BtoB企業が持つべき「デマンドセンター」というマーケティングの仕組み
最終更新日:2023/11/10
営業の商談数を増やすためにリード獲得に投資を行い、力を入れてきた企業様も多いかと思います。
しかし、リードを獲得しただけでは有効的な商談には結びつきづらくなってきているのも事実で、よりニーズのあるお客様と商談を行うために集めたデータを精査していかなければなりません。
そのデータを精査するために活用するツールがマーケティングオートメーション(MA)ツールであり、このMAツールを駆使し、成果を上げていくのがデマンドセンターです。
ここでは何故BtoB企業がデマンドセンターを持った方が良いのか、その必要性と合わせてデマンドセンターの仕組みについてもお伝えします。
1.デマンドジェネレーションとは?
デマンドジェネレーション(Demand Generation)とは、見込み案件の創出・発掘という意味で、具体的には、「①リードジェネレーション(見込み客を集める)」「②リードナーチャリング(見込み客を育てる)」「③リードクオリフィケーション(見込み客を選別する)」の3つのステップを段階的に進めながら商談へつなげていくことです。
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2.デマンドセンターとは?
シンプルに言うと「デマンドジェネレーションを行う組織」のことです。
デマンドジェネレーションとは有効的な商談機会を増やす取り組みのことで、その活動は大きく3つに分類されます。
リードジェネレーション(見込み客の獲得)
リードナーチャリング(見込み客の育成)
リードクオリフィケーション(見込み客の絞込み)
見込み客の獲得を主に担当するマーケティング部門や広報部門と、育成活動や選別(絞り込み)活動を担当するインサイドセールス部門を包括した組織という定義でもわかりやすいかもしれません。
2010年代、Webマーケティングが当たり前になってきて、マーケティング部門の強化を進める企業が増えてきていますが、ユーザーと接点を持ち、リードを獲得しただけでは有効的な商談(購買意欲が高まった状態)が増えるとは言い切れません。
購買意欲が低いリードを営業に渡しても、成約までに時間がかかってしまうので、いずれ営業部門が対応しなくなり、せっかく獲得したリードが放置されてしまう可能性があります。しかし、放置されたリードもいずれ具体的に検討し始めるので、そのタイミングを逃してしまうと結果として他社で成約されてしまうことになります。これは非常にもったいないことです。
こうしたロスをなくすため、さまざまな見込み客獲得施策(リードジェネレーション)で集めたリードを、育て(リードナーチャリング)、営業が欲しい見込み客にしていく活動(リードクオリフィケーション)が求められています。
この一連の流れをデマンドジェネレーションといいます。
そしてデマンドジェネレーションの取り組みで創出される案件がMQLやSALです。
MQLはMarketing Qualified Leadの略で、簡単にいうと営業に引き渡すだけの価値があると判断されたリードを指します。
SALはSales Accepted Leadの略でMQLの中でも訪問する価値があると判断された営業部門が欲しがるリードを指します。
SALはあまり認知されていませんが日本のBtoB業界の場合、訪問による商談はとても重要視されているので、弊社としてはSALの創出がデマンドセンターのもっとも重要なKPIとして認識しています。
では、どのようにMQL/SALが創出されるのか、デマンドジェネレーションの3つのマーケティング活動、リードジェネレーション・リードナーチャリング・リードクオリフィケーションの具体的な活動と合わせてデマンドセンターの役割を細分化していきます。
リードジェネレーション
データマネジメント
リードナーチャリング
リードクオリフィケーション
MQLデリバリー
3.リードジェネレーション
リードジェネレーションとは、見込み顧客の獲得をするマーケティング活動のことです。まずは自社のターゲットとなる見込み顧客リストを獲得する施策から始まります。この活動は、自社のWebサイトからの資料請求やお問い合せ、外部Webメディアなどのオンライン上で獲得するリードと、展示会やセミナー、テレアポなどのオフライン上で獲得した個人情報など、営業案件を創出させる最初の施策になります。
この活動では、数を多く集めることに目が行きがちですが、そもそも自社のターゲットでないリードを集めても意味がありませんので、きちんと自社のコアターゲット条件を理解したうえで、そのリードがより多く獲得できる施策を行うことが重要です。
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4.データマネジメント
リードジェネレーションを経て集めたリードを精査・管理していきます。コアターゲットを狙って施策を行っても、なかには営業対象外のリードや、ターゲットではあるがニーズとしてはまだまだ見込みが低いリードが集まること多いです。
集めたリードのニーズを育てる(リードナーチャリング)にあたり、顧客の属性やニーズを把握し、顧客に合わせた最適なアプローチを行わなければなりません。
