製造業DXのカギを握るデジタルファクトリーとは?意味やメリット、構築法や事例まで徹底解説!
最終更新日:2023/10/26
製造業がデジタル化を推進していく中で、一度は耳にするのが「デジタルファクトリー」です。デジタルファクトリーはリアルとデジタルを融合した工場を指し、最適な生産ラインを実現できる手段として注目が集まっています。
本記事では製造業DXのカギを握るデジタルファクトリーについて、その必要性やメリット、構築のためのステップや導入事例まで、わかりやすく解説します。
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目次
デジタルファクトリーとは
「デジタルファクトリー」とは、工場内の設備・センサーから取得した情報を分析し、現実空間の作業場でのシミュレーションを行うことで最適な生産ラインを実現できる、リアルとデジタルを融合した工場を指します。製造業のDX推進において重要性が高まっている手法のひとつです。
デジタルファクトリーでは「生産順・中間の在庫管理・ロボットプロセス・作業プロセス・組み立て順序」など多岐に渡ってデジタルデータによるシミュレーションを行います。そしてその結果をもとに、工場をどう設計・構築・管理するか、生産性をいかに最大化するかなどを考えます。
うまく導入できれば作業の効率化が図れるとともに、消費者にとってよりニーズの高い製品の製造が可能です。他にも運用効率と持続可能性の向上、市場投入までの時間短縮、より多くの顧客への訴求などの実現が期待できます。
デジタルファクトリー類似/関連用語の解説
デジタルファクトリーとに関連する用語として、「デジタルツイン」「バーチャルファクトリー」「スマートファクトリー」「インダストリー4.0」などがあります。デジタルファクトリーを正しく理解するため、それぞれの言葉の定義を明確に理解しましょう。
デジタルツイン
「デジタルツイン」は、現実から様々なデータを取得してデジタル空間に物理空間のツイン(双子=コピー)を作り出し、コンピュータ上のデジタル空間で再現して予測に役立てる技術を指します。
デジタルファクトリーと混同されがちですが、「デジタルファクトリー」を実現するために利用される技術が「デジタルツイン」であると理解すると良いでしょう。デジタルツインでは工場の工程だけではなく、渋滞予測などの幅広い要素を検証します。
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バーチャルファクトリー
バーチャルファクトリーはバーチャル空間上に作られた仮想工場を指し、仮想工場にて生産シミュレーションを行うことで最適解を導き出す手法です。
バーチャルファクトリーは、リアルとデジタルを融合した工場であるデジタルファクトリーを実現する際、事前に現実の工場での生産活動をシミュレーション・評価するために構築されます。
インダストリー4.0
インダストリー4.0(第4次産業革命)は、2011年にドイツが提示したコンセプトで、ドイツの国家戦略として進められてきたものです。この概念はドイツ国内にとどまらず、欧米をはじめ中国や日本、東南アジアの新興国まで世界市場に大きく影響を与えました。
このプロジェクトは、IoTやAIによる高精度な生産管理、現実空間とデジタル空間をつなげるサイバーフィジカルシステム(CPS=Cyber Physical System)による技術革新が大きな特徴です。CPSは通称デジタルツインと呼ばれ、高精度な自動化管理が可能になることから、現在多くの産業で導入されています。
インダストリー4.0の主題となる「スマートセル」は、生産ラインをセル=区画で管理することで、生産ライン全体の最適化をおこなうもの。IoTによるセンサー、AIの機械学習による高度解析によって工場全体を見える化することで、人がいなくても安心して稼働できる仕組みづくりを実現するのはもちろん、個々の顧客ニーズにカスタマイズした製品製造を可能にし、すばやく問題を検出して将来的な予測ができるため、高い生産性を実現できます。
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スマートファクトリー
スマートファクトリーは、先述したインダストリー4.0に関連する用語です。IoTやAI、クラウド、ビッグデータといった先進的なデジタル技術を用いて各種データの活用・分析を行い、製造プロセスの改善や実際の稼働内容を効率化する工場を指します。
