BtoB企業が取り組むべきコンテンツマーケティングとは?
最終更新日:2023/11/17
この記事では過去にクラウドサーカスで開催されたセミナーの内容を記事化してお届けします。セミナーのテーマは「BtoB企業が取り組むべきコンテンツマーケティングとは? ~コンテンツマーケティングで効果を最大化!BtoBのWebサイトにおすすめの手法~」です。
これから取り組む方向けに基礎から解説した内容となっておりますので、ゼロから学びたい方も是非お役立てください。
本セミナーのゴールとアジェンダ
まず初めに、本セミナーは「BtoB企業が取り組むべきコンテンツマーケティングとは?」をテーマとしたマーケティング基礎セミナーで、次のような方々を想定した内容になっています。
・コンテンツマーケティングをこれから始めようと考えている
・コンテンツマーケティングを実施しているがなかなか成果に結びついていない
コンテンツマーケティングへの障壁が低くなり、集中して取り組むべき施策がわかったという状態をゴールとしています。本日のアジェンダは次の通りです。大きく3つの項目に分けてお話しします。
・そもそもコンテンツマーケティングとは何か
・実際に始めるまでの注意点など
・コンテンツマーケティングを実施していく上で何が重要で、どういった施策を行っていくべきなのか
この中でも本日特にお持ち帰り頂きたい内容としては、最後の「実際に始められるコンテンツマーケティング」です。
コンテンツマーケティングは、実施すれば効果が出そうなためいつかは着手したいけれども、時間のかかる施策だと認識され後回しになってしまう傾向があります。そこで、これから始められる企業様には始めるための障壁を下げて頂き、すでに行っている企業様はより成果を出すためにはという視点で本セミナーを受講して頂ければ幸いです。
また、本編に入る前にお伝えしたいことがあります。本セミナーではいわゆる理想論よりも経験に基づいた施策についてお伝えしたいと思っております。
コンテンツマーケティングに関する情報の多くが、組織の中にコンテンツマーケティングに特化した戦略を描く方や分析・実行を担当するメンバー、クリエイターの方がいるなど十分なリソースが備わっている企業の成功事例によるもので、「理想論だなあ」と感じてしまう情報も多いのではないでしょうか。
こういった事例を見てしまうと、どうしても「私たちにはまだまだコンテンツマーケティングは早いのではないか」と感じてしまいがちかと思います。しかし弊社では、決してコンテンツマーケティングのリソースが潤沢な企業だけが実施できるとは考えておりません。
特にBtoBの企業においては、有効な商談数を最大化するための重要な施策の一つだと考えています。ですので本日は、理想論ではなくて自社の経験に基づいた情報と、BtoBの企業におすすめの実践方法をお伝えできればと思います。
それでは本題に移っていきます。
コンテンツマーケティングとは?
本セミナーの一番のキーワードである「コンテンツマーケティング」について、そもそもどういったものなのかをご説明します。
皆さんは「コンテンツマーケティングとは?」と質問されたら何と答えるでしょうか。非常に広義な意味もありますし、一般的には「集客」をイメージする方が多いかと思います。
一例として、アメリカのコンテンツマーケティング研究機関が打ち出している定義は次の通りです。
”見込み客として明確に定義された読者を
適切で価値ある一貫したコンテンツで引き寄せ、
関係性を維持し、利益に結びつく行動を促す”
英語から直訳されたものですので、実際には受け手によって意味の理解が変わるニュアンスがあるかと思います。
この定義をBtoBの現場に即して弊社なりに考えたものがこちらです。
”「適切なコンテンツ」を使って良質なリードを増やし、
リードの検討度合い(購買意欲)とエンゲージメント(関係性)を
高めるために行う全ての施策”
BtoBにおけるコンテンツマーケティングの目的は、有益な情報を最適な人に届けることで、良質なリードを獲得し受注につなげていくことであると私たちは考えています。
つまり、集客だけでイメージされがちなコンテンツマーケティングではありますが、集客から育成の活動、そして商談獲得までの領域をカバーするのがコンテンツマーケティングであると考えます。
繰り返しになりますが、弊社におけるコンテンツマーケティングは、
”「適切なコンテンツ」を使って良質なリードを増やし、
リードの検討度合い(購買意欲)とエンゲージメント(関係性)を
高めるために行う全ての施策”
であり、マーケティングプロセスの全体を指す施策であると考えています。
開始するためのステップ
次に、コンテンツマーケティングを始める際の注意点について「開始するためのステップ」として解説します。
最初に気を付けるべきポイントは次の3つです。
・伝えたいことを一方的に投げない
