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定期通販とは?ビジネスモデル、メリット・デメリット、トラブルなどをまとめました

記事公開日:2021/04/05
最終更新日:2025/10/16
定期通販とは?ビジネスモデル、メリット・デメリット、トラブルなどをまとめました

【この記事の要約】

サブスクリプションボックスとは、月額などの定額料金で、特定テーマに沿って厳選された商品が、定期的に箱(ボックス)に入って届くサービスです。

このモデルの魅力は、消費者が自分で商品を選ぶ手間なく、「未知の商品との出会い」や「発見の楽しさ」という体験を得られる点にあります。企業側は、安定した収益が見込めるだけでなく、顧客データを収集・分析することで、よりパーソナライズされた体験を提供し、LTV(顧客生涯価値)を高めることができます。単なる商品の販売ではなく、ワクワクする「体験」を届けることが、成功の鍵となるビジネスモデルです。

 

【よくある質問と回答】

Q1. サブスクリプションボックスと、通常のECサイトの「定期便」との違いは何ですか?
A1. 顧客が商品を選ばないという点が最も大きな違いです。通常の「定期便」は、顧客が自分で選んだ特定の商品が定期的に届きます。一方、「サブスクリプションボックス」は、専門家(バイヤーやAI)がテーマに沿って商品をセレクトするため、顧客は「何が届くか分からない」というサプライズ感や、自分では選ばなかったであろう新しい商品との出会いを楽しむことができます。

Q2. なぜ今、サブスクリプションボックスが人気を集めているのですか?
A2. モノが溢れる現代において、「自分で選ぶ手間を省きたい」という効率性を求めるニーズと、「新しいものに出会いたい」「専門家におすすめしてほしい」という発見の楽しさを求める欲求の両方を満たすからです。また、毎月届くプレゼントのような特別な体験は、SNSで共有したくなる要素(UGCの創出)が強く、口コミで広がりやすいという特徴もあります。

Q3. サブスクリプションボックス事業を成功させるための、最も重要なポイントは何ですか?
A3. 優れた「キュレーション能力(商品の選定能力)」と、「顧客データの活用」です。顧客を飽きさせない、毎回感動や発見のある魅力的な商品をセレクトし続けることが大前提です。その上で、顧客からのフィードバックや利用データを分析し、より一人ひとりの好みに合わせたパーソナライズされたボックスを届けることで、顧客満足度を高め、解約率を下げてLTV(顧客生涯価値)を最大化させることが成功の鍵です。

 

【ここから本文】

「定期通販」とは、同じ商品を一定のサイクルで購入してもらって届ける手法のことで、「定期便」や「定期購入」「定期販売」ともいわれています

「定期通販ってよく耳にするけどどんなビジネスモデルなの?」

「定期通販のメリットやデメリットは?」

というような疑問をお持ちの方も少なくないはずです。

最近よく耳にするようになった定期通販ですが、いざスタートしようと思ったら疑問が多いのも事実……。
そこでこの記事では、これから定期通販をはじめたい方に向けて、成功事例なども含めて定期通販についてわかりやすくご紹介します。

定期通販とは?

「定期通販」とは、同じ商品を一定のサイクルで購入してもらって届ける手法のことで、「定期便」や「定期購入」「定期販売」ともいわれています。

通販業者はもちろん、ユーザー側にもたくさんのメリットがあるため、近年では多くの通販業者がこの定期通販を取り入れています。

定期通販の種類と、頒布会やサプスクリプションとの違い

定期通販の種類には単品リピート通販や頒布会(頒布会)などいくつか種類があります。
それぞれ詳しく説明します。

単品リピート通販

まず「リピート通販」とは、商品をリピートして買ってもらうことを前提としたビジネスモデルのことをいいます。
一方、リピートしてもらうことを目的に、商品を1種類に絞って販売するビジネスモデルが「単品リピート通販」です。

単品リピート通販では、化粧品や健康食品、日用品などといった消耗品がおもな商品群として挙げられます。

定期通販と頒布会(はんぷかい)の違い

定期通販とよく似た販売方法に頒布会という手法があります。
定期通販は同じ商品を一定のサイクルで届けますが、頒布会は毎回違う商品をユーザーに届けます。

また、定期通販では化粧品や健康食品、日用品などの販売にしばしば用いられるのに対し、頒布会は地域の名産品やアルコール類などの趣味趣向品が多くラインアップしています。

ちなみに頒布会では郵便局が展開する「ふるさと会」が有名です。
利用したことのある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

定期購読とサブスクリプションの違い

一方、最近よく耳にする「サブスクリプション(サブスク)」とは似ているようで少し違うので注意が必要です。
定期通販は“モノ”を対象にしていますが、サブスクリプションは音楽配信や動画配信などといった“利用体験”を対象にしています。

なぜ定期通販が必要なのか?

