コンテンツSEOとは?メリットから実施手順までを解説!
最終更新日:2023/11/17
検索エンジンからアクセスを集めるための手法である「SEO」は広く浸透していますが、その中でも特に重要な手法の1つが、今回ご紹介する「コンテンツSEO」です。
良質なコンテンツを継続的に配信することで、検索順位の最適化を図る「コンテンツSEO」は、うまく活用できれば長期的/安定的に集客を行うことができる等の大きなメリットがあり、現在様々な企業において注目・導入されています。
本記事では「コンテンツSEO」に関するメリット・デメリット、実施手順、コンテンツマーケティングとの違いなどを詳しくご紹介します。
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目次
8 まとめ
コンテンツSEOとは
コンテンツSEOとは、良質なコンテンツを継続的に発信することで、検索順位の最適化を図るSEOのひとつです。検索を行うユーザーの興味関心に応えるコンテンツを発信し、自然検索からの集客増加を目指します。
コンテンツSEOではただ文章を書くだけではなく、ユーザーのニーズ=検索意図を分析した上で共起語やキーワードの選定を行い、検索ユーザーにとって有益なコンテンツを作成することが重要です。ユーザーの意図にマッチした記事を提供できれば、サイト全体のテーマ性もまとまり、より検索結果の上位を獲得しやすくなります。
また、GoogleやYahoo!などの検索エンジンが評価しやすくなるための最適化や、コンテンツリリース後には効果測定を行い、内容をリライトしてコンテンツを改善することで、効果の最大化も期待できます。
現在非常に注目度の高い「コンテンツSEO」ですが、なぜ重要視されるようになったのでしょうか?次章でご説明します。
なぜコンテンツSEOが重要視されているのか
コンテンツSEOが重要視されている背景には、主に3つの背景があります。
検索エンジンのアップデート
アップデート以前のSEO対策においては、被リンクの大量設置などの不正なテクニックを活用し、質の低いコンテンツの検索順位を無理矢理上げる「ブラックハットSEO」が横行していました。それによって質の低いページが検索上位を独占し、利便性が著しく低下してしまったのです。
そこでGoogleは検索エンジンのアップデートを行い、「ブラックハットSEO」を徹底的に取り締まりました。アップデートにより、被リンクなどの不正な手法に頼った低品質なページは罰則を受け、検索順位へ上昇することはできなくなったのです。すると検索エンジンのアルゴリズムに従って良質なコンテンツを発信し、検索上位の最適化を行う「ホワイトハットSEO」が王道になりました。
そして、検索順位の上位へと躍り出たのが、訪問者にとって有益な情報・質の高いコンテンツを掲載するページ、つまりホワイトSEO及びその王道であるコンテンツSEOでした。検索エンジンがアップデートされ賢くなることで、良質で正当なページが評価を受けるようになったのです。
Google検索セントラルでの記載
Google検索セントラル(https://developers.google.com/search/?hl=JA)とは、適切なユーザーにコンテンツが表示されるようにするためのサポートツールで、Google検索で自社サイトを見つけやすくするためのリソースが用意されています。
そこにはコンテンツの最適化について「興味深く有益なサイトにする」必要があると記載されているほか、ユーザーにとってニーズを満たす有益なコンテンツの作成は、他のどの要因よりもウェブサイトに影響を与える可能性があるとはっきりと明示されています。
逆に、クチコミなどによってサイトの評価を高めたとしても、コンテンツを質の良いものにしなければ、そのような評判は生まることは滅多にないことも記載されており、コンテンツの質がいかに重視されているかがわかります。これも、コンテンツSEOが重要視されるようになった一因です。
SNSとの相乗効果
コンテンツSEOが重要視されている要因には、TwitterやFacebookなどのSNSの普及も挙げられます。
コンテンツSEOでは良質なコンテンツや情報発信を目的としてページを作成するので、SNSでの「いいね!」数や「ツイート・リツイート」数が得やすいというのが特徴です。そのためSNS拡散との相性が非常によく、相乗効果が期待できます。
SNSに投稿するネタとしてコンテンツ自体が扱われるのは、拡散力のあるSNSでは大きなメリットです。低品質なコンテンツを提供するブラックハットSEOでは拡散が見込めないため、SNSの観点から見てもコンテンツSEOは圧倒的に有利であるといえます。
そもそも良質なコンテンツとは?
