製造業マッチングサービスを解説!おすすめサービス10選も紹介
最終更新日:2024/04/16
「製造業マッチングサービス」とは、製品が必要な企業と製造業など、技術やノウハウを提供しあえるビジネスパートナーを結びつけるサービスを指し、効率的に契約を結べるため近年需要が高まっています。
製造業にとっては、自社利益拡大のためにより多くの営業機会が得られ、製品開発などを行う企業にとっては、自社製品に必要な技術を持つ企業を見つけられるため、マッチングサービスを活用することで自社の可能性を最大限開拓することが可能です。
本記事では製造業のマッチングサービスに関して、メリットや注意点などの基本的なことからおすすめのサービス10選までわかりやすく網羅的に解説します。
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目次
製造業マッチングサービスとは?
「製造業マッチングサービス」とは、製品の製造を依頼したい企業と製造業など、技術やノウハウを提供しあえるビジネスパートナーを結びつけるサービスを指します。
契約を結ぶことで利益の上がる製造業では、いかに多くの企業と契約を交わして受注を受けることが重要ですが、従来の営業や面談などの方法では多くの時間や工数が必要となり、非効率的であるといえます。
製造業マッチングサービスでは、オンライン上でニーズの合致する企業同士を結びつけるため、より効率的且つ最適に契約を交わすことが可能です。
最近ではオンライン化やグローバル化などの影響で海外との取引をサポートするマッチングサービスも登場しており、自社の可能性をさらに広げられることから注目度が高まっています。
製造業におけるマッチングサービスを利用する7つのメリット
製造業においてマッチングサービスを利用することで、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか?以下では主な7つのメリットについて紹介します。
コストの削減
マッチングサービスを利用する上で最も大きなメリットといえるのが「コストの削減」です。
製造業のなかでも様々な分野があり、得意とする分野は企業によって異なります。自社が得意とする分野で受注すれば、そうでない分野よりコストを抑えて製造することができるため、利益率のアップにもつながります。
新規顧客を見つけるにも費用がかかるため、マッチングサービスの利用は製造以外の面でもコストの削減を実現できます。
人材不足を補える
製造業界において少子高齢化による人材不足は年々深刻化しており、特に技術を持った従業員「技能人材」の減少が課題となっています。
マッチングサービスを通して、製造業を営む企業の得意とする分野と、その分野を必要とする最適な企業が効率良く結びつけられるため、製造業側は効率良く作業を進められるようになり、人材不足を補うことが期待できます。
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スピーディーな取引の実現
マッチングサービスは中間に仲介業者などの代理店を挟まないのが特徴で、発注・受託の両者が直接取引を行えるため、より迅速な取引を実現できます。
納期や返信などについてより早いやりとりができることで作業の効率化が可能になり、コスト削減・人材不足の解消にもつながります。直接のやりとりを通して、双方ともに自社の想いや信念を伝えることができるため、今後の良質な関係構築にも良い影響を及ぼします。
技術の共有によって新しい製品を生み出せる
企業間が連携して技術や知識をシェアすることにより、新しい製品を生み出せる可能性が高まります。
技術や知識が不足して実現不可能に思えた企画も、マッチングサービスを通して目的に合った技術を持つ企業を見つけることができれば、製品化できる場合があります。
さらに、マッチングサービスによっては展示会や交流会を積極的に開催しているため、異業種と関わる機会を持つことで新しい製品を生み出し、これまでにない販路の拡大にもつながります。
新規販路の拡大
製造業側と、その製造業側が得意とする技術を必要とする発注者という、双方にとって最適な企業を見つけられるマッチングサービスでは、新しい契約先を見つけられることで新規販路の拡大につなげられるという点が大きなメリットです。
製造技術は長けている反面、営業技術にウィークポイントがあるという場合でも、マッチングサイトを活用すれば自社の技術を最大限アピールすることができ、新規契約の獲得につながります。流通ノウハウのある企業と契約を結べれば、さらなる販路の拡大の可能性もあります。
試作品や小さなものなどは費用がかかるため、低価格で依頼できる受注先を探している企業も多く、小規模な企業や個人の職人にとってはマッチングサイトを通してスポット的な依頼の受注増加も見込めるでしょう。
支援や投資のきっかけとなる
高い技術を持ちながら資金が不足している企業は、マッチングサイトを通して投資や支援を呼びかけることができます。
展示会やセミナーなど広報活動を行う場を提供したり、新規事業スタートアップの提携を募ったりなど、様々なコンテンツが用意されているマッチングサイトは、投資を検討している大手企業が投資価値の高い企業などを発掘する場としても活用されているのも特徴です。
資金を提供できる取引先とマッチングできれば、資金調達の機会も得られるほか、製造業は自社の技術力をさらに成長させることもできます。
OEMの実現
OEM(「Original Equipment Manufacturing」の略)は、他社で自社ブランドの製品を生産すること、もしくはそのメーカーを意味します。
