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【マーケティングオートメーション意識調査】MA導入率は17%で昨年の15%から微増。導入しない理由1位は5年連続で『費用が高いから』

記事公開日:2021/11/16
最終更新日:2025/10/16
【マーケティングオートメーション意識調査】MA導入率は17%で昨年の15%から微増。導入しない理由1位は5年連続で『費用が高いから』

【この記事の要約】

2021年に行われたMA(マーケティングオートメーション)に関する市場調査の結果を解説しています。調査からは、MAの導入は進んでいるものの、多くの企業がその機能を十分に活用しきれていない実態が浮き彫りになっています。

特に、「シナリオ設計」や「スコアリング」といった、リードナーチャリングの中核となる機能を使いこなせている企業は少数派であり、多くがメールの一斉配信など、基本的な機能の利用に留まっています。この背景には、「MAを運用する人材の不足」や「コンテンツの不足」といった課題があります。ツール導入だけでなく、それを使いこなすための組織体制や戦略が成功の鍵であることを、データが示しています。

 

【よくある質問と回答】

Q1. 日本企業におけるマーケティングオートメーション(MA)の導入率はどのくらいですか?
A1. 2021年10月時点の調査によると、MAを導入している企業は全体の17%です。これは前年の15%から微増しており、年々少しずつ導入率は上昇しています。

Q2. なぜ多くの企業はマーケティングオートメーション(MA)を導入しないのですか?
A2. 調査によると、導入しない最も大きな理由は5年連続で「費用が高い」ことです。「導入費用」や「月額費用」といったコスト面が、多くの企業にとってMA導入の大きなハードルとなっています。

Q3. MAツールを導入している企業と、していない企業で、コロナ禍の影響に違いはありましたか?
A3. 違いが見られました。MAを導入している企業の方が、導入していない企業に比べて、コロナ禍において受注数(新規契約数)が「増えた」と回答した割合が高いという結果が出ています。具体的には、MA導入企業の28%が受注増と回答したのに対し、非導入企業では8%に留まりました。

 

【ここから本文】

弊社では毎年マーケティングオートメーションに関するアンケート調査を行っており、MAツールの導入率は2017年11月の集計で7%、2018年10月には10%、2019年10月は13%、2020年10月は15%と上昇しており、MAツールを活用する企業が年々増加していることがわかります。

そこで今年度も、2021年10月にWeb上でMAに関するアンケート調査を実施しました。

本記事では、その調査結果を一部ご紹介します。

※ 全データは下記よりご登録後、無料でダウンロード可能です。

調査の全データをダウンロードする

調査サマリ

  • MA導入率は昨年の15%から17%へと微増
  • MAを導入しない理由で最も多いのは5年連続「費用が高い」から
  • MA導入時に専門家の意見が必要と感じたのは全体の79%
  • MA導入企業は、コロナ流行前と比べて問い合わせ数・商談数・受注数共に、増加もしくは変化していないという回答が多い一方、MA非導入企業は増加率が低く、商談数・受注率共に減少傾向にある

調査概要

調査テーマ:マーケティングオートメーションに関するアンケート

調査手段:インターネット調査

調査期間:2021年10月

対象者:企業に勤める全国の20代〜60代の男女

回答数:3655名

回答者の属性

回答数3655名のうち、有効回答629名の回答者の属性は下記の通りです。

マーケティングオートメーションを導入していますか?

MAを導入しているのは全体の17%

3655名の回答者の中で設問に回答した1588名のうち、マーケティングオートメーションを導入していると回答したのは17%という結果になりました。

あなたのお勤め先がマーケティングオートメーションツールを導入しない(検討出来ない)理由を教えてください

MAを導入しない理由で最も多いのは5年連続「費用が高い」から

MA非導入企業のうち、MAを知っている方(181名)に、導入に至っていない理由を問うと、「導入費用が高い」「月額費用が高い」が上位になることがわかりました。MAを導入しない(検討できない)理由として、2017年から2021年まで5年連続で「導入費用が高い」ことが最も多いという結果になっています。

あなたが、マーケティングオートメーションで難しい(使いこなせない)と感じる機能は何ですか?

