エムタメ!について twitter

マーケティング担当者のために
マーケティングに関わるためになる情報をためていく

  1. TOP
  2. マーケティング入門
  3. コホート分析とは?やり方や活用例をわかりやすく解説!

コホート分析とは?やり方や活用例をわかりやすく解説!

記事公開日:2024/02/28
最終更新日:2025/10/30
コホート分析とは?やり方や活用例をわかりやすく解説!

【この記事の要約】

コホート分析とは、ユーザーを特定の共通項を持つグループ(コホート)に分け、そのグループの行動が時間と共にどう変化するかを分析する手法です。Webマーケティングにおいては、「特定の期間にサイトを初めて訪れたユーザー」や「特定のキャンペーン経由で登録したユーザー」といったグループを作成します。

この分析の主な目的は、ユーザーの定着率(リテンションレート)を把握することです。例えば、「1月に獲得したユーザーは、3ヶ月後も継続して利用してくれているか?」といったことを可視化します。

これにより、Webサイトのリニューアルや特定のキャンペーンが、ユーザーの定着に本当に効果があったのかを正確に測定できます。また、ユーザーが離脱しやすいタイミングを発見し、その時期に合わせて再訪を促す施策を打つなど、顧客との長期的な関係構築に役立てることができます。

 

【よくある質問と回答】

「コホート分析」とは、どのような分析手法ですか?

ユーザーを「サイトに初めて訪問した時期」や「利用開始月」など、共通の条件でグループ(コホート)分けし、そのグループの行動が時間と共にどう変化するかを追跡・分析する手法です。

なぜコホート分析を行うのですか?

ユーザーの定着率(リテンションレート)を正確に把握するためです。例えば、「1月に獲得したユーザー」と「2月に獲得したユーザー」のその後の継続利用率を比較することで、特定の時期に実施したキャンペーンやサイト改善が、ユーザーの定着に本当に効果があったのかを正しく評価できます。

コホート分析を行うと、どのようなメリットがありますか?

ユーザーが離脱しやすいタイミングや、逆に定着しやすいユーザーグループの傾向が分かります。これにより、「離脱が増える3ヶ月目にクーポンを送る」といった具体的な施策を立てることができ、顧客との長期的な関係構築(LTV向上)に役立てることができます。

 

【ここから本文】

コホート分析とは、ユーザーの行動や属性をグループに分け、そのグループごとの変化や傾向を分析する手法のことです。

 

コホート分析を活用することで、単純な平均値や合計値では見えない、ユーザーの特徴や傾向を発見できるため、顧客理解やマーケティング戦略の強化などに役立ちます。

 

本コラムでは、コホート分析の基本や効果的な活用方法を、ご紹介いたします。

 

「デジタルマーケティングの基礎」を知りたい方はこちらがおすすめです!

合計300ページ弱のデジタルマーケティング関連資料が無料で読めます。

コホート分析とは?

コホート分析とは、ユーザーの行動や属性をグループに分けて、そのグループごとの変化や傾向を分析する手法です。

 

たとえば、あるアプリの月間アクティブユーザー(MAU)が増加しているとします。
しかし、これだけの情報だと、新規ユーザーが増えているのか、既存ユーザーが継続しているのか、あるいは両方なのかはわかりません。
そこで、コホート分析をすると、登録月ごとにユーザーの継続率や離脱率を見ることができるため、アプリの成長に寄与している要因を明らかにできるのです。
ここから、ユーザーの離脱要因や改善点を見つけたり、効果的な施策やマーケティングを考えたりすることができます。

コホート分析の活用メリット

このように、コホート分析を活用することで、消費者の潜在ニーズを把握し、企業のマーケティング戦略に活かすことができます。

 

上で挙げた例のほかにも、デジタルマーケティングに活用することで、さまざまなメリットが得られます。
コホート分析では、特定の期間に同じ経験をしたユーザーグループの行動を追跡し分析することで、時間の経過とともにユーザー行動がどのように変化するかを観察できます。
この特性を活用すれば、Webサイトの改修がユーザーの行動にどのような影響を与えたかを具体的に把握することができます。

 

たとえば、ECサイトでコホート分析を活用すると、リピーター作りにつなげたり、キャンペーン広告の配信を最適化したりすることが可能です。
また、コホート分析により、定着率を把握できるため、LTVを予測しながらWebサイト改善を行ったり、ROIを最適化したりすることができます。

 

※LTV…Life Time Valueの頭文字を取ったもので、顧客生涯価値のこと。

LTVについて詳しくは、こちらの記事をご覧ください。

 

関連記事

コホート分析を行う際の注意点・デメリット

一方、コホート分析を活用する際は、注意しなければならない点もあります。
コホート分析を行う際には、正確なデータ収集と分析が必要です。不正確なデータや分析に基づくと、誤った結論に至る可能性があるためです。