これは自社ブランドの製品を生産したくても製造技術がなく実現できない企業が、高い技術を持つ製造業に受注することで、自社ブランドの製品の製造・流通を実現できるというシステムです。
製造業にとっては受注や新規販路の拡大につながるほか、自社の高い技術をOEMを通して共有することで、自社のアピールにもつながります。双方にとってメリットの多いOEMを実現できるマッチングサービスの活用は、幅広い業界で注目を集めているのです。
製造業のマッチングサービスを選ぶ際のポイント
現在様々なマッチングサービスが登場していますが、どのサービスを選ぶか検討する際に注意すべきポイントがあります。詳しく見ていきましょう。
対象企業の探しやすさ
製造業のマッチングサービスを選ぶ際には、対象企業が絞り込めるかどうかなど、対象企業を探しやすいかどうかがポイントです。
多数のジャンルがある製造業では、業種ごとに検索できる必要があるほか、製造業のなかにあるカテゴリーもある程度まで絞り込めると、双方にとってより最適な取引先を見つけられます。
また専門的なものを取り扱うことの多い製造業では、技術的な特定の用語でも検索できる機能もあると尚良いです。
料金体系と機能
製造業のマッチングサービスには無料プラン・有料プランを含め、サイトによって様々な料金体系をとっており、プランによって掲載できる内容や利用できる機能などが大きく異なります。
自社の予算に合っているのか、無料掲載にするのか、サブスクリプションなのか、どんな機能が利用できるのかなど、検討する際に明確にしておくことをおすすめします。利用体系は維持費にも関わる重要なポイントなので注意が必要です。
製造業マッチングサービス10選
製造業マッチングサービスについて、10のおすすめサイトを紹介します。
Linkers(リンカーズ)
技術パートナーの探索・グローバル先端技術調査・技術や製品の顧客開拓などを展開する、リンカーズ株式会社が運営する「Linkers(リンカーズ)」は、技術課題を抱えた企業と技術課題を解決できる技術パートナーをマッチングさせるサイトです。
2019年内閣府オープンイノベーション大賞優良事例に選考されたビジネスマッチングサービスであり、ものづくりのパートナーを見つけ出す「技術探索」を目的として、ものづくりの現場課題を解決します。
大手企業を含む350社以上の企業が発注者として登録しているほか、マッチング率にもこだわり、企業の探索にかかっていた時間・労力・コストの大幅な削減を実現します。
非公開情報の多いものづくり業界において、秘密保持契約を結んだコーディネーターが候補者推薦を行っているのも同サイトの特徴です。
公式サイト: https://corp.linkers.net/
「Factor X」
「Factor X」は、工業系特化型の総合マッチングプラットフォームで、工業系の企業に携わる全ての人のベストパートナーを見つけるためのオンラインマッチングサービスを謳っており、マッチングによって工業のあらゆる課題を解決することを目的としたサイトです。
工業系に特化しているのが特徴で、技術マッチングや人材マッチングから専門性の高い技術や知識に絞った検索が可能になり、より最適な取引先を見つけることができます。
全国の工業系企業と協業しているほか、マッチングだけでなくWEB会議・チャット・スケジュール管理・決済などの業務を全てシステム内で解決できるのもポイントです。アカウント登録及び仕事の案件登録は無料でできるため、初めてマッチングサービスを利用する企業でも、気軽に始められます。
公式サイト: https://www.factorx.jp/
PLANET AIDeA
「PLANET AIDeA(PLAtform of NETwork by Artificial Intelligence for Delighit Artの略)は、製造技術や研究、メーカーなどの全ての技術を集結させて、新しいものづくりを可能にしたデライトものづくりAIネットワークプラットフォームです。
個人や企業、また政府研究機関などが登録しており、メーカーの技術者や大学機関などの研究者が抱える技術課題を解決したい「技術探索者」と、個人から大企業までの幅広い「技術提供者」をマッチングします。
同サイトを通して自社に眠っている技術や特許に関する情報を発信することで、その技術を必要とする技術者や研究者とつながることもでき、眠っていた技術を生かすことができる可能性もあります。
公式サイト: http://planet-aidea.com/
JETRO(ジェトロ)
JETROは、ネットワークが非常に広いのが特徴の日本貿易振興機構が運営するマッチングサイトです。
国内だけでなく、海外の企業同士が取引する機会を提供している他、農林漁業をはじめ、ファッション・機会・インフラに至るまで幅広い分野の企業が登録でき、あらゆる企業が業界の垣根をこえて簡単につながることができます。
海外のビジネス情報や、イベント情報、オンライン講座など特色あるコンテンツも設けられており、オンラインでの海外販路拡大を目指す方や新たな製品やサービスに触れる機会を増やしたい企業におすすめです。
公式サイト: https://www.jetro.go.jp/indexj.html
ジェグテック
ジェグテックは、2023年1月時点で国内中小企業約23000社、大手パートナー企業800社、海外企業約8000社という、世界中の企業が登録しているマッチングサービスです。
登録数が多いほか、中小企業・小規模事業者の輸出、海外展開を強力に支援する海外マッチングスクエアなどのサービスがあるのが特徴です。