MAツールにおいて難しいと感じる機能は「スコアリング」「シナリオ設計」

マーケティングオートメーションで最も難しい・使いこなせない機能として挙げられたのが「スコアリング」、次いで「シナリオ設計」となりました。この2つの機能は、2017年のアンケート調査から連続5年で、最も使いこなせていない機能という結果になりました。

もしあなたが改めてマーケティングオートメーションツールを導入するとしたら、どれを選びますか?

MA導入時に専門家の意見が必要と回答したのは79%

MAを導入している、もしくは導入したことがある方(237名)に、もし改めてMAを導入するとしたらと質問すると、「コンサルティングは導入せず、自社ですべておこなう」と回答した人はわずか21%(49名)という結果になりました。費用がかかったとしても、コンサルティングが必要と感じている人が多いことがわかりました。

新型コロナウィルス流行前と比べて、受注数(新規契約数)はどう変化しましたか?

MA導入者は受注数(新規契約数)が増えたと回答した企業が多い

MA導入者(306名)のうち28%が受注数(新規契約数)が増えたと回答しています。逆に、MA非導入者は増えたという回答が8%にとどまり、MA導入者と非導入者間でコロナ禍の受注数(新規契約数)に明確な差があったことがわかります。

まとめ

昨年度の調査と比較してMAの導入率に関しては一昨年は13%、昨年は15%と増えており、今年度の調査でも17%と徐々に増加していることが明らかになりました。このことから、MAの導入が一過性のものではなく、世の中で徐々に進んでいることがわかります。しかしながら、導入できない理由としては、導入費用と月額費用の高さが最も大きな要因となっており、企業にとって依然として導入コストがMA導入の大きな壁になっていることがわかりました。

今年度も企業活動における新型コロナウィルスの影響が心配されましたが、昨年度に引き続きMA導入企業は非導入者に比べて、お問い合わせ数、商談数、受注数のすべてにおいて「増えた」という回答が多いことがわかりました。また、展示会などのオフライン施策について「効果がある」という回答が昨年度に比べ減っており、オフラインからオンライン施策への転換が数値にあらわれる結果となりました。

昨年度から大幅な変化があった項目はありませんでしたが、MAの導入率やオフライン施策の効果が下がっていることなどから、引き続き従来の営業活動からオンライン施策(Webマーケティング)への転換を余儀なくされていることが想定できます。また、昨年度に引き続きMA導入の有無と新型コロナウィルスの影響 の有無の相関性も判明しました。

ただし、MA導入者とMA非導入者どちらも「専門知識を持った担当がいない」ということを課題に感じている企業が多いという実態もあります。マーケティング人材をいかに確保していくか、または教育していくかに加え、専門知識を持った担当がいなくても始められる施策(ツール)を選択していくことも企業成長の大きな鍵になりそうです。

マーケティングオートメーションについては、こちらの記事もご覧ください。

※本意識調査の全データは、「エムタメ!」より登録フォームにお進みいただき、個人情報をご登録のうえ閲覧していただけます。
https://mtame.jp/white_paper/ma_report_202010/

※本リリースに含まれる調査結果をご掲載いただく際は、必ず「エムタメ!調査」と明記ください。

※ 全データは下記よりご登録後、無料でダウンロード可能です。

調査の全データをダウンロードする

 

 

【English summary】

This article explains the results of a market survey on Marketing Automation (MA) conducted in 2021. The survey highlights the reality that while MA adoption is progressing, many companies are not fully utilizing its features.

In particular, only a minority of companies are proficient with core lead nurturing functions like "scenario design" and "scoring," with many still limited to basic uses such as mass email distribution. Behind this are challenges such as a "shortage of personnel to operate MA" and a "lack of content." The data shows that the key to success lies not just in tool implementation, but in the organizational structure and strategy to master it.

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