エムタメ!について twitter

マーケティング担当者のために
マーケティングに関わるためになる情報をためていく

  1. TOP
  2. 広告
  3. ランディングページ(LP)とは

ランディングページ(LP)とは

記事公開日:2026/10/01
ランディングページ(LP)とは

ランディングページ(LP)という言葉には、2つの意味があります。広い意味では、検索・広告・メール・SNSなどを経由した訪問者が最初に着地したページ全般を指します。狭い意味では、問い合わせや購入といった1つの行動に絞って作られた、縦長1枚のページを指します。Web広告の現場で「LP」と呼ぶときは、ほぼ後者です。

この記事は、狭い意味のLPを軸に据えています。広い意味との線引き、ホームページとの使い分け、作り方の4ステップ、ページに並べる構成要素、費用の相場、広告との関係、実際のLPの事例、公開してからの改善と体制までを、1本の流れとして並べました。これから1本目を作る方にも、すでに公開して数字が伸び悩んでいる方にも、該当する章から読めるようにしています。

Web広告サービス比較12選
  • 集客の設計から決めたい方へ
  • Web広告サービス
    比較12選
  • LPは、どの広告から人を連れてくるかで求められる中身が変わります。検索・ディスプレイ・SNS・動画の各広告の特徴と費用感を一覧表にまとめた資料です。LPの前段にあたる「集客の設計」から決めたい方は、こちらを先に確認してください。

     

    無料でダウンロードする

1.ランディングページ(LP)とは|広義と狭義の2つの意味

ランディングページ(Landing Page/LP)は、直訳すると「着地のページ」です。訪問者がサイトに降り立った場所、という語源がそのまま名前になっています。ところが実務では、この言葉が2つの異なる対象を指して使われます。打ち合わせで話が噛み合わないときは、たいていこの2つが混ざっています。

広義のLPは、流入経路を問わず、訪問者が最初に開いたページすべてです。アクセス解析ツールで「ランディングページ別のセッション数」と表示されるときの意味がこちらで、トップページも、コラム記事も、採用情報のページも、最初に開かれたならその回のLPになります。狭義のLPは、商品やサービスを1ページにまとめ、問い合わせや購入へ一直線に導くために作られたページです。縦に長く、ページ外へのリンクがほとんどなく、同じボタンが何度も現れる、あの形式です。

この記事では、以降の章は狭義のLPを扱います。広告の遷移先として作る1枚もののページ、という前提で読み進めてください。まずは2つの意味を、もう少し分けて整理します。

1-1.広義のLP|訪問者が最初に着地したページ

広義のLPは、ページの作りではなく、閲覧の順番で決まります。同じページでも、検索結果から最初に開かれればその回のLPになり、サイト内のリンク経由で2ページ目として開かれればLPではありません。つまり広義のLPは、ページに貼られた属性ではなく、セッションごとに変わる役割です。

この意味で使う場面は、ほぼアクセス解析の話をしているときです。「LPのセッション数が多い順に並べる」「LPごとの直帰率を見る」といった会話は、どのページが入口になっているかを探す作業を指しています。入口になっているページがわかると、改善の優先順位が決めやすくなります。多くの人が最初に触れるページほど、1つの修正が全体に効くためです。

1-2.狭義のLP|1つの行動に絞った縦長1枚のページ

狭義のLPは、ページの作りそのものを指します。特徴は4つです。縦1枚で完結すること、目的となる行動が1つに絞られていること、ページの外へ出るリンクを原則置かないこと、そして同じ申し込み導線がページ内に繰り返し現れることです。広告のクリックを受け止める受け皿として設計されるため、「広告LP」「1枚ペラ」と呼ばれることもあります。

通常のWebページと違い、LPは読み手に「ここで決めてもらう」ことを前提に組み立てます。他のページを見に行ってもらう前提がないので、商品の説明、他社と比べたときの位置づけ、価格の考え方、導入後に起きること、よくある不安への答えまでを、1枚の中にすべて置きます。情報量が多くなるぶん縦に長くなり、読み進めてもらうための順番が重要になります。

1-3.どちらの意味で話しているかを見分ける

見分け方は単純で、文脈に「作る」「制作費」「デザイン」が出てきたら狭義、「セッション」「直帰率」「流入」が出てきたら広義であることがほとんどです。「LPを作ってほしい」は狭義、「LPごとの数字を見たい」は広義です。

観点 広義のLP 狭義のLP
指すもの 訪問者が最初に開いたページ 1つの行動に絞った縦長1枚のページ
決まり方 セッションごとに変わる 作った時点で決まっている
対象の広さ サイト内のあらゆるページ その1ページのみ
よく使う場面 アクセス解析・流入分析 広告運用・ページ制作
他ページへのリンク 通常どおり置かれている 原則として置かない

社内では、狭義のほうを「広告用LP」と呼び分けると会話が早くなります。用語集に1行足しておくだけで、制作会社や代理店とのやりとりで手戻りが減ります。

2.ランディングページの目的|何のために1枚にまとめるのか

LPの目的は、流入してきた訪問者に、その場で1つの行動を取ってもらうことです。資料請求、問い合わせ、無料トライアルの申し込み、商品の購入、来店予約。どれを選んでもかまいませんが、1枚につき1つに絞るのが原則です。目的が2つあるページは、読み手にとって「結局どちらをすればいいのか」が最後まで決まらないページになります。

では、なぜサイトのトップページではなく、わざわざ1枚を用意するのか。理由は、トップページが複数の相手に同時に向けて作られているからです。トップページには事業紹介も採用情報も会社概要も並びます。広告をクリックして「この商品の価格を知りたい」と思って来た人にとっては、その大半が探しものではありません。探すという作業が1回挟まるたびに、離脱する余地が生まれます。

LPは、その探す作業をなくすページです。広告で約束した内容を画面の一番上で受け止め、そこから下へ、判断に必要な順番で材料を並べ、最後に行動の手段を置く。この一直線の構造が、トップページとの最大の違いです。流入経路は広告だけではなく、メールマガジン、SNSの投稿、動画の説明欄、紙のチラシに印刷した二次元バーコードなど、さまざまな入口から人を集められます。どの入口から来ても同じ答えを返せるのがLPの強みです。流入元になる広告の種類はGoogle広告とはで整理しています。

目的を1つに絞ると、ページの評価も単純になります。見てもらった回数に対して、その行動が何件起きたか。この1本の指標でページの良し悪しを判断できるため、改善の議論が感覚論になりにくくなります。複数の目的を同時に追うページは、どの数字が上がれば成功なのかが曖昧になり、改善が止まります。

3.ランディングページとホームページの違い

狭義のLPとホームページ(コーポレートサイト・サービスサイト)は、見た目が似ていても設計思想が逆方向です。ホームページは「幅広い相手に、必要な情報へたどり着いてもらう」ために作られ、LPは「特定の相手に、1つの行動を取ってもらう」ために作られます。違いは5つの観点に整理できます。

