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アクセス解析とは?基礎知識やサイト改善に活かせる分析方法、おすすめツールをご紹介!

記事公開日:2024/03/22
アクセス解析とは?基礎知識やサイト改善に活かせる分析方法、おすすめツールをご紹介!

アクセス解析とは、自社のWebサイトに訪れたユーザーの行動ログを分析すること。この解析結果によって、自社サイトの施策の効果測定や課題の洗い出しをおこない、Webサイトを改善する目的でおこないます。

 

本記事では、アクセス解析の基本知識や主要な指標について解説し、デジタルマーケティングにおいて近年ますます重要性が高まっている「アクセス解析」について徹底解説。基礎知識からおすすめのツールまで幅広くご紹介していますので、ぜひマーケティング施策やWebサイト改善にお役立てください。

 

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アクセス解析とは

アクセス解析とは、Webサイトに訪問したユーザーの行動や属性を分析することです。サイト内でより多くのCV(コンバージョン)を獲得するために、Webサイトの改善ポイントや課題を見つける目的でおこないます。

 

アクセス解析では、ユーザーがどこからアクセスしているか、検索キーワード、サイト内での行動ログなどです。これらのデータから、ユーザーの属性を特定して行動分析をすることで、サイトの課題や改善ポイントを見つけることができます。

 

またアクセス解析で用いられるユーザーの属性には、性別、年齢、興味関心、地域などさまざまな指標があります。自社サイトにどのようなユーザーが、どのような環境下でアクセスしているか可視化することが可能です。

 

さらに、人気のあるコンテンツや閲覧されていないコンテンツを把握することは、コンバージョンを増やすための施策改善に役立てることができます。とくにマーケティング分野において、効果検証やPDCAサイクルの実施を通じて、Webサイトの改善を進める手助けとなるはずです。

アクセス解析をおこなう目的

アクセス解析をおこなう最終的な目的は、Webサイト内の課題を見つけて、コンバージョンを増やせるようWebサイト改善をおこなうことにあります。決してデータを集めて終わりではありませんし、目的を明確にしておくことでデータをより有効に活用しやすくなるはずです。

 

ここではアクセス解析をおこなう目的について、大きく4つに分け、それぞれ解説していきます。

 

  • 自社サイトの現状把握
  • ユーザー像の可視化
  • 施策の効果測定

自社サイトの現状把握

アクセス解析の目的のひとつに、自社サイトの現状を把握することがあります。自社サイトを改善して集客力をさらに高めるには、アクセス解析が不可欠です。訪問ユーザー数やユーザー行動ログを通して課題点を発見し、具体的な改善策を導き出しましょう。

 

たとえば、解析結果から

 

  • 特定ページでの訪問ユーザーが急減した
  • 特定地域のアクセスが異常に多い
  • 特定チャネルからLPへの流入がほぼない
  • 特定キャンペーンの反応が低い
  • 特定検索キーワードでの流入が低下
  • 特定デバイスからのアクセスが急増

 

といったことがわかれば、要因を特定しましょう。Webサイト改善、Webリニューアルを検討する際は、PV数やセッション数だけでなく、ユーザー像やコンバージョンに貢献するページを具体的に把握しておくことが大切です。

 

アクセス解析は、ユーザーの特徴や行動を可視化するためには、ユーザーの行動ログや属性、技術環境データを活用します。そのなかで、たとえば「Aのコンテンツを見たユーザーがBを購入しやすい」「特定のSNSから流入したユーザーは特定のコンテンツをシェアしやすい」といったユーザーの特定の行動を洗い出し、それにもとづいて最適な改善策を提案できます。

ユーザー像の可視化

ユーザー像を可視化して、マーケティングの精度をあげることもアクセス解析をおこなう目的のひとつです。どのようなユーザーが、どのような環境下・経路でサイトにたどりつきコンバージョンに至るのかを具体的に把握して、集客力を向上させます。

 

たとえば新規と既存、会員と非会員などの行動データを比較したり、アクセスログから特定のコンテンツ・キャンペーンの効果を計測したりします。また、性別・年齢などさまざまな属性データをもとに、ターゲットユーザーの特徴を明らかにすれば、的を絞ったプロモーションが可能に。さらにデバイスやOSといった技術環境データによってユーザーが使用している環境を理解することで、ユーザーエクスペリエンスを最適化できます。

 