 

また、コホート分析には時間がかかるため、短期間での結果が求められる場合には向きません。長期的な視点で利用するのが適しています。

コホート分析のやり方

では、コホート分析の具体的なやり方について解説します。
主に利用されるのは、「回顧的情報分析」「標準コホート表」「ベイズ型コホートモデル」の3つの手法です。

回顧的情報分析

回顧的情報分析とは、過去の出来事やデータをもとに、その原因や結果を分析する手法です。
具体的には、特定の調査対象者に対して過去と現在の行動の変化を聞き取り、そのデータを分析します。

 

回顧的情報分析は定性調査に近く、統計的な処理が難しい場合が多いですが、個々の消費者の行動変化を深く理解するのに役立ちます。

標準コホート表

標準コホート表とは、年齢別・時系列別のデータが一致するように配置した表のことです。
この表を用いて、年齢効果(加齢効果)、時代効果、世代効果(コホート効果)の3つの観点から分析を行います。

 

標準コホート表では、各効果の大きさを数量的に把握することは難しいですが、分析者が柔軟に仮説を立てながら分析を進めることができます。

ベイズ型コホートモデル

ベイズ型コホートモデルとは、「標準コホート表」の隣り合う区分の係数の二乗和が最小になるように答えを出したものです。

 

統計数理研究所の中村 隆氏が考案した分析手法です。
時代や年齢、世代の各要素が、徐々に影響を受けて変化するという前提に基づく分析手法で、より精密な分析が可能であり、特に複雑なデータセットに対して有効です。

コホート分析の活用例

コホート分析を活用し、特定の期間内に同じ経験を共有する顧客グループの行動を追跡し分析することで、顧客行動の理解を深め、マーケティング戦略を最適化することが可能です。

 

コホート分析を活用することで、企業は顧客のニーズに応じたパーソナライズされたマーケティング施策を展開し、顧客満足度の向上、リテンション率の改善、そして最終的には売上の増加を実現することができます。
特にWebマーケティングの施策において有効で、サービスや商品のターゲティングや需要予測に役立ちます。

 

特にBtoB企業の場合、Webサイトから売り上げを立てるためには、コホート分析を以下のように活用することが考えられます。

ECサイトでの活用

ECサイトでは、コホート分析を活用して顧客の購買行動を深く理解できます。
たとえば、 特定のプロモーション期間中に初めて購入した顧客グループのリピート購入率を追跡することで、プロモーションの長期的な効果を評価することができます。

 

また、顧客が最初に購入した商品の種類に基づいてコホートを形成し、その後の購買パターンを分析することで、クロスセルやアップセルの機会を特定することもできます。

 

さらに、顧客が購入した期間や商品によってグループ化し、その後のリピート率やクロスセル率、アップセル率などを測定することで、最も顧客満足度の高い顧客の特徴や、最も売上貢献度の高い商品やサービスを特定することができます。

Webサイトでの活用

Webサイトへの訪問者の行動パターンを把握し、改善点を見つけ出すことができます。
具体的には、特定のキャンペーンを通じてWebサイトを訪れたユーザーの行動を追跡し、セッション時間やページビュー、コンバージョン率などの指標を分析することで、キャンペーンの効果を評価し、将来のキャンペーン戦略の策定に役立てることが可能です。

 

また、新規訪問者とリピート訪問者の行動の違いを分析することで、Webサイトのユーザビリティの向上やコンテンツの最適化につなげることもできます。

マーケティング戦略の策定

コホート分析は、Webサイト周りに限らず、マーケティング戦略全体の策定においても非常に有効です。

 

たとえば、顧客のライフサイクル全体を通じて、顧客がどのようにブランドと関わっているかを理解することで、より効果的な顧客エンゲージメント戦略を開発することができます。
特定の世代や地域に属する顧客グループの購買行動や嗜好の変化を追跡することで、ターゲット市場に合わせた製品開発やマーケティングメッセージの作成も可能になります。

コホート分析が行えるツール

コホート分析を活用して、特定の期間内に同じ経験を共有するユーザーグループの行動を追跡し分析することで、顧客行動の理解を深め、マーケティング戦略を最適化することができます。

 

コホート分析を行うためには、適切な分析ツールの選択が不可欠です。
ここで、コホート分析に適した主要なツールをご紹介します。

Excel

Excelは、多くの企業で業務用のパソコンにインストールされていることから、使いやすい身近なデータ分析ツールの一つです。
Excelでは、ピボットテーブルや各種関数を駆使することで、コホート分析を行うことが可能です。

 

