【BtoB企業のWeb担当者必見】パレートの法則を打ち破るためのオウンドメディアの必要性を解説します
最終更新日:2025/11/07

【この記事の要約】
SWOT分析(スウォット分析)とは、企業の戦略立案やマーケティング計画策定の初期段階で用いられる、内部環境と外部環境を評価するためのフレームワークです。具体的には、「Strength(強み)」「Weakness(弱み)」「Opportunity(機会)」「Threat(脅威)」の4つの頭文字から名付けられています。
この分析の主な目的は、自社の資産や能力といった「内部環境」と、市場の動向や競合、規制といった「外部環境」を客観的に整理し、戦略的な方向性を見出すことです。まず、内部環境として自社でコントロール可能な「強み(S)」と「弱み(W)」を洗い出します。次いで、外部環境として自社でコントロールが難しい「機会(O)」と「脅威(T)」を分析します。
SWOT分析の真価は、これらの4要素を掛け合わせる「クロスSWOT分析」にあります。「強み×機会(SO戦略)」で強みを活かして機会を最大化する攻めの戦略を、「弱み×脅威(WT戦略)」で最悪の事態を回避する防衛的な戦略を練るなど、現状把握に留まらず、具体的な行動計画やKSF(重要成功要因)を導き出すための重要な思考ツールとして機能します。
【よくある質問と回答】
SWOT分析の目的は何ですか?
自社の「強み」「弱み」(内部環境)と、市場の「機会」「脅威」(外部環境)を客観的に把握し、戦略立案に役立てることです。
分析する順番はありますか?
一般的に、外部環境である「機会・脅威」を分析し、次に内部環境(強み・弱み)を分析する方が、市場のチャンスやリスクに対して自社がどう動くべきかという戦略を立てやすくなります。
「クロスSWOT分析」とは何ですか?
「強み×機会(SO戦略)」、「弱み×機会(WO戦略)」、「強み×脅威(ST戦略)」、「弱み×脅威(WT戦略)」のように、4つの要素を組み合わせて具体的な行動戦略を導き出す手法です。
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こんにちは。
スターティアラボ ブログ編集部です。
実は記念すべき第一回目のテーマが"BtoBビジネスこそ"オウンドメディアを"という事で、従来の営業方法では集客が難しくなってきており、製品情報の収集源として最も多く用いられるWebコンテンツで、潜在層のファン化を狙っていかなければなりませんというお話をしました。
今回は、"BtoBがどうしてオウンドメディアに取り組まなくてはいけないのか?"という同テーマで、「パレートの法則」を打ち破るためのWeb活用(Webサイトのオウンドメディア化)についてお話をさせていただきます。
おさらいになりますが、今まで、BtoBの営業と言えば営業マンが飛び込み営業やテレアポ、DMなど様々な方法で顧客を獲得し、関係性を築き売り上げを上げてきました。しかし、最近ではそういった従来の営業方法では、売上が上がらずに伸び悩んでいる企業様が多くなっているとよく耳にします。
その現状を打ち破る1つの手段として「オウンドメディア」が重要になってくるのです。
1.従来の営業方法で売り上げが伸び悩むのはどうして?
結論から申し上げますと、お客様自身で得られる情報量が増えたことが1番の理由です。
これまで、お客様にとって製品の情報源のほとんどは営業からのものでした。しかし、近年インターネットによる情報量の増加、スマートフォンの普及により、お客様自身の情報収集力が向上し、営業マンだけで情報を得ていた時代とは異なり、従来の方法だけでは新規顧客の獲得が難しくなってきました。
下記は「BtoBにおいて製品購買時の情報源は何か?」という調査結果のグラフですが、こちらを見ていただくと分かる通り、BtoBの情報源の54.2%がWebサイトという結果がでています。

しかも、スマートフォン・タブレットも24.6%と出ているためこの両方をあわせると全体で65.7%がインターネットから情報を得ているのです。
これに比べ、営業員・技術員は前年比2.8%減、カタログ・パンフレットも前年比7.3%減とどちらも減少傾向にあります。
このように、BtoBの顧客にとって製品購買時の情報源として企業Webサイトの重要性は以前よりも増しているのです。
2.パレートの法則を打ち破る
よくBtoB企業の売上構造はパレートの法則にあてはまると耳にします。パレートの法則とは、世の中の事象において、構造が80:20になっているという法則です。一部の要素(上位20%の要因)が、結果の大部分(80%の結果)を占めるというもので、例えば、上位20%の既存顧客のみで、全体の売上の80%を占めるといった具合です。蟻の例などが有名かと思いますので、詳しく知りたい人は検索してみると良いでしょう。
このパレートの法則、皆様も自社の売上の内訳について改めて考えてみてください。このブログを読まれている方の企業様でも、優良顧客上位20%で、売り上げの80%を構成しているところは多いのではないでしょうか?