スマートファクトリーを実現するためには、「デジタルファクトリー」の構築が必要とされており、スマートファクトリーの前段階がデジタルファクトリーであるといえます。
類似用語を改めて整理すると、生産管理や稼働管理を行う「デジタルツイン」という技術や、課題の抽出やシミュレーション・対策立案を行う「バーチャルファクトリー」という手法を用いて「デジタルファクトリー」を実現し、そのデジタルファクトリーを用いることで、「インダストリー4.0」にて提唱された「スマートファクトリー」を実現できるということになります。
ではなぜこんなにもデジタルファクトリーの必要性が高まっているのでしょうか?次章で説明します。
デジタルファクトリーの必要性
デジタルファクトリーは製造業のDX推進において必須とされており、製造業のDX推進の重要性が高まると共にその必要性が叫ばれるようになりました。
そもそも製造業のDX化が重要な要因として、「オンライン化やデジタル化の発展による経済の成長スピードに遅れないため」「デジタル技術の実用化によって工場や製造ラインそのものが多く変化しているため」という理由が挙げられます。
特に製造業では、伝統的な職人技術を活用することで存続してきた企業がデジタル化促進によって経営を維持できなくなるという懸念もあり、迅速な対応が必要です。
業界全体でDX推進を行わなければ、世界市場において競争優位性を確保できないとも考えられています。日本の産業構造を支える製造業が競争優位性を保てなければ、グローバル市場における日本の優位性が低下してしまうため、世界経済という観点においても重視されています。
デジタルファクトリーを構築すると、組織全体の生産性の向上や、職人技術に頼っていた人的作業の機械化、消費者の需要によりマッチした製品の製造などが見込め、懸念されている課題を解消して製造業におけるDX化を推進できるため、近年非常に必要性が高まっているのです。
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デジタルファクトリーのメリット
デジタルファクトリーを実現できると、具体的にはどのようなメリットがあるのでしょうか?以下では代表的な5つのメリットについて解説します。
1. 市場投入までのスピードアップ
デジタルファクトリーでは、自動化したエコシステムによって取得したデータを従来よりも迅速に活用でき、市場投入までのスピードアップを図れます。
製造業では製品ライフサイクルが重視される傾向にありますが、工場のライフサイクルも非常に重要であり、実際にデジタルファクトリー化が進んだ製造業の企業では、市場投入までのスピードが9割近く向上したという報告もあります。
データの分析による知見を活かしてプロセスの高速化や迅速な意思決定が実現できれば、いち早く市場に投入でき、競争優位性の確保につながります。
2. フレキシブルな製造で迅速且つ的確な判断・対応が可能
コロナ禍が立証したように、いつどのようなことが起こるかわからない予測不能な時代では、変化に対する柔軟な対応が求められます。
フレキシブルな製造を可能にするデジタルファクトリーを実現することで、企業は経済や世界の動向に対してより素早く的確な判断を下し、迅速に対応できるようになります。
柔軟に対応できる構造を有することで、企業は新たな収益源やより多くのイノベーションを生み出し、不確実性が高く不透明な時代でも優位性を保ったまま存続することが可能です。
3. 変化する需要に合わせたマス・カスタマイゼーションを実現
製造業の生産レベルは進化し続けていますが、顧客が求めるものも常に変化しており、企業にとって顧客のニーズを満たしつつ大量生産を行うマスカスタマイゼーションが必要不可欠な能力となりつつあります。
デジタルファクトリーではニーズの変化やカスタマイズ製品への需要の高まりに応じて、既存製品への機能追加や小ロット生産などの対応が可能です。デザインや製造方法を選択してそれぞれの注文をカスタマイズすることで顧客のニーズを最大限に満たし、企業の競争優位性を確保することができます。
4. サステナビリティなどのビジネス目標を達成
持続可能性が注目されつつある現代において、製造業でもサスティナビリティなどのビジネス目標の達成は非常に重要視されるようになりました。
データに基づいて最適な生産ラインを実現するデジタルファクトリーでは、ビジネス目標達成に役立つ知見を得ることができ、より持続可能な選択を行えるようになります。
例えばエンジニアはジェネレーティブデザインによって環境に優しい選択肢を選ぶことができ、AIなどの自動化されたシステムでは、熱などのエネルギー使用データをトラッキングすることが可能です。
