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「Salesforce World Tour Tokyo 2019」レポート 第三回 セッション「IBMのSalesforce 製造業インダストリーソリューション」

記事公開日:2019/10/11
最終更新日:2023/11/17
「Salesforce World Tour Tokyo 2019」レポート 第三回 セッション「IBMのSalesforce 製造業インダストリーソリューション」

2019年9月25日(水)、26日(水)の2日間、ザ・プリンスパ-クタワー東京/東京プリンスホテルにおいて、セールスフォース・ドットコムが主催するイベント「Salesforce World Tour Tokyo」が開催されました。このイベントは毎年開催されており、セールスフォース・ドットコム主催のイベントとしては国内最大規模となります。

「エムタメ!」では、当日の様子からマーケター向けの情報を厳選し、数回にわたりレポートしていきます。

第三回は、IBM 製品とSalesforceを組み合わせたソリューションについて紹介されたセッション「IBMのSalesforce 製造業インダストリーソリューション」の模様をお送りします。

「Salesforce World Tour Tokyo 2019」イベントレポート

IBMにおけるSalesforceビジネス

セッションは、「IBMにおけるSalesforceビジネス」と「製造業の「止まらないサービス」ソリューション」それぞれの紹介で構成されました。

同社では、IBMとセールスフォース・ドットコムは、2018年に戦略的パートナーシップの強化を発表し、IBMはカスタマーエンゲージメントのプラットフォームとしてSalesforceを認定、Salesforceは優先クラウド・サービス・プロバイダーとしてIBMを認定するなど、協業を進めてきました。

セッションでは、IBMがSalesforceを活用したソリューション提供事例が2つ紹介されました。

池田 大次郎氏

池田 大次郎氏(日本アイ・ビー・エム株式会社 グローバル・ビジネス・サービス事業本部 インダストリアル・サービス事業部 マネージング・コンサルタント)

小売業の事例(業務効率化)

最初の事例で紹介された小売業の企業は、すでにSalesforceを導入済みでしたが、段階的かつ部分的に導入してきたため、全体のプロセスやデータが効率化されていなかったといいます。

そこで、あるべき業務プロセスとロードマップを定義し、分散していたデータやシステムをSalesforce上で統合するというアプローチを取った結果、コールセンターでオペレーターの本業である顧客との対話時間が20%から30%へ増加し、効率化を実現したそうです。

また、提携会社での送客や見積もりにかかる時間が大幅に短縮されたといいます。

小売業の事例(業務効率化)

画像引用元:当日の登壇資料より引用

製造業の事例(営業支援)

紹介された製造業企業では販売製品数が多く、案件情報の見える化ができていない、製品情報とお客様情報の紐づけができていないなどの課題を抱えていたといいます。

そこで、Salesforceを使って案件情報とお客様情報を統合し、「お客様情報・案件情報・製品情報」の3つを軸として360度営業対応ができるようなシステムをスクラッチ開発して提供した結果、勤務時間(残業時間)を短縮しながら、本業である営業活動にかける時間を増加させることに成功したとのことです。

さらに今後は、システムを機能拡張して見込客の管理にも活用していく予定だといいます。

製造業の事例(営業支援)

画像引用元:当日の登壇資料より引用

製造業の「止まらないサービス」ソリューション

セッション後半では、IBMが提供する「製造業の「止まらないサービス」ソリューション」について紹介されました。

①製品・サービスだけでは他社との差別化ができなくなってきていること、②納品後に顧客のニーズや課題を管理し営業部門へフィードバックするというフローを実現できていない企業が多い、③定期保守や問い合わせ対応の情報が分散してしまうとお客様に適切な対応ができない、④スキルの高い技術者の確保が難しいといった理由から、同サービスはコンタクトセンターとアフターサービスの領域にフォーカスされ、顧客体験価値の向上とお客様との長期的な関係構築を目指しているといいます。

製造業の「止まらないサービス」ソリューション

画像引用元:当日の登壇資料より引用

システムの全体像とソリューションの全体像は次の通りです。

製造業の「止まらないサービス」ソリューション

画像引用元:当日の登壇資料より引用

製造業の「止まらないサービス」ソリューション

画像引用元:当日の登壇資料より引用

デモンストレーション

この後、お客様から製品に不具合が起きて問い合わせが入ったという設定でデモンストレーションが行われました。

デモンストレーション

画像引用元:当日の登壇資料より引用

お客様から受電があると、Salesforce Cloudの画面で内容を確認します。このとき、Watson(ワトソン)のIBM Speech to Textを使い、電話での会話をテキスト情報で保存できるといいます。

デモンストレーション

画像引用元:当日の登壇資料より引用

テキスト化することで、過去の問い合わせ事例などと照合したり、お客様情報からキーワードを抽出し、故障診断が行われ、修理の対応策や必要なスキル、部品などが表示されるのだそうです。

デモンストレーション

画像引用元:当日の登壇資料より引用

その後、担当者に修理依頼情報が送信されるといいます

ここで、現場の整備士、オフィスにいるエキスパートそれぞれがスマホ画面上で指示をやりとりする様子が映し出されました。

デモンストレーション

画像引用元:当日の登壇資料より引用

たとえば、現場の整備士が「マニュアルとは異なる症状で対応がわからない」という場合、整備士が現場で動画を撮影してエキスパートに送信すると、特徴的な場面(静止画)が抽出されて表示されるので、AR(拡張現実)を使って作業指示を送ることができるそうです。

デモンストレーション

画像引用元:当日の登壇資料より引用

すると、整備士の画面には、実際の作業現場の修理該当箇所に重なって作業指示が表示されるといいます。それで解決されない場合は、チャット機能や電話機能を使って指示をあおぐことも可能になっています。

このとき、整備士が撮影した動画は、保守案件に紐づけてシステム上に保管でき、それ以降の保守のナレッジとして活用できるそうです。

デモンストレーション

画像引用元:当日の登壇資料より引用

作業完了後は、整備士がSalesforce画面で作業完了報告を行い、その情報がコールセンターに伝達され、コールセンターからお客様に作業完了の連絡が行われ、案件はクローズとなります。

デモンストレーション

画像引用元:当日の登壇資料より引用

最後に、アーキテクチャの全体像の説明がなされ、セッションは終了しました。

デモンストレーション

画像引用元:当日の登壇資料より引用

「Salesforce World Tour Tokyo 2019」イベントレポート

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