観点 ランディングページ ホームページ
目的 1つの行動を取ってもらう 必要な情報にたどり着いてもらう
構成 縦1枚完結・ページ外リンクなし 階層構造・リンクで回遊
読み手 見込み客に絞る 顧客・取引先・求職者など全般
ページ数 1ページ 数ページ〜数百ページ
更新の間隔 反応を見ながら短い間隔で手を入れる 掲載内容が変わったタイミングで直す

どちらが優れているという話ではありません。役割が違うため、両方そろって初めて機能します。以下、観点ごとに掘り下げます。

3-1.目的の違い

ホームページの目的は幅があります。事業の内容を理解してもらう、採用候補者に社風を伝える、取引先に会社の信用を示す、既存顧客にサポート情報を届ける。このうちのどれか1つではなく、全部を同時に担います。会社概要や経営理念のように、商品の購入と直接結びつかない情報も当然に含まれます。

一方でLPの目的は、1つの行動に絞られます。購入、問い合わせ、資料請求、見積依頼、来店予約のいずれかです。この絞り込みがあるからこそ、載せる情報を選べます。「その行動を決めるのに必要か」という基準で、載せるかどうかを一つひとつ判断していくのがLPの原稿づくりです。

3-2.構成・デザインの違い

ホームページは、階層とリンクで成り立っています。トップページから下の階層へ、下の階層から関連ページへ、グローバルナビゲーションで行き来しながら必要な情報にたどり着く構造です。これに対してLPは、1ページ完結型です。行動に必要な情報だけを厳選して縦に積み、ページ移動による離脱を減らします。

デザイン面では、行動につながるボタン(CTAボタン)の扱いに最も差が出ます。LPでは、ボタンは周囲と同化しない色を使い、押せることが一目でわかる形にして、縦長のページの区切りごとに繰り返し置きます。読み手が「決めた」と思った瞬間に、スクロールせずに押せる場所にボタンがある状態を作るためです。

もう1つの違いは、心理の順番を設計に組み込むかどうかです。LPは、興味を引く、共感させる、解決策を示す、信じられる根拠を出す、行動を促す、という順番で上から下へ並べます。ホームページのように「読みたいところから読む」前提ではなく、「上から順に読む」前提で組み立てるページだと考えてください。

3-3.ターゲットの違い

ホームページの読み手は、顧客、見込み客、取引先、投資家、求職者、従業員といったステークホルダー全般です。誰が来てもそれなりに用が足りるよう、情報を網羅的に配置します。そのため、特定の相手に深く刺さる書き方はしにくくなります。

LPの読み手は、見込み客に絞ります。しかも、どの広告・どのキーワードから来た見込み客かまで決め打ちできます。「東京都内で社員30名規模の会社の、総務担当者」というところまで絞れば、キャッチコピーも事例の選び方も、そこに合わせられます。

絞ることの代償は、対象から外れた人には響かなくなることです。これは欠点ではなく仕様です。対象を広げたいなら、ページを1枚増やして訴求を作り分けるほうが、1枚を広く作り直すより成果につながります。

3-4.ページ数の違い

ホームページは、トップページに加えて事業内容、会社概要、代表挨拶、ニュース、採用情報、問い合わせフォームなど、少なくとも数ページで構成されます。情報の種類ごとにページを分けることで、更新しやすさと探しやすさを両立させる作りです。

LPは1ページです。ページ数が少ないことは、そのまま管理のしやすさにつながります。更新対象が1枚しかないため、言い回しを変える、価格表記を直す、事例を差し替えるといった作業が、その日のうちに終わります。

ただし1ページで完結させるということは、読み手が知りたいことを別ページに逃がせないということでもあります。「詳しくはこちら」で済ませられない以上、よくある質問も、価格の内訳も、同じ1枚に収めなければなりません。LPが縦に長くなるのは、この制約の裏返しです。

3-5.制作費の違い

ページ数が少ないぶん、LPのほうが制作費は抑えられます。ただし「安いからLPだけ作る」という判断は、順番として逆です。会社の信用を確かめたい相手は、LPを読んだあとに会社名で検索します。そのときに出てくるページがないと、問い合わせの直前で止まります。

特にBtoBでは、担当者がLPで興味を持ったあと、社内の決裁者に説明する段階で会社情報を見られます。実績、所在地、沿革、取引先といった情報がまとまったページは、LPの外側で信用を担保する役割を持ちます。費用の比較は、この役割の違いを踏まえたうえで行ってください。

4.LPとホームページ、どちらを先に作るか

結論から書くと、会社やサービスの基本情報を載せたページがまだ1つもないなら、ホームページを先に作ってください。すでに基本情報を載せたページがあり、売りたい商品が決まっていて、広告を出す準備があるなら、LPを先に作って問題ありません。判断の軸は「どちらが安いか」ではなく「その順番で成果につながるか」です。

ホームページを先にすべき理由は、LPが信用を外部に依存するページだからです。LPには会社の歴史も、全事業の一覧も載せません。載せると縦に長くなりすぎ、行動から遠ざかるためです。その代わり、読み手が会社を確かめたくなったとき、確かめる先が必要になります。その先がないと、「よさそうだが、どんな会社かわからない」という理由で止まります。

逆にLPを先にしてよい場合もあります。すでにコーポレートサイトがあり、今回は新しい商品を1つ売りたい、という状況です。この場合、サイト全体に新商品のページ群を追加するより、LPを1枚作って広告を当てるほうが早く検証できます。反応がよければページ群を整備する、悪ければLPの訴求を作り替える、という進め方ができます。

状況 先に作るもの 理由
Webページが1つもない ホームページ LPを見た人が会社を確認する先がない
サイトはあるが新商品を売りたい LP 1枚で早く検証でき、作り替えも速い
広告の予算がまだない ホームページ LPは検索流入を取りにくく、人が来ない
広告は出しているが受け皿がトップページ LP 探す作業が挟まり、クリックが行動に変わりにくい

よくある失敗は、広告の予算を確保しないままLPだけを先に作ってしまうことです。LPは検索からの流入を取りにくい作りのため、広告やメールなどで人を連れてこないと、公開しても閲覧数がほとんど伸びません。制作費を払ったあとに「広告費が残っていない」という状態になると、ページが眠ったままになります。制作費と広告費は、同じ予算表の上で同時に決めてください。

5.ランディングページを作るメリット

LPを1枚用意することで得られる利点は、大きく3つです。改善を回しやすいこと、ブランドの世界観を守りながら売りを強められること、そして相手ごとに訴求を作り分けられることです。いずれも「1ページで完結している」という性質から生まれます。

5-1.1枚の中で改善を回せる

広告から流入してきた人は、商品やサービスに多少なりとも関心を持った状態でページを開きます。この状態の相手に対して、判断に必要な材料――共感できる課題の提示、商品の概要、得られる結果、利用者の声、価格の考え方――が1枚にまとまっていれば、ページ間を移動する必要がありません。移動がなくなるぶん、途中で離れる機会も減ります。