現在ではビジネス目標達成のための指標の追跡や環境保護施策の推進を行うほか、サステナビリティ関連の役職を設けている企業もあり、今後その重要性はさらに増していくと考えられています。
5. 運用効率UP
デジタルファクトリーは、主に「輸送・在庫・移動・待機・過剰生産・過剰処理・欠陥」における、冗長的な動きの排除やワークフローの統合、プロセスの自動化を実現することで、運用効率を大幅にUPすることができます。コスト削減や、より付加価値のある業務に人材を投資できるというメリットもあります。
デジタルファクトリーでは他にも、「負担の軽減」「人材や設備の稼働率向上」「設備故障に伴う設備の停止削減」などが可能なため、現場環境を最適化し、生産性を最大化させることが可能です。
デジタルファクトリー構築の5つのステップ
デジタルファクトリーを実際に構築するにはどのように行えばいいのでしょうか?本章では主な5つのステップを紹介します。
1. 計画
デジタルファクトリーを構築するための最初のステップは、運用の検討などを行う「計画」です。
まずはじめに、生産性を最大化するような各ステーションの位置や機器の配置や構成の確認に加え、手順ごとのワークフローの分解などを行って計画を立てます。
計画を立てる際に機械や材料、人の流れをシミュレーションすることで、業務の停滞や生産性の低下を起こす原因を解消し、最も効率的なスペース配分を確認できます。デザイナーは、工場のデジタルコーディネーションに仕入れ先や販売業者も組み込むと良いでしょう。
2. 設計
デジタルファクトリーの計画を立てたら、次に「設計」を行います。
設計の段階では、エンジニアは立案した計画をもとに実際の空間へどうレイアウトするかを検討するほか、工場内の関係者を集めてそれぞれの特定エリアを設計していきます。
デジタルファクトリーの設計では、デジタル化によって問題点を早期に発見できるという利点があり、物理的な工場の建設・運用を行う前にミスを発見でき、より迅速な稼働を実現します。
3. 検証
計画にもとづいて行った設計をレビューして実行可能性を確認できたら、設計したレイアウトがちゃんと機能するかどうかを「検証」します。
デジタルデータによって工場を再現し、シミュレーションを行うことで、エンジニアや関係者は空間をよりリアルにイメージすることができ、必要に応じて修正などの対応が可能です。検証の段階で設計と運用の意図を合致させることで、事前に問題点を解決し、最適なデジタルファクトリーの構築に役立ちます。
4. 構築
計画、設計、検証を行ったら、次にデジタルファクトリーの「構築」を行います。
このフェーズでは、エンジニア、協力会社、建築家など複数のチーム間で、BIM (ビルディング・インフォメーション・モデリング)などの技術を活用し、デジタルで調整を行います。スケジュールや費用の超過リスクを低減するために行われるプロセスです。
データを可視化してレイアウトをシミュレートしたら、空間全体における一連の流れを再検証し、BIMツールでロジスティクスを調整します。詳細に施工の手順を準備することで、構築プロセスを事前に整理して効率化することが可能です。
工場内に実際の設置が完了したら全てのエリアをつないで稼働させ、必要な量まで生産量を増やします。
5. 運用
4つのステップが完了したら、デジタルファクトリーを実際に運用します。
デジタルファクトリーが稼働したら、すべてのデータをつなぎあわせて様々なネットワーク通信できるようになり、人・プログラム・プロセスの間での自由な情報のやりとりが可能になります。
デジタル化することで運用全体を俯瞰することができるほか、工場のライフサイクルの継続的な最適化も実現します。ピンポイントで特定の生産工程を調整することも可能です。
デジタルファクトリーでは、建物にかかる費用の多くを占める運用コスト削減のために必要なデータも得られるため、コストが年間数兆円レベルになるような予想外のダウンタイムを防ぐこともできます。
デジタルファクトリーに必要なシステム及びソリューション
ここでは、デジタルファクトリーの発展に必要となる代表的なシステム・サービスを一覧化しています。
設計・販売・計画システム・ソリューション
「設計・販売・計画システム・ソリューション」には、具体的にPDM/PLM、機械系3D CAD・CAM、ラインシミュレーター、サプライチェーン見える化プラットフォーム、ERP、EMS、ローコードプラットフォーム(製造業向け)などがあります。
