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ブランディングとは?意味や使い方、実践手順や成功事例をわかりやすく解説!

記事公開日:2023/12/19
最終更新日:2023/12/22
ブランディングとは?意味や使い方、実践手順や成功事例をわかりやすく解説!

ブランディングとは、消費者がブランドについて考えたとき、真っ先に浮かぶイメージを戦略的に作り上げることです。ブランディングを行うと、他社商品と差別化でき、類似品が多い市場で「選ばれる」確率を高めることができます。

 

本記事では、ブランディングとは?といった基礎知識や、ブランディングの種類、手順、成功事例などをまとめて紹介します。

ブランディングとは

ブランディングとは、消費者がブランドについて考えたときに想起するイメージを、戦略的に作り上げることです。簡単にいうと、商品やサービスについて考えたとき「このブランドは上品な人が持っている」「この化粧品は肌が弱い人でも使える」など、特定のイメージが真っ先に思い浮かぶように仕掛ける戦略のことをブランディングと言います。

 

ブランディングの意味・使い方

ブランディングは「ブランド独自の価値を創造し、市場に広める活動・戦略」を意味する言葉です。英語の「brand」を現在進行形にした「branding」が元になっています。

 

ブランディングには様々な種類があるため、コーポレートブランディング、採用ブランディング、商品ブランディングなどの言葉で使われることが多いです。

ブランドとブランディングの違い

似た単語ですが、ブランドとブランディングには明確な違いがあります。

 

ブランドとは、ブランド名・ロゴ・キャッチコピー・デザイン・イメージなどを組み合わせたものの総称です。英語の「brand」には、商品や家畜に押す「焼き印」という意味があり、そこから転じて、商品のロゴや商標、製品名、商品イメージなどを指す言葉として使われるようになりました。

 

一方ブランディングはブランドを消費者に認知させて、市場でのポジションを得るための活動全般を指す言葉です。

ブランディングと似た用語の違い

ブランディングと、マーケティング、プロモーション、PRの違いを紹介します。

マーケティングとの違い

マーケティングは「商品を売るための活動」です。購入者を増やすために、商品や企業の魅力を伝えます。

 

一方でブランディングは「商品や企業のイメージ、価値を向上させるための活動」を指します。購入者の増加を目的とするマーケティングと異なり、ファンを増やすために行われるのが特徴です。また「このブランドは○○です」と押し付けるのではなく、消費者が自然と「このブランドは○○だ」と思ってもらえるように活動していきます。

 

ブランディングも、最終的に利益へとつなげることが目的なので、マーケティングの一種といえます。マーケティングという大枠の中にブランディングがあると考えると良いでしょう。

プロモーションとの違い

プロモーションは「認知拡大や購買促進のための活動」です。ブランディングは、ブランドの価値やイメージを向上させて他社と差別化し、信頼性を高めるといった目的があります。

 

販売促進のために行うプロモーションに対して、マーケティングはブランド力向上のために行われます。

PRとの違い

PRは「パブリックリレーションズ(Public Relations)」の略称で、「公衆と良好な関係を築くための活動」を指す言葉です。日本ではPR=広報として使われる場合もあります。

 

ブランディングの一環として、顧客との関係構築を行うこともあるでしょう。しかし、PRとは目指す場所が異なります。ブランディングは、ブランドの共感者を増やして価値やイメージを社会に浸透させ、存在を認知してもらうことが最終目的です。

 

またPRとブランディングではターゲットが異なるのも特徴です。PRは従業員やその家族、消費者、メディアなど様々な人をターゲットにしますが、ブランディングは消費者をメインターゲットにして行われます。

ブランティングが必要な理由

市場にものがあふれた結果、消費者は、どの商品を選ぶべきかの判断が難しくなりました。類似品が多い分野は、存在を認知してもらえず、購入につながらないケースも増えています。

 

選ばれる商品になるには、「この悩みなら、このブランド」と思い出してもらうことが重要です。ブランディングに成功すると、購入商品に悩んだ際に想起してもらえるので、選ばれる確率が高まります。

 

このほか、以下のようなメリットもあります。

類似商品と差別化できる

ブランドの価値を向上させると、類似商品と差別化できます。
ルイヴィトンやシャネルなどのハイブランドは、品質や性能が他社とそれほど変わらなくても、高い価格で購入されます。ハイブランドの場合、購入者はモノではなく「ブランド」に価値を見出しているからです。ブランディングに成功し差別化できれば、 他社製品と差別化でき、価格以外で勝負できるようになります。

 

これはハイブランドに限りません。例えば、コスパの良いイタリアンレストランと聞いて、「サイゼリヤ」を思い浮かべる人は多いでしょう。安いイタリアンが食べられる店は他にもありますが、その中でサイゼリヤが選ばれるのはブランド力の差が大きな要因です。