もう1つの利点は、改善の単位が小さくなることです。サイト全体を改善しようとすると、どのページを直せばよいかの特定から始まります。LPなら対象は1枚なので、見出しを変える、ボタンの文言を変える、事例の順番を入れ替えるといった修正をすぐ試せます。試した結果が数字に現れるまでの距離も短く、どの変更が効いたかを追いやすくなります。

5-2.ブランドの世界観を保ったまま売りを強められる

サイト全体で行動を促そうとすると、どのページにも申し込みの誘導が入り、販売色が強くなります。ブランドサイトとして世界観を大切にしてきた会社ほど、この変化は受け入れにくいものです。LPを別に用意すると、この衝突を避けられます。

役割を分けるのです。ブランドサイトでは世界観とイメージを伝えることに集中し、LPでは売りを前面に出す。LPを見るのは広告から遷移してきた特定の相手に限られるため、販売色を強めてもブランド全体の印象への影響は限定的です。世界観を守りながら売上も取りたい、という要求に対する現実的な答えになります。

5-3.セグメントごとに訴求を作り分けられる

LPは1枚で完結するため、相手のセグメントごとに複製して訴求だけを差し替える、という運用ができます。年代、地域、業種、抱えている課題などの切り口でページを分け、それぞれの広告から対応するページへ送る形です。

たとえば同じ商品でも、「導入の手間を減らしたい担当者」と「コストを下げたい決裁者」では、刺さる見出しが違います。前者には作業時間の話を、後者には費用の話を最初に置く。この差し替えが1枚単位でできるのは、ページ間のリンク構造を気にしなくてよいLPならではです。

ただし、ページを増やせば管理の手間も増えます。価格改定や法令表記の変更があったとき、全ページを直す作業が発生します。最初から多くのページに分けるのではなく、反応の差が確認できたセグメントから順に増やすのが現実的です。

6.ランディングページのデメリット

LPには弱点もあります。弱点を知らずに作ると、「広告を止めたら問い合わせがゼロになった」「直帰率が高いのでページが悪いと判断してしまった」といった誤解が生まれます。4つに整理します。

6-1.検索からの流入が取りにくい

LPは、画像で訴求する部分が多くなりがちなページです。検索エンジンが読み取れる文字情報が少なくなり、画像が増えるぶん表示も重くなります。さらに1ページしかないため、関連する話題を複数ページで扱うサイトと比べて、検索で拾われる入口の数が構造的に少なくなります。

そのため、LPへの流入は検索ではなく、広告・メール・SNSなど、こちらから人を連れてくる経路を前提に設計してください。言い換えると、狙ったキーワードやターゲティングで人を集められるなら、ページ内で行動につながる率は高くなります。検索流入を狙うのはコラムや事例などの通常ページの役割で、LPはその役割を担うページではありません。検索結果に広告を出す仕組みそのものは、リスティング広告とはにまとめがあります。

6-2.直帰率が高くなる

直帰率は、最初に開いたページだけを見て離れた割合を指します。LPは、行動につながるリンク以外を意図的に省いているため、他のページへ移動する選択肢そのものがありません。構造上、直帰率は高く出ます。

ここで注意したいのは、LPの直帰率の高さを「ページが悪い」の証拠として扱わないことです。LPで見るべきは、行動が何件起きたかとその率です。直帰率が高くても申し込みが取れているなら、ページは役割を果たしています。逆に直帰率が低くても申し込みがゼロなら、読まれているのに決め手が足りない状態です。

縦に長いページであることも、途中で読むのをやめる要因になります。長さそのものは避けられないので、途中に区切りを置き、各区切りの終わりに行動の手段を添えることで、どこで読むのをやめても申し込める状態を作ってください。

6-3.原稿を作る手間がかかる

LPの質を決めるのは、デザインより先に原稿です。そして良い原稿を書けるのは、商品を深く理解している人か、顧客と直接話している営業担当者です。この2者から言葉を引き出す作業が必要になるため、通常のページより準備に時間がかかります。

具体的には、顧客が実際に使った言い回し、断られたときの理由、商談でいつも聞かれる質問、競合と比べられたときの返答。これらを集める作業が原稿づくりの中心になります。社内の知識を文章にする工程なので、外部の制作会社だけでは完結しません。

初めて作る場合は、営業担当者への聞き取りを先に1時間取り、その内容を原稿の素材にする進め方が効率的です。デザインから着手すると、あとから原稿の分量が合わずに作り直しになります。

6-4.制作コストがかかる

LPは視覚的な訴求が求められるため、制作会社やデザイナーに依頼するケースが多くなります。1枚とはいえ、構成の設計、原稿、デザイン、コーディング、フォームの設置と工程は一通り発生するため、相応の費用がかかります。

加えて、セグメントごとに複数のLPを用意したい場合や、スマートフォン向けに別の作りを用意する場合は、そのぶん費用が積み上がります。何枚作るのか、いつまでに作るのかを先に決めずに進めると、見積もりが膨らみます。

近年はノーコードのLP制作ツールを使って自社で作る選択肢も増えています。費用を抑えられる一方で、構成の設計と原稿は自社で担うことになるため、手間の総量が減るわけではありません。費用と手間のどちらを抑えたいかを先に決めてください。

7.ランディングページの作り方|4ステップ

LPを自社で進める場合の流れを4つのステップに分けます。順番が重要で、ターゲットの決定を飛ばして構成に入ると、途中で軸がぶれて作り直しになります。デザインから入るのは、さらに手戻りが大きくなります。

LP制作の4ステップ

  • ステップ1:ターゲットと、取ってほしい行動を1つに決める
  • ステップ2:上から下への構成を決め、各領域に書く内容を言葉にする
  • ステップ3:構成に沿ってデザインを決める
  • ステップ4:制作してフォームと計測を設置し、公開する

7-1.ターゲットと1つのゴールを決める

最初に決めるのは、誰に向けたページかと、そのページで取ってほしい行動です。「誰に行動してもらうのか」が曖昧なまま進むと、見出しの言葉が選べず、どの事例を載せるかも決まりません。年齢や職種といった属性だけでなく、どんな課題を抱え、何を比較検討している段階かまで具体化してください。

ゴールは1つに絞ります。資料請求と問い合わせを両方置きたくなりますが、同じ重さで並べると読み手が選べません。片方を主、もう片方を従として扱い、ボタンの大きさと色で差をつけるのが現実的な落としどころです。

この段階で、広告で使うキーワードも一緒に決めておくと後が楽になります。どんな言葉で検索した人に来てほしいかが決まっていれば、ページの一番上に置く言葉も自動的に絞られます。

