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「Salesforce World Tour Tokyo 2019」レポート 第四回 セッション「競争を勝ち抜くための効果的なデジタルマーケティングとは」

記事公開日:2019/10/11
最終更新日:2023/11/20
「Salesforce World Tour Tokyo 2019」レポート 第四回 セッション「競争を勝ち抜くための効果的なデジタルマーケティングとは」

2019年9月25日(水)、26日(水)の2日間、ザ・プリンスパ-クタワー東京/東京プリンスホテルにおいて、セールスフォース・ドットコムが主催するイベント「Salesforce World Tour Tokyo」が開催されました。このイベントは毎年開催されており、セールスフォース・ドットコム主催のイベントとしては国内最大規模となります。

「エムタメ!」では、当日の様子からマーケター向けの情報を厳選し、数回にわたりレポートしていきます。

第四回は、セッション「競争を勝ち抜くための効果的なデジタルマーケティングとは」の模様をお送りします。

「Salesforce World Tour Tokyo 2019」イベントレポート

デジタルマーケティングとは何か?

藤本 健資氏

藤本 健資氏(株式会社セールスフォース・ドットコム Success Specialist)

デジタルマーケティングがカバーする範囲が広く、リスティング広告やSNS広告などの「Web広告」、TwitterやFacebook、オウンドメディアといった「Webメディア」、メールマガジンやウェルカムメールといった「メール」、アプリやプッシュ通知などが使える「モバイル」、Webトラッキングなどを行いナーチャリングなどに活用する「マーケティングオートメーション」などが含まれるといいます。

デジタルマーケティングとは何か?

このように範囲が広いために、「何から始めれば良いのかわからない」「どこに注力すれば良いのかわからない」「効果が出ているのかどうかわからない」といった声が多く寄せられているといいます。

久保田 絢子

久保田 絢子(株式会社セールスフォース・ドットコム Success Specialist)

そもそも、デジタルマーケティングが広範囲にわたる理由が、顧客の購買行動が変化していることにあるといいます。かつてはマス広告や店舗、営業からの情報により購買を検討していたのが、現在はインターネットを通じて情報収集を行うことが当たり前になりました。

デジタルマーケティングとは何か?

画像引用元:当日の登壇資料より引用

その結果、企業と顧客の接点は増え、顧客が収集できる情報量が増え、顧客の選択肢が増えたといい、これがデジタルマーケティングのカバー範囲を広げているのだそうです。
このため、企業がデジタルマーケティングに取り組む際は、企業視点だけではなく、顧客視点で考えることが重要になるのだといいます。

デジタルマーケティングとは何か?

画像引用元:当日の登壇資料より引用

BtoCとBtoBでの購買プロセスの違い

BtoCとBtoBでの購買プロセスの違い

画像引用元:当日の登壇資料より引用

先ほど、顧客の購買行動にスポットが当たりましたが、BtoCとBtoBでは、購買プロセスに違いがあるといいます。

BtoCでは、基本的に購買が繰り返し行われることが前提の購買モデルとなっており、顧客が製品・サービスに触れる機会は非常に多いのだとか。

一方、BtoBでは、「認知→前(潜在ニーズ)→きっかけ・認知→調査・検討→問い合わせ→商談」と、流れるようにフェーズが進んでいくかたちの購買モデルで、顧客接点は限られているといいます。
なお、BtoCであっても、住宅や車といった高額商品の場合もBtoBの購買モデルが当てはまるということです。

BtoCでは、顧客ごとに多様化する「ジャーニー」に対応

BtoCでは、顧客ごとに多様化する「ジャーニー」に対応

画像引用元:当日の登壇資料より引用

BtoCにおけるデジタルマーケティングは、顧客ごとに多様化するカスタマージャーニーに対応していくことが求められるそうです。
このため、顧客に応じたパーソナライゼーションを設定し、顧客に応じたシナリオの構築をすることが大切だといいます。

ここで、シナリオの重要性に関しての解説がなされました。単体で持つ接点の場合に比べ、一連のジャーニーに合わせて接点を持った方が、顧客満足度で30~40%アップ、ビジネス貢献で20~30%アップという調査結果が出ているそうです。

BtoCでは、顧客ごとに多様化する「ジャーニー」に対応

画像引用元:当日の登壇資料より引用

BtoBでは、「お問い合わせ」前の見込客を拾う

BtoBのデジタルマーケティングでよくあるのが、Webサイトにお問い合わせフォームを設置し、お問い合わせが来たらすぐに営業担当をつけて連絡をするというもの。

BtoBでは、「お問い合わせ」前の見込客を拾う

画像引用元:当日の登壇資料より引用

ただし、顧客が問い合わせをしてくるのは購買プロセスでいえば8合目に当たる「行動」の段階で、ほぼ購入を決めた状態であるため、ここまでの段階で数多くの見込客を逃してしまっているともいえ、BtoBではこの層をいかにすくっていくかが重要になるのだそうです。