・購入者(購入希望者)が知りたいことを理解する
・一貫性のあるコンテンツにする
マーケティング文脈におけるドリルの話は有名ですが、ドリルが欲しい人は穴を開けたいのであって、決してドリルそのものが欲しいわけではありません。
つまり、企業が企業として伝えたいことと、購入者が知りたいことのギャップを、適切なコンテンツでコンテンツマーケティング自身が埋める必要がある点が非常に重要です。
BtoBの商材の購入者には、商材の特性上、サービス比較から検討・導入までの間に展示会やWebサイト、営業担当者など多くのタッチポイントがあります。そして、いずれのタッチポイントでも常に一貫した対応を求めていらっしゃいます。
特にWebサイトのコンテンツにおいては、前後のタッチポイントを意識したコンテンツにすることが重要だと自分たちは考えています。
そして運用段階に入ったときには、「このコンテンツは本当にユーザーが求めている情報になっているのかな」「一貫性のあるコンテンツになっているのかな」と、定期的にこれらのポイントに立ち返ることが大事です。
では実際にどのように進めていくのか、ごく一般的な6つのステップをご紹介します。
最初に、コンテンツマーケティングを実施するための目的や目標を決めます。次に、どういったターゲットに向けてコンテンツを作るべきかを決め、ペルソナを設定します。
そしてカスタマージャーニーを作成して実際のコンテンツを作っていき、 チャネルを決めて、最後に、目標に沿ったスケジュールを作成します。こういった6つのステップにわかれるかと思います。
コンテンツマーケティングにおいて本当によく言われるステップであるとは思いますが、この中で特にピックアップしたいのが「カスタマージャーニーの作成」についてです。
カスタマージャーニー、本当に作成・活用できますか?
皆さんはカスタマージャーニーを適切に作成し、運用できているでしょうか。
弊社でもカスタマージャーニーの重要性を踏まえ、多くのBtoBの企業様に「カスタマージャーニーを作らなければいけないフェーズですよね」などとお話しさせて頂いています。
しかし冒頭でもお伝えしたように、すべての企業、特にリソースが潤沢でない企業が殆どであるという状況において、カスタマージャーニーを作成するのはかなり難しいというのが体感値です。
実際にカスタマージャーニーを作成していく上でよくあるお話から課題となる内容をまとめました。弊社では「カスタマージャーニー作成の落とし穴」としてお伝えしています。
図の左側の「制作~制作完了」では、カスタマージャーニーを作るにあたって「フレームワークを使ってもやり方がわからない」「作り方が難しい」といった現場の声や、そもそも作る時間がとれない、社内のメンバー間でどうしても偏った意見しか出て来ないといったことからカスタマージャーニーをなかなか作れない状況が出てきます。
そして右側の「制作完了~運用段階」では、作ったはいいけれどどう行動してよいかわからないとか、そもそもカスタマージャーニーで描いたコンテンツを作るところまでリソースを割けないといった課題が非常によく出てきます。
ですので、カスタマージャーニーを作ること自体が重要だとわかっていても、スムースな運用に至るには障壁の高い施策の一つになっているかと思います。
【データ】カスタマージャーニーを作成していますか?
過去に弊社にて、MA(マーケティングオートメーション)を導入している企業の方々にアンケートをとってみたところ、「あなたのお勤め先では、カスタマージャーニーを作成していますか?」という質問に対して、実際に作成して活用している企業は全体の24%という結果になりました。
逆に残りのおよそ75%の企業は、「カスタマージャーニーを作ったけれども活用できていない」「そもそも作れていない」といった回答になっていました。
こちらのデータはマーケティング・オートメーション(MA)を導入している企業のものですので、マーケティングの必要性が会社の方針として顕在化している企業でもこのような数値となっていることがわかります。
さらにもう一つアンケートをとらせて頂きました。
「あなたのお勤め先、またはあなた(自身)がマーケティングに関連する業務で抱えている課題は何ですか?」という質問に対しては、 およそ半数の企業が「コンテンツの作成に困っている」「リソースが十分でない」といった課題を持っていらっしゃるようです。
ですので、コンテンツの計画や作成をすること自体に恒常的にリソースが足りていない状況に加えて、さらに作成・運用の難易度が高いカスタマージャーニーを作ることは難しいのではないか、というのが弊社としての感覚です。
これだけみると、やはりコンテンツマーケティングにはリソースも必要で、戦略・戦術を出すような「人」も必要だと考えてしまいがちでしょう。