7-2.構成を決める

次に、上から下への並び順を決めます。LPは「読みたいところから読む」ページではなく「上から順に読む」ページなので、並び順がそのまま説得の順番になります。具体的な領域の分け方と、各領域に書く内容は8章でまとめています。

構成を決めるときは、紙でもスライドでもかまわないので、領域ごとに1行の見出しを書き出してください。この段階で見出しだけを縦に並べて読み、話が通っているかを確認します。見出しだけで意味が通らない構成は、デザインが入っても通りません。

7-3.デザインを決める

構成が固まったら、ターゲット、訴求ポイント、流入元の広告との整合を意識してデザインに入ります。LPのデザインで特に重要なのは、画面を開いた瞬間に見える範囲(ファーストビュー)、信頼の根拠の見せ方、そして行動ボタンの3点です。

信頼の根拠は、導入社数や継続率などの数値、取引先のロゴ、メディアへの掲載実績などを使います。数値を載せるときは、どの期間の何を数えたものかを添えてください。根拠のない数値は、かえって疑われる材料になります。

7-4.制作して公開する

構成とデザインが決まったら制作に入ります。選択肢は、ノーコードのツールで自社で作るか、コピーライターとWebデザイナーに依頼するかの2つです。依頼する場合は、意図どおりに仕上がるよう、構成の意図まで含めて指示を渡してください。ツールで作る場合の選び方はLP制作ツール14選で比較しています。

公開前に済ませておきたいのが、フォームの動作確認と計測の設置です。フォームは実際に自分で送信し、通知メールが届くか、完了画面が表示されるかを確認します。計測は、広告のコンバージョンタグとアクセス解析のタグを設置し、テスト送信が記録されるところまで見てください。

公開後に「申し込みが0件だと思っていたら、通知メールが迷惑メールに入っていた」という事故は実際に起きます。公開日の当日に1件テスト送信する手順を、作業チェックリストに入れておくと防げます。

8.ランディングページの構成要素|ファーストビュー・ボディ・クロージング

LPの中身は、ファーストビュー・ボディ・クロージングの3つのかたまりに分けて考えると設計しやすくなります。ファーストビューで読み進めてもらい、ボディで判断材料を渡し、クロージングで行動してもらう。この3段構えです。以下では、ノベルティ製造会社のLPを想定した例を添えながら、7つの領域に分けて並べます。

かたまり 領域 そこで起こしたいこと
ファーストビュー (1)キャッチコピー領域 自分向けだと気づいてもらい、スクロールしてもらう
ボディ (2)共感領域 課題を自分ごととして認識してもらう
ボディ (3)サービス提示領域 解決策があることを示す
ボディ (4)中間CV領域 ハードルの低い行動を用意する
ボディ (5)ベネフィット領域 導入後に何が変わるかを伝える
ボディ (6)導入実績領域 信じてよい理由を示す
クロージング (7)アクション領域 迷いを取り除き、行動を完了してもらう

8-1.ファーストビュー

(1)キャッチコピー領域

例:展示会担当の方へ。そのノベルティ、本当に成果が出ていますか?

最も重要な領域です。商品そのものか、商品から得られる結果を表すメインビジュアルと、短くわかりやすい言葉のキャッチコピーを置きます。ここで決まるのは「読み進めるかどうか」で、ページの他の部分がどれだけ作り込まれていても、ここで離れられたら読まれません。

この領域で確認すべきは、集客元である広告の内容やキーワードとの整合です。検索した言葉と、クリックした広告の文言と、開いたページの一番上の言葉。この3つが同じことを指していないと、読み手は「違うページに来た」と判断します。あわせて、思わずスクロールしたくなる仕掛け――続きがありそうだと感じさせる構図や、下向きの視線誘導――も効きます。

8-2.ボディ|共感から実績まで5つの領域

(2)共感領域

例:こんなお悩みはありませんか?「受け取ってもらえない」「他社とかぶってしまう」「目新しさがない」

読み手が「それ、自分のことだ」と感じる要素を置き、自分ごと化を促します。ここで並べる悩みは、営業担当者が実際に顧客から聞いた言葉をそのまま使うのが最も効きます。社内で考えた一般的な悩みは、読み飛ばされます。

(3)サービス提示領域

例:〇〇社のXXXXは、このようなお悩みを解決できる新しいノベルティです。

共感させた課題に対して、具体的な解決策を提示します。ここで初めて商品名を出すのが基本の流れです。先に商品名を出すと、課題に気づいていない読み手には売り込みとして受け取られます。

(4)中間CV領域

例:無料カタログのダウンロードはこちら

購入や問い合わせといった最終的な行動より、ハードルの低い選択肢を用意する領域です。資料のダウンロード、価格表の請求、サンプル請求などが該当します。興味を持った人がその瞬間に動けるよう、ページの中ほどで受け皿を作っておきます。最終的な行動には至らなくても、ここで連絡先が取れればあとから接触できます。

(5)ベネフィット領域

例:XXXXには3つのメリットがあります。

機能の説明ではなく、導入後に読み手の状況がどう変わるかを書きます。数は3〜5個に絞ってください。多く並べるほど一つひとつの印象が薄まります。社内で候補が10個出たら、顧客が実際に喜んだ順に並べ替えて上位5個を残す、という決め方が実用的です。

(6)導入実績領域

例:すでに導入した方の声を紹介します。

利用者の写真、年齢や居住地、業種や規模といった属性を添えて、信ぴょう性を高めます。BtoBなら企業名とロゴ、担当者の役職まで出せると説得力が上がります。匿名の「A社様」ばかりが並ぶと、載せていないのと同じ扱いをされます。掲載の許諾は、取材時にまとめて取っておいてください。

8-3.クロージング|アクション領域とフォーム

(7)アクション領域

例:納期のお問い合わせ・お見積りはこちらから/サンプル請求はこちらから

最後の領域では、できることを具体的に示します。「お問い合わせ」とだけ書くより、「納期を確認する」「見積もりを依頼する」「サンプルを取り寄せる」のように、何が起きるかがわかる言葉のほうが押されます。

フォームの入力項目は、可能な限り少なくしてください。後から営業で聞ける情報は、フォームで聞かない。この基準で削ると、たいていの項目は減らせます。また、この領域の周辺に、目的から外れるリンクを置かないようにします。グローバルナビゲーションやSNSへのリンクは、ここでは離脱の入口になります。

9.ランディングページの制作費用の相場

外部に依頼してLPを1本作る場合、制作費はおおむね25万〜100万円の範囲に収まります。公開後の改善まで継続して任せる場合は、月あたり10万〜15万円が加わるのが一般的です(2026年10月時点の公開情報)。幅が大きいのは、原稿を誰が書くか、デザインをどこまで作り込むか、写真やイラストを新規に用意するかで工程が変わるためです。

