【Web運用 初級編】今さら聞けないGoogleAnalyticsの活用のポイント
最終更新日:2025/10/23

【この記事の要約】
Google Analyticsは、Webサイト分析の基本ツールですが、初心者にとっては指標が多くて分かりにくいものです。まず最初に押さえるべき8つの基本指標があります。
それは、「セッション」「ユーザー」「PV」「直帰率」「平均セッション時間」「ページ/セッション」「新規/リピーター」「コンバージョン」です。これらの指標がそれぞれ何を意味するのかを理解することで、サイトの現状を大まかに把握できます。例えば、「セッション数は多いのに直帰率が高い」なら、集客はできているがコンテンツに魅力がない、といった仮説が立てられます。まずはこれらの基本用語の理解から始めることが、分析への第一歩です。
【よくある質問と回答】
Q1. 「セッション」と「ユーザー」と「PV」の違いが分かりません。
A1. ある人がサイトを訪れた場合、「ユーザー」は1です。その人がサイトに来てから帰るまでの一連の行動が「セッション」で1です。もしその訪問中に3ページ閲覧したら、「PV(ページビュー)」は3になります。ユーザーは「人数」、セッションは「訪問回数」、PVは「閲覧ページ数」と覚えると分かりやすいです。
Q2. 「平均セッション時間」が短いのは、悪いことですか?
A2. 一概には言えません。ECサイトなどで、色々見比べてほしいページであれば、滞在時間が短いのは問題かもしれません。しかし、Q&Aページなどで、ユーザーがすぐに答えを見つけて満足して離脱した場合、滞在時間は短くても目的は達成されています。ページの目的によって、指標が良いか悪いかの判断は変わります。
Q3. これらの指標は、Google Analyticsのどこで見られますか?
A3. Google Analyticsにログインした後、左側のメニューから「ユーザー」>「概要」レポートを開くと、これらの主要な指標が一覧で表示されます。まずはこの画面で、サイト全体の健康状態をチェックする習慣をつけるのがおすすめです。
【ここから本文】
こんにちは。
スターティアラボ ブログ編集部です。
今さら聞けないGoogleAnalyticsシリーズの第二弾、"初級編"をお送り致します。
このシリーズでは、「今さら聞けないGoogle Analyticsの活用のポイント」を、お届けしています。
「【Web運用 入門編】今さら聞けないGoogleAnalyticsの見方」
本日は、「順位は上がったのに、アクセスやお問合わせが増えない」、「セッション数は伸びているのに、なかなかお問合わせ件数が増えない」など、Webサイトのお問合わせを伸ばしたいけど、いまいち改善方法がわからないとお悩み中のご担当者さまにヒントをお届けします。
"見ているだけ"から一歩先のステージへ進みましょう。
1.まずはWebサイトの現状を把握しましょう
あなたのWebサイトが全体的に前進しているのか?停滞しているのか?それとも後退しているのか?を確認する方法です。
ステップ1.チェック方法
ここでは「ユーザーサマリー」をチェックします。
ポイントは、「期間比較」をする事です。過去の期間と比較することで、現状は良くなったのか?停滞しているのか?を簡単に確認することが出来ます。
それでは、期間比較をしてみましょう。

期間比較を拡大↓

青枠に確認したい期間を設定します。赤枠にチェックをいれ、比較したい期間を選びます。
おすすめは、「前年」と比べることです。(季節要因を排除するため)。また、最近アナリティクスを設置したばかりで期間が足りない場合には、「前の期間」が良いです。
ステップ2.データの見方について

