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人工知能がもたらす、Webマーケティングの今後の可能性とは!? Rakuten Marketing JP「 “Empowers Marketers” Vol.2」レポート記事 第二回

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2018/07/27
人工知能がもたらす、Webマーケティングの今後の可能性とは!? Rakuten Marketing JP「 “Empowers Marketers” Vol.2」レポート記事 第二回

前回に引き続き、2018年7月18日(水)に行われたRakuten Marketing JP 「“Empowers Marketers” Vol.2」の模様をお届けする。

(前回の記事:人工知能(A.I)を駆使したWebマーケティングの最新実用例を公開! Rakuten Marketing JP「“Empowers Marketers” Vol.2 」レポート記事 第一回

今回は、Finch社のCEOであるBjorn Espenes(ビヨーン・エスペンス(以下、ビヨーン))による講演「人工知能がもたらす、Webマーケティングの今後の可能性とは」の模様だ。

Bjorn Espenes氏

ビヨーンは2009年にFinch社を設立し、プログラマティックなアプローチによってリスティング広告を自動的に最適化するサービス「FINCH」を開発した。今回の講演では、人工知能の一部である機械学習(マシンラーニング(※1))が実際にどのようなWebマーケティングの分野で使われているのか、また今後どのような可能性をもたらすのかを伝えた。

※1:人間が学習するかのように、機械そのものがデータを分析し、答えを導き出す技術。ただし、人間が区別するための特徴付けを行う必要がある。一方、前回お伝えしたディープラーニングは機械学習がより発展したもので、区別するための特徴付けを自動で行う。つまり、自分でどんどん賢くなっていくのだ。

1.広告主と媒体社とのテクノロジー間のギャップを埋めることが大事

「現在、1つのクリックがもたらす情報量が人の手で分析できないほど膨大になっており、そのためにAIや機械学習を用いる必要がある。それこそが競合他社より良い結果、パフォーマンスを出すことにつながる。」とビヨーンは冒頭で語る。

媒体社と広告主との間に生まれるテクノロジーギャップを示した図

▲媒体社と広告主との間に生まれるテクノロジーギャップを示した図

例えば、世界的に代表されるGoogleやFacebookやBingやAmazonなどの媒体各社はそのクリックにおける購入者、広告主、広告主の競合他社などのあらゆる情報を持っていて、機械学習やAIにより最適化しているが、それは自社が収益を得るためというのが主な目的であり、必ずしもそのすべてが、直接的に広告自体の効果を上げるためのものではない。

例えば、広告主が100件のクリックを買って1件獲得する場合と、50件買って1件獲得する場合において、広告主にとってメリットがあるのはどちらか。反対に、媒体各社にとってメリットがあるのはどちらか。そう考えた場合に答えは明確で、このような両者のギャップを埋める必要が広告主にはあるという。

しかも、それは人対人のギャップではなく、テクノロジー間のギャップ。媒体各社がクリックを提供するときに、当然のことながら人の手を介在して何かを提供しているのではなく、全て機械が行っている。

しかし、多くの広告主はいまだExcelのスプレッドシートなどを使ってマニュアルで最適化、数値分析をしているのが現状だ。テクノロジー間のギャップを機械学習やAIを用いて最適化をし、効率の良いクリックの購入を実現するために、ビヨーンは「Finch」を開発し、提供したのだ。

2.購入に至るまでの各段階に適したテクノロジーを利用する

オーディエンスがWeb上で、認知から購買に至るまでの流れを示した図

▲オーディエンスがWeb上で、認知から購買に至るまでの流れを示した図

オーディエンスが認知から購買に至るまでの流れにおいて、それぞれの層によって違ったテクノロジーが存在している。

「テクノロジーを使うことを第1の目的にしてはいけません。1番大切なことは、アウェアネス(意識)からパーチェス(購入)までの流れにおいて各テクノロジーを使って最適化し、見込み顧客をその流れに乗せるということです。それを実行することにより、より競争力を高め、より利益を生むことが可能となります。」

各層に従ってアプローチの方法を変えていくことが大切となる。例えば、見込み客にアプローチする際にはディスプレイを活用することによって、より的確なアプローチが実現できる。また、見込み客がショッピングカートに商品を入れた後、そこから離れてしまった場合、そのデータを持つことによって、オーディエンスタイプを判断し、オーディエンスデータを取得できる。そして、GoogleやBingなどの媒体各社で、得たデータに見合うオーディエンスにアプローチすることが有効な手段となるのである。

3.膨大のデータをAIで最適化する

分析の複雑さを示す指数

▲分析の複雑さを示す指数

膨大なデータを人が分析することは困難を極める。例えば、約2万5千個の商品を持っている広告主が、1万のキーワードを利用して広告掲載をしている場合、4つ項目に分けて分析する必要がある。まずは1万の掲載キーワード自体。そして、この1万のキーワードの4つのマッチタイプ(完全一致、フレーズ一致、部分一致、絞り込み部分一致)、そしてさらに3つのデバイス(デスクトップ、モバイル、タブレット)に分けることができる。すでに12万通りの結果だ。