見積もりを比べるときは、総額ではなく内訳を見てください。構成の設計、原稿執筆、デザイン、コーディング、フォーム設置、計測設定。この6つのうち、どれが含まれていてどれが別料金かで、同じ金額でも中身が変わります。特に原稿執筆が含まれていない見積もりは安く見えますが、その作業は自社に残ります。

費用を抑える方向では、ノーコードのLP制作ツールを使って自社で作る選択肢があります。月額の利用料で作れるため初期費用は下がりますが、構成の設計と原稿は自社の仕事として残ります。費用の総額だけでなく、社内で確保できる作業時間とあわせて判断してください。各ツールの機能と料金はLP制作ツール14選で比較しているので、自社で作る方向を検討する場合はそちらを参照してください。

そして、金額を決める前に押さえておきたいのが、LPの制作費は広告費と同じ枠で考える費用だという点です。1件の申し込みをいくらで取りたいか、年間で何件必要か。そこから逆算すると、制作費にいくらまで出せるかが決まります。安く作ることが目的になると、改善できない作りのLPを買ってしまい、結果として広告費のほうが膨らみます。長く運用する前提なら、自社で更新できる形で納品してもらうことを発注条件に入れてください。

※本章の金額は、代理店各社および比較メディアが公開している情報(2026年10月時点)をもとにしています。

10.広告の遷移先としてのランディングページ

LPは、広告の下流にあるページではありません。LPの中身は、広告の費用対効果そのものに跳ね返ります。同じ予算、同じキーワードで配信していても、遷移先のページが違えば、クリック1回あたりの単価も、申し込みの件数も変わります。この章は、LPと広告を別々の仕事として扱っている場合に最も効く内容です。

広告費の流れ方を数字で押さえておきます。「2025年 日本の広告費」(電通/2026年3月5日発表)では、インターネット広告費が4兆459億円に達し、総広告費8兆623億円(前年比105.1%)の50.2%を占めて初めて半分を超えました。媒体費3兆3,093億円の内訳では運用型が2兆9,352億円(構成比88.7%)、区分別では検索連動型広告が媒体費全体の38.7%で最大です。言い換えると、最も多くの予算が注がれているのは、検索結果からページへ人を送る経路ということになります。その受け皿がLPです。

この経路でお金の効率を決めるのは、広告側の設定だけではありません。遷移先のページの中身が、同じくらい効いています。以下、3つの論点に分けます。

10-1.キーワード・広告文・ファーストビューを一本につなぐ

検索した人は、入力した言葉に対する答えを探しています。その人が広告をクリックするのは、広告文に答えがありそうだと判断したからです。そしてページを開いた瞬間、画面の一番上に広告文と同じ約束が書かれていなければ、答えは見つからなかったと判断されます。

そのため、キーワード・広告文・LPのファーストビューは、同じ内容を指す必要があります。「ノベルティ 展示会」で検索した人に、「展示会で配るノベルティ」と書いた広告を出し、ページの一番上に「展示会担当の方へ」と置く。この3段が一本につながっていると、クリックが行動に変わる率が上がります。

実務では、この確認を公開前のチェックとして組み込んでください。表計算ソフトに、キーワード・広告見出し・LPのファーストビューの文言を3列で並べ、行ごとに読み合わせるだけです。作業は数十分ですが、ずれが見つかる確率は高く、見つかれば配信が続く限り効き続けます。なお、2026年10月時点のGoogle広告では、レスポンシブ検索広告に見出しを15本まで(1本あたり半角30文字)、説明文を4本まで(1本あたり半角90文字)登録でき、実際に出るのは通常その中の見出し3本と説明文2本です。組み合わせが自動で変わるため、どの組み合わせで表示されてもLPと噛み合う文言にしておく必要があります。

10-2.品質スコアの3要素のひとつが「ランディングページの利便性」

Google広告には品質スコアという評価の仕組みがあり、その構成要素のひとつがランディングページの利便性です(2026年10月時点)。つまり、ページの中身は広告の評価に直接組み込まれています。遷移先が広告文と噛み合っていない、表示が重い、スマートフォンで崩れる。こうした状態は、評価を下げる方向に働きます。

評価が下がると、同じ順位に出すための1クリックの値段が上がります。逆に評価が上がれば、同額の予算でも拾えるクリック数が増えます。キーワードマーケティングが公開した事例では、品質スコアを改善した結果として、クリック単価が500円から300円へ(40%減)、600円から450円へ(25%減)動いています。

ここで押さえておきたいのは、この差が1回で終わらないことです。クリック単価は配信が続く限り毎回発生します。ページを直した効果は、直した日だけでなく、その後のすべてのクリックに乗ります。何がどう評価され、どこから手を付けるかは品質スコアとはにまとめがあります。

10-3.LPを動かせないと、クリック単価を下げる手が2つに減る

クリック単価を下げたいとき、打てる手は大きく3つあります。入札を調整する、キーワードを絞り込む、そして遷移先のページを改善する。このうち3つ目が使えない状態、つまりLPを自社で直せない状態だと、残る手は2つになります。

入札とキーワードの調整は、どちらも配信量を削る方向に効く手です。単価は下がっても、取れる件数も一緒に減ります。これに対してページの改善は、同じ配信量のまま成果を増やせる手です。使える手が2つに減るということは、件数を維持したまま単価を下げる選択肢を失うということでもあります。

LPを外注していると、1行の修正にも依頼と待ち時間が発生します。見出しの言い回しを試したいだけなのに、依頼書を書いて見積もりを取って、反映は翌週。この往復が入ると、改善の回数は月単位でしか増えません。広告の配信は毎日続いているので、この時間差はそのまま費用になります。自社で直せる形にしておくことの意味は、ここにあります。

10-4.流入元の広告ごとに前提が変わる

LPに人を連れてくる広告は、検索連動型だけではありません。それぞれ、ページに求められる前提が変わります。

広告の種類 主な媒体 LP側で特に効くこと
検索連動型広告 Google広告・Yahoo!広告 検索語と同じ言葉をページ上部に置く
ディスプレイ広告・DSP広告 提携サイトの広告枠 興味が薄い前提で、課題の提示から始める
SNS広告 X(旧Twitter)・Instagram・Facebook・LINE スマートフォンでの読みやすさと表示速度
動画広告 YouTubeなどの動画メディア 動画で見た内容をページ上部で受け止める
記事広告・ネイティブアド ニュース・キュレーションメディア 記事の論調から急に売り込みへ飛ばさない

検索連動型広告から送る場合は、目的を持って検索した相手なので、答えを先に出す構成が合います。ディスプレイ広告やSNS広告から送る場合は、相手がまだ課題を意識していない段階のため、共感領域を厚くして「自分の話だ」と気づいてもらう工程が必要です。同じLPを全経路で使い回すと、どちらかの相手には噛み合わないページになります。