見ていただきたいのは、折れ線グラフと、青枠で囲われた具体的な数値の2箇所です。
青色の折れ線グラフが起点になる期間、オレンジ色の折れ線グラフが過去の期間になります。また具体的な数値では、左側が確認したい起点となる期間、右側が比較する過去の期間になります。
ステップ3.原因を見つけ、改善策のヒントを探しましょう
前と比べてセッション数が増えていたり、回遊率が向上していたりとWebサイトの現状が見えてきます。もし、その結果Webサイトのアクセス数が横ばい、または減退していたら、原因と対策を考えなければなりません。例えば・・・
■更新頻度は落ちていませんか?
→更新頻度を上げればよいのです。
■検索順位が下がってしまっていませんか
→順位が上がるような対策をしましょう。
■ユーザーはページを見てくれていますか?
→ユーザーの気持ちになってみましょう。ページが縦長になっていたり、文字だらけで読みにくいレイアウトになっていませんか?
などなど、思い当たること、考えられる原因はありますでしょうか?原因や仮説が立てられたら、あとは簡単です。原因や仮説と反対になることをすれば良いのです。
必ずしも伸びているから「良い」、下降しているから「悪い」、という断定は単純には出来ないのですが(たとえば、ブログを始めると青枠で囲われた数値が下降する傾向があります)、閲覧してくれるユーザーが増えたり、沢山ページが見られたほうが良いので、改善するポイントを見つけ、Webサイトの改善につなげていきましょう。
2.Webサイトとユーザーのマッチング
前の項では、サイト全体がどのような状況なのかをチェックする方法をお伝えしました。
次は、どんなユーザーがきているのか?そして、サイトに訪れているユーザーとサイトはマッチングできているか?をチェックする方法です。
ステップ1.チェック方法
今回は、「オーガニック検索」をチェックします。
ステップ2.どんなユーザーがきているかを分類します。

一番左側をチェックします。キーワードを見てみると
・会社名
・ブランド名
・商品名やサービス名
・商品やサービスに関連する一般名称
・お悩みワード
など、沢山の種類のキーワードが見れるかと思います。
沢山のキーワードがありますが、実はこれらのキーワードは大きく2種類に分けることが出来ます。既にお気づきの方もいらっしゃるかもしれません。
「貴社や貴社サービスを知っている・想定している人」
「貴社や貴社サービスを知らない・想定していない人」
この2種類に分けることが出来ます。
「貴社や貴社サービスを知っている・想定している人」
→会社名・ブランド名・商品名・サービス名・型番などで検索しているユーザーが挙げられます。お取引先様、指名買いをしてくださる方、リクルーターなどが想定されます。
「貴社や貴社サービスを知らない・想定していない人」
→商品やサービスに関連する一般名称・お悩みワード・地域名などで検索しているユーザーが挙げられます。貴社を知らないが、貴社の商品やサービスのニーズを持っている可能性が高い人。
ステップ3.ユーザーによりサイトをみてもらえるように、改善のためのヒントを探しましょう
ここでは、「貴社や貴社サービスを想定していないユーザー」にフォーカスして、改善のヒントを探す方法をご紹介します。

まず、分析したいキーワードで調べるユーザーが、どんな状況かを想像してみましょう。
例えば、「電子書籍 作成」
→電子書籍について知りたい、電子書籍を作成したい、電子書籍の作成方法について知りたい、電子書籍を作成する会社を知りたい、などが想像できる状況だと思います。
次に、どのくらいのユーザーが興味を持ってくれているか?を確認します。「電子書籍 作成」というキーワードで、貴社に興味を持ってくれたかをチェックします。
①直帰率を確認します。
直帰率が75%なので、7割以上の大半の方は1ページ目で離脱してしまっています。
②ページビューと滞在時間を確認します。
ページビューが2.45ページ、平均滞在時間が1分45秒なので、1回のセッションにつき、約3ページ見て1分45秒滞在してくれていることになります。
分析対象のキーワード(今回でいうと「電子書籍 作成」)は、貴社のお客様になりえそうな状況のユーザーでしょうか?もしくは、これらの悩みを持ったユーザーを貴社は解決してあげられるでしょうか?また、分析対象のキーワードで来たユーザーは、貴社に興味を持ち、十分な情報を獲得してくれたでしょうか?
貴社が「解決してあげられる!」「十分に見てくれている!」と判断すれば、今の状態を維持できるように、更新サイクルを崩さないようにしましょう。
もし、「微妙にキーワードがずれているかも?」「全然見てもらえていない・・・」という場合には、ユーザーの立場に立って、対策キーワードを見直したり、ページの見やすいようにレイアウトや内容を見直してみましょう。
3.ユーザーに魅力的な情報を届ける
この項では、どのページが見られていて、さらにどのくらい見られているのか?をチェックする方法です。
ステップ1.チェック方法
今回は、「ページコンテンツ」をチェックします。
ステップ2.データの見方とポイント