ここでお気づきの方もいらっしゃると思いますが、パレートの法則から何が言いたいかと申しますと、売り上げを伸ばすには残りの80%の企業にアプローチしなければならないという事です。
また、パレートの法則に則って「売上構造が上位20%に支えられている」となると、この中の1社のお客様次第で大きな損失がでる可能性があるとも言えます。極端に言えば、リスクが集中している状態でもあります。
そしてパレートの法則を打ち破るには、情報源として利用機会が増え続けるWebサイトの活用が不可欠になってきます。
3.Webサイトの役割を今一度考える
先程お見せしたグラフで示したように、「よく見られるWebサイトをどのように活用するか?」が今回のキーポイントです。
BtoB企業様のWebサイトで未だに多く見かけるのが、製品のスペックや情報、会社情報だけを記載しているWebサイトです。
製品や会社の情報も確かにWebサイトとして必要不可欠なコンテンツではありますが、これだけでは、Webサイトに来訪したユーザーのニーズを満たせる時代ではなくなっているのです。
そのためWebサイトを会社概要や製品情報を載せているだけのようなものではなく、多様化するニーズを満たす情報を提供するメディアとしてこれからは扱っていくべきなのです。
パレートの法則によって対象となった80%の層にアプローチし、優良顧客に育てる事こそWebサイトで1番果たさなければならない役割です。
4.BtoBこそ今からオウンドメディアに取り組むべき
様々な項目についてお話をしましたが、まとめると要点は下記の3つです。
①従来の営業手法で売り上げが伸び悩む原因は、ユーザー自身の情報収集力が増しているため
②BtoB企業の売上構造はパレートの法則(20:80の法則)に当てはまることが多く、今以上に売り上げを伸ばすためには、売り上げの少ない80%の企業からの売り上げを増やさなければならない
③そのためにはWebサイトの役割をメディアとし、顧客のニーズを知り、それにあった情報を発信していかなければならない
つまり、自社でメディアを持ち、情報を発信していくオウンドメディアこそがこれからのマーケティングの主流となっていくのです。
とある企業様では、自社サイトをオウンドメディアにしてから約4ヶ月でアクセス数が約5倍、キーワード数が約10倍になったという事例がございます。
お客様の潜在的なニーズがどれだけ広く、多岐にわたっているかが数字で見てもわかりやすい例です。
5.まとめ
Webサイトではなかなか集客できないと考えていらっしゃる方も多いとは思いますが、今一度、自社のWebサイトの役割について向き合って見てはいかがでしょうか?
その結果、「もし課題が何なのかわからない」というお客様がいらっしゃいましたら、スターティアラボまでご相談ください。無料でWebサイトを分析・診断し、お客様に合ったご提案をさせていただきます。
終わりになりますが、今回は集客に力をいれたインバウンドマーケティングについてお話しました。しかし、これはデジタルマーケティングのたった1つのコンテンツにすぎません。
機会がございましたら、集客後の見込み顧客の管理・育成などについてもいずれお話しますので、乞うご期待ください。
【English summary】
SWOT analysis is a framework used in the initial stages of corporate strategy planning and marketing development to evaluate internal and external environments. It is an acronym for "Strength," "Weakness," "Opportunity," and "Threat."
The main purpose of this analysis is to objectively organize the "internal environment," such as company assets and capabilities, and the "external environment," like market trends, competition, and regulations, to find a strategic direction. First, the controllable internal factors, "Strengths (S)" and "Weaknesses (W)," are identified. Next, the uncontrollable external factors, "Opportunities (O)" and "Threats (T)," are analyzed.
The true value of SWOT analysis lies in the "TOWS (or Cross-SWOT) Matrix." This involves combining the four elements to develop strategies: "Strengths x Opportunities (SO Strategy)" to maximize opportunities by leveraging strengths, or "Weaknesses x Threats (WT Strategy)" as a defensive plan to avoid the worst-case scenario. It functions as a critical thinking tool not just for understanding the current situation, but for deriving concrete action plans and Key Success Factors (KSF).