Excelを活用したコホート分析では、データの入力と整理、カスタマイズされた分析が行えます。特に、初期段階の小規模な分析に適しています。
大量のデータや複雑な分析を行う場合は、より専門的なツールの使用が必要なため、コホート分析に慣れるまでの入門編として活用するのが良いでしょう。

Google Analytics

https://marketingplatform.google.com/intl/ja/about/analytics/

 

Google Analyticsは、Webサイトのトラフィック分析に広く使用される無料ツールです。
コホート分析機能も提供しており、ユーザーの行動パターンやエンゲージメントの変化を時間経過とともに追跡することができます。

 

Google Analyticsのコホート分析機能はWebサイト運営者がユーザー体験を最適化し、リテンション率を向上させるための洞察を提供してくれるため、Webサイトのパフォーマンス改善に役立ちます。

 

たとえば、新規ユーザーを獲得したチャネル(検索エンジンやソーシャルメディア、広告など)ごとにコホートを作成し、それぞれのコホートの継続率や収益性を比較します。
これにより、どのチャネルから来たユーザーが最もエンゲージメントが高く、長期的な価値があるかを把握できます。
また、チャネル別にコンバージョンファネルや離脱ポイントを分析することで、改善の余地がある部分を見つけることもできます。

Amplitude

https://jp.amplitude.com/

 

Amplitudeは、製品分析に特化したプラットフォームで、統計学を用いてユーザーの行動パターンや製品内での体験を深く理解するための強力なコホート分析機能を提供してくれます。
ユーザー軸で分析できるため、ユーザー行動分析から最適な指標を示唆してもらえます。
このため、デモグラフィックではターゲティングができないような商材でのマーケティングに活用できます。

 

Amplitudeを使用することで、ユーザーエンゲージメントの向上、製品改善の機会の特定、リテンション率の改善など、製品成長に直結する洞察を得ることが可能です。
高度なセグメンテーションと分析機能により、マーケティング担当者や製品マネージャーは、より効果的な意思決定を行うことができます。

 

デイリーアクティブユーザ数が50名程度の規模から利用可能です。

Mixpanel

https://mixpanel.com/

 

Mixpanelは、行動データの分析に特化したツールで、ユーザーの行動や属性をリアルタイムで追跡し、分析することができるプラットフォームです。コンバージョンやエンゲージメント、リテンションなどの指標を深く分析できます。

 

ユーザーの行動データを基に、CVRの高いユーザーと低いユーザーの行動の違いを比較し、改善点を洗い出すことができます。
また、ユーザーの行動や属性に影響を与える要因を探索し、仮説検証やA/Bテストを行うこともできます。

 

ECサイトやアプリ、サブスクリプションサービスなど、さまざまな業種や製品・サービスで活用されています。

まとめ

コホート分析は、世代別の消費動向を理解し、マーケティング戦略を強化するための重要な手段です。
コホート分析には、回顧的情報分析、標準コホート表を用いた分析、ベイズ型コホートモデルなど、さまざまな方法があります。
これらの方法をECサイトやWebサイトでの活用などで適切に活用することで、企業は顧客の潜在ニーズを把握し、より効果的なマーケティング施策を展開することが可能になります。
ぜひ、上手に活用して、Webサイトを中心とするデジタルマーケティングの改善につなげましょう。

 

 

【English summary】

Cohort analysis is a method of analysis that involves dividing users into groups (cohorts) that share a common characteristic, and then analyzing how the behavior of those groups changes over time. In web marketing, cohorts are typically created based on criteria such as "users who first visited the site during a specific time period" or "users who signed up via a specific campaign."

The primary objective of this analysis is to understand the user retention rate. For example, it helps to visualize answers to questions like, "Are the users we acquired in January still actively using the service three months later?"

This allows you to accurately measure whether a website renewal or a particular campaign was truly effective in improving user retention. Furthermore, by identifying the points in time when users are most likely to leave (churn), you can implement measures to encourage them to return, thereby helping to build long-term customer relationships.

  • この記事を書いた人
  • エムタメ!編集部
  • クラウドサーカス株式会社 マーケティング課

    プロフィール :

    2006年よりWeb制作事業を展開し、これまでBtoB企業を中心に2,300社以上のデジタルマーケティング支援をしてきたクラウドサーカス株式会社のメディア編集部。53,000以上のユーザーを抱える「Cloud CIRCUS」も保有し、そこから得たデータを元にマーケティング活動も行う。SEOやMAツールをはじめとするWebマーケティングのコンサルティングが得意。

    メディア概要・運営会社→https://mtame.jp/about/

    Twitter→https://twitter.com/m_tame_lab


特集

はじめての展示会物語

はじめての展示会出展までの道のりを描いたドッタンバッタン劇場

メールマーケティング
現役ITコンサルが創るデジタルマーケティングメディア

この記事を共有