このように、Webサイト内でコンバージョンに至るユーザーの行動やニーズをログから把握し、そのパターンを分析しましょう。そのなかでコンバージョン率が低いポイント、ユーザーが最も離脱するポイントで改善施策をすることで、効果的なターゲティングが可能となり、集客力の向上につながります。

施策の効果測定

施策の効果測定も、アクセス解析の大切な目的のひとつです。施策を実施した際に、どのような効果があって、どこを改善する必要があるかを計測するために、アクセス解析のデータを活用します。

 

具体例として、

 

  • 特定のページのアクセス数を増やす
  • 特定のコンテンツのクリック率を向上させる
  • コンバージョン率を上げる

 

といったように、施策の実施前に設定した目標があるとします。これに対して施策実施後、アクセス解析を通じて、施策が影響を与える可能性のある指標やメトリクスのトラッキングを含むデータを収集します。

 

この目標と実績を比較したとき、どれだけ目標に近づけたかを判断し、もし効果を得られていない場合は要因を特定していきます。たとえば、

 

  • 閲覧数が増えない場合は、コンテンツの質やSEO
  • クリック率が低い場合は、ターゲティングの精度や、広告のクオリティ

 

をそれぞれ見直す必要があるかもしれません。

 

このように、目標設定、施策実施、数値の見直しをして施策に反映させるPDCAサイクルを回すことで、集客力を高めていくことができます。

モニタリング

モニタリングとは、Webサイトを運営するうえでの指標・目標に対する進捗状況を定期的に観測すること。アクセス解析を使ってリアルタイムでデータを取得することで、モニタリングも可能になります。

 

たとえば自社サイトにおける「週間新規ユーザー数」の目標を1,000人とした場合、翌週になってから結果を振り返るのではなく、週の途中で進捗状況を定点観測することが重要です。

 

仮に週のなかばで「新規ユーザー数が500人に届いていない」ということがわかれば、目標達成に向けて追加の施策を立てることが可能です。常に途中経過を把握することで、必要に応じて迅速に対策を講じることができるからです。

 

ウェブサイトの成果を最大化するためには、アクセス解析による継続的なモニタリングが重要です。

アクセス解析をするうえで知っておきたい専門用語

アクセス解析をおこなううえではさまざまな指標が用いられますが、どの指標を使うかはサイトの特性や目標によっても変わります。ここでは、アクセス解析を使う際に知っておきたい専門用語を網羅して解説します。

セッション数

セッション数とは、ユーザーがWebサイトを訪れた回数を示す数値です。セッション数の計測には、一般的に以下の3つのルールが適用されます。

 

  • 時間経過による新規セッション:ユーザーがWebサイトを訪れてから30分以上経過すると、新たなセッションとしてカウントされる。30分以上活動のない状態が続くと、次に行動した時点で新しいセッションが開始する。
  • 日付の変更による新規セッション:日付が変わるごとにセッションがリセットされる。同一訪問内でも、午前0時をまたいで別のページに移動すると、新しいセッションとしてカウントされる。
  • さまざまな経路からのアクセス:ユーザーが異なる参照元(別のWebサイト、検索エンジンなど)から訪問があると、新しいセッションとしてカウントされる。

 

セッション数が少ない場合、ユーザーの回遊促進に課題があると考えられます。ユーザーがサイト内での行動を継続せずに離脱してしまう可能性が高いことを示唆しているからです。ユーザーエンゲージメントの向上やコンテンツの改善を通じて、セッション数を増やすための取り組みが重要になるでしょう。

ページビュー数(PV)

ページビュー数(PV)とは、ユーザーがある特定のWebページを表示した総数のことです。ひとりのユーザーがページにアクセスするたびに、1つのPVとしてカウントします。ページビュー数は、ページごとやコンテンツごとの閲覧頻度や人気度合いを把握するのに貢献します。

 

たとえば、ひとりのユーザーが自社サイト内の5つの記事ページにアクセスした場合、PV数は「5」となります。同様に、5人の異なるユーザーが同じページに1回ずつアクセスした場合でも、PV数は同じく5となります。

ユニークユーザー数(UU)

ユニークユーザー数(UU)とは、Webサイトにアクセスしたユーザー数のことです。同じユーザーによる複数回のアクセスはカウントされず、あるユーザーが1日に複数回Webサイトを訪れたとしても、そのユーザーはユニークユーザー数1人に数えられます。