ブランドロイヤリティの向上

ブランドロイヤリティとは、顧客がブランドに対して持つ信頼や愛着心のことです。ブランドロイヤリティが向上すると、リピーターが増加します。また、ブランドや企業に対して好意的な人が増えると、企業が販売する他の商品を購入してくれる可能性が高まり、収益向上も見込めます。

信頼性が高まる

無名の家電製品よりも、有名なブランドの家電製品のほうが安心して購入できるでしょう。知名度のある商品とない商品では、信頼性が異なります。

 

ブランド力が向上すると信頼性が高まり、「このブランドは大丈夫だろうか?」といった購入時のハードルが減少します。また新商品を販売するときも、新しい市場を開拓したいときも、「このブランドだから買ってみよう」「このブランドなら間違いない」と購入してもらえるので、成功する確率が高まります。

広告宣伝費を抑えられる

ブランディングに成功すると知名度が向上し、リピーターや口コミが増加します。宣伝をしなくても一定の顧客を獲得できるようになり、口コミが広告として作用するため、広告宣伝費の削減が可能です。

人材採用で有利に

ブランディングによってビジョンやメッセージ、企業が重視している価値観などが広まれば、それに共感した人からの応募が増えます。採用後のミスマッチ防止や、離職率の低下につながるでしょう。

 

また知名度が向上するため、応募者の増加が期待できます。多くの応募があれば、優秀な人材が集まる確率も高まるでしょう。

ブランディングの種類

ブランディングには3つの種類があります。よりブランディングの成果を出すためには、全てのブランディングを偏りがないように行うことも大切です。

インナーブランディング

インナーブランディングは企業が従業員に対して行うブランディング活動のことです。社内報、社員向けサイト、社内イベントなどを活用して、企業理念やブランドの価値、イメージなどを浸透させます。

 

社員がブランドに愛着を持ってくれたら、仕事のモチベーション向上につながるほか、離職防止にもなります。またブランドの魅力を発信するためには、発信する側も愛着を持っていたほうが良い結果につながるとして、近年ではインナーブランディングを重視する企業が増えています。

アウターブランディング

社外に向けて行うブランディングをアウターブランディングと言います。商品・サービスブランディングや企業(事業)ブランディングと呼ばれるものも、アウターブランディングです。企業ブランディングは企業のブランド力向上のために行う活動のこと。商品・サービスブランディングは商品のブランド力向上のために行います。

採用ブランディング

採用ブランディングは、企業の認知度と求職者の入社意欲を高めるために行うブランディング活動です。自社の魅力、労働環境、職場の雰囲気や実際に働いている人の人柄などを発信して、「ここで働きたい」と思ってもらえるように活動します。

ブランディングの手順

ブランディングを実践するための手順を紹介します。

目的とターゲットを決定

ブランディングの目的や、どのようなブランドイメージを持ってほしいのか、目指すイメージを決めます。「現状の課題」「ブランディング活動を通してどうなりたいのか」「何を達成したいのか」「ブランディングプロジェクトで期待すること」などを明確にするのがポイントです。

 

同時に、ブランドを広めたいターゲット・ペルソナも決めましょう。目的とターゲットを明確にすることで、するべきことが分かりやすくなって、効率的なブランディングが可能になります。

現状を分析する

PEST分析、3C分析、SWOT分析などのフレームワークを活用し、客観的に自社の状況を分析・把握します。自社がどのように認知されているのか、強みや弱み、競合との違いなどを分析し、「自社の目指すべき姿」や「どのフィールドに参入すべきか」「ブランディングの方向性」などをより具体的にしていきましょう。

 

・PEST分析:自社の外部環境を分析するフレームワーク。自社でコントロールできないマクロ環境(政治や経済など)の影響を知ることで、自社が置かれている環境や課題、市場変化、市場の将来性を把握する。

 

・3C分析:市場・顧客(Customer)、競合(Competitor)、自社(Company)の情報を調査・分析して、事業を客観的に評価する。

 

・SWOT分析:内部環境と外部環境を比較して、企業の現状や課題を分析する。

ブランドコアを定義

「ブランドで伝えたいもの・メッセージ」「表現したい世界観」「顧客のどのような期待に応え続けるのか」など、ブランドの根源や思想・行動の基となるものを考えます。例えば、以下のようなものを考えてみてください。

 

  • 今後私たちは社会とどのように付き合い、貢献していくのか
  • 目的実現のために、何をすべきか(どのような姿になるべきか)
  • 商品やサービスを通じて、どんな世の中・未来を作りたいか
  • 自分たちが大切にすべき信念や行動方針、価値観