どの検索エンジンを前提に考えるかも押さえておきます。「Search Engine Market Share Japan」(StatCounter)が示す2026年9月の国内シェアは、Googleが約59%、Bingが約31%、Yahoo!が約8%です。ただし2番手のBingには、WindowsやEdgeで既定のまま使われた検索が計測に含まれます。この割合がそのまま広告の成果につながるわけではない点は、差し引いて読んでください。

  • 広告とLPを同じ場所で回すなら
  • 広告AIエージェント
    CIRCUS Ads
  • CIRCUS Adsは、AIと対話しながらLPを組み立て、その流れのまま広告キャンペーンまで作って、自社のGoogle広告アカウントへ自動で連携する広告AIエージェントです。手数料は広告費の5%(月額広告費20万円以上の場合。20万円未満は月額10,000円)、初期費用0円、最低契約期間3ヶ月、最低出稿額なしで始められます。対応媒体は現時点でGoogleリスティング広告のみのため、SNS広告やディスプレイ広告が中心の場合は他の手段と併用してください。

     

    無料アカウントを発行する

11.ランディングページの事例

ここからは、実際に公開されているLPを4つ取り上げます。業種も目的も異なるため、「自社に近いのはどれか」という視点で読んでください。構成の型はどれも似ていますが、どこに力を割いているかが違います。

株式会社リブ(人材紹介・採用担当者向け)

女性向けの人材紹介サービス「リブズキャリア」の、採用担当者に向けたLPです。ファーストビューには、サービスの中身が一目でわかる写真とコピーを配置し、他の文字より大きく表示された「月額利用料無料」がスクロールのきっかけになっています。費用の不安を最初に取り除く構成です。

その下では、実績の数値と導入企業のロゴで信頼を示し、さらにスクロールすると採用担当者が抱えがちな悩みと、サービスが解決できることが並びます。強みの説明では具体的な数値を使って説得力を持たせ、「サービス資料請求」と「無料オンライン相談」の2つの行動導線が用意されています。中間の受け皿と最終的な行動を分けている形です。

株式会社アクシア(フィットネスクラブ)

茨城県龍ケ崎市のフィットネスクラブ「AXIA(アクシア)」のLPです。「天然温泉に入り放題」という他施設にない特典を、ファーストビューで写真と文字の両方を使って打ち出しています。価格ではなく体験で引く作りです。

内容は「コンセプト」「施設紹介」「入会キャンペーン情報」と続きます。フィットネスクラブのLPにありがちな価格訴求中心の構成とは違い、スタイリッシュなデザインでブランドづくりも兼ねている点が特徴です。地域密着の店舗型ビジネスで、価格競争に巻き込まれたくない場合の参考になります。

株式会社RAJA(エステサロン)

リフレクソロジーなどを展開するRAJAの、女性専用痩身エステサロン「クイックスリムQtto(キュット)」のLPです。ファーストビューでは、ブランドの印象を損なわないデザインのまま、「10分1,500円」という短時間・低価格で施術が受けられる点を打ち出しています。

スクロールすると「インフォメーション」「店舗紹介」「当店の5つのお約束」「こんな方におすすめ」「動画」と続き、一般的なLPというよりサービスサイトに近い構成です。最終的な行動も、予約フォームより電話予約を前面に出しており、Web上で完結させるのではなく実店舗へ送客する設計になっています。来店が成果になるビジネスでは、この形が合う場合があります。

株式会社ペイロール(給与計算アウトソーシング・BtoB)

給与計算業務のアウトソーシングを提供するペイロールのLPです。ファーストビューで業界での位置づけと実績を示し、その中に「資料請求」「お問い合わせ」の2つのボタンを配置しています。さらにこの2つは、ページ下部で固定メニューとして表示され続けるため、どこまでスクロールしても行動できる状態が保たれます。

スクロールすると実績の詳細が現れ、給与計算業務の悩みへの共感、解決できること、機能紹介、動画によるサービス紹介と続きます。長いページの途中での離脱を見越して、中ほどで再び実績を示し、ボタンを置き直しています。後半では「強み」「導入事例」が紹介され、ここでもボタンが現れます。

最後に「他社サービスとの違い」「独自サポート体制」「セキュリティ体制」が並び、もう一度ボタンが置かれます。BtoBの検討では、最終段階で比較と安全性の確認が入るため、この順番には理由があります。同社は大手企業向けの年末調整補助サービスでも、ほぼ同じ構成のLPを用意しています。検討期間が長い商材ほど、こうした繰り返しの構成が効きます。

12.公開したあとの改善|何を、いつ、どこから直すか

LPは、公開した時点では未完成です。想定した相手が想定どおりに読むかどうかは、実際に配信してみないとわかりません。公開後の改善をどう進めるかを、6つに分けて整理します。

12-1.改善に着手するタイミング

公開した翌日に数字を見て判断するのは早すぎます。1日に数クリックしかない状態では、申し込みが0件でも1件でも、ページの良し悪しの判断材料になりません。判断できるだけの閲覧数が集まるまで待ってから着手してください。

目安としては、ページを見た人の数が、変更前と変更後で比べられる水準に達したかどうかです。到達していない段階でページを触ると、何が効いたのかが追えなくなります。配信量が少ない場合は、ページを触る前に広告の予算配分を見直し、まず人を集めるほうが先です。

例外は、明らかな不具合です。フォームが送信できない、スマートフォンでレイアウトが崩れる、表示に時間がかかりすぎる。この種の問題は、数字を待たずにその日のうちに直してください。

12-2.A/Bテストで試す箇所

A/Bテストは、2つのパターンを出し分けて反応の差を見る方法です。やみくもに試すのではなく、効きやすい箇所から順に試します。

  • 行動ボタン(色・大きさ・置く位置・書かれている文言)
  • ファーストビュー(メインビジュアル・キャッチコピー)
  • 見出しの言い回し(どの言葉が入っていると読み進めてもらえるか)
  • フォームの項目数(減らしたときに送信が増えるか)

一度に複数箇所を変えると、どの変更が効いたのかがわからなくなります。1回のテストで変えるのは1箇所にしてください。また、2パターンの差がわずかな場合は、十分な回数を重ねないと判断できません。流入が少ない段階では、小さな差を測るより、大きく作り替えて反応を見るほうが実用的です。

12-3.離脱している箇所を特定する

ページのどこで読むのをやめられているかがわかると、直す場所が決まります。訪問者がどこまでスクロールしたか、どこをクリックしたかを可視化するヒートマップを使うと、行動の傾向を把握できます。

よく見つかるのは3つのパターンです。ファーストビューでほとんどがスクロールしていない(広告文との不一致を疑う)、中ほどで急にスクロールが止まる(その直前のコンテンツが長すぎるか、話が飛んでいる)、クリックできない画像が繰り返し押されている(押せる見た目なのに押せない)。

見つかった箇所に対しては、コンテンツの順番を入れ替える、長すぎる部分を分割する、押されている画像をボタンにする、といった手を打ちます。ページ全体を作り直す前に、止まっている1箇所を直すほうが費用対効果は高くなります。