 

自社サイトがアプローチできているユーザー数を把握する際には、PV数よりもUU数が有用です。実際に存在するユーザーの数を示すため、特定の期間において、サイトへ訪れるユーザーの広範な層を把握するのに役立ちます。

 

ただし、同じユーザーが異なるデバイスでアクセスした場合、デバイスごとに別々のユニークユーザーとして数えられる点には注意が必要です。

ページ/セッション

ページ/セッションとは、1回のセッション中に、ユーザーが平均何ページを閲覧したかを示す指標のことです。セッションごとのページビュー数の平均値を表します。たとえば、ページ/セッションの値が「5」の場合、1つのセッション中に平均して5ページのページを閲覧したことになります。

 

ページ/セッションは、サイト内の回遊性と直結しており、ユーザーの行動パターンを把握するのに役立ちます。より多くのページを閲覧してもらう目的のWebサイトでは、とくに重要視すべき数値です。

 

また関連してよく使われる平均セッション時間とは、1つのセッション中、ユーザーがWebサイト内に滞在している平均時間を意味する言葉です。ユーザーが長時間滞在しているほど、Webサイトのコンテンツやユーザーエクスペリエンスが魅力的であると見なされます。

ランディングページ(LP)

ランディングページ(LP)とは、Webサイトにアクセスしたユーザーが、セッションの中で最初に訪れるページを指します。このページは、ユーザーがサイトに到達する最初の接点となるため、重要な役割を果たします。

 

一方広告業界で、ランディングページは特定のキャンペーンでアクションを促すためのページとして使われることもあります。ここでのランディングページは、「お問い合わせ」「注文」といった特定の行動に対するユーザーの反応を最大化するために設計された縦長1ページのサイトです。

 

アクセス解析の文脈では、ランディングページは前者の意味で用いられます。Webサイト全体において、最初のアクセスポイントとしてユーザーに提供されるページを分析することで、ユーザーの最初の行動やサイトへの最初の接触点を理解し、改善に役立てることができます。

 

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コンバージョン(CV)・コンバージョンレート(CVR)

コンバージョン(CV)は、Webサイトにアクセスしたユーザーが、設定した目標を達成することを指します。例えば、お問い合わせや資料請求、予約、見積もり依頼、商品購入などがコンバージョンに当たります。

 

ケースによってはコンバージョンだけでなく、中間目標として「マイクロコンバージョン」を設定することもあります。

 

コンバージョンレート(CVR)は、Webサイトに訪れたユーザーがコンバージョンに至った割合を示す数値です。こちらは「コンバージョン数÷セッション数」の算式で求めることができます。

 

CVRは、Webサイトを評価する上で重要な指標の一つです。CVRが高いほど、サイト設計やコンテンツが効果的であり、ユーザーがコンバージョンしやすい状態にあるといえるでしょう。また業界の市場規模などで流入数を増やすことができない場合などは、CVRがさらに重要なポイントとなります。

 

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直帰率

直帰とは、サイトに訪れたユーザーが、最初の1ページだけ見てサイトから離脱すること。直帰率とは「1ページ目しか閲覧していないセッションの割合」を示す数値です。直帰率は、直帰したセッション数を、すべてのセッション数で割る計算式で算出されます。

 

ただし直帰率は、「ユーザーが目的を達成し満足してすぐにサイトを離脱するケース」があったり、自社の業界やサイトの種類・流入元によって数値に差があったりと、一定の基準で測ることがむずかしい項目です。

 

直帰率が高い場合、コンテンツ内容がユーザーニーズに合致しているか、ページの表示速度は遅くないか確認しましょう。ほかのページと比べて著しく数値が異なるページ、直近で急に直帰率が下がっているページ、ページ内の情報量に対して離脱が早すぎる場合などは見直すことで改善が見込めるはずです。

回遊率

回遊率とは、1回のセッションのうちに、ユーザーが同じサイト内の他ページを閲覧する割合を示します。回遊率は「ページビュー数÷セッション数」で計算でき、特定のページからほかのページに移動する際に発生する「ページビュー」の連続で表されます。

 

回遊率が低い場合は、サイト内ナビゲーションの効果やユーザーエクスペリエンスを再評価しましょう。一般的に、回遊率が高いページは、ユーザーが関心を持つコンテンツであり、閲覧しやすい動線が提供されている可能性が高いです。