次に定期通販の必要性についてですが、ユーザーの行動やニーズの変化が大きく関係しています。
2014年頃からスマホが本格的に普及したことで、SNSなどで情報をシェアし、共有することが当たり前の世の中になりました。
これに伴い、ユーザーのニーズが「機能的価値」から「情緒的価値」に移ったともいえます。

スマホの普及で広告モデルもデジタル化へ移行しました。
ビジネスモデルにも大きな変化が生じ、定期通販やサブスクリプションモデルがトレンドになってきているのです。

定期通販のビジネスモデル・仕組み

定期通販をはじめるうえで重要なのがビジネスモデルや仕組みを十分に理解することです。
販売チャネルとしては自社ECサイトはもちろん、Amazonや楽天などの大手ECサイトがあります。
大手のECサイトに出店すればそれに伴って流入が見込めますが、ブランド戦略と合わせてチャネル展開を考えるのが良いでしょう。

そして、定期通販にとって重要なのが定期的に購入してもらうための仕組みです。
購入前にサンプルを配布したり、初回購入の価格を通常よりもお得に設定したり。
さらには数量や期間を限定することで、特別感を演出する施策も効果的です。

主な定期通販システム

定期通販システムには、大規模向けから中小規模向け、小規模向けなど、さまざまなシステムがあります。

まず大規模向けは「EC FORCE」や「リピートPLUS」「Vegas」が、中小規模向けは「侍カート」や「サブスクストア」「楽楽リピート」「スマイルツールズ」、小規模向けは「リピスト」や「たまごリピート」「カラーミーリピート」などがあります。

それぞれの商品や予算に合った規模のシステムを選び、効率良く定期通販を実施していきましょう。

定期通販のメリット・デメリット

定期通販には多くのメリットがありますが、少なからずデメリットもあります。
それぞれ紹介していきます。

メリット①中長期にわたる売上の見通しができる

通常の通販の場合、商品が購入されてはじめて売上が確定しますが、商品が売れないと売上は立たず、中長期にわたる売上の見通しはできません。

一方、定期通販の場合は一定のサイクル・期間で購入してもらうビジネスモデルなので、中長期にわたる売り上げの見通しを立てやすいというメリットがあります。

メリット②販売戦略が練りやすい

中長期にわたる売上の見通しがつくため、たとえばキャンペーンなどといった販売戦略を練りやすくなるのも定期通販のメリットのひとつです。

メリット③ユーザーの手間が省ける

ユーザー視点で考えると、定期通販であれば必要に応じて自身で買う手間が必要なくなります。
さらに、その都度買うよりも価格を抑えられたり、特典が付いてきたりなどといったメリットがあります。

デメリット①顧客獲得にコストがかかる

定期通販では自社商品を扱うために認知度が低く、ユーザーを安定して増やすためのコストが必要になってくるといったデメリットがあります。

デメリット②ファン化させるための仕組みつくりが困難

単品リピート通販の場合、販売する商品がひとつであるため、気に入ってもらいリピートしてもらうための仕組みつくりが重要です。

定期通販のよくあるトラブル

定期通販のトラブルで多いのが定期購入と知らずに商品を購入してしまったケースです。
なんとか解約しようとトラブルに発展してしまうケースは少なくありません。

サイト内に「定期購入」と記載していてもこのようなトラブルは免れません。
カスタマーサポートの整備をしておく必要もあることを念頭に置いておくべきでしょう。

定期通販の成功事例

定期通販の成功事例を3つご紹介します。

参考記事

D2Cの主な人気ブランド一覧まとめました!日本・海外をそれぞれの業界にわけてご紹介

成功事例①健康食品の「やずや」

健康系の商品も定期通販とは相性のいい商材のひとつです。なかでも成功例として有名なのが「やずや」です。

テレビCMや広告戦略で認知度を上げると同時に、サイト内にユーザーにとって有益なコンテンツが充実しているのが特徴です。

成功事例②メンズスキンケアの「バルクオム」

「バルクオム」はメンズスキンケア商品を扱うメーカーです。InstagramをはじめとしたSNSを効果的に活用し、認知度アップやブランディングに成功。その結果、定期通販には向かないといわれていたメンズスキンケア業界で大きく発展しています。

成功事例③化粧品の「ドクターシーラボ」

ドクターシーラボの成功の要因は徹底したCRM(カスタマーリレーションシップマネージメント)施策にあります。

ドクターシーラボではメルマガやダイレクトメール、コールセンターに重点を置き、ユーザーと積極的にコミュニケーションすることを重要視してきました。

ユーザーとの接点が少ない通信販売ですが、こういったコミュニケーションを積極的に展開することで多くのファンがつき、大きな躍進を遂げています。

まとめ

定期通販はユーザーだけでなく、通販業者にとってもメリットが多く存在する販売手法です。

デメリットも少なからずありますので、十分な対策を取ったうえでスタートしてみてはいかがでしょうか。

参考記事

D2C(Direct to Consumer)とは?意味、成功事例、ブランド一覧をご紹介!

 

 

【English summary】

This article introduces multiple specific case studies of successful overseas brands that have adopted the D2C (Direct to Consumer) business model, which has been gaining attention in recent years.

The featured brands include mattress company "Casper," suitcase brand "Away," and cosmetics brand "Glossier." What these brands have in common is not just that they sell directly through their e-commerce sites, but that they directly connect with customers and form communities through social media. By incorporating customer feedback into product development and passionately communicating their brand's worldview, they create enthusiastic fans. Through these case studies, one can learn that "building relationships" with customers is the key to D2C success.

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