12-4.流入量そのものを増やす

ページの中身をいくら直しても、見る人がいなければ成果は増えません。LPで最も早く成果を動かせるのは、流入量を増やす施策です。最も一般的なのはリスティング広告の活用ですが、それ以外にも手段はあります。

SNSでの発信、メールマガジンからの誘導、展示会で配る紙の資料に二次元バーコードを印刷する、既存顧客への案内に載せるなど、費用を抑えて実施できるものもあります。広告だけに頼らず、複数の入口から人を集めてください。

ただし、流入を増やすと同時に、どの経路から来た人が行動しているかを分けて見られるようにしておく必要があります。経路ごとのパラメータを付けて計測しておかないと、反応の悪い経路に予算を使い続けることになります。

12-5.通常ページとLPを連携させる

検索からの流入に強い通常ページと、行動に強いLPを組み合わせると、互いの弱みを補えます。コラムや事例ページで検索から人を集め、関心が高まった読み手をLPへ送る。この流れを作ると、LPの弱点である検索流入の少なさを埋められます。

逆に、通常ページは閲覧数が多くても行動につながりにくいという弱点を持ちます。読み終えた位置にLPへのリンクを置くことで、その弱点を補えます。どちらか一方だけで成果を出そうとするより、組み合わせたほうが全体の効率は上がります。

連携させるときは、送り先のLPが、その通常ページを読んだ人の関心に合っているかを確認してください。価格を調べていた人を機能紹介中心のLPに送ると、話がつながりません。記事のテーマごとに送り先を変えるだけでも、結果は変わります。

12-6.スマートフォンでの見え方を確認する

多くの流入はスマートフォンから来ます。パソコンの画面で作り込んだLPが、スマートフォンでは文字が小さく、画像がはみ出し、ボタンが押しにくい位置にある、という状態はよく起きます。読みにくいページは、それだけで離れられます。

確認すべきは、ファーストビューに収まる情報量、文字の大きさ、ボタンが指で押せる大きさか、そして表示にかかる時間です。特に表示時間は、画像の容量が大きいLPで問題になりやすく、広告の評価にも関わります。

これから作るなら、スマートフォンの画面を基準に設計し、パソコン向けを後から整えるほうが手戻りが減ります。すでに公開しているなら、実機で一度最後まで読み通してみてください。画面の中で読むと、設計図では気づかない問題が見つかります。

13.LPを作ったあと、誰が直すのか

LPの作り方を扱う情報は多くありますが、作ったあとに誰が直すのかまで決めてから発注するケースは多くありません。ここを決めずに進めると、公開後に改善が止まります。この章は、制作を依頼する前に読んでおいてください。

改善が止まる理由は、費用の構造にあります。外部に依頼してLPを作る場合の費用は1本25万〜100万円、公開後の改善まで継続して任せる場合は月10万〜15万円が目安です(2026年10月時点の公開情報)。改善のたびに都度発注する形にすると、1回あたりの費用と、依頼から反映までの時間が、そのまま改善の回数の上限になります。つまり改善の回数が、予算と発注手続きによって決まってしまう状態です。

一方、広告の配信は毎日続いています。訴求を1つ試したいと思ってから反映されるまでに2週間かかるなら、その2週間ぶんのクリックは、試す前のページで受け止めることになります。改善の回転数は、成果の伸び方に直結します。

体制 1回の修正にかかること 向いている状況
すべて外注 依頼・見積もり・反映待ちが発生する 年に数回の更新で足りる商材
制作は外注・更新は自社 原稿を差し替えるだけで済む 広告を回しながら訴求を試す場合
すべて自社 担当者の作業時間が必要になる 社内に作業時間を確保できる場合

現実的な落としどころは、真ん中の「制作は外注・更新は自社」です。最初の1本は構成とデザインの質を担保するために外部に依頼し、文章や画像の差し替えは自社の管理画面からできる形で納品してもらう。この条件を発注時に入れておくだけで、公開後の動きがまったく変わります。

発注前に確認しておきたいのは4点です。公開後に自社で文章を直せるか、画像を差し替えられるか、新しいセクションを追加できるか、そして操作マニュアルが付くか。この4つが満たされていれば、改善の回数を予算ではなく、担当者の作業時間で決められるようになります。広告運用まで外部に任せている場合は、LPの修正依頼が代理店経由になることもあるため、どちらに依頼するのかも取り決めておいてください。代理店との役割分担については広告運用代行とはで整理しています。

もう1つ、担当者を決めることも忘れずに。「誰でも直せる」状態は「誰も直さない」状態になりがちです。週に何時間をLPの確認と修正に使うかを、担当者の業務時間として先に確保してください。作業の枠がないまま仕組みだけ整えても、改善は動きません。

14.ランディングページのよくある失敗

LPを作り、運用していくうえで起こりやすい失敗を5つ挙げます。いずれも公開後に気づくことが多いものですが、制作前に知っておけば避けられます。

14-1.ユーザー視点が抜けている

LPを開く人は、広告のキャッチコピーを見て「その先を見たい」と思ってクリックしています。その期待に応える内容になっていないと、ページの作り込みとは関係なく離れられます。自社がアピールしたい情報を並べるのではなく、読み手が「自分にとって得がある」と判断できる情報は何かを基準に選んでください。

ありがちなのは、会社の沿革や技術的な優位性が上から順に並ぶ構成です。書き手にとっては誇れる内容でも、読み手にとっては自分の課題が解決するかどうかが先に知りたい情報です。順番を入れ替えるだけで反応が変わることは少なくありません。

確認方法として、営業担当者に完成前の原稿を読んでもらうのが有効です。実際に顧客と話している人なら、「この順番だと聞かれる前に説明している」「この言葉は現場では使わない」といった指摘がすぐ出ます。

14-2.更新できない作りになっている

LPは自由なデザインで制作されることが多く、結果としてページ全体が画像で組まれ、デザイナーがいないと1文字も直せない状態になっている例が多くあります。デザインは重要ですが、公開後の分析と改善も同じく重要です。

テキストを画像に閉じ込めると、修正の手間が増えるだけでなく、検索エンジンや読み上げソフトが内容を読み取れない問題も生じます。価格や日付のように変わる情報は、特に画像の外に置いてください。

制作を依頼する段階で、「どこを自社で直せるようにするか」を仕様として伝えておくと防げます。すべてを自由に編集できる必要はありません。見出し、本文、価格、ボタンの文言の4つが直せれば、日常の改善はほぼ回せます。

14-3.フォームが放置されている

ページの内容を改善しても、最後の入力フォームが使いにくければ申し込みは増えません。入力フォームを使いやすくする取り組みはEFO(Entry Form Optimization)と呼ばれ、改善の項目はある程度決まっています。