離脱率

離脱とは、サイトにおとずれたユーザーがブラウザを閉じたりほかのサイトに移動することで、サイトから離れることです。離脱率とは、サイトから離脱したユーザーが、特定のページでどのくらい発生したかを示す数値です。

 

離脱率の求め方は「離脱したセッション数 ÷ すべてのページビュー数」となり、特に、コンバージョンポイントやその直前のページでの離脱率は、改善のポイントとして注目され、コンバージョン率の向上に寄与する可能性があります。

 

直帰率は、ある特定のページでセッションが始まり、そのページのみを閲覧した後にサイトから離れたセッションの割合を示します。一方、離脱率は特定のページでセッションが終了した場合の割合を示します。

アクセス解析ツールの種類

アクセス解析ツールには大きく分けて3つの種類があります。

 

  • 1.サーバーログ型
  • 2.Webビーコン型
  • 3.パケットキャプチャリング型

 

ここではそれぞれの特徴について解説していきます。

サーバーログ型

サーバーログ型は、Webサーバーに記録されているアクセスログファイルを分析する方法です。サーバー側がデータを収集し、Webサイトへのアクセスや、サイト上での行動を追跡します。

 

サーバーログには非常に詳細な情報が含まれているため、ウェブサイトのアクセスに関する包括的な洞察が得られます。サーバーがサイトに訪れるユーザーのリクエストやアクセス情報を記録するため、コードなどを埋め込む必要はありません。サイトの利用状況やトレンドを把握し、必要に応じてサイトの改善や最適化を行うことができます。

 

一方で、データ量が多くなる程サーバーに負担がかかることから、1日に1回までの更新となることがほとんどです。

Webビーコン型

Webビーコン型では、HTML内に「JavaScript」タグを埋め込んで、ユーザーの行動や、サイトのパフォーマンスに関するデータを収集します。Google Analyticsが使用している方法でもあり、アクセス解析のなかでも主流のタイプといえます。

 

WebビーコンはページのHTMLコード内に挿入され、ユーザーがそのページにアクセスすると、ブラウザからサーバーに対して情報を送信します。この情報には、ページの訪問日時、ユーザーのIPアドレス、使用されたブラウザやデバイスの情報、ページ内での行動などが含まれており、Webサイトのトラフィックやユーザーの行動パターンを把握するために使用されます。

パケットキャプチャリング型

パケットキャプチャリング型では、ネットワーク上を流れるデータパケット(通信データの塊)をキャプチャして取得し、その内容を解析します。

 

Webサーバーに流れるトラフィックを、専用のソフトウェアやツールを使用してキャプチャ(取得)します。このときネットワーク上の全ての通信データがキャプチャされるため、通信内容やプロトコル、送受信元・宛先などの情報、ネットワーク上での通信パターンやトラフィックの流れ、通信内容なども把握することが可能です。

 

メリットとして、ネットワーク上の全ての通信データをキャプチャできるため、ネットワークの問題やセキュリティ上のリスクを特定し、詳細な分析が可能であることがあげられます。一方で、大量のデータを処理する必要があり、高度な技術やネットワーク知識が必要とされる場合があります。

アクセス解析のやり方

ここでは適切なサイト改善につなげるアクセス解析のステップについて解説します。

1.正しく計測がおこなえるかをチェック

まずはさきほどの章でご紹介したアクセス解析ツールの種類から、アクセス解析の方法を確認し、自社が使っているツールで計測が正しくおこなえるかを確かめます。

 

たとえばGoogleアナリティクスであれば、トラッキングコードが正しく設置されているか、不正アクセスや社内アクセスなどの不要なトラフィックが含まれていないか、セグメントの設定が正しくできているか、といったポイントを確認します。

 

また、ページビューやセッションの数が、妥当な数値であるかも見ておきましょう。GoogleアナリティクスのようなWebビーコン型の解析では、誤ってタグを重複して埋め込んでいることで二重測定が起こることもあります。とくに担当者が代わるときなどは、ある期間から極端に低すぎる・高すぎる数値には注意が必要です。

 

Googleアナリティクスでの二重計測は、GoogleChromeの拡張機能「Tag Assistant」を利用して、トラッキングコードが重複していないか確認してみましょう。

 