ロボット化をサポートする企業や社会問題の解決につながる企業など、企業の特徴をカテゴリごとに分けた「注目企業カテゴリ」なども用意されており、最適なビジネスパートナーを効率的に見つけることができます。
中小機構のアドバイザーが無料でサポートを行うサービスもあり、海外企業との提携や販路開拓など、自社の可能性を広げたい中小企業におすすめのサイトです。
公式サイト: https://jgoodtech.smrj.go.jp/pub/ja/
IPROS(イプロス)
IPROS(イプロス)は、日本最大級のBtoBデータベースサイト運営のノウハウをもとに支援を行うマッチングサイトです。2023年6月現在では、165万人を超える会員、6万社以上の企業がPRを行っており、膨大な製品、サービス、技術を探せるのが特徴です。
閲覧ユーザーの多くが「設計」「生産・製造」「研究・開発」などに関わる現場の技術者で、自社の技術・製品をPRしたい企業は同サイトに情報を掲載することで、効率的にPRすることができます。
出展企業は業界や業種の枠を超えてPRできるため、これまで想定しなかった製品やサービスとの出会いや、新たな市場への参入、新規顧客の開拓なども見込めます。
サービスは年間プラント単発プランがあり、ものづくり、都市まちづくり、飲料食品・医薬品・化粧品・バイオ関連などそれぞれの分野に特化したサービスを利用できます。
公式サイト: https://www.ipros.jp/
エミダス
株式会社NCネットワークが運営する「エミダス」は、総合的な最大級の工場マッチングサイトで、登録企業数約17,000事業所及び月間ページビュー約600万を誇ります。
ノウハウがなくても簡単に自社PRを始められるのが特徴で、無料プランでは会社情報の掲載に加えて、自社の製品・技術に関する情報を最大8点公開できます。有料プランにはエミダス・プロライトプラン、エミダス・プロプランがあり、掲載できる内容は会員プランによって変わります。
製造業に特化したフォーマットがあるため知識や追加費用ゼロでも始められるほか、詳しい計測と分析、万全なサポート体制もあり、初めてでも安心して利用できるサービスが備わっています。
公式サイト: https://ja.nc-net.or.jp/
モノマド
「モノマド」は、加工工場に特化したマッチングサイトで、条件に見合う加工業社を専門家が無料で探索・紹介するものづくりの窓口です。
メーカーとサプライヤーとを繋ぐ事業を専門に行うCOSMO ALPHA株式会社と、日本の中小製造業のネットワークを持つテクノポート株式会社が共同で運営する本サービスは、製造業ネットワークを活用することで、ものづくり業界の取引をより迅速かつ最適につなげます。
同サイトでは、発注者との価格・納期交渉の代行サービスがあるほか、見積もりから納品までのサポートも行ってくれるのも特徴です。
公式サイト: https://mono-mado.com/
Benten(ベンテン)
「Benten(ベンテン)」は、化粧品や健康食品ビジネスのあらゆる悩みを解決するマッチングサイトです。
化粧品、健康食品に関するあらゆるビジネスマッチングを行っているほか、コンサルティング、企画、PR、薬事業務、本当の化粧品のプロとの業務マッチングも行っており、企業が抱える課題に対して最適な提案やサポートを行ってくれます。
さらにセミナーやPR、集客をはじめ、法律相談など、化粧品ビジネスに関わるあらゆる課題解決を支援するサービスがあるため、初めての方でも安心して利用できます。
公式サイト: https://bentenmarket.com/
MOBIO(モビオ)
「MOBIO(ものづくりビジネスセンター大阪)」は、大阪府と大阪産業局が連携して運営する「府内ものづくり中小企業の総合支援拠点」で、ビジネスマッチングの他、各種セミナーや展示会の開催を通して、多くの製品や技術との出会いの場や総合的なサポートを提供しています。
同サイトでは、ものづくりに関する情報発信の他にも、産業連携などの各種相談やマッチングサポート、新市場の参入やデジタル化、販路拡大やPR、企業との交流など、カテゴリ別にあらゆる支援を受けることができるのも特徴です。
オンライン上の利用だけでなく、MOBIO館の施設へ実際に足を運んで相談窓口の利用や展示会の閲覧もできます。
マッチングサービスを使って効率的な市場開拓を!
本記事では、製品が必要な企業と、技術やノウハウを提供できる製造業企業のビジネスパートナーを結びつける「製造業マッチングサービス」を紹介しました。
マッチングサービスを活用することで、効率的に契約を結べるほか、コスト削減や販路拡大など様々なメリットがあります。海外企業とのマッチングや、海外市場への参入などのサポートが備わったサイトも多くあり、グローバル化が進む現代において、自社の可能性を最大限開拓することも可能です。
無料で登録できるマッチングサービスも数多く登場していますので、迷っている方はまず無料プランから利用してみることをおすすめします。
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2006年よりWeb制作事業を展開し、これまでBtoB企業を中心に2,300社以上のデジタルマーケティング支援をしてきたクラウドサーカス株式会社のメディア編集部。53,000以上のユーザーを抱える「Cloud CIRCUS」も保有し、そこから得たデータを元にマーケティング活動も行う。SEOやMAツールをはじめとするWebマーケティングのコンサルティングが得意。
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