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BtoB企業がWebマーケティングを実施するための社内体制について

記事公開日:2021/04/23
最終更新日:2023/11/10
BtoB企業がWebマーケティングを実施するための社内体制について

BtoBの企業でも、本格的にWebマーケティングに取り組む企業が増えてきました。かつてはオフラインの広告やプッシュ型の営業活動が主だった企業も、オンラインでの案件獲得が当たり前になりつつあります。

ですが、いざWebマーケティングに取り組もうと思ったときに大きなハードルとなるのが、施策を実施するための社内体制です。いくら目標を掲げ、計画を立てても、実行する部隊がいなければ成果は生まれません。


そこで本日は、BtoBの企業がこれからWebマーケティングに注力する際の理想的な組織作りについて解説いたします。


※Webマーケティングについてより深く知りたい方は、こちらの記事もおすすめです!
>Webマーケティングとは?初心者でもわかる基礎知識!始め方・成功事例も紹介

 

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BtoB企業におけるWebマーケティングの流れ

組織の話に入る前に、大前提となるBtoBのWebマーケティングの流れについてお話しします。この流れから逆算して理想の組織を設計していく必要があるので、まずはしっかりと理解をしていただきたいです。

図解すると、以下のような流れでWeb上での接点から売上へとつながっていきます。

各ステップごとに解説します。

①顧客との接点を持つ「集客」

顧客との接点を持つためには、まず集客について考える必要があります。

どれだけ素晴らしいWebサイトを作ったとしても、ターゲットに見てもらえなければ意味がありません。自社サイトにビジネス上のターゲットを集められるような具体的な施策が必要です。例えばSEO対策やSNS運用を自社でおこなったり、広告を出稿したりと、集客の手法も様々なので、適切な施策を選択し、集客を行っていきましょう。

②個人情報を取得してコミュニケーションをとる

ターゲットを集めた後は、次のアクションを起こしてもらえるような仕掛けが必要です。代表的なものだと「お問い合わせ」や「資料ダウンロード」などの導線を用意し、ユーザーが閲覧して終わりではなく、継続的な接点を持てるように個人情報を取得します。

③コンテンツを配信し顧客を育成する

個人情報が取得できたら、そこに対して営業がアプローチするのが一般的な流れですが、お問い合わせをしてきたユーザーが必ずしも、今すぐにサービスを必要としているとは限りません。そのため、闇雲に電話をかけたりするのではなく、長期的な視点で、メルマガやセミナーなどで有益な情報を提供し続け、必要になった時に再度アプローチするような仕組みや設計も必要です。

また、提案をして失注した場合も、将来の見込み顧客として有益な情報を提供し続けることで、再び案件化することがあります。中長期に渡って良質な情報を届けることで、関係性を繋ぎ止めておくことができます。逆に言えば、短期的な利益のために無理な営業をしたり、強引なアプローチをしても最終的な売上は下がってしまいます。マーケティングからセールスまで、短期施策と長期施策のバランスは考えるようにしましょう。


④商談を行う

ニーズが高まってきたらアポイントを取り商談を行います。問い合わせの直後から商談になる場合もあれば、しばらくはコンテンツを通してコミュニケーションをとり、見込み度が高まってからアポイントにつながるケースがあります。いずれにせよ、顧客の検討のタイミングに合わせた適切なアプローチが重要となります。

以上がWebマーケティングの基本的な流れです。お気づきかとは思いますが、BtoBの場合、オンラインの施策だけではなくセールスの領域まで考えて設計する必要があります。そうなると、Web担当者1人が考えれば十分、というものではありません。Web担当者(マーケター)だけではなく、営業やCS等も巻き込んで、全体の流れを円滑に進めていくための組織づくりをおこなっていきましょう。

とはいえ、理想の組織をいきなり作れるかというと、なかなか難しいことも多いかと思います。まずは限られたリソースの中で成果の出やすい部分の改善からはじめ、少しずつ社内体制を変えていくことも必要です。