さらにコンバージョンに関連の深い、特定のボタンクリック・フォーム送信ボタンなどの重要なアクションについて、適切に追跡されているかを確認するのも大切なポイントです。専門的な知識がなく不安だという方は、マーケティング支援会社に依頼するのもひとつの手です。

2.サイトの構造を理解

アクセス解析をおこなうサイトが、どのような構造になっているかを理解しましょう。ユーザーにとってほしい行動を起点に、導線を構築していくうえでは、サイトの構造を把握しておくことで、課題を明確にできるようになります。

 

BtoB企業のWebサイトの場合、たとえば以下のようなページがあると思います。

 

  • 製品・サービスの概要ページ
  • 個別の製品・サービス詳細ページ
  • 問い合わせページ
  • 見積もり依頼ページ
  • 資料請求完了ページ

 

これらのページ間リンクの遷移や離脱をアクセス解析によって可視化することで、どのような課題があるか発見しやすくなります。これらの課題を明確にすることで、ユーザーがサイト内を簡単に移動できるようなナビゲーション、適切なカテゴリー設定や、メニューの配置、ページ間のリンク構造に反映できるはずです。

3.全体のアクセス数を把握

Webサイトの全体的なアクセス数を把握するためには、解析したい期間を選択し、日別、週別、月別に分けて把握しておきましょう。

 

たとえばGoogleアナリティクスであれば、「ユーザー」→「概要」セクションから、期間を月別、週別、日別などに設定しセッション数や新規ユーザー数を確認できます。「行動」→「概要」セクションから、ページビュー数を。「コンバージョン」→「目標」セクションからは、設定した目標に対するコンバージョン数を確認でき、購入やお問い合わせなどのアクションがどれだけ達成されたかを把握できます。

 

期間ごとの数値を比較して、急な増減やトレンドの変化に注意し、必要に応じて対策を講じましょう。

4.コンバージョンにつながるユーザー情報を把握

サイトに訪れるユーザー層を、流入経路の観点で理解し、コンバージョンにつながるパターンを特定することが重要です。

 

たとえばコンバージョンにつながるユーザーの年齢、性別、地域などの属性に、ユーザーの興味や関心の分野を把握します。コンバージョンに至ったユーザーがサイト上でどのような行動を取っているかを分析し、どのようなページをよく閲覧しているか、どのような流入経路を通じてサイトに訪れているかを確認しましょう。

 

流入経路ごとにコンバージョン率を確認し、そこに予算を投下することで施策の成果を最大化することができます。さらにデバイスごとにコンバージョン率を確認して、ユーザーインターフェイスを最適化することも可能です。

5.コンバージョンにつながるページ情報を把握

コンバージョンにつながるユーザー情報が見えてきたら、コンバージョンの多いページを把握しましょう。

 

まずはどのページが重要なコンバージョンポイントであるかを明確にします。よくあるのは、購入完了ページやお問い合わせフォームの入力完了ページなどです。行動ログを活用して、どのページからどのページに遷移しているかも確認しましょう。

 

そのうえで、コンバージョンするユーザーが経由しているページや、ランディングの多いページ、アクセス数が多いページなどを分析することで、短い期間でも大きく成果を出せる改善施策を実施できます。

6.KGI(最終目標)を設定

Webサイトによってどのような成果を出したいのか、目的に合わせたKGI(Key Goal Indicator/最重要指標)を設定しましょう。

 

売上の増加、利益率の向上、顧客獲得数の増加などはKGIとして最も多く用いられる指標ですが、業界の特性などによって変わってくる部分です。以下は業界やサイトの種類ごとの一例です。

 

  • ECサイトの場合:コンバージョン率・平均注文額・リピート率など
  • BtoB企業の場合:リード数・デモンストレーション予約数・受注率など
  • SaaS企業の場合:利用率・チャーンレート・顧客満足度など
  • メディアサイトの場合:ページビュー数・平均滞在時間・SNSシェア数など

 

このように、KGIを明確に設定することで現状を浮き彫りにでき、アクセス解析で注目する数値や、Webサイトの目標もさらに明確になります。

7.KPI(中間目標)を設定

大枠の目標としてKGIを設定できたら、その達成に向けてKPI(Key Performance Indicator)と呼ばれる中間目標を設定します。

 

たとえばKGIが「コンバージョン」といった最終目標であれば、達成に向けて重要なKPIには、コンバージョン率、セッション数や平均セッション時間、CTR(クリックスルーレート)などが設定されます。

