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「枠」を買う時代から「人」のための広告時代へ。広告効果を最大化する"DSP広告"とは

記事公開日:2014/12/02
最終更新日:2023/11/14
「枠」を買う時代から「人」のための広告時代へ。広告効果を最大化する"DSP広告"とは

こんにちは

スターティアラボ ブログ編集部です。

以前、9種類のネット広告に関してご紹介いたしましたが、その中で今最も市場が成長していて注目なのがDSP/RTBです。

本日は「DSPって何?全く聞いたこともない!」という人でもしっかりとその内容が理解できるよう、ネット広告の歴史を振り返りながら、改めてその内容をご紹介いたします。

1.広告の遷移① ~純広・ベタ貼りの時代~

初期のネット広告は、事前に期限と発信量を決めてサイトの広告枠に出稿する「純広」と呼ばれるものが主流でした。

また、出稿方法も直接Webサイトにバナーを埋め込む、いわゆる「ベタ貼り」で、1社の広告だけを一定期間掲載していました。

2.広告の遷移② ~アドサーバーの登場~

純広告のベタ貼りの時代から、Webサーバーと、広告が入っているサーバーを分ける時代が来ます。この広告が入っているサーバーのことを「アドサーバー」と言います。

具体的には、サイトの広告枠自体に画像を貼るのではなく、ユーザーがサイトに訪れた時に、その都度別の場所から広告を呼び出すようなイメージになります。それによって後述する、「ユーザー情報によって表示する広告を変える」ことが可能になり、ネット広告に革命を起こします。

3.広告の遷移③ ~アドネットワークの時代~

ネット媒体が際限なく増えていくと、1社1社と都度取引をすることが難しくなりました。そこで次に登場したのが、アドネットワークです。

アドネットワークとは、メディアから広告枠を仕入れパッケージとして販売する方式になります。これにより、広告主と媒体主が1社1社契約する必要がなくなり、メディア探しや広告配信が自動化されていきました。

また後には、アドネットワーク同士で持っている広告媒体の在庫を、お互いに融通し合う「アドエクスチェンジ」という仕組みも登場します。

4.広告の遷移④ ~第三者配信の時代~

すると次は効果測定の煩雑さが課題となり、様々なアドネットワークや純広の効果測定を一括管理するために「第三者配信」が登場します。

これまで、別の会社のアドネットワークを複数利用した場合、その企業ごとのレポートを広告主側でまとめる作業が必要でした。また、それぞれのアドネットワークで個別にユーザーがカウントされるため、重複してユニークユーザーがカウントされる等の問題もありました。

そこで登場したのが第三者配信で、複数あるアドネットワークを1箇所のアドサーバーで管理することが可能になります。これによりユーザーの重複カウントが防げたり、広告効果も計りやすくなりました。

5.広告の遷移⑤ ~DSP/RTBの時代~

このように色々な形で発展してきたネット広告ですが、より高いパフォーマンスを求められ、効率的な広告の売買が求められるようになりました。そこで登場したのがDSP/RTBという新しい仕組みです。

DSP(デマンドサイドプラットフォーム)とは、リアルタイムに届けたいターゲットに届けたい広告をオークション形式で出稿できる広告主達のプラットフォームです。

DSPに関して説明するには、RTB、SSPもセットに考える必要があるので、それぞれご説明します。

まずRTBとは、「Real time bitting」といって、ユーザーがサイトに来た瞬間に、そのユーザーに対して広告を出したい人が、1表示ごとにオークション形式で入札し、出稿する仕組みになります。

次にSSPとは、広告媒体側(yahoo、ポータルサイト、自社サイト等)のプラットフォームのことです。SSPのタグが埋め込んであるサイトにユーザーが来た時に、「こういう属性のユーザーが来ました!広告を出稿しますか!?」といった信号を、広告主のプラットフォーム(DSP)に投げます。その後、DSP側で入札が行われるわけです。

一度整理します。

SSP→広告媒体のプラットフォーム

DSP→広告主のプラットフォーム

RTB→1表示ごとにリアルタイムで入札を行う仕組み

といった感じになります。

6.「枠」から「人」への広告へ

これまでのネット広告はいわゆる広告枠を買う「枠」の広告でした。

ところがこのDSPの登場により、ユーザーごとに違った広告出稿や、ユーザー属性ごとに狙い撃ちした広告出稿が可能になり、「枠」ではなく「人」に焦点を当て広告を出稿できるようになりました。

ターゲットとなるユーザーがよく閲覧するサイトに広告を出すしかなかったターゲティングも、人ごとに違った広告を出すターゲティングへと変化します。DSPの登場で、広告効果の最大化が促進されました。

ちなみにDSPの課金方式はCPM課金がメインで、広告の表示回数1000回あたりの料金になります。それ以外にも一部、CPC課金(クリックごとの課金)やGTS課金(広告表示時間ごとの課金)もあります。

7.DSPは「媒体」ではなく「ツール」

時々勘違いをされる方がいらっしゃいますが、DSPやSSPは媒体ではなく、プラットフォームであり、あくまでツールです。そして、広告は出稿して終わりではなく、クリエイティブの質や、サイト内での戦略も総合的に考えて改善していかなければ意味がありません。

今後WEBサイトを積極的に運用していくのであれば、誰もが一度は検討するツールになります。

また、データが蓄積されていればいるほど、より精度の高いターゲティングが実現できるため、いち早く始めることで広告の費用対効果を高めることができます。

今はリスティング広告やSEOにコストをかけている企業様も、今後のことを考えると今のうちから運用のノウハウや、データを蓄積しておいたほうが良いと言えます。

市場に関しても、2017年にはRTBの市場規模は1000億円を突破すると言われています。

(2011年と比較して16倍、ディスプレイ広告全体の約25%)

今後も市場の成長から目が離せませんね。


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