ですが、のべ7,000社超のBtoB企業のデジタルマーケティングを支援させて頂いた弊社から申しますと、少ないリソースのなかでもコンテンツを使って成功している企業は本当に数多く存在します。また、そのような企業には一つの共通点があるのではないかと考えます。
それは、「必ずしもカスタマージャーニーを作らなければならないわけではない」という考え方です。
・信頼獲得
・アクセスを増やす
・リードを増やす
・ホットリードを増やす
という普遍的なマーケティング活動のなかでも一つひとつに注力して施策を実行していけば必ず成果が出ていくという自分たちの考えがあります。
次の章ではこの4つの施策についてご説明します。
コンテンツマーケティング(デジタル施策)で成果を上げる4要素
改めまして、コンテンツマーケティングを始めるにあたっては、企業からの一方的な情報でなく、購入者が求めている情報を届けていくことと、カスタマージャーニーの作成にこだわらないことの2点が非常に大事です。
ここからは、成果を上げる要素として弊社が推奨する実践法についてお伝えしていきます。
冒頭でも軽く触れましたが、コンテンツマーケティングのゴールは商談数・成約数の最大化です。少ないリソースでも、
・信頼獲得
・アクセスを増やす
・リードを増やす
・ホットリードを増やす
という4つの施策に注力してリソースを投下していけば商談数は必ず増加します。そして成約に結び付く可能性が高まるという考え方です。
なお、コンテンツマーケティング自身のKPIを何に設定するかは企業によって様々かと思いますが、自分がお客様におすすめするのは「検討に至るリード獲得が何件出たか」というところです。少しKGIに近い要素があるかもしれませんが、定量的な指標としては置きやすいのではないかと思います。
では、一つずつ詳しくご説明していきます。
【1】信頼獲得
まず、「信頼獲得」のためのコンテンツについてです。
信頼される企業として最低限揃えておくべきコンテンツを弊社では次の通り挙げていますが、見てお分かりのとおり、当たり前のものではあります。
しかし少し角度を変えて考えてみますと、例えばポリシー関連の情報が掲載されていないと、これから新しい取引をしようと考えている企業の場合、個人情報の管理について「この会社さん、大丈夫なのかな?」と思われてしまうかもしれません。
採用情報が載っていない場合も、求職者からは「この会社さんはなぜ採用情報を掲載していないのだろう」と思われてしまうかもしれません。
なので、今あるコーポレートサイトを見直して頂くのも大事だと思いますし、これからリニューアルを控えているのであればこれらのコンテンツが問題なく備わっているかを確認して頂ければと思います。
写真付きの「代表挨拶」で信頼を獲得
中でも信頼を獲得するのに非常に効果的なコンテンツが「代表挨拶」です。
例えばこれから新卒としてその企業に入社したいと考える学生さんなどが企業のWebサイトを見る際、「代表挨拶」や「企業理念」が一番重要だと考えている方が非常に多いようです。
こちらは弊社および弊社が制作を担当させて頂いたお客様の事例です。このように、代表者様のお写真、そして会社に対する思いなどをコンテンツ化して頂き、信頼を獲得できるコンテンツを作成して頂ければと思います。
なお、人材系の企業では、代表者様のお写真の掲載がない会社とは取引をしないというところもあるようです。
もし今、自社のWebサイトにお写真を伴う「代表挨拶」がないという場合は、ぜひ改めて代表者様に社内インタビューを実施してコンテンツを作成して頂き、お写真も掲載して頂ければと思います。
【2】アクセスを増やす
次に「アクセスを増やす」方法についてです。
Webサイトのアクセスを増やしていく上での代表的な手法として、SEOのと広告の対策の二つがあるかと思います。そして皆様ご存じの通り、コンテンツマーケティングに親和性が非常に高いのはSEOになります。
ただ、ここでSEOを深堀りした内容をご説明すると時間がかかってしまいますし、弊社の別のセミナーもございます。本セミナーではコンテンツマーケティングとSEOという視点で考えたときに、次の2点にポイントを絞ってお話しします。
・一球入魂ページ
・ロングテールキーワード対策
SEOとキーワードの設定
SEOの具体的な話に入る前に、まず、SEOを実施するにはどういったキーワードを設定するべきかを検討する必要があります。
これには、Googleのサービスを利用して、検討しているキーワードはどのくらいの検索数があるのか、「キーワード×〇〇」でどういった内容があるのかを調べる必要があります。
キーワードボリュームを調べるのにはGoogleの「キーワードプランナー」がありますし、サジェストを調べるにはGoogleの検索ワードでサジェストを出して、実際に調べてみるのも良いかもしれません。
ツールも多種多様にありますのでぜひ活用し、キーワードを調べて頂くのが良いかなと思います。まずはキーワードの選定をしましょう。
