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【コンテンツマーケティングの終焉・・・?】今後危惧されるコンテンツショックとは?

記事公開日:2015/03/02
最終更新日:2025/11/07
【コンテンツマーケティングの終焉・・・?】今後危惧されるコンテンツショックとは?

【この記事の要約】

コンテンツショックとは、インターネット上に流通するコンテンツの総量が、消費者の可処分時間(コンテンツを消費できる時間)を圧倒的に超えてしまう飽和状態、およびそれによって生じるコンテンツの価値低下を予測した概念です。

この状態が続くと、企業がオウンドメディアなどでいくら良質なコンテンツを生産しても、その多くが読まれることなく埋もれてしまい、コンテンツ制作にかかるコスト(ROI)が合わなくなるとされています。この問題は、AIによる記事自動生成技術の進化によって、さらに加速する可能性が指摘されています。

この「コンテンツ飽和時代」において、オウンドメディア運営者が取るべき戦略は、単なる「量」の追求ではなく、「質」と「独自性」の担保です。具体的には、AIには書けないような、自社独自のデータ、専門家の深い知見、顧客の生の声(導入事例)といった、「その企業でしか発信できない一次情報」の価値が相対的に高まります。また、SEOや広告だけでなく、メルマガやSNS、セミナーなどを通じて、既存の顧客(ファン)に確実にコンテンツを届ける「配信戦略」の重要性も増しています。

 

【よくある質問と回答】

「コンテンツショック」とは何ですか?

世の中のコンテンツの供給量(企業が作る記事や動画)が、人間の消費できる時間(可処分時間)を圧倒的に超えてしまい、コンテンツの価値が下落する(読まれなくなる)という概念です。

コンテンツショックの時代に、オウンドメディアの記事が読まれるためにはどうすればよいですか?

AIや他社でも書けるような一般的な情報ではなく、「自社独自のデータ」「専門家の深い知見」「顧客のリアルな導入事例」など、その会社でしか発信できない「一次情報」の価値を高めることが重要です。

SEO対策だけではダメなのでしょうか?

SEOで新規読者を探すだけでなく、メルマガやSNS、ウェビナーなどを活用し、すでに自社を認知している既存顧客やファン(ハウスリスト)に、確実にコンテンツを「届ける」ための配信戦略がより重要になります。

 

【ここから本文】

こんにちは。

スターティアラボの阪本です。お久しぶりです。

コンテンツマーケティングに挑戦しようとしているお客様のフォローを行ってる際に、今後、Web市場で起こり得るコンテンツショックという変化に触れる機会がありましたので、本日は、それについてご説明します。

現在、日本ではコンテンツマーケティングの絶頂期であり、多くの企業がマーケティング手法として実践しております。

しかし、既にコンテンツマーケティングが定着しているアメリカでは、昨年よりコンテンツショックという考えが提唱され、「コンテンツマーケティングの終焉か・・・?」などの、議論が交わされている状況となっておりました。

参考サイト:{grow}

http://www.businessesgrow.com/2014/01/06/content-shock/

日本の市場でも近々起こりえる問題となりますので、現時点から対策を始めてみてはいかがでしょうか?

1.そもそもコンテンツマーケティングとは?

コンテンツマーケティングと言えば、今やweb戦略の主流として取り上げられ、現在、最も注目されているマーケティング手法と言えます。日本では、2014年からGoogleトレンドでも急上昇しており、コンテンツマーケティング元年とも呼ばています。

これまで、弊社でもコンテンツマーケティングの重要性について本ブログでも何度かご紹介してきました。

こうしたトレンドを背景に、多くの企業で良質なWebコンテンツを発信し、ブランド地位を獲得してきましたが、Web市場にある変化が起こっていたことを、みなさんはご存じだったでしょうか?

2.コンテンツショックとは?

既にコンテンツマーケティングが定着しているアメリカにて提唱された考え方となり、シンプルに言うならば、需要と供給のバランス崩壊の事を指します。

多くの企業がコンテンツマーケティングを実践することで、供給され続けた良質なwebコンテンツを、閲覧者が消費しきれない飽和状態のことをコンテンツショックと呼びます。

ンテンツショックとは?

