YMYLとは?E-A-Tとの関連性や該当ジャンル、SEO視点での対策方法まで!
最終更新日:2022/01/22

YMYLとは、Google検索品質評価ガイドラインで定義されている言葉で、「Your Money or Your Life」の略語です。お金や生命、人生に影響を与える情報が掲載されているウェブページを指します。関連するワードに「E-A-T」というものがあり、この2つの言葉は今後コンテンツ作りに従事する人はセットで抑えておくべき重要ワードです。
YMYLの対象サイトは対象外のサイトに比べて信頼性や権威性に対して評価される基準が厳しく、思ったような検索順位が得られないと悩む人も多いでしょう。ここではそんなYMYLについて、具体的な対象ジャンルやなぜ評価が厳しくなったのか、E-A-Tとの関連性、SEOで上位を得るための対策などを紹介します。

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YMYLとは?
YMYLとは、お金や生命、人生に影響を与える情報が掲載されているウェブページを指します。Google検索品質評価ガイドラインで定義されている言葉であり、「Your Money or Your Life」の略語です。
GoogleはYMYLの品質向上を目指し、お金や生命にかかわる分野は信頼性の高い情報がトップページに表示されるよう検索エンジンのアルゴリズムを厳しく定めています。
YMYLの対象ジャンル
GoogleのGeneral Guidelines (検索品質評価ガイドライン)では、YMYLのジャンルを7つに分けて説明しています。
画像引用:General Guidelines
この情報を簡単に日本語化すると、以下のようになります。
- ニュース、時事問題(国際問題や政治ニュースなどが対象)
- 政府、法律、公的なこと
- 財務(投資や税金、ローン、銀行など)
- 健康と安全(医療問題、薬など)
- 特定の集団(宗教、性別、障害など)
- その他(人々の生活に大きく関わるもの、フィットネス、職業・大学選択、防災情報、栄養学など)
YMYLの対象ジャンルは世情や人々の関心を参考に常にアップデートされ続けています。例えば人種やジェンダーに関する話題は、ヘイトスピ―チが話題を集めた2017年に追加されたもの。
始めは補足として付け加えられていましたが、その後の2018年、2019年に改訂が加えられ、現在は「ヘイト対象になりやすい集団に言及するコンテンツはYMYLの対象である」と明確に定義されました。
またその他の項目にある職業・大学選択、栄養学、防災情報、フィットネスなどは2019年に新しく明記されたものです。
今までは直前の課題(病気やお金に関すること)のみがYMYLの対象でしたが、これからは将来に影響する話題もYMYLの対象になっていくと考えられます。
YMYLと健康アップデート
Googleは定期的に検索結果を評価するアルゴリズムを更新しており、更新内容は「○○アップデート」というように名前を付けて公開されます。そのなかで、YMYLと関わりが深く、日本のアルゴリズムが大きく変わった「健康アップデート」というものがあります。
健康アップデートは医療・健康ジャンルのサイトを対象として、2017年末からおこなわれている日本限定のアップデートです。
健康アップデートが導入される前は、日本の医療・健康ジャンルの検索結果はいわゆるまとめサイトと呼ばれるキュレーションサイトが占めていました。コピー記事や根拠がない情報、間違った情報があふれており、ガンといった生死に関わる病気のうそ情報も堂々と掲載されている環境。それが問題視され、注目を集めたのが2016年です。
掲載メディアは多くの批判を集め、そのような記事が掲載されるGoogleにも疑問の目が向けられました。
この件により、Googleは日本のみを対象に問題のあるサイトが上位に来ないようアルゴリズムを大きく変更しました。これが健康アップデートの始まりです。
当初の健康アップデートは医療・健康ジャンルのみが対象でしたが、それ以外のYMYLジャンルでも問題のあるコンテンaツがあふれていたため、改善していくとGoogleは明言。この事件を境に、YMYLジャンルは検索結果の大変動がおこなわれ、信頼性のあるサイトが表示されるように変わっていきました。
YMYLとE-A-Tの関連性
YMYLと同様、Googleの検索品質評価ガイドラインでよく目にする単語に「E-A-T」というものがあります。E-A-TはYMYLと関わりが深いため、YMYL対策をする場合は知っておく必要がある単語です。
E-A-Tとは
E-A-Tは、YMYLとは別のGoogleの検索品質評価ガイドラインのひとつ。Expertise(専門性)、Authoritativeness(権威性)、Trustworthiness(信頼性)の頭文字を組み合わせた造語です。
Expertise(専門性)は、コンテンツの内容が雑記的ではなく、専門性に特化していることを指します。
Authoritativeness(権威性)は、コンテンツの内容が正しといえるかどうかを指します。例えば長期間コンテンツを発信し続けて知名度がある、広い世代に支持されているなどの実績・ブランド力のことです。
Trustworthiness(信頼性)は公共機関や専門家が発信しているなど、誰が書いたものか、信頼できる情報かどうかを指します。
E-A-Tがガイドラインに導入された背景には、低品質な記事が量産されたことがあげられます。専門性や権威性、信頼性を評価基準に加えることで、低品質な記事は順位を落とし、長期的に上質な記事を掲載し続けたコンテンツが上位に掲載される方向へと変化していきました。
