても、メルマガを配信するにおいてもマーケティング部門のリソースの確保が必要です。
メールを送りっぱなしにするのではなく、開封率やクリック率などの状況を把握し、次のメルマガに生かすための分析の活動も行う必要があります。
全体のPDCAを回すリソースも前提として認知する必要があります。

この3つのステップを踏んで、メルマガの配信を行うようにしましょう。

なぜ最初にこんなに面倒な工程がいるのかの理由としては、メルマガの本質的な目的は「継続的に」「見込み顧客を育成する」ことにあります。

この継続的にという部分が最初の時点で固まっていないとぶれてきてしまい、せっかくメルマガを開始したのに最初の3回程度で頓挫してしまう事もあり得てしまいます。

その為、しっかりとメルマガを配信する前に
「リードの母数」「コンテンツ」「社内リソース」を確保してからメルマガを配信するようにしましょう。
効果的なメルマガを配信することで、今までゴミになってしまっていたリードをしっかりとつなぎとめておくことが出来るようになります。

4.まとめ

企業で所有しているリードを放置することは大きな機会損失になります。
その為見込み顧客を育てるためにメルマガを始めることは、育成行動の第一ステップの様なものになります。
しかし、メルマガを安易に始めてしまうと内容が薄くなってしまったり、月に一回の配信が徐々に伸びていってしまいついには行わなくなってしまう、というサイクルに入ってしまいます。

その為始める前にしっかりとステップを固めてからメルマガを開始するようにしましょう。

また、メルマガを開始するためのプロセスについてまとめております。
ご興味のある方は下記よりダウンロードをお願いします。

 

 

【English summary】

A KPI tree in B2B marketing is a structure that places the final goal, the KGI (Key Goal Indicator), at the top and breaks it down into specific performance indicators, KPIs (Key Performance Indicators), required to achieve it.

For example, if the KGI is "number of orders," it is broken down into "number of business meetings" and "order rate," and the number of meetings is further broken down into "number of appointments" and "number of qualified leads." The merit of creating a KPI tree is that the process to achieve the KGI is visualized. This clarifies what each department and individual should do and makes it easy to identify bottlenecks. It can be described as a blueprint for a logical action plan aimed at achieving the entire organization's goals.

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