 

KPIは最終目標を達成するためのステップであり、具体的な数値目標を設定して進捗をモニタリングすることが重要です。ビジネスの成果を定量的に評価することで、より適切な戦略を策定したり、改善することが可能となります。

8.仮説を立てて検証する

アクセス解析をマーケティングに役立てるうえでは、仮説を立てることで課題や改善点を明確にすることができます。仮説と検証の一例は以下のようになります。

 

  • 顧客獲得がうまくいっていない場合:ターゲットに対する発信が適切でないと仮説を立て、顧客のニーズや課題をより深く理解し、メッセージをカスタマイズすることで成果が改善されるか検証する。
  • サイト上でのコンバージョン率が低い場合:コンテンツやユーザーエクスペリエンスが不十分であり、ユーザーが求める情報を提供できていないと仮説を立て、コンテンツやナビゲーションの改善によってコンバージョン率を向上できるか検証する。

 

自社が抱える課題に対して仮説を立て、実証的なアプローチで解決策を検証することで、組織全体でのビジネスの成長にも寄与するはずです。

 

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アクセス解析のポイント4つ

アクセス解析をするうえでおさえておくべきポイントを4つお伝えします。

外部環境からの影響に対応する

アクセス解析によってサイト内に課題を発見し改善することはもちろん大切ですが、外部環境の変化が作用することも考慮しておきましょう。

 

たとえば流入元である検索エンジンのアルゴリズム変更があると、Webサイトの検索順位やアクセス数に大きく影響を与える可能性があります。定期的に検索エンジンのアップデートを確認し、サイトのアクセス変動をチェックしましょう。

 

また競合他社のWebサイトやマーケティング戦略の変化によって、自社のアクセスやコンバージョンに影響を与える場合、競合分析も必要になるはずです。またプロモーションやキャンペーンのみならず、季節性やトレンドによって、ユーザーの行動パターンや関心事が変化することも考慮する必要があります。

 

外部からの影響を念頭に置いてアクセス解析を行うことで、市場における変化に柔軟に対応することも必要です。

分析レポートを共有する

アクセス解析の分析レポートは、担当者や担当部署だけで抱え込まずに、まわりの部署とも積極的に共有しましょう。

 

Webサイト改善の方向性を見出すためのデータ共有には、分かりやすさが重要です。技術的な専門用語を避け、わかりやすい言葉で結果を説明したり、グラフやチャートを活用して視覚的に分かりやすく示したりすることで、担当部署外でも共有することが大切です。

 

また共有したレポートに対するフィードバックや意見を促し、組織全体で改善に向けて議論することで、チームメンバーのみならず周辺部署の視点を取り入れ、よりよい改善策を創出できるはずです。分析レポートの定期的なレビューを、あらかじめスケジュールに組み込むことで、Webサイトのパフォーマンスを継続的に向上することができます。

過去データと比較してモニタリングする

アクセス解析をおこなう際の重要なポイントとして、得られたデータを、過去のデータと比較しモニタリングしていくことがあります。現在の数値を見るだけでなく、過去のデータと比較することで、アクセス解析で得られるデータを最大限に活用することが可能です。

 

たとえば過去の月間アクセス数やコンバージョン数の推移を分析し、Webサイトの成長や変化の傾向を特定することで、今後の方針を決めるうえでの検討材料にもなるでしょう。

 

またキャンペーンなどの施策を実施した際に、アクセス数やコンバージョン数がどのように変化したかを過去データと比較することで、施策の効果を客観的に評価することができます。

 

数値の変化がどのような要因で起こったかを考察することで、Webサイトの改善やマーケティング施策全体を検討するうえで有益なヒントとなるはずです。

ユーザー視点で考察する

アクセス解析をおこなううえで最も重要なポイントのひとつは、ユーザー視点でデータを取り扱うことです。Webサイトを利用するユーザーがどのような体験をしているのかを知り、ユーザーの立場でデータを分析をしてみましょう。

 

たとえばユーザーがサイト内でどのような行動を取っているのかを知るために、検索ワードやページの遷移、クリックのパターンを分析することで、ユーザーの関心ごとやニーズを理解しやすくなります。

 

