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デジタルマーケティングにおける目標設定の方法

記事公開日:2017/01/24
最終更新日:2025/10/23
デジタルマーケティングにおける目標設定の方法

【この記事の要約】

デジタルマーケティングで成果を出すには、最終的なゴールであるKGI(Key Goal Indicator)を最初に設定することが不可欠です。KGIとは、ビジネスの最終目標を定量的に示したもので、「売上高」「利益額」「成約数」などが該当します。

KGIを設定することで、マーケティング活動全体の「羅針盤」としての役割を果たします。ゴールが明確になれば、そこから逆算して、中間目標であるKPI(WebサイトのCV数、リード獲得数など)を論理的に設定できます。目的が曖昧なまま施策を始めても、何が成功で何が失敗かを判断できません。ビジネスの成功に直結するKGIを定めることが、全てのマーケティング活動の出発点です。

 

【よくある質問と回答】

Q1. KGIとKPIの最も大きな違いは何ですか?
A1. 階層が違います。KGIは、ビジネスの最終的なゴール(例:年間売上1億円)を示す「最終目標指標」です。一方、KPIは、そのKGIを達成するための中間的な目標(例:月間100件の問い合わせ獲得)を示す「プロセス指標」です。KPIを一つひとつクリアしていくことで、最終的にKGIが達成されるという関係性にあります。

 

Q2. 良いKGIを設定するためのポイントは何ですか?
A2. 具体的で、測定可能で、期限が明確であることです。「売上を上げる」という曖昧なものではなく、「2025年度末までに、ECサイト経由の売上を1.5倍にする」のように、誰が見ても達成できたかどうかが客観的に判断できる指標を設定することが重要です。

 

Q3. なぜマーケティング担当者も、売上などのビジネス目標(KGI)を意識する必要があるのですか?
A3. 自分たちの活動が、単なる「サイトのアクセス数集め」や「いいね!の数稼ぎ」ではなく、最終的に会社の利益にどう貢献しているのかを説明する責任があるからです。KGIを意識することで、数ある施策の中から、本当にビジネスインパクトの大きいものにリソースを集中させることができます。

 

【ここから本文】

こんにちは。エムタメ!編集部です。

デジタルマーケティングという言葉をよく耳にするようになりました。
自社で取り組みたい、やらなくてはいけないという危機感をお持ちの方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。

しかし、いざこんなことをやってみたい!
と思っても実際に目指すべき数値がないとなかなか会社からの決済はおりません。

デジタルマーケティングは様々な媒体を管理する為、関わる部署も多いので目標設定がとても難しいですよね。
そこで今回はデジタルマーケティングにおける目標設定の方法をお伝えしたいと思います。

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1.売上げ目標に合った各種件数を割り出す

まずは、達成させたい数字(売上・利益)を算出します。
KGIに当たる目標売上を達成させるために必要な

・受注数
・商談数
・CV数
・アクセス数

などを割り出すことで目標となる指標を決定しましょう。

まずは自社のターゲットとなる企業(および担当)の母数を調べます。
それに対して受注数(=目標売上÷商材単価)と、商談数(=受注数÷受注率)を算出し、
CV数(=商談数÷商談化率)、とアクセス数(=CV数÷CV率)を割り出します。
CV率は一般的に1%前後と言われているのでそれを基準に計算してみてください。

2.カスタマージャーニーの作成とそれに対するアクション想定

ざっくりとした数値目標が決まったらその数値を達成させるとためのアクションを想定しましょう。
そのアクションの精度を高める為にカスタマージャーニーとユーザーシナリオを作成することを推奨しております。

▼カスタマージャーニー 担当の思考と求める情報例

カスタマージャーニー 担当の思考と求める情報例

ユーザーの「思考」と「求める情報」からユーザーがどうなれば次のフェーズに進むかがユーザーシナリオとなります。

このユーザーシナリオを進める為に必要な情報をどのような場所でどのようにユーザーに届けるかというアクションを想定したものがカスタマージャーニーです。

このコンテンツをしっかりと整備・配置していくことが最も重要です。

>新年度に向けコンテンツ施策を考えよう!カスタマージャーニーの考え方、作り方。

3.アクションに応じたコンテンツの作成計画とアクションの数値化

アクションを想定したらそのアクションに応じたコンテンツの作成が必須となります。
接点となるコンテンツをオンラインオフラインに関わらず用意し、可能な限り一貫したメッセージ性を持って接点を作っていく計画を立てなければいけません。

▼求める情報に対して接点を持つ媒体の選定

求める情報に対して接点を持つ媒体の選定

コンテンツとその接点が決定したら、ユーザーシナリオが進んでいるかどうかの判断基準(例えば、セミナーに参加した等)を何段階か設定し、ウォッチしていく指標を立てます。

これにはABMの概念を使うことをおすすめします

▼判断基準となる概念ABMの設定例

判断基準となる概念ABMの設定例

4.ABMの見込み度推移数の目標設定

そして上記で決定した指標に対して目標設定を行います。
自社で保有しているリードをこのABMのマトリックスに振り分けをします。

その上でどの場所にどう推移させるかという目標設定を行います。
現在が把握できていないのであれば想定でこのマトリックスがどれくらいになったらいいのかということを仮定して目標設定を行います。

最初に立てた売上げ目標にそった各種の件数とこのABMのマトリックスに対して設定した数値がデジタルマーケティングにおける目標設定になります。

実際に運用に入ってからは、これが現状どれくらいでどのように推移しているかをウォッチしていきます。
その中でどの活動が売上げや商談化に起因しているのかを分析しPDCAを回していく必要があるのです。

5.まとめ

いかがでしたでしょうか。
このようにデジタルマーケティングにおける目標設定にはターゲットの設定とそれに対しての受注までのプロセスを細かく設定をしなければなりません。

しかしこれを怠ってしまうと費用対効果が見えず、かけたマーケティング施策が失敗と判断をされてしまうためやらなければいけない内容になります。

実際に自社内だけで行うには少々難しい内容になりますので、
目標設定と運用フローに関しては特に専門のコンサルティング会社に相談することをおすすめします。


【関連記事】
より製造業に特化した入門編は下記を参照ください!
>BtoB製造業におけるデジタルマーケティングの第一歩!施策・成功事例から組織づくりまで

 

 

【English summary】

To achieve results in digital marketing, it is essential to first set the final goal, the KGI (Key Goal Indicator). A KGI quantitatively represents the ultimate business objective, such as "sales revenue," "profit amount," or "number of contracts."

Setting a KGI serves as a "compass" for all marketing activities. Once the goal is clear, you can work backward from it to logically set intermediate objectives, KPIs (such as website CVs, number of leads acquired, etc.). If you start measures with an ambiguous purpose, you cannot judge what constitutes success or failure. Defining a KGI that is directly linked to business success is the starting point for all marketing activities.


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