新型コロナ流行を契機としたDXニーズや、新たなモノづくりプラットフォームの構築に必要です。現在多くの企業で、各品目での単体システム・ソリューションの拡張・導入・更新に加え、システム・ソリューションの連携が実施されています。
生産現場システム・ソリューション
「生産現場システム・ソリューション」には、製造業向けダッシュボード、SCADA、AIシステム、ARプラットフォーム、スマートグラス、ロボット遠隔ソリューションなどがあります。
生産現場システム・ソリューションは製造現場における業務の最適化や効率化、自動化を目的とした導入が進んでおり、現在では様々な業界での活用が広がっています。
PA(プロセスオートメーション)システム・ソリューション
「PA(プロセスオートメーション)システム・ソリューション」には、安全計装システム、安全対策ソリューション、DCS、LIMS、QMS、プロセスシミュレーター、設備保全管理システムなどがあります。
PA(プロセスオートメーション)システム・ソリューションは、現実の世界から収集した様々な情報をバーチャルで再現するデジタルツインの核となる製品で、作業員の安全確保や設備保全におけるデジタル化などを目的に導入されています。
ネットワーク・セキュリティ
「ネットワーク・セキュリティ」には、FAフィールドネットワーク、FA無線システム、FA UTM/次世代ファイアウォール、工場向けセルラー基地局、PAフィールドネットワークなどがあります。
オンライン化の加速に伴ってニーズが高まっている、IoT機器のウイルス感染やサイバー攻撃、障害による生産設備の停止リスクへの対処や、遠隔制御ニーズ、より広いエリアにおける機器同士の相互連携や制御の高度化などを目的に導入されています。
デジタルファクトリー関連サービス
「デジタルファクトリー関連サービス」には、製造業向けクラウドサービス、工場向けBCM/BCP策定・訓練サービス、設備リスクアセスメント策定受託サービス、・工場シェアリングなどがあります。
デジタルファクトリー関連サービスは、モノづくりにおける変革や、IoTを活用した生産現場全体の最適化、コロナ禍を機に進んだテレワーク環境の実現などのために導入されています。
デジタルファクトリーにおける注意点
実現することでメリットの多いデジタルファクトリーですが、導入する際には注意すべき2つのポイントがあります。
サプライチェーン全体の効率化を図る
デジタルファクトリーでは、サプライチェーン全体や顧客ごとの最適化を踏まえた効率化を図ります。そのため、自社や自部門が管理する特定の工場の業務フローや工程を、それぞれ別々に改善するのではないという点に注意が必要です。
従来は各生産内容に合わせてラインを作り、個別に産業ロボットや人を配置して作業を行うことが一般的でしたが、デジタルファクトリーでは、システムにセンサーやAIなどの技術を用いてシミュレーションを実行し、全体における生産性の向上を目指すという俯瞰的な視点を持った上で導入することが大切です。
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デジタルファクトリーの実現には専門家の協力も必要
デジタルファクトリーを実現するには、ファクトリーサイエンティストと呼ばれる専門家の協力も必要です。
製造現場では、人材不足のなかで高まる需要への対応や生産性向上、技術の継承など様々なな課題を抱えており、IT化による改善が図れる部分もありますが、適切な知見がないためにうまく運用できないという場合が多くあります。
そこで必要なのが、工場のデジタル化をサポートする専門家である「ファクトリーサイエンティスト」の協力です。ファクトリーサイエンティストは「IoTなどのデジタル技術を活用するノウハウを持ち、現場起点でデータに基づいた経営判断を素早く行うアシストができる人材」を指します。
工場をデジタル化しなければならないという目標があっても、実現にはさまざまな仕組みを変える必要があり、実際に導入するには様々な課題が見つかるはずです。最短距離でデジタルファクトリーの運用を実現するためには、専門家に協力を仰ぐこともおすすめです。
デジタルファクトリーの事例
デジタルファクトリーを実際に運用している企業があります。本章では具体的な事例として、「ポルシェ」「BMW AG」「ブリオッシュ・パスキエ」のデジタルファクトリー運用について紹介します。
ポルシェ