E-A-TはYMYLコンテンツを特に厳しく評価
E-A-Tは、YMYLを特に厳しく評価します。とりわけ医療に関するジャンルは厳しく、E-A-Tの評価基準を満たしていない場合、検索順位を大きく下げることになるでしょう。
YMYLが厳しく評価されるようになったのは「健康アップデート」までの一連の問題が関わっており、人生に影響するようなコンテンツ、特に間違った情報で健康や人生を害する可能性があるコンテンツを掲載しないというGoogleの意図が強く反映されています。
そのためYMYLのジャンルで評価されるには、E-A-Tのガイドラインも満たす必要があります。
YMYLの対策
YMYLに対して「必ず順位が上がる」という対策はありません。一方で、SEOで上位に表示するための本質は、YMYLの分野に限らず言えることでもあります。それは高品質のコンテンツを作成する、信頼性を高めるなど、良質なユーザー体験を提供することです。
Googleが好むコンテンツのヒントは得ることができるため、そういった情報を元に対策をするかしないかで大きな差が出ることもあります。そこで、本記事ではこれまで発表されている情報を持ちに、SEOの中でもYMYLの分野で重視されるであろう対策を紹介します。
質の高いコンテンツを作る
YMYLのカテゴリでは特にコンテンツの品質が問われます。小手先のSEO対策だけをした、中身のないコンテンツでは評価されません。ユーザーが読みたい情報、課題解決となる役立つ情報を多く掲載することが重要で、文献の引用なども信頼性の高い出所を明示する必要があります。
ちなみにGoogleの検索セントラルでは、以下のような記載もあります。
「ユーザーは閲覧したときに良いコンテンツだと感じると他のユーザーに知らせたいと思うものです。クチコミによる自然な評判はユーザーと Google の両方に対してサイトの評価を高めるのに役立ちますが、質の高いコンテンツなしにそうした評判が生まれることはめったにありません」
サイトの評価全般を高めるためにも、大前提としてコンテンツの品質が重要です。また、ここでいうコンテンツの質はYMYL以外の分野でも最重要です。発信するすべてのコンテンツにおいて、できる限り質を高める努力をしましょう。
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良質なコンテンツ作りについてはこちらの記事を参照ください!
>Webコンテンツとは?コンテンツ例から特徴、種類、おすすめの作成ステップまで
筆者・運営者情報を明確にする
誰が書いた・運営しているコンテンツなのかを掲載していないと、良い評価が得られないようです。特に医療やお金、健康などの専門的なコンテンツでは「誰が」という情報が重視されます。
誰が書いた記事なのかを明確にしたり、筆者のプロフィールやSNS情報を掲載したりして、情報の信頼性を向上させましょう。また「このサイトは誰が運営しているのか」という責任者の情報、問い合わせ先も記載が必要です。
筆者プロフィールの例▼
情報の信頼性をアピール
「専門家監修」「○○資格保持者が執筆」など情報の根拠を記載して、正しさ・信頼性をアピールしましょう。
ただ専門家監修と書いても、読者は本当に監修された記事なのかがわかりません。架空の情報ではないことを示すために、どんな人が監修したのか・書いたのか、簡単な経歴やホームページ情報などを記載すると信頼性が高まります。
数値や正確性が重視される記事は「参考文献」「引用元」などを記載するのも効果的。誰が見ても正確で信頼できると思えるコンテンツ作りが重要です。
定期的にコンテンツを更新する
古い情報を掲載したままだと、その記事の評価が悪くなるだけでなく、サイト全体の評価を低下させる場合があります。掲載した情報が変化したり、古くなったりした場合は定期的な更新が必要です。
YMYLの対策というと難しく聞こえますが、基本的にはユーザーにとって有益で信頼性のあるコンテンツを提供することが本質です。常に最新の情報が掲載されているのも、ユーザーにとっては重要な要素となりますので、定期的にWebサイトは更新するようにしましょう。
YMYLに限らずユーザーの目線を
YMYLの対象ジャンルは、ひとりの人生を大きく左右する場合があります。掲載者は重大な情報を取り扱っているという意識を持ちコンテンツ制作に取り組む必要があるでしょう。
今回紹介した対策を踏まえてコンテンツを作成すれば、ある程度は品質が高く、信頼性のあるコンテンツが作れるはずです。なかなかGoogleに評価されないと悩んだら、試してみてください。
そして、YMYLに限らずこれらの対策は「ユーザーのため」ということを忘れずに、運用をしていただけると幸いです。
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- エムタメ!編集部
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クラウドサーカス株式会社 製造業マーケティング課
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2006年よりWeb制作事業を展開し、これまでBtoB製造業を中心に2,000社以上のデジタルマーケティング支援をしてきたクラウドサーカス株式会社のメディア編集部。38,000以上のユーザーを抱える「Cloud CIRCUS」も保有し、そこから得たデータを元にマーケティング活動も行う。SEOやMAツールをはじめとするWebマーケティングのコンサルティングが得意。
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