また、コンバージョンにつながるボタンがクリックされない理由は、ユーザーがサイトを利用する際の体験にあるかもしれません。ユーザーエクスペリエンスに影響を及ぼす、ページの読み込み速度やレイアウト、ナビゲーションなどを確認するとともに、ユーザーアンケートなどによって実際の声や反応といったデータを集めていくことも必要です。

無料ツールあり!アクセス解析ツール

アクセス解析ツールとしてポピュラーな「Googleアナリティクス」をはじめ、無料ツールを含めた便利なアクセス解析ツールをご紹介します。

Googleアナリティクス

Googleアナリティクスは、無料のアクセス解析ツールで、その名の通りGoogleが提供しています。無料で使えるツールながら幅広いデータを解析できる高機能なツールで、多くの企業で活用されていることから多くのノウハウもシェアされており、まず手始めにアクセス解析をしてみたいという方にもおすすめのツールです。

 

登録するとアカウントに紐づいたトラッキングコードが付与され、このコードをサイトのHTML内に埋め込むことで、流入経路・ユーザーの属性・ユーザーの行動・コンバージョンそれぞれのデータの計測をすることが可能です。のちほどGoogleアナリティクスの利用の仕方についても解説していきます。

 

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Google Search Console

Googleサーチコンソールは、ウェブサイトの検索エンジンに関するデータを提供するツールです。主にユーザーがサイトにアクセスする前のデータ、検索クエリや表示順位、クリック数、表示回数などのデータを解析することができ、Webサイトの検索エンジンでのパフォーマンス分析に役立ちます。

 

さきほどご紹介したGoogleアナリティクスは、サイト全体のアクセス解析を行うためのツールになるため、両方のツールを組み合わせて使用することで、Webサイトのパフォーマンスを包括的に把握できます。

User Heat

User Heat(ユーザーヒート)とは、ユーザーがWebサイトのどの部分に関心を持っているのかを把握できる、ヒートマップツールです。月間30万PVまでは無料で利用でき、クリックはもちろん、マウスの動きやどこが熟読されているか、どこで離脱しているかといったエリアを色に置き換えて視覚的に表示します。

 

通常のアクセス解析が、データを数値で表示するのと異なり、User Heatでは温度を表すサーモグラフィーのように、ユーザーがよく見ている部分を直感的に示唆。たとえばコンバージョンに至る前にユーザーが閲覧を終了している部分を把握することで、サイト改善に活かすことができます。サイトのHTMLに解析用JavaScriptを埋め込むことで簡単に利用できます。

Similar Web

イスラエル発のSimilar web(シミラーウェブ)は、URLを入力したサイトのアクセス概要を得られるツールです。世界中のWebサイトから、独自クローラーで月間約10億ページから情報収集しているのが特徴です。

 

無料版では、アクセス数や訪問前後のサイト、エンゲージメント、トラフィックソース、ソーシャルトラフィックなどを知ることができます。ユーザー登録をすれば利用可能で、Googleの拡張機能でブラウザにインストールすれば、競合サイトに訪問してワンクリックで解析ができるようになります。

 

被リンクや内部対策などのSEO対策はできないものの、競合サイトのアクセス概要も簡単にわかるので、伸び悩んでいるwebサイトを改善し、マーケティング戦略を練りなおす際には重要なヒントを与えてくれるはずです。

SNS用アクセス解析のおすすめツール

近年はSNSを通じたプロモーションも広く一般に浸透したことから、SNS専用のアクセス解析ツールも精度を上げています。ここではTwitter(現X)、YouTubeのアナリティクスツールをご紹介します。

Twitterアナリティクス

Twitter アナリティクス(Twitter Analytics)は、Twitter(現X)での自分の投稿に対する反響を分析できるツールです。自分のツイートが見られている数、いいねの数や、フォロワー数の増減などのデータを無料で分析できます。Twitter(現X)のアカウントがあれば、誰でも無料で利用することができます。

 

Twitter アナリティクスでは、動画アクティビティの管理や月ごとの統計データ、より多くの反応を得るツイートの傾向などを分析することもできます。Twitterを活用したキャンペーンやプロモーションを実施する際にもパフォーマンスを計測できるため、Twitter(現X)を活用したコンテンツ戦略の精度を高めるのに有用です。

YouTubeアナリティクス

YouTubeアナリティクスでは、自身のチャンネルで投稿した動画の総再生回数、視聴者数や人気の動画、どのような属性のユーザーが動画を見ているのかを分析できます。

 