画像引用元:
http://www.businessesgrow.com/2014/01/06/content-shock/

一見、消費者にとっては有益な環境がイメージできるかも知れませんが、コンテンツが飽和したことにより、アメリカ企業では以下3点の問題に直面することなりました。

1.資金を多く持つ者が勝つ

多くの企業で良質なコンテンツを作成することにより、コンテンツ間の競争は激化します。

例えば、Youtubeなども昔は荒削りな自作動画でも内容が良ければ人気動画として脚光を浴びましたが、ユーザーが集まれば集まるほど、プロ顔負けの動画やコンテンツが他コンテンツを淘汰してきました。

企業でいえば、優秀なクリエイター、優秀なマーケッター、優秀なディレクターを雇えば雇うほど、他コンテンツに勝つ確立が高くなるのでコンテンツ間の競争は激化の一途をたどっている状況となります。

2.参入障壁が極端に高くなる

Webコンテンツは、良質であれば必ず消費者に見て貰える訳ではありません。


閲覧してもらうには、SEOによる検索順位や広告枠による閲覧者との接点を持つ必要があり、どんなニッチな業界にもかならず、閲覧に至るチャネル(ルート)があります。

上述した資金を多く持つ者たちが、この閲覧者との接点を独占するのは時間の問題となるために、大手企業がWeb市場を独占し、競合他社を排他することも出来てしまいます。

それにより、マーケットが成熟している領域ほど、参入障壁は高くなり続けてしまいます。

3.費用対効果が逆転する

従来、コンテンツマーケティングの最大の魅力は、コンテンツを無料で提供できる点でした。


特に自社内で配信できるブログなどは、手軽に着手できる配信コンテンツとして多くの企業で導入され、閲覧者とのコミュニケーションを活性化させてきました。

ただし、成熟した市場では従来10分で書いてたブログでは大手企業に太刀打ちできず、何時間も掛けて良質なブログを作るように変化し、同時にSEOや広告など閲覧されるためのチャネルを確保するために費用も投じる必要が生じてきます。

つまり、コンテンツ間の競争が続くことにより、コンテンツ提供を行う難易度は増していき、新規参入する側も、コンテンツを提供する側も疲弊していく悪循環が生まれてしまいます。

この状況に至ることがコンテンツショックと呼ばれ、コンテンツマーケティングの終焉と言われる理由となります。

3.まとめ

日本においても業界によってはコンテンツショックを既に痛感している企業も多いのではないでしょうか?先駆者となる企業が既にコンテンツマーケティングを実践しており、参入障壁も徐々に高くなってきています。

ただし、傾向としてはBtoCなどの競合他社がひしめくメジャーな業界に問題が発生しており、BtoBのニッチな業界になればなるほど、Web市場は閑散としている状況でもあります。

過去にも紹介した記事となりますが、ニッチな業界ほど先駆者となれるチャンスは眠っているので、行動を起こすのであれば今がチャンスかもしれません。

次回は、コンテンツショックへの施策として、コンテンツストラテジーをどう見直すべきか?についてまとめます。みなさんのお役に立てば幸いです。

 

 

【English summary】

"Content Shock" is a concept predicting a saturation point where the total volume of content circulating online overwhelmingly exceeds consumers' disposable time (the time available to consume content), and the resulting decline in content value.

If this state continues, it is believed that no matter how much high-quality content companies produce on owned media, much of it will go unread, making the return on investment (ROI) for content creation unsustainable. This problem is expected to accelerate with advancements in AI-driven article generation.

In this "content saturation era," the strategy for owned media operators is not the pursuit of "quantity," but ensuring "quality" and "originality." Specifically, the relative value of "primary information that only that company can provide"—such as proprietary data, deep expert insights, and raw customer voices (case studies) that AI cannot write—increases. Furthermore, "distribution strategy," such as reliably delivering content to existing customers (fans) via newsletters, social media, and seminars (not just SEO or ads), also becomes more important.


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