画像の青枠が、どのページがたくさん見られているのか?のランキングです。ここでのポイントは、たくさん見られているページ≒ユーザーの興味が高いページと、仮説を立てられることです。
次に、画像の赤枠についてですが、各ページの詳細のデータがわかります。ここでのポイントは、詳細のデータの用語を理解することです。
※用語の意味については、下記URLよりご確認ください。
GoogleAnalyticsサポートページ:
https://support.google.com/analytics/answer/1257084?hl=ja
ステップ3.改善につながるヒントを探しましょう
この「ページコンテンツ」では以下の内容がわかります。
・ユーザーが興味を持っているページ
・ページごとの滞在状況
・あるページを閲覧したユーザーがとった行動
・ユーザーのサイト内での行動予想
・ユーザーが興味を失くしたページ
ここでのポイントは2軸あります。1軸目は、貴社が見て欲しいページと、ユーザーの興味がマッチングしているか?という視点で、データを見ることです。2軸目は、どのページ(情報)にユーザーの興味が集まっているのか?を確認することです。
既に、貴社が打ち出したい商品やサービスが決まっている場合は、1軸目の視点で見ることがおすすめです。また、貴社がユーザー動向を知りたいときは、2軸目の視点がおすすめです。
貴社が見て欲しいページと、ユーザーの興味がマッチングしているかを確認したいとき
→画像の青軸から、貴社が見て欲しいページを探します。貴社が見て欲しいページを見つけたら、そのページの赤枠部分のデータを確認します。
どのページ(情報)にユーザーの興味が集まっているのかを確認したいとき
→まず、画像の青枠を確認します。上から順に、ユーザーの興味が集まっているページになります。
※どんなユーザーも確認するような、/や.index.html等のtopページや、company等の会社案内関連を除いて確認したほうが、改善ポイントを見つけやすいです。次に、興味のあるページを見つけたら、ページの赤枠部分を確認します。
4.まとめ
貴社のWebサイト改善につながるようなヒントはありましたでしょうか?
もしこの記事を読んで、GoogleAnalyticsを見てただけから「分析をしてみよう!」とか、「サイトの改善策を立てることが出来た!」という、ご担当者さまが一人でもいらっしゃれば嬉しいです。
【Web運用 入門編】でも書きましたが、GoogleAnalyticsはあくまでもツールです。また、GoogleAnalyticsで貴社のWebサイトのすべてがわかるわけでもありません。ですが、どのように貴社のサイトが見られているのか?ユーザーがどんな動きをしているのか?がわかるのも事実です。
GoogleAnalyticsの分析をしていて、もし行き詰ってしまった、どうしていいかわからない・・・という方がいらっしゃったら、スターティアラボへお気軽にご相談ください。ブログを見てくれた方限定で、無料分析サービスをしております。
次回は、『【Web運用 番外編】今さら聞けないGoogleAnalyticsの便利な機能』をご紹介しますので、ご期待下さい。
【English summary】
Google Analytics is a fundamental tool for website analysis, but it can be confusing for beginners due to its many metrics. There are eight basic metrics that you should grasp first.
These are "Sessions," "Users," "Pageviews (PV)," "Bounce Rate," "Average Session Duration," "Pages/Session," "New/Returning Visitors," and "Conversions." By understanding what each of these metrics means, you can get a general overview of your site's current status. For example, if "the number of sessions is high, but the bounce rate is also high," you can hypothesize that you are succeeding in attracting visitors, but the content is not appealing. The first step to analysis is to start by understanding these basic terms.