では、そもそも良質なコンテンツとはどういった内容でしょうか?Googleが公開している検索エンジン最適化(SEO)スターター ガイド(https://developers.google.com/search/docs/beginner/seo-starter-guide?hl=ja)の記載内容をもとに、コンテンツを最適化するための4つのポイントを以下にご紹介します。
読者が求める内容を提供しているコンテンツ
ユーザーのニーズを把握して、読者が求める内容を提供しているコンテンツは、アクセス数は増加し、評価も高くなります。また、意識調査情報やおもしろいニュース記事、趣向を凝らして書かれた記事に対するニーズも高いです。オリジナルのコンテンツを創造できるとより良いでしょう。
読者が求めるコンテンツを作成するための具体的な手法には主に以下の4つがあります。
読みやすいテキストで表記する
ユーザーは読みやすいコンテンツを楽しむため、わかりにくい文章や間違いの多いテキスト等はNG。ターゲットに合わせて漢字を多用する・ひらがなの割合を増やすなどの工夫も大切。
トピックを整理する
トピックの始まりと終わりを判断しやすくする。
新しい独自のコンテンツを作成する
新しい情報や企画を投入する。更新のないページ、売り切ればかりの商品ページなどの価値のないページはNG。
検索ではなくユーザーに合わせて最適化する
SEOを重視しすぎるとユーザーの信頼を失うため、サイト訪問者にとって見やすいコンテンツ作りが重要。
信頼性の高いコンテンツ
コンテンツの提供者、サイトの運営者、目的、監修者等をしっかり明示することが大切です。信頼性の高いコンテンツには、ユーザーも安心してアクセスできます。ユーザーにとって非常に重要なトピックなので、読者体験を向上させるためにも信頼性を高める努力を続けましょう。
専門性と権威性のあるコンテンツ
専門家が記事の作成あるいは編集を行うことで、内容の専門性・権威性を高めることが可能です。信憑性のある正確なコンテンツはユーザーからの評価が高く、リピーター獲得やアクセス数の増加が見込めます。
適切な量のコンテンツ
質の高いコンテンツには、正確な中身と明確な記述、そして適切な量が求められます。例えば病気の解説をするコンテンツでは、病気の症状や説明だけで終わるのではなく、その後の合併症や治療法などを網羅し、ユーザーのニーズを満たす情報を提供することが重要です。
コンテンツSEOのメリット
では具体的に、コンテンツSEOにはどのようなメリットがあるのでしょうか。
潜在顧客にアプローチができる
コンテンツSEOには、潜在顧客にアプローチできるという大きなメリットがあります。
コンテンツSEOは自社サイトにリーチを行えるマーケティング手法です。そのため、自社のウェブサイトにニーズを持った潜在顧客を誘導し、アプローチすることができます。
即座に商品を購入しなくても、今後自社製品を購入する見込みが高い顧客にリーチできるコンテンツSEOは非常に魅力的です。潜在顧客にアプローチを行い続けることで、ニーズの育成も行うこともできます。
中長期的な集客活動が可能
コンテンツSEOは安定した中長期的な集客活動が可能な点もメリットのひとつです。
コンテンツSEOによって作成されたコンテンツは資産としてサイト内に残るため、過去コンテンツも集客に寄与し続けるという特徴があります。記事を一度アップすれば、常に検索エンジン上に表示されるほか、例え上位表示が叶わなかった場合でも、記事のリライトを行うことで再度最適化を狙うことが可能です。
コストがかからないため安定し、且つ集客に寄与し続ける過去コンテンツによって中長期的な集客活動を行えるというのは大きなメリットだといえるでしょう。
広告費をかけずに施策を実施できる
コンテンツSEOは広告費をかけずに施策を実施できるというメリットもあります。
ウェブサイトでの集客方法として代表的なものに「リスティング広告」が挙げられますが、広告を活用した集客活動では、imp数やクリック数など様々な項目に応じて費用が発生してしまい、長期的な広告を打つ場合は膨大なコストがかかってしまいます。
その点広告費をかけることなく施策を行えるコンテンツSEOは、非常に魅力的です。
コンテンツSEOのデメリット
コンテンツSEOのメリットについてわかりましたが、デメリットにはどんなものがあるのでしょうか。
人件費がかかる
良質なコンテンツを継続的に配信するには、ある程度の人的リソースを必要とするため人件費がかかってしまいます。
自社サイトを運営するとなると、サイト全体の方針を決定する「編集長」、記事の調整・編集を行う「編集者」、デザインを行う「デザイナー」、サイトの運用・管理を担当する「エンジニア」、執筆・取材を行う「ライター」など、様々な人材が必要になります。
1人で兼任できる業務を考慮しても、ある程度の人件費の発生は避けられないでしょう。
成果が出るまで時間がかかる
コンテンツSEOはすぐに効果が目に見えるわけではなく、成果を実感するまでに時間がかかるというデメリットがあります。
スタートしてもいきなり検索結果1位を獲得し、コンバージョンへつながるわけではありません。開始するまでに時間を要し、スタートしても地道に取り組まなければならない上、利益に直結していないため成果が出るまでに年単位の時間がかかることもよくあります。
コンテンツSEOのメリット・デメリットがよくわかったところで、混同されがちな「コンテンツマーケティング」についてご紹介します。両者をしっかりと線引きすることで、コンテンツSEOの理解をさらに深めていきましょう。
コンテンツマーケティングとコンテンツSEOの違い