  • 入力項目を減らす(あとから聞ける情報はフォームで聞かない)
  • 必須項目と任意項目をはっきり分ける
  • 入力例を添える(特に電話番号や住所の形式)
  • 複数ページに分かれる場合は、今どこにいるかを表示する
  • エラーは、送信後ではなく入力中に、該当箇所の近くで知らせる

フォームは制作の最後に作られることが多く、そのまま一度も見直されずに残りがちです。公開から1か月たったら、自分で一度入力してみてください。項目が多すぎる、入力しづらい箇所があるといった問題は、実際に触るとすぐにわかります。

14-4.不安や疑問に答えるコンテンツがない

LPで大切なのは、行動を決めるのに必要な情報を1ページ内にすべてそろえることです。そのため、行動の障壁になる不安や疑問を解消するコンテンツ――よくある質問、利用者の声、導入事例――を置く必要があります。

よくある質問に載せる内容は、商談で実際に聞かれた質問から選んでください。想像で作った質問は、本当の不安に当たりません。「契約期間はどれくらいか」「途中でやめられるか」「サポートはどこまでか」といった、決断の直前に出る質問ほど効果があります。

14-5.行動までの手数が多い

読み手が興味を持った瞬間を逃さないために、行動にかかる手数をできるだけ減らす必要があります。ボタンを押したら別ページのフォームに飛び、そこでさらに会員登録が必要、という構造は、途中で離脱する箇所を自ら増やしている状態です。

対策としては、LP内に申し込みフォームを直接置く方法があります。ページ遷移が1回減るだけでも、途中で離れる余地は減ります。フォームへ飛ばす構造にする場合も、遷移先のページは同じデザインにして、別のサイトに来たと思われないようにしてください。

15.ランディングページに関するよくある質問

ランディングページとは何ですか?

2つの意味があります。広い意味では、検索や広告などを経由した訪問者が最初に着地したページ全般です。狭い意味では、問い合わせや購入といった1つの行動に絞って作られた縦長1枚のページを指します。Web広告や制作の話題で「LP」と言うときは、後者を指していることがほとんどです。

LPとWebサイトの違いは何ですか?

目的と構造が違います。Webサイトは複数の相手に向けて複数の情報を提供し、リンクで行き来する階層構造を取ります。LPは特定の見込み客に向けて1つの行動を促し、ページ外へのリンクを置かない1枚完結の構造を取ります。どちらが優れているという関係ではなく、役割が違うため両方が必要です。

ランディングページの制作費用はいくらですか?

外部に依頼する場合、1本あたり25万〜100万円が目安です。公開後の改善まで継続して任せる場合は、月10万〜15万円が加わります(2026年10月時点の公開情報)。ノーコードのLP制作ツールを使って自社で作れば初期費用は抑えられますが、構成の設計と原稿作成の手間は自社に残ります。

ランディングページはSEOに効果がありますか?

検索からの流入を取るページとしては不利です。画像中心で文字情報が少なくなりやすく、1ページしかないため検索で拾われる入口も限られます。LPへの集客は広告やメール、SNSを前提に設計し、検索からの流入はコラムや事例などの通常ページで取る、という役割分担が現実的です。

ランディングページの直帰率が高いのですが問題ですか?

LPは他ページへのリンクを置かない構造のため、直帰率は構造的に高く出ます。見るべきは直帰率ではなく、行動が何件起きたかとその率です。直帰率が高くても申し込みが取れているなら問題ありません。

LPは1枚だけ作ればよいですか?

最初は1枚で始めてかまいません。配信してみて、特定のセグメントや訴求で反応に差が出た段階から、その差に合わせて複製していくのが効率的です。最初から複数枚を用意すると、どれも改善されないまま残りやすくなります。

LPを用意すれば広告の成果は改善しますか?

用意しただけでは変わりません。検索に使われた言葉、広告に書いた言葉、LPの一番上に置いた言葉が、同じことを指しているのが前提になります。この3つが食い違っていると、クリックを受けても読まれないまま離れられ、Google広告の品質スコアに含まれるランディングページの利便性の評価も下がって、1クリックの値段が上がる方向に働きます。

LPは何ページ分くらいの文章量が必要ですか?

決まった量はありません。判断に必要な材料がそろっているかで決まります。単価が高い商材や検討期間が長い商材ほど、確認したいことが増えるため縦に長くなります。逆に、すでに知られている商品を安く試してもらう場合は、短いほうが行動につながります。

LPを公開したあと、どのくらいの頻度で見直せばよいですか?

広告を配信しているなら、数字の確認は週に1回、ページの修正は数字がたまった段階で、という進め方が現実的です。ただし、フォームが動かない、スマートフォンで崩れるといった不具合は、見つけた日のうちに直してください。

16.まとめ

ランディングページには、訪問者が最初に着地したページという広い意味と、1つの行動に絞った縦長1枚のページという狭い意味があります。制作やデザインの話題で出てくるのは後者です。この2つを分けて話せるようになるだけで、社内や制作会社とのやりとりが噛み合うようになります。

狭い意味のLPを作るときは、ターゲットと取ってほしい行動を1つに決めるところから始めてください。そのうえで、ファーストビュー・ボディ・クロージングの3つのかたまりに分けて構成を組み、上から順に読まれる前提で並べ順を設計します。デザインから入ると、ほぼ確実に作り直しになります。

そして、広告の遷移先として使うなら、LPの中身はクリック単価に跳ね返ります。Google広告の品質スコアの構成要素にはランディングページの利便性が含まれており、ページの改善は配信が続く限り効き続けます。キーワード・広告文・ファーストビューを一列に並べて読み合わせる確認を、公開前の工程に入れてください。

最後に、作ったあとに誰が直すのかを、発注の前に決めてください。自社で文章と画像を差し替えられる形で納品してもらえば、改善の回数を予算ではなく担当者の作業時間で決められます。LPは公開した時点では未完成で、数字を見ながら直し続けることで成果に近づくページです。

  • LPを自社で直せる状態にしたい方へ
  • 広告AIエージェント
    CIRCUS Ads
  • ページを編集する場所と広告を設定する場所が別々だと、文言をそろえる確認も、直した内容の反映も、そのつど人の手で行うことになります。CIRCUS Adsは、AIと対話しながらLPを組み立て、その流れのまま広告キャンペーンまで作って自社のGoogle広告アカウントへ自動で連携する広告AIエージェントです。手数料は広告費の5%(月額広告費20万円以上の場合。20万円未満は月額10,000円)、初期費用0円、最低契約期間3ヶ月、最低出稿額なし。対応媒体は現時点でGoogleリスティング広告のみのため、他の媒体が中心の場合は併用を前提に検討してください。

     

    無料アカウントを発行する

関連キーワード

おすすめ CIRCUS Ads

特集

はじめての展示会物語

はじめての展示会出展までの道のりを描いたドッタンバッタン劇場

メールマーケティング
現役ITコンサルが創るデジタルマーケティングメディア

この記事を共有