BtoBでは、「お問い合わせ」前の見込客を拾う

画像引用元:当日の登壇資料より引用

そのためには、顧客のWeb上での行動履歴を把握して購買プロセスの最初の段階からリードナーチャリングを行う必要があり、マーケティングオートメーション(MA)の活用が効果的だといいます。

顧客の購買行動におけるWebの重要性は増してきており、顧客獲得の舞台はWeb上に移行しつつあることについて、調査データを使った解説がなされました。

BtoBでは、「お問い合わせ」前の見込客を拾う

画像引用元:当日の登壇資料より引用

最後に、デジタルマーケティングで優位に立つために必要なこととして、

・マーケティング施策を検討する際には、常に顧客視点を忘れない。
・施策を実行する手段として、また、成果を確認する手段としてMAツールは強力な武器となる。
ただし、MAツールはできることが非常に多いため、目的と手段が逆になりがちな点に要注意。「ツールを使いこなすこと」は、目的ではなく手段に過ぎない。
・最初はどんなに簡単な機能でも良いので、まず始めることが大事。
そこから領域を広げたり、複雑な機能を活用した施策に進めていけば良い。

という点が強調され、セッションは幕を閉じました。

BtoBでは、「お問い合わせ」前の見込客を拾う

画像引用元:当日の登壇資料より引用

セッション後半では、IBMが提供する「製造業の「止まらないサービス」ソリューション」について紹介されました。

①製品・サービスだけでは他社との差別化ができなくなってきていること、②納品後に顧客のニーズや課題を管理し営業部門へフィードバックするというフローを実現できていない企業が多い、③定期保守や問い合わせ対応の情報が分散してしまうとお客様に適切な対応ができない、④スキルの高い技術者の確保が難しいといった理由から、同サービスはコンタクトセンターとアフターサービスの領域にフォーカスされ、顧客体験価値の向上とお客様との長期的な関係構築を目指しているといいます。

製造業の「止まらないサービス」ソリューション

画像引用元:当日の登壇資料より引用

システムの全体像とソリューションの全体像は次の通りです。

製造業の「止まらないサービス」ソリューション

画像引用元:当日の登壇資料より引用

製造業の「止まらないサービス」ソリューション

画像引用元:当日の登壇資料より引用

デモンストレーション

この後、お客様から製品に不具合が起きて問い合わせが入ったという設定でデモンストレーションが行われました。

製造業の「止まらないサービス」ソリューション

画像引用元:当日の登壇資料より引用

お客様から受電があると、Salesforce Cloudの画面で内容を確認します。このとき、Watson(ワトソン)のIBM Speech to Textを使い、電話での会話をテキスト情報で保存できるといいます。

製造業の「止まらないサービス」ソリューション

画像引用元:当日の登壇資料より引用

テキスト化することで、過去の問い合わせ事例などと照合したり、お客様情報からキーワードを抽出し、故障診断が行われ、修理の対応策や必要なスキル、部品などが表示されるのだそうです。

製造業の「止まらないサービス」ソリューション

画像引用元:当日の登壇資料より引用

その後、担当者に修理依頼情報が送信されるといいます

ここで、現場の整備士、オフィスにいるエキスパートそれぞれがスマホ画面上で指示をやりとりする様子が映し出されました。

製造業の「止まらないサービス」ソリューション

画像引用元:当日の登壇資料より引用

たとえば、現場の整備士が「マニュアルとは異なる症状で対応がわからない」という場合、整備士が現場で動画を撮影してエキスパートに送信すると、特徴的な場面(静止画)が抽出されて表示されるので、AR(拡張現実)を使って作業指示を送ることができるそうです。

製造業の「止まらないサービス」ソリューション

画像引用元:当日の登壇資料より引用

すると、整備士の画面には、実際の作業現場の修理該当箇所に重なって作業指示が表示されるといいます。それで解決されない場合は、チャット機能や電話機能を使って指示をあおぐことも可能になっています。

このとき、整備士が撮影した動画は、保守案件に紐づけてシステム上に保管でき、それ以降の保守のナレッジとして活用できるそうです。

製造業の「止まらないサービス」ソリューション

画像引用元:当日の登壇資料より引用

作業完了後は、整備士がSalesforce画面で作業完了報告を行い、その情報がコールセンターに伝達され、コールセンターからお客様に作業完了の連絡が行われ、案件はクローズとなります。

製造業の「止まらないサービス」ソリューション

画像引用元:当日の登壇資料より引用

最後に、アーキテクチャの全体像の説明がなされ、セッションは終了しました。

製造業の「止まらないサービス」ソリューション

画像引用元:当日の登壇資料より引用

「Salesforce World Tour Tokyo 2019」イベントレポート

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