 

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次の章以降では、改めて理想の社内体制をご提案し、理想に近づけていくためのおすすめのステップについて解説いたします。

BtoB企業がWebマーケティングで成果を最大化するための理想の組織

今回の記事では便宜上「営業生産性の高い組織」という観点での理想の社内体制についてお伝えできればと思います。これまでお話してきたように、BtoBのWebマーケティングは最終ゴールが営業の受注になることが多いからです。

「Webマーケティングなのに営業の話?」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、利益を上げるためには営業の受注が必須になります。となると、BtoB企業におけるWebマーケティング組織も、営業組織の受注数を上げるために最適化していく必要があり、密に連携しなければなりません。そして最終的には、営業組織も含めた理想の社内体制を構築していき、全体の生産性を向上させ、「営業生産性の高い組織」作る必要があります。

では、具体的にどんな組織を作ればいいのか。

結論から申し上げると、営業の生産性が高い組織を作るために推奨されているのが「分業型の組織」です。それぞれの役割を細分化することで、目的が明確になり、PDCAを回すことで組織のレベルアップにも繋がります。専門性も高まり、ノウハウも蓄積されるため、属人化のリスクを防ぐことができるのも大きなメリットです。

例えば以下の図のように、大きく4つの部署に分け、その中でもさらに役割を分けることで、それぞれの部署の成果を最大化することができます。

マーケティング活動を1つとっても、集客や育成の施策もあれば発信によるブランディング活動、広報IRなど、幅広い業務があります。次の工程であるインサイドセールスがアプローチするためのリードを最大化するため、Webサイトの改善も必要です。また営業側も、アポイントを取る人が得意な人と、商談の受注率が高い人で、それぞれ役割を分けた方が全体の成果としては最大化されます。

このときに、漠然と「引き合いを増やす」「アポを取る」と考えるのではなく、全体の中での自分たちの役割やミッションを正しく理解すると、モチベーションも上がり、ノウハウも蓄積され、成果も出やすくなりますあれこれを1人が追うのではなく、役割ごとに分担することで、出すべき成果に集中することができるからです。

例えばインサイドセールスは、マーケティングから受け取ったリードに対してアプローチし、タイミングをみてセールスに引き渡します。この活動も規模や業種などで担当を分ければ、それぞれの切り口のノウハウがたまっていくため、成果も上がり自社の資産になります。


【関連記事】
インサイドセールスとは?よくある課題や事例までをまとめました!

以上のように、BtoB企業が本腰を入れてWebマーケティング活動を行っていくとなると、セールスも巻き込んだ組織改革が必要です。そして、経営層と部門責任者は「理想の状態」を常に頭に入れて取り組むようにしてください。ここの頭が揃っていないと、分業が仇となり部門間の連携に支障が出てしまい、逆に生産性を下げる音になります。必ず全体像を理解して取り組むようにしましょう。

理想のWebマーケティング組織をつくるおすすめステップ

組織作りはそう簡単にできるものではありません。ここまでお話しした内容に対しても「理屈はわかるけどいきなりは・・・」と思われた方もいらっしゃるはずです。また担当の方は理解していても、経営層の理解がなく変革が進まないかもしれません。結果として、Webマーケティングを回していくためのリソースが十分に割けず、やるべきことが進まない事態も招きがちです。

そうならないためには、理想の組織を作る適切なステップを理解する必要があります。弊社も現在は分業型の組織体制を取っていますが、何年もかけて少しずつ変化を起こしてきました。もちろんまだまだ課題だらけの組織ですが、少しずつ前に進み、現在ではほとんどの商談をWebマーケティングの施策を通して創出しています。弊社が数年かけて変わってきたように、ぜひ皆様にも理想の組織を目指していただきたいと考えています。