無料のYouTubeアカウントを作成すれば、だれでも利用することができるツールです。視聴ユーザーが、どのように動画にたどり着いたか、またどのようなパターンでチャンネル登録・解除されているかといった行動データを見ることもできます。

 

YouTubeアナリティクスを活用すれば、データに基づいた客観的な判断ができ、より効果的なYouTubeチャンネルの運営が可能となります。

まずは無料でアクセス解析!Googleアナリティクス

無料ながら高機能なアクセス解析ツール「Googleアナリティクス」を使って、アクセス解析をしてみましょう。ここでは、3つのステップで使い方について解説します。

1.Googleアカウントを作成する

まずはGoogleでアカウントを作成しましょう。すでにアカウントを持っている場合は手順2に進んでください。

 

Googleアカウント作成はこちら

2.Googleアナリティクスのアカウントを開設する

次に、Googleアナリティクスのアカウントを開設していきます。

 

アクセス解析したいURLと、ストリーム名(Webサイトの名前)を入力してストリームを作成すると、Googleアナリティクスのアカウント登録が完了です。

 

Googleアナリティクス利用はこちら

3.トラッキングコードを設置する

Googleアナリティクスに解析したいURLを登録したら、トラッキングコードをWebサイトのHTMLに埋め込みます。Webサイトへアクセスがあったとき、このコードが読み込まれることで、アクセス解析に反映されるようになります。

 

このトラッキングコードは、Webサイトの運営担当者が交代したり、サイトリニューアルをしたときなどに削除・重複してしまうことが往々にして起こります。このようなときには必ずトラッキングコードを確認するようにしましょう。

MAツールでもアクセス解析できる!

マーケティングオートメーション(MA)ツールは、顧客の行動やデータを把握し、分析するための機能を搭載しており、多くのMAツールにはアクセス解析機能も組み込まれています

 

顧客がメールを開封しリンクをクリックしているか、メール配信でどのような効果が得られているか、コンバージョン率といったデータも自動的に収集し、分析することができます。

 

またMAツールでは、Webサイトのトラフィックやコンバージョンに関するデータをリアルタイムで追跡することができるため、マーケティング戦略をより効果的なものにブラッシュアップするのにも役立ちます。さらにMAツールは、ほかのマーケティングプラットフォームやCRMと統合し、複数のデータソースを組み合わせて分析できるのもポイントです。

 

MAツールは気になるけどハードルが高い…という方は、弊社のずっと無料で使える国産MAツール「BowNow」がおすすめです。「本当に使いこなせるMA」をコンセプトに、WEB制作会社自身が開発しました。営業部門目線・マーケティング部門目線で必要な機能を厳選し、誰でも簡単・シンプルなマーケティング活動が実現できます。

 

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まとめ

アクセス解析について解説しました。

 

アクセス解析ツールは、ユーザーがどのような行動をとっているのかを見える化して、Webサイトどこが課題になっているのかを発見し、コンバージョンを増やすためのサイト改善をするうえで欠かせないツールです。「アクセス数が増えているのに、いまいちコンバージョンにつながらない…」といった場合に、原因を特定するのにも役立ちます。

 

ただ、単にデータを取得するだけでは、本当の意味でアクセス解析ツールを使いこなせているとはいえません。自社サイトの目標と現状を明確にし、データ分析に取り組む際には、仮説を立てて繰り返し検証することで、Webサイトでのマーケティングの成果を最大化することができます。

 

また、アクセス解析によって得られる分析レポートは担当者だけでなく周辺部署とも共有することが大切です。Webサイトによる事業貢献を意識して、仮説検証のPDCAサイクルを回しながら、サイト改善に取り組みましょう。

 

  • この記事を書いた人
  • エムタメ!編集部
  • クラウドサーカス株式会社 マーケティング課

    プロフィール :

    2006年よりWeb制作事業を展開し、これまでBtoB企業を中心に2,300社以上のデジタルマーケティング支援をしてきたクラウドサーカス株式会社のメディア編集部。53,000以上のユーザーを抱える「Cloud CIRCUS」も保有し、そこから得たデータを元にマーケティング活動も行う。SEOやMAツールをはじめとするWebマーケティングのコンサルティングが得意。

    メディア概要・運営会社→https://mtame.jp/about/

    Twitter→https://twitter.com/m_tame_lab

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