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あなたのポジショニングは合っていますか?購買行動類型を用いたBtoB企業のWeb構築 –住宅関連編-

記事公開日:2015/05/21
最終更新日:2021/05/20
あなたのポジショニングは合っていますか?購買行動類型を用いたBtoB企業のWeb構築 –住宅関連編-

こんにちは。

スターティアラボ ブログ編集部です。

前回購買行動類型の概要をお話させていただきました。

いかがだったでしょうか?

自社のポジショニングはどこかを考えていただけましたでしょうか?

1回目は建築業界を例に挙げてみましたが、今回は住宅関連の企業を例に話していきます。

1.購買行動類型とは

購買行動類型とは、アメリカの消費者行動研究者ヘンリー・アサエル氏が、関与水準(=製品特徴の差異)とブランド間の知覚差異(=製品へのこだわり・重要 性)の2軸により製品を分類し、その結果分かれる4つのカテゴリーによって、消費者の購買行動に適したマーケティングが出来るとしたものです。 関与水準(=製品特徴の差異)とは、製品毎、品質や価格の大きさの違いです。 ブランド間の知覚差異(=製品へのこだわり・重要性)とは、顧客が製品へ持つこだわりや、どのくらいその製品を重要視しているかという軸です。

2.それぞれの説明と特徴

a- 複雑な購買行動型

関与水準が高く、ブランド間の知覚差異も大きいカテゴリーです。製品の比較・検討を多く繰り返す複雑な購買行動型です。このカテゴリーは製品特徴を細かく 比較して検討を繰り返し行うことから、企業側では、製品の特徴や違いを明確にわかるようにする必要があります。車やパソコンがこのカテゴリーに当てはまり ます。

b-バラエティ・シーキング型

関与水準が低く、ブランド間の知覚差異が大きいカテゴリーです。次々に製品の試し買いを繰り返す購買行動型であり、バラエティー・シーキングとは、消費者 が一つの製品に固執せず様々な製品を購入することです。低価格商品(菓子類や消耗品)がこれに該当します。 ユーザーの購買行動としては、手軽に購入できる商品であることから様々な刺激や経験を得ようと、前回の製品に不安がなくても別の商品購入に走ります。 このカテゴリーでは、新規購入はさほど難しくないですが、既存顧客の囲い込みが課題になります。そのためブランド・スイッチ(切り替え)を防止する手法が 求められます。

c-不協和低減型

関与水準が高く、ブランド間の知覚差異が小さいカテゴリーです。 購買後に自分の判断が正しかったと確認したい不協和低減型では、製品特徴の差異が認めづらく、白物家電などが該当します。 ユーザーの購買プロセスとしては、行動や認知が先行して購入に至るため、購入後に「この製品を買ったけど大丈夫だった?」や「もしかしてこの製品より安くていいものがあったかもしれない」と不安や迷いを感じやすくなっています。 そのためこのカテゴリーでは、購入後のサポートが必要になり、不安を払拭させるためのアフターフォローが特に大切になります。

d- 習慣購買型

関与水準が低く、ブランド間の知覚差異が小さいカテゴリーです。 いつも通りの製品を選ぶ慣性的消費行動です。製品の違いもなく、こだわりも少ないため、消費者は意識せずにいつも買っている製品を再購入することが多いカテゴリーになります。歯磨き粉やティッシュなどの生活雑貨が当てはまります。 こちらは、一度購入してもらえば継続的な購入を期待できますが、新規購入をいかにさせるかが肝になります。製品による違いが明確にあるわけではないため、 消費者の目に触れる機会を設け「この商品を使ってみよう」と思わせられるようなプロモーションが必要です。

3.なぜ住宅業界なのか

人口が減少局面を迎えた昨今、2019年をピークに世帯数も減少していくと言われています。実際新築住宅着工数は100万戸以下になっています。そんな中業態を変えながら変化に対応している企業こそ成長しています。

たとえば大手ハウスメーカーなら自社物件を買い取ってそのリノベーションをして、販売をするなどが最近目にする機会が増えた内容であります。今まで新規顧客 のみがターゲットだったが以下に既存顧客へ目を向けるかも重要になっています。そのため自社のポジショニングを把握することにより、効果的なアプローチが できると思い今回取り上げてみました。

4.住宅業界に当てはめると

複雑な購買行動型

各購買行動の、4つのカテゴリーをご説明してきましたが、次はこれをBtoB(今回は建築業界)に当てはめて考えてみます。
a- 複雑な購買行動型=住宅メーカー 住宅関連で最もこだわるのは何といっても住宅ですね。

購入者はその後何十年と住んでいくため選定するには検討・比較を繰り返すのが普通です。そのため『複雑な購買行動型』に当てはまります。そんな住宅メーカーがどのように打ち出しているかが下記となります。

ミサワホーム株式会社

ミサワホーム株式会社

ミサワホーム株式会社では『イメージサーチ』というコンテンツを設けています。この機能は自分がイメージしている条件から当てはまる物件を絞り出すという機 能になります。検索は『外観』と『インテリア』から探せます。物件の設備・性能を比べるというよりも各物件を気に入ってもらい比較になりにくいようにして いる作りですね。

バラエティ・シーキング型

塗料メーカー 家の壁・屋根の塗装がはげてしまった!外注に頼んでもいいが節約のために自分で直そう!と言ってホームセンターに買いに行くお父さん方も多いのではないでしょうか。

そんなホームセンターなどで扱われているDIY製品(Do It Yourself)。製品数も多いが製品の違いがわかりづらく、安価なためいろいろと試せてしまうため、バラエティ・シーキング型となります。 このバラエティ・シーキング型で生き抜くためのWeb活用をしている例はこちら!

株式会社カンペハピオ

株式会社カンペハピオ

バラエティ・シーキング型で重要なことは『一度使ってもらったお客様を囲い込むこと』です。そのため株式会社カンペハピオでは『塗装方法』と『家のお手入れ』というコンテンツを設け何度も来る流れを作っています。 お客様となるのは専門知識がない自分の家を直すお父さん方。専門知識がないためどのように塗ればいいかがわかりません。

その悩みを解決するために『塗装方法』に動画も設け塗り方をレクチャーしています。また『家のお手入れ』では悩みからその解決方法までをレクチャーしていま す。専門的なことはわからないが家族のために頑張らなきゃ!と思っているお父さんには効果的ですよね!このコンテンツで何度も来る流れを作りファンを増や しています。

不協和低減型

自分の家を購入した!という時に必ずといって入るのが保険ですね。火災保険や地震保険など種類も保険会社もいっぱい!でも違いが判らずどれにすればいいの?となった方もいるのではないでしょうか。 そんな保険会社ではこのようなWEB活用をしています。

東京海上日動火災保険株式会社

東京海上日動火災保険株式会社

こちらでは契約者様向けに『モバイルエージェント』というアプリを作りました。時代の変化に応じたサービスを提供していくのをWEB上でも公開しています。契約した後でもサポートしてくれることでお客様を安心させることができる一つの方法ですね。

5.まとめ

いかがだったでしょうか。

この2回では建築・住宅関係と近い業界になってしましましたが次回はまた違った業界にフォーカスしたいと思います。  

それぞれの企業によってポジショニングは異なり、打ち出す要素も異なってきます。貴社の訴求方法は合っていますか?今一度自社の業界内のポジショニングを見極めなおしてみてください。

ではまた次回をお楽しみに。

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