今回おすすめするステップは、まずはミニマムの成果(クイックウィン)を生み出し、その成果をもって組織を変えていくというものです。いきなり専任をつけられたら理想なのですが、リソースが潤沢にある会社ばかりではありませんし、それなりにリスクがあります。当たり前の話になるのですが、まずはミニマムの成果を出してから、できる範囲の組織改革から始めましょう。


例えば、まずは兼務のWeb担当者を置いてサイトの分析やホワイトペーパーづくりをしたり、コンテンツ作りに着手してコンバージョンを増やす、といった行動が挙げられます。少しずつ見込み顧客との接点を増やし、案件につなげていくことで、社内の協力も得られやすくなります。


また、すでにある程度ハウスリスト(過去名刺など)がある場合は、それらをインポートしてメールマーケティングを行うのもおすすめです。そこからアポイントにつなげ、営業が受注することで、より多くのリソースをWebマーケティングに割くことが可能となります。


そういったミニマムのステップを踏んで、徐々に組織を広げていく企業も多く存在するため、なかなか専任をつけるのが難しい方はぜひ参考にしてください。

ただし、すでにある程度の基盤がある場合は、プロセスを飛ばして専任をつけたり、踏み込んだ施策を行っても良いと思います。また、どこから始めればいいのかは会社によって違うので、もし仮に自社が今どういうフェーズで、何から始めたらいいのかすらもわからない場合は、プロに相談するのも1つの手です。

この記事で書いてきたように、分業で役割を分けてKpiを追っていくのも理想ではありますが、皆が同じスタート地点にいるわけではありません。まずは現状把握から、お手伝いしてくれる専門業者もたくさんあり、弊社自身もWebマーケティングやデジタルマーケティングの支援を実施しています。

そして、これからますますデジタル化が進んでいく中で、時代に順応し競合と戦っていくためには、それなりの投資は覚悟する必要がありますが、しっかりと取り組めば成果につなげられる分野でもありますので、ぜひ前向きに取り組んでいただきたいです。


その取り組みの中で、自社がWebマーケティングを実施していく中でベストな組織を作っていいけたら、成果もどんどん上がっていきます。成果が出る組織を作るにはそれなりの期間を要しますが、経営が旗を振って前向きに取り組んでいけばきっと理想の組織を作れるはずです。


また、どんな施策から始めるべきか悩んでいる方には下記の記事もおすすめになりますので、ぜひ参考にしてください。

>【BtoB企業向け】デジタルマーケティング施策のおすすめ記事をまとめました!

>BtoB製造業におけるデジタルマーケティングの第一歩!施策・成功事例から組織づくりまで


理想の組織作りには経営の理解を!

Webマーケティングの流れから組織づくり、おすすめのステップまでをお伝えしてきました。

繰り返しになりますが、理想の組織作りには経営層の理解が不可欠です。機能する組織を作るために、まずはBtoB企業におけるWebマーケティングの流れを理解していただき、必要であれば全社的に改革を行っていただければ幸いでございます。

弊社もWebマーケティングの支援を長年おこなってきたので、もしお悩みのことがありましたらお気軽にご相談ください。

【関連記事】
デジタルマーケティングとは?基礎知識を簡単に!具体的な手法や学べる本・WEBも紹介



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  • Written by
  • 小木曽 一馬
  • クラウドサーカス株式会社 マーケティンググループ

    プロフィール :

    2013年に新卒でスターティアラボ株式会社(クラウドサーカスの前身)に入社。2014年よりWebマーケティング事業のカスタマーサクセスに従事し、立ち上げから責任者までを務める。もともと1人での活動から6人まで組織を広げ、顧客成果を追求しながらもアップセルやクロスセルを生み出す仕組みづくりを行う。以降はコンサルタントやパートナー開拓の新規事業を経て、現在はマーケティンググループに所属。個人でもnoteやTwitterで発信しており、写真も撮る。

    Twitter→@ogisokazuma



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