ブランドアイデンティティの構築

ブランドアイデンティティとは、企業や商品・サービスがどのように見られるのか、どのようにイメージされるのかなど、企業側が理想とするブランドイメージです。

 

実際にブランディングを行うと、企業側のイメージと顧客が意図するイメージが異なることは良くあります。そのため、ブランドアイデンティティとブランドイメージ(顧客が想定するもの)は異なる可能性があることに注意しましょう。

 

ブランディングでは、ブランドアイデンティティとブランドイメージのギャップを近づける戦略も必要になります。

ブランドコンセプトやブランド名、ロゴを設定

ブランドのコンセプトを設定します。まず、商品を入手することで得られる商品価値と、ブランドを持つことで得られる感情的な価値を設定します。次に、その価値を言語化して他社との違いや「ユーザーにどのようなメリットを提供できるのか」をひと言で伝えられるように整理しましょう。

 

顧客の共感や愛着を得やすい、わかりやすいコンセプトを設計してください。例えば、パーソナルトレーニングジム「RIZAP」のブランドコンセプトは「結果にコミットする」です。

 

コンセプトが決まったら、ブランドを象徴する名前やロゴマークを制作します。デザイン性だけでなく、企業理念やブランドの世界観が伝わるかどうかも意識して作ることが大切です。ロゴマークは、サービス名や会社名を文字で表現する「ロゴタイプ」と、イラストでイメージを伝える「シンボルマーク」の2種類を考えます。

ブランドを発信

全て完成したら、ブランドを発信していきます。ブランドとターゲットはどこで接するのか、タッチポイントを考えましょう。例えば、ターゲットが若年層ならTikTokなどのSNS、美容に興味のある女性ならInstagramが良いかもしれません。ターゲットが利用する媒体を分析し、利用するメディアを見極めて情報発信を行ってください。

効果検証・改善

情報発信を始めて、一定時間が経過したら、効果検証を行います。SNSを利用する場合は投稿数を、ウェブメディアを利用する場合はアクセス数や検索数を確認するなど、分析を行い、状況に応じて軌道修正をしていきましょう。

 

ブランドの資産価値を評価する「ブランドエクイティ」を決めて、調査するのもおすすめです。

ブランドエクイティ

  • ブランド認知
  • ブランド連想
  • 知覚品質
  • ブランドロイヤリティ

 

ブランド認知はブランドの認知度のこと。ブランド連想は「ブランド名を聞いて、消費者が何を想起するか」、知覚品質は消費者が考えるブランドの品質、ブランドロイヤリティ はそのブランドへの忠誠度、愛着度、信頼度のことです。これらをバランスよく向上させることで、ブランドの資産価値を高められます。

ブランディングの注意点

アウターブランディングを重視しがちですが、ブランドを広めるのは従業員です。顧客向けばかりの偏ったブランディングは、良い効果を得にくくなります。インナーブランディング、アウターブランディングどちらもバランス良く行うのが理想です。

 

ブランディングはすぐに効果を発揮するものではありません。時間とコストがかかることを覚悟しましょう。

ブランディングの情報発信はどこで行う?

情報発信媒体の例を紹介します。ひとつに絞らず、様々な媒体を組み合わせるのも効果的です。

SNS

「インターネット利用者のうち、SNSを利用している人は全年齢の約7割。20代は約9割におよぶ」という調査結果があります(総務省 「通信利用動向調査」)。多くの人に情報を届けたい場合はSNSの利用が効果的です。

 

SNSを利用したブランディングでは、以下のような施策が考えられます。

 

  • 公式SNSを作って、フォロワー獲得を目指すアカウント運用
  • ハッシュタグを付けて投稿を促す、SNSキャンペーン

 

SNSにはInstagramやTikTokなど様々なものがあるので、よりターゲットと接点が持てるものを選びましょう。

広告

テレビや新聞、雑誌などのマス広告、Web広告、音声広告などでブランドを発信していきます。こちらもSNS施策と同様に、ターゲットが見る確率の高いものを選択してください。

 

広告は出稿先により運用が必要になります。出稿方法の選定、入札価格の調整、キーワードや広告文の調整など、リアルタイムで運用・管理を求められることがあるため、自社で運用が難しい場合は、専門業者に委託するのが良いでしょう。

動画

動画は映像、音楽、字幕などを用いて多角的に情報を届けられます。文章では伝えにくいブランドの世界観、雰囲気を伝えたいときはおすすめです。近年、YouTubeの視聴者が増加していることから、自社でアカウントを運用する企業も増えています。

 