「一球入魂ページ」
前提が整ったところで、「一球入魂ページ」についてご説明します。
次の2つの図は、過去に「マーケティングオートメーション」というワードでウェブ検索をしたときに弊社のWebメディアのページが1ページめの1位あるいは2位に表示された際の例です。
1枚めの右側が実際の記事のページです。細長くズラッと並んでいますが全体で1ページになっていて、2枚めに続きます。
この長いページは39,000文字で22の目次があります。非常に壮大なコンテンツになっているのですが、このようなページを弊社では「一球入魂ページ」と呼んでいます。
では、なぜ「一球入魂ページ」が必要かと言いますと「ビッグキーワードを狙った、まとまったアクセス流入が見込める」ことに尽きると思います。
ビッグワードは検索ボリュームも多いためまとまった獲得できればまとまったアクセスを見込めますが、競合コンテンツも多く存在するのが大きな障壁となります。
ただ、しっかりとキーワードで調べた人のほしい情報を網羅した「一球入魂コンテンツ」をつくっていけば、狙えないことはありません。オリジナルコンテンツにしていけば、コンテンツマーケティングと親和性の高い、更新しやすいページになっていくとも思いますので、ぜひ一球入魂ページを作成して頂ければと思います。
実際にコンテンツを作る際に注力すべきポイントは、「ユーザーの検索ニーズを満たしていること」「情報の鮮度」「自社のオリジナリティを持つこと」です。ビッグワードで調べている人はまだまだ曖昧な状態で情報収集していることが多いため、必然的に網羅性が高くなります。
ロングテールキーワード対策
続いて、ロングテールキーワード対策です。複数のキーワードを組み合わせて構成されたキーワードを一般的にロングテールキーワードと呼びます。
ロングテールキーワードを実際に選ぶ際には様々なキーワードの調べ方があるでしょう。あくまで一般的な目安ですが、月間の検索が1,000回未満など比較的少ないものがロングテールキーワードに該当するかと思います。
では、なぜロングテールキーワードを狙っていくのかと言いますと、ビッグキーワードを狙っていくだけでは競合が多くて上位表示が難しいため、競合が少なくて比較的短い期間で上位表示が見込めるロングテールキーワードを狙い、アクセス数を最大化することが目的です。
引用元:
https://keywordmap.jp/academy/long-tail-keywords/
また、ロングテールキーワードはビッグキーワードの場合に比べると、検討度合いが高いワードが含まれていることが非常に多いです。
一つひとつの検索ボリュームは少ないけれど、検討度合いが高いユーザーに対してニーズに合った情報を届けられる可能性が高い分、意図したコンバージョンに導くこともできるかと思います。
実際にロングテールキーワードを作る際のポイントについてお話しします。
コンテンツ作成のポイント
次のような内容を意識してワードを選んで、コンテンツを作って頂きたいです。
ロングテールキーワードを狙う場合にはコンテンツの一つひとつに注力していくというよりも、GRCなどのツールを導入して10位以内のキーワードが何件くらい出てくるかを把握し、点としてでなく面として捉えたKPIを設定して運用して頂くのが良いかと思います。
【3】リードを増やす
3つめの「リードを増やす」についてです。
はじめに本セミナーにおける「リード」の定義をご説明します。
ユーザーにWebサイトの中でフォームから個人情報を入力して送信してもらい、それに対して受け手側の企業がアプローチできる状態にある、これをリードと定義しています。
リードを増やすための施策として弊社が考える非常に有効な手段が「中間コンバージョン(中間CV)」と呼ばれるものになります。BtoBのWebサイトに限定した場合は特に当てはまるかと思いますが、ユーザーの心理状態を考えたとき、「問い合わせ」の障壁は非常に高いです。
自分の求めている情報がなかなか見つけられない、載っていない。そしてさらに強い要素として、まだ情報収集段階なので問い合わせをする状況ではない。ゆえに問い合わせに至れないというユーザーが多く存在します。
そこで中間コンバージョンでは、いわゆる顕在コンバージョンと言われるお問い合わせをボンと設置するのではなく、潜在顧客・準顕在顧客・顕在顧客のそれぞれの段階・フェーズに合った様々なコンバージョンを細かく設定し、Webサイト上に設置していくことが重要です。
例えば潜在顧客であれば、「自己診断テスト」「チェックリスト」「〇〇の必要性」といったコンテンツが該当すると思いますし、準顕在顧客(準顕在の見込みのお客様)であれば、サービス比較資料や業界・用途別の成功事例集などが中間コンバージョンに該当します。