ポルシェの最新工場のひとつであるドライバーレス輸送システム 「Flex-Line」では、最新型の組立ラインを導入し、自律走行車両が異なるステーションへと車を移動させて、注文ごとのカスタマイズに成功しました。
同社は、カーボンニュートラルな本工場をデジタルで細部までレイアウトした統合計画モデルを立案し、床の耐荷重などの仕様を満たすためにデザインを繰り返し検討しました。
同社のデジタルファクトリーではサプライヤーも同モデルにアクセスすることが可能です。現実空間に合わせて装置を設置することで、最適化された生産ラインを実現しています。
現在、ドイツで稼働中の本工場では、バーチャルモデルを活用した業務改善が行われており、より環境に優しくスマートなデジタルファクトリー「Porsche Production 4.0」も誕生しています。
BMW AG
BMW AGは、デジタルツインを活用して自動車工場のデジタルファクトリーを構築しました。
同社はSiemens AGと共同で、NVIDIA Corp.のメタバース用オープン情報プラットフォーム「NVIDIA Omniverse Enterprise」を活用しており、生産する車種を変更する際には最適な組み立て順をバーチャル上で事前検証し、最適化した動作条件や作業順をライン上の機械に設定しています。
これらのワークフローは、現場作業者の安全を確保できるほか、エンジニアが現場に集まらなくてもリモートですべて作業を完結することができ、品質及び生産性の最大化に成功しています。
加えて、工場のラインレイアウトの最適化にも活用してバーチャル上の工場でシミュレーションを行うことで、ライン設計に必要なプロセスの3割削減を実現しました。
ブリオッシュ・パスキエ
ブリオッシュ・パスキエは、家族で経営する小さなベーカリーから、国際的に発展した食品メーカーです。発展に伴う生産規模の拡大と分散化の中でも製品の一貫性を確保するため、デジタルファクトリーの構築を行いました。
ヨーロッパ国内の各施設はクラウドでつながっており、新工場の設計の際に有用なデータを提供できるようになっています。各拠点から得られた情報はAutodesk Navisworksで3Dデジタル画像に統合され、他のエンジニアが同デジタルモデルを参考にできるよう社内共有されてるほか、製造から営業における業務まで、社内のすべての人がつながっています。
デジタルファクトリーは製造業DXのカギ
本記事では製造業DX推進のカギを握る「デジタルファクトリー」について、必要性やメリット、構築のためのステップや実際の導入事例まで、網羅的に解説しました。
デジタルファクトリーは部分的な生産性の向上を図るのではなく、工場全体や企業全体においてデジタル変革を行って生産性の最大化を実現するため、俯瞰的な視野やIoT関連の知識が必要です。導入に不安がある方は、専門家に相談する方法もあります。
デジタルファクトリーをうまく運用することができれば、どんな不透明な時代でも競争優位性を確保できるはずです。すぐに導入することが難しい場合でも、今後を見据え、デジタルファクトリーの発展に注目しておくことをおすすめします。
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クラウドサーカスではこれまで、2,200社以上のWeb制作に携わってきました。その中でも特に多いのがBtoB企業であり、製造業の方々への支援です。この事例インタビュー集では、BlueMonkeyを導入してWeb制作を実施し、成果に繋がった製造業の企業様の声を掲載しています。
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- この記事を書いた人
- エムタメ!編集部
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クラウドサーカス株式会社 マーケティング課
- プロフィール :
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2006年よりWeb制作事業を展開し、これまでBtoB企業を中心に2,300社以上のデジタルマーケティング支援をしてきたクラウドサーカス株式会社のメディア編集部。53,000以上のユーザーを抱える「Cloud CIRCUS」も保有し、そこから得たデータを元にマーケティング活動も行う。SEOやMAツールをはじめとするWebマーケティングのコンサルティングが得意。
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