聴覚・視覚情報が多い動画は人の心を動かしやすく、記憶に残りやすいコンテンツだと言われています。ブランドのイメージやメッセージを伝えたい場合、動画コンテンツなら高い効果が期待できるでしょう。

オウンドメディア

オウンドメディアで記事や動画などのコンテンツを掲載し、情報発信を行います。ブランドらしいコンテンツを継続して発信することで、ブランドイメージの浸透もはかれます。

 

オウンドメディアを運用する場合はSEOも重要です。ブランドの認知が低い場合は、検索ユーザーが多いワードとブランドを絡めた記事を作るなどの施策も必要でしょう。

ブランディングの成功事例

ブランディングに成功した事例を3つ紹介します。

北欧、暮らしの道具店

クラシコムは、ECサイト「北欧、暮らしの道具店」を運用し、SNSやYouTubeなどと連動させることで、多くのファンを獲得しています。

 

Webサイトやアプリで配信される読み物は、月間で100本程度。SNSでは商品紹介、レシピ記事、バイヤーのインタビュー記事やスタッフのコラム記事の紹介を行っています。また、YouTubeではモーニングルーティーン「わたしの朝習慣」やルームツアー「あそびに行きたい家」など短編ドラマや旅ドラマを配信。

 

SpotifyやApple Musicで、ブランドの世界観と、顧客の生活にマッチしたプレイリストを配信しているのも特徴です。「20時のおつかれさま」「わたしの朝習慣」など、生活の中で流せるものや、「夏の終わりに」「秋にぴったりなジャズ」など季節にあわせたプレイリストを用意。またWebサイトと連動させて、音楽を聞きながらの生活を提案するコラムも定期的に配信されています。

 

運用しているプラットフォーム全てに力を入れて、ブランドの世界観を重視したクオリティの高いコンテンツを蓄積させることで、ブランドの世界観が濃厚になり、消費者の共感を呼んでいる事例です。

スターバックス

日本生産性本部サービス産業生産性協議会が発表した2022年度JCSI(日本版顧客満足度指数)第1回調査で、顧客満足度第一位を獲得したスターバックス。同社は、大々的なCM・広告を出さない企業として知られています。にもかかわらず、多くのファンを獲得する、ブランド力の高い企業です。

 

スターバックスは、インナーブランディングを重視していることで有名です。1人の従業員に80時間ほどかけて、ブランドへのミッションや理念を含めた研修を行うなど人材育成に力を入れています。また接客マニュアルがなく、「歓迎する」「心をこめて」「豊富な知識を蓄える」「思いやりを持つ」「参加する」といった言葉を軸に1人ひとりが考えて接客を行うことも特徴です。
充実した研修によりミッション・理念が浸透し、働きやすさも向上。ホスピタリティ精神が高まったことでより良い接客につながり、結果として顧客満足度、ファン獲得につながっています。

 

同社はこのほか、SNSを活用してブランドの世界観を発信し、多くのフォロワーを獲得しています。

ニベアクリーム

1911年にドイツで誕生し、100年以上愛されてきたニベアクリーム。現在、「青いスキンケアアイテムと言えばニベア」というほど知名度の高いブランドになりました。

 

ニベアクリームは1911年の発売当初から、青いパッケージと白いクリーム、やわらかな香り、といった商品イメージを維持し続けています。長期に渡り、イメージを変えることなく販売を続けたことで「このパッケージがニベアブランドだ」という強い印象を消費者に与えました。

 

また、消費者を飽きさせないように、定期的にデザイン缶を販売しているのも特徴です。デザイン缶を収集するファンがいるほどの人気商品になっています。

 

デザイン缶など遊び心を取り入れつつ長期的に一貫したブランド発信を行ったことで、世代を超えて愛される商品に成長した事例です。

まとめ

ブランディングで成功している企業の多くは、ブランドイメージを保ち、長期的に情報発信をしているのが特徴です。世界観がわかる情報が蓄積されることで、イメージを濃厚にでき、消費者に伝わりやすくなります。これからブランディングを始めようと思っている方は、他企業の成功事例などを参考にするのが良いでしょう。

 

  • この記事を書いた人
  • エムタメ!編集部
  • クラウドサーカス株式会社 マーケティング課

    プロフィール :

    2006年よりWeb制作事業を展開し、これまでBtoB企業を中心に2,300社以上のデジタルマーケティング支援をしてきたクラウドサーカス株式会社のメディア編集部。53,000以上のユーザーを抱える「Cloud CIRCUS」も保有し、そこから得たデータを元にマーケティング活動も行う。SEOやMAツールをはじめとするWebマーケティングのコンサルティングが得意。

    メディア概要・運営会社→https://mtame.jp/about/

    Twitter→https://twitter.com/m_tame_lab

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