中間コンバージョンの定義や設置のメリットを踏まえたところで、具体的にどのようなコンテンツを設置すれば良いのかと言いますと、こちらの図にあるような内容になります。
この中でも弊社が特におすすめしているのは、営業提案資料のなかから該当するコンテンツを切り取って作成するという方法です。
どの企業でも営業提案資料のなかに事例やサービス比較資料が含まれていると思います。しかしそのまま切り取ってしまうと、どうしても、あまり魅力的なコンテンツにならない場合があるかと思います。
ホワイトペーパーの作成を担当する方が営業の方などにインタビューし、実際に現場でどのようなお話をしているのかを聞いた上で、改めて、営業提案資料から切り取った内容を少しブラッシュアップしてホワイトペーパーにするのがおすすめです。
中間コンバージョンには非常に即効性があり、リードの獲得に必ず寄与する施策の一つだと思います。
まずはホワイトペーパーをこの図の中のどれに設定するかを検討して頂いて、リードを増やすための施策として実行して頂ければと思います。
【4】ホットリードを増やす
最後に4つめの「ホットリードを増やす」についてご説明します。
まず、ホットリードの定義は「確度の高い見込み客」としています。
ホットリードを増やすには、「4つの不」というものを解消することを弊社ではおすすめしています。この「4つの不」は弊社独自の考え方で、弊社では非常に重要視しています。
・「4つの不」と検討促進コンテンツ
「4つの不」は、Webサイトのコンテンツを「不信」「不要」「不適」「不急」の4つに分けた上で、ユーザーにとって「不」だと感じる障壁を取り除き、コンバージョンまで導く考え方です。
4つの中でも「不要」「不適」「不急」の3つを解消するコンテンツを「検討促進コンテンツ」と呼んでおり、ホットリードを獲得するには非常に重要なコンテンツとして位置づけています。
これらの検討促進コンテンツが不十分な場合には、そもそもCVR(コンバージョン率)が低くなってしまうでしょう。実際にコンバージョンしたユーザー自身がまだまだ情報収集の段階であったり、先ほどお伝えしたように確度の高い見込み客になっていなかったりすることが実際にあります。ですので、検討促進コンテンツに注力して頂きたいです。
・事例ページは超万能コンテンツ
特に上の図で言いますと、力を入れて頂きたいところは事例(実績)や「お客様の声」などのコンテンツになります。また、次に示しているのが弊社で作らせて頂いたお客様の例です。
向かって左側の事例の一覧ページでは、それぞれ実際の課題感や、実際にどういうサービスを導入したのか、また、業界などがカテゴライズされています。
これを見ることでユーザー自身が自分事(じぶんごと)として、「この会社さんでも、こういうふうに導入して成功しているのだな」と考えて頂けると思います。さらに、事例はどうしても取材が必要になるのでおのずとオリジナル性の高いコンテンツになっていきます。
先述のSEOのお話とも重複するところですが、オリジナルコンテンツという点でSEOの対策としても非常に有効かと思います。
なお「事例ページを作る」という段階になったときには、単に一問一答のかたちで取材をしていくのではありません。
その顧客(お客様)自身の課題にはどのようなものがあり、その課題を実際にどういった方法で解決していて、最後に「今はこういう結果になっています」というように展開できるフォーマットを用意して頂き、それにプラスして一問一答で取材をするのがおすすめです。
本セミナーのおさらい
BtoB企業がコンテンツマーケティングで成果を上げるための施策をご紹介しました。
改めて、コンテンツマーケティングそのものは、あくまで商談数・成約数を増やすために必要な手段の一つであると捉えたとき、信頼獲得・アクセスを増やす・リードを増やす・ホットリードを増やす、これらの4つを実践して頂きたいです。
しかし、これも冒頭でお伝えした通り、やはり、皆様がそれぞれ限られたリソースのなかでコンテンツマーケティングに取り組むとなると、いきなり全方位というのは難しいかと思います。まずは一つでも始めて頂ければと思います。
中間コンバージョンの設置が一番即効性が高いので、自分としては本当におすすめの施策ではあります。
それでは、こちらが本日ご紹介した施策とポイントのおさらいです。
ただし冒頭でお伝えした通り、
・カスタマージャーニーが作れない
・リソースが足りない
など、色々な課題があるかと思います。ですが、カスタマージャーニーが作れない場合は無理に作成する必要はないのではないかと考えます。
「4つの不」の考え方に沿って、事例に特に注力して作成しましょう。
・コンテンツの作成に時間がかかる
ということであれば、一球入魂ページ、ロングテールキーワード対策の網羅、ホワイトペーパーの作成に注力して頂ければと思います。
以上、「BtoB企業が取り組むべきコンテンツマーケティングとは?」についての記事編集版をお届けしました。