コンテンツSEOと混同されがちなこととして「コンテンツマーケティング」があります。コンテンツマーケティングとは、ユーザーが求めている情報を継続的に発信することで、彼らをファンとして定着させ、最終的に購買へとつなげることを目的とするマーケティングの概念です。
これまでの企業側が一方的に情報を発信する広告手法とは異なり、ユーザーが求める情報を見極め、的確なタイミングで最適なコンテンツを提供するという特徴があり、現在BtoC、BtoBを問わず、様々な業界において導入されています。
コンテンツの提供手法も様々なものがあり、オウンドメディアを運用して、コンテンツをユーザー側から閲覧しに来てもらうこともあれば、メルマガのように企業側からコンテンツを届けることもあります。
コンテンツSEOはコンテンツマーケティングと近しい概念を持ちますが、厳密には異なる集客戦略です。その違いは両者の目的にあります。
コンテンツマーケティングは、「ユーザーとの良質な関係性を構築することが目的」であり、集客することだけが目的ではありません。一方、コンテンツSEOは「検索上位に自社サイトを表示させて集客することが目的」のSEOのひとつで、その中でもよりコンテンツの質に注目した施策になっています。
混同されがちな概念ですが全く異なる施策ですので、しっかりとその違いを理解しておきましょう。
コンテンツSEOの実施手順
では、実際にコンテンツSEOを実施するにあたって、どのような手順で進めればいいでしょうか。実施手順についてご紹介します。
キーワード選定
まず、コンテンツSEOにおいて重要なキーワードを選定します。サイトの「目標」や「目的」、狙いたいターゲットやペルソナを明確にし、「最終的にどんな成果を得たいのか」「どんな人にサイトやコンテンツを見て欲しいか」をしっかりと設定することで、自社のサイトの軸となるキーワードを選定することが可能です。
そして軸となるキーワードが決まったら、サジェストキーワードやツールを利用してそのキーワードを膨らまし、サイトにとって最も重要で関連性の高いキーワードを選んでいきます。
競合サイト分析
キーワードを選定したら、競合コンテンツの中身をチェックしてよりよいコンテンツを作るために分析していく必要があります。
競合サイト分析では、ツール等を利用して検索上位にいる競合相手を特定することから始まります。次に、競合相手がヒットしても自社のサイトがヒットしないキーワード「キーワードギャップ」を解明し、そのギャップを埋めていきます。差を分析して、競合サイトの質を上回るコンテンツを作成できれば、自社コンテンツをより上質にすることが可能です。
また本分析では、競合サイトに多くのリンクやトラフィックをもたらしているコンテンツを探す「トップコンテンツ分析」を行い、より高品質なコンテンツを作成することで、多くのリンク獲得を目指すことも重要です。
アウトラインの作成
キーワードを選定し、競合サイトを分析できたら、他競合サイトよりも質の良いコンテンツを作成するためのアウトラインを作成します。
アウトラインには「タイトル」「書き出し」「本文」「結論」と、大きく4つの要素があります。アクセス数に大きく影響を与える「タイトル」は、そのページから得られるメリットが簡潔に伝わる必要があります。「書き出し」ではサイト訪問者の興味をグッと引き込み、本文を最後まで読んでもらうため、そのサイトで訪問者がどのようなことを得られるのかを明確に記載することが大切です。
ページの核となる「本文」では、サイト訪問者を満足させ、わかりやすく読める内容にする必要があり、「結論」ではそのページの中で読者にとって最も重要なポイントを簡潔に伝えます。アウトラインをしっかりと作成することによって、より質の高いコンテンツを追求することができます。
記事の執筆
アウトラインが完成したら、早速それを元にコンテンツを執筆します。
記事の執筆においては、ユーザーにとってよりわかりやすく、興味関心を満たすコンテンツを作成することが何よりも大切です。執筆を始めると「商品をアピールしたい」などと自社中心のコンテンツを作成してしまいそうになりますが、そうすると読者は一気に離れていってしまいます。
ユーザーにとって最も良いコンテンツを追求することを念頭に置き、よりわかりやすくするために必要であれば、画像や動画なども積極的に利用していきましょう。また、誤字脱字のチェックや最適な文章量など、チェックや校正を妥協しないことも大切です。
まとめ
本記事では、良質なコンテンツを継続的に発信することで、検索順位の最適化を図るSEOのひとつ「コンテンツSEO」をご紹介しました。
コンテンツSEOを理解してうまく活用することができれば、費用を抑えて中長期的なアプローチを行い、高い成果創出が期待できます。しかし、コンテンツSEOを手動で行うのは難しい部分もあるため、成果を出すにはツールなどを利用し、根気よく効率的に続けていくことが大切です。 クラウドサーカス株式会社 マーケティング課 2006年よりWeb制作事業を展開し、これまでBtoB企業を中心に2,300社以上のデジタルマーケティング支援をしてきたクラウドサーカス株式会社のメディア編集部。53,000以上のユーザーを抱える「Cloud CIRCUS」も保有し、そこから得たデータを元にマーケティング活動も行う。SEOやMAツールをはじめとするWebマーケティングのコンサルティングが得意。
メディア概要・運営会社→https://mtame.jp/about/
Twitter→https://twitter.com/m_tame_lab
現在、あらゆる業界で重要視され、様々な企業で導入されているコンテンツSEO。本記事をきっかけに、導入を検討してみてはいかがでしょうか。