ここで必要になる概念がABMです。
ABM(アカウント・ベースドマーケティング)とは「自社にとって価値の高い顧客を選別し、顧客にあわせた最適なアプローチをする」という概念です。
スコアリングだけが正解じゃない!今こそ知っておきたいABMの考え方
ニーズの高い顧客(ホットリード)を創出するために、顧客の属性をポテンシャルとしアプローチするのに良い条件を選定し、またその顧客のニーズを高めるアクションを選定していきます。
獲得したリードがどのステータスにいるのかきちんと把握しリードナーチャリングを行っていきます。
5.リードナーチャリング
リードナーチャリングとは、さまざまな手法を用いて「接触した顧客候補を育てるストーリー」を考え、実践して改善していくマーケティング活動のことです。前述したABMの概念より顧客のステータスを上げる活動です。
ステータスの低い顧客にサービス価格を伝えても、興味をもってもらいづらいですし、検討していただけないからと放置してしまっても、その間に競合に流れてしまう可能性もあります。各ステータスに合った情報内容と量を届けていき、トリガーとなるアクションを超えることでステータスアップを行い見込み度の高いリード(ホットリード)へ育てていきます。
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6.リードクオリフィケーション
リードナーチャリングにより、顕在化した見込み顧客から受注率の高い見込み顧客を選別するマーケティング活動のことです。この選別の手法としてスコアリングやABM管理を行います。選別に当たっては、見込み顧客の役職や決済権の範囲、予算といった定量データ以外に、先方がどれくらい自社の製品に注目しているか、先方が抱える課題に対してどの程度x、自社の製品が対応できるかといった、定性データなどもふまえてアプローチの優先順位をつけていきます。
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7.MQLデリバリー
リードクオリフィケーションにより、フィールド営業に引き渡す価値があると判断した案件をインサイドセールスが自ら確認しフィールド営業に振り分けていくか、ツールを使って自動的にアサインすることで最適化していく活動を指します。また、その案件の結果や状態も含めフィードバックを受け、選別基準の見直しに活用していきます。
このように戦略を回しながら改善も行い、より有効的な商談を創出していく活動をデマンドセンターが担っているのです。
8.リードを管理するのはMAツール
デマンドセンターでは常に膨大な量のリードを管理し動かしていきます。
特にBtoBでは検討期間も長くなりますので、1回のアクションで成約に結び付くことは稀です。Webサイトで良い製品やサービスを発見してその場で申し込むということは少ないので、認知してから購入するまでに、いろいろな場面でWebサイトやメール、広告などさまざまな媒体に触れます。
各マーケティング施策を統合管理し、「顧客開拓におけるマーケティング活動を可視化・自動化する」することが重要となってきます。MAツールはこの役割を担い、デマンドジェネレーションの活動を最適化してくれます。
9.デマンドジェネレーション事例
ここで、デマンドジェネレーションの一例として、おおまかにですが当社における事例をご紹介いたします。
当社では、以下の図のようなデマンドジェネレーションに取り組んでいます。
リードジェネレーション
- エムタメ!(当メディア)のメルマガ登録、および資料ダウンロード
- 展示会
- セミナー(月3回開催)
リードナーチャリング
- メルマガ
- セミナー
リードクオリフィケーション
- BowNowフリープランのお申込み
- お問い合わせ
- 資料ダウンロード
- クロージングセミナー
この結果、BowNowの導入社数は2,800社となっています。
10.まとめ
デマンドセンターの役割と重要性について解説してきましたが、デマンドセンターの業務を円滑かつ効率的に運営していくのにMAツールは欠かせません。
MAツールなしで個々のリードの行動から育成具合いを把握するのは非常に困難だからです。
とはいえ、デマンドセンターの立ち上げという新しい試みにと同時に新ツールの導入コストをかけるのは大きな負担でしょう。
「BowNow」には、無期限で使用できるフリープランがあるため、コストを気にせずにMAツールを導入することが可能です。
デマンドジェネレーションのなかでも特にリードクオリフィケーションに強みを持ったツールとなっています。
リードの商談化に課題をお持ちの企業様は、お気軽にお問い合わせください。
- Writing By
- 城市 実里
-
スターティアラボ株式会社
WEBプロモーション事業部 デジタルマーケティンググループ- プロフィール :
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2014年スターティアラボ株式会社に入社。2016年には一般部門で単月売り上げ1位になり、同年所属していた課の年間1位に大きく貢献する。 その経験をいかし、現在はインサイドセールスのトップメンバーとして戦略立案・改善を行っている。