また、ここから5種類のオーディエンスタイプに分けることができ、このWebサイトでは60万通りの分析をしなければいけないことになる。そこで機械学習やAIを活用することで、どのオーディエンスが一番効果の高いオーディエンスなのかを導き出し、コンバーションレート(CVR)の高いパフォーマンスが得ることができるのだ。

1クリックの価値を予測するための判断階層

▲1クリックの価値を予測するための判断階層

上の写真はGoogleなどの媒体各社が1クリックの価値をリアルタイムで予測する場合に、利用している判断階層だ。例えば、約60億のクリックを販売しているGoogleにおいて、広告主はその膨大な数のクリックの中からどれが一番価値のあるクリックなのかを判断することが必要となる。そのためにも、AIや機械学習が活用される。

これらのプロセスにおいて、より効果の高いアプローチを得るためには、広告主がすでに持っているデータを活用することが重要とビヨーンは話す。

4.すでに保持しているデータを利用することが、Webマーケティングでは有効

「すでに持っているデータというのは、皆さまが今お持ちのデータであって、他のどこか競合が持っているデータではありません。今皆さまがお持ちのデータを使うことによって、購買までの流れがより効果的に、効率的に回収できるのです。」

クライアントの広告における結果

▲クライアントの広告における結果

Finch社が担当しているドイツのクライアントの広告結果が例に挙げられた。当初、このクライアントはドイツにある代理店と組んで約800通りの最適化を行っていた。しかし、Finchを接続したことによって約140万通りの最適化が実現したのだ。

「最適化の数が増えたということが、重要なポイントではありません。重要なことは140万の最適化を行ったことではなく、この140万通りの背景1つ1つの最適化の中には、クライアントさまがお持ちのデータを用いた、ロジックのある最適化が行われたということが一番重要なポイントです。この結果、404%売り上げが向上しました。そして、広告コストも下げることができました。これがまさに「人」対「機械」の結果なのです。」

5.Finchを用いて最適化を図る

1つずつのクリックをキーワード、オーディエンス、デバイスなどあらゆる観点から分析し、正しい方法でトラッキング(※2)を行う。そして、売り上げ・利益・ライフタイムバリュー(※3)のどれにコミットしたいかという動機を明確にし、アトリビューションモデル(※4)の選択を行う。

これら1つずつのデータを用いてこそ、最適化が可能となるのだ。これらはFinchを用いることで実現可能で、広告費の無駄をなくし、最適なオーディエンスを見つけ出し、そのオーディエンスに対して効果的なアプローチができ、より売り上げが拡大できるのだ。

※2:アクセス解析方法のひとつで、サイト内でのユーザーの行動を追跡し、データを分析する方法
※3:顧客が生涯を通じて企業にもたらすトータルの利益
※4:広告の貢献度を、販売やコンバージョンに至るまでの一連の接点のどこに割り振るかを決めるルール。

例えば、見込み客がGoogleで検索した場合、Googleはどの広告が一番上にくるべきかを決定する。そこには2つのファクトがある。1つは広告主がどれくらい資金投入したかということで、広告の掲載順位を決める50%を占めるのだ。そして、次は主にクリック率を元に判断されている品質スコア(※5)で、40%の影響がある。つまり、この2つのファクトがとても重要になるのだ。

※5:広告における評価

「私たちはこの品質スコアを向上する為のAI技術を持っています。そして、その技術を用いることによって戦略立案の為の分析データ、つまりインサイト(※6)を得ることが可能となります。このFinchからアウトプットできるインサイトを用いることによって、デバイスやオーディエンスの選択などのより頭を使ったクリエイティブな戦略立案などに、時間をさくことができるのです。」

※6:消費者の購買意欲における潜在的欲求を突き動かすもの

効果を発揮させる為に一番大切なことは、より正確で精緻なデータを準備すること。機械学習やAIをただ活用すれば効果に直結するのではなく、データセットこそが最も重要になるのだ。

ビヨーンの言葉を逃すまいと、真剣に耳を傾けるマーケターたち

▲ビヨーンの言葉を逃すまいと、真剣に耳を傾けるマーケターたち

ビヨーンは最後にこう締めた。

「デジタルマーケティング業界は、この8~12カ月の間で大きな変革が起こると私は思っています。新たなテクノロジーを利用して売り上げるために一番大切なことは、テクノロジーそのものではなく、企業自体のパフォーマンスなのです。」

機械学習とAIのパフォーマンスを最大化するためには、正確なデータが大切である。そのデータとは企業がこれまで培ったデータであり、そのデータを活用することで、競合他社には負けないWebマーケティングが実現できるのだ。今回の講演で、Webマーケティングのあり方を見直すきっかけとなった。

さて次回はRakuten Marketing JP 「“Empowers Marketers” Vol.2」のレポート記事の最終回。「Webマーケティングの現場で我々はAIストリューションとどう向き合うべきか」と題された有名マーケターによるパネルディスカッションの模様をお伝えする。

関連リンク

楽天マーケティングジャパン:http://jp.linkshare.com/

Sentient:http://jp.linkshare.com/performance/cro/

FINCH:http://jp.linkshare.com/performance/search/

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