3つの広告効果「インプレッション・トラフィック・レスポンス」とは
最終更新日:2023/10/26
ネット広告には、インプレッション、トラフィック、レスポンスという言葉がよく使われます。
これはネット上の広告において非常に重要なキーワードとなるもので、出稿を考えるにあたっては、まず基本的な理解が必要になってきます。
今回は、この3つの言葉について解説します。
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広告効果とは?
広告効果とは、商品・サービスの情報や社名・ブランド名などを広く一般に宣伝して、認知を向上させたり、売上や利益を向上させることです。
認知してもらう「インプレッション効果」
インプレッションとは、ネット広告特有に使われる言葉で、広告の表示回数を示しています。
新聞やテレビなどの既存媒体では、顧客が実際に見たかどうかの回数を測定することはできず、あくまで読者数やテレビの視聴率などから推定する方法しか用意されていません。
しかし、ネットの場合には、ユーザーに何回見てもらえたかを正確にカウントすることができます。
広告が1回表示されると1カウントとされ、これを1インプレッションと呼びます。
ウェブサイトには、ページビューという言葉も存在しますが、これは特定ページが表示された回数であり、インプレッションとは別の考え方になります。
たとえば、1ページに3つの広告が掲載されている場合には、ページビューは1回ですがインプレッションは3回カウントすることになるのです。
インプレッション効果は「広告を露出した際の効果」を意味しています。
クリックされた回数が多ければ多いほどインプレッション効果は高いということです。
したがって、広告の認知率やイメージ、ブランド認知率やイメージなどが指標となってきます。
インプレッション効果の効果測定方法
具体的な測定方法には、「インプレッション数」「リーチ数」「フリークエンシー」などが用いられます。
インプレッション数を見る場合は、一般的には数値が大きいほど効果が大きいと考えられます。
注意点は、出稿媒体のターゲット層と商材のターゲット層がマッチしていなければ、広告効果は薄いということです。
リーチ数とは、UU(ユニークユーザー)と同じ意味です。
リーチ数を見る場合、該当ページに自社が出稿している広告枠が複数ないか、同一広告枠のなかに複数広告主の広告がローテーションで表示される形式でないかなどをチェックしておく必要があります。
フリークエンシーとは、Web広告とユーザーの接触回数のことです。一人のユーザーがいくつかのWebサイト(もしくは同じサイト)上で数回、同じ広告と接触することがあります。
興味関心度の高い内容であれば、フリークエンシーが高いほどCVにつながりやすいでしょう。
ただ、フリークエンシーを見る場合、単純に数値が多ければ良いというわけではありません。ユーザーによっては何回も同じ広告が表示されることを不快に感じることもあるからです。
フリークエンシー数がいくつだとCVが高くなるかをテストなどを行って把握しておくことが大切です。
動画やFLASHなどを多用したインタラクティブなバナーなどは、通常よりもインプレッション効果を高めることが可能になるとされています。
広告をクリックさせる「トラフィック効果」
トラフィック効果とは、消費者に広告をクリックさせることで、自社のサイトや特別なランディングページへと誘導する効果のことです。
具体的には、「クリック数」や「クリック率」が指標となります。
トラフィック効果が高まらなければ、商品の問い合わせや購入などの具体的な消費者のアクティビティは高まりません。
そのため、まずこれを高める努力をすることが基本的なポイントになるのです。
実際に顧客にクリックさせるためには、そうした心理を高めるためのクリエイティブによる仕掛けが重要になります。
最近では、ネットの閲覧はスマートフォンによるアクセスが増えてきているので、表現のディテールよりも、キャッチコピーの作り込みレベルの高さが物を言うようになってきています。
十分に顧客の真相心理に触れるような内容訴求ができれば、自ずとトラフィック効果は高まることになります。
顧客の気を引くような言葉でアプローチすることで、クリック数は飛躍的に増えるでしょう。
そういう意味では、既存の四媒体の制作物よりもさらに制作レベルの高さが要求されます。
しかも、広告全体のトーンではなく、あくまでバナーサイズに込められた情報のみで、それを実現しなくてはなりません。
したがって、クリエーターの能力が試されることになるわけです。
トラフィック効果の効果測定方法
トラフィック効果の効果測定は、「クリック数」や「クリック率」で行います。
クリック数とは、その広告がクリックされた回数です。多くの広告は、商品・サービスについての詳細が書かれたWebページへリンクされているため、言い換えると「どれだけランディングページに誘導できたか」ということになります。
クリック率とは、広告の表示回数に対して、どれだけ広告がクリックされたかの割合で「(クリック数÷インプレッション数×100)%」で求められます。
広告を見た人が行動を起こす「レスポンス効果」
これは、顧客が広告を見て商品やサービスの問い合わせや資料請求、購入を行ったといった具体的なアクションを起こす効果のことです。
これまでの四媒体広告では、「店頭に赴くきっかけとなったメディアが何か」は漠然としか把握できませんでした。
しかし、ネットでは24時間、購入にいたるまでのアクティビティを起こすことが可能となることから、このレスポンス効果はかなり精密に把握することができるようになってきているのです。
これまでの媒体による偶然接触の広告は、実際に広告に接触してからアクションを起こす割合が極めて低く、成約に至るまでのレートはさらに低下していました。
その点、ネット広告の場合は、そもそもターゲットとなる顧客に集中して配信を行うことも可能となるため、このレスポンス効果は既存媒体への出稿に比べると相当高く推移することになります。
そのため、レスポンス効果は、ネット広告の肝に当たる部分と言っても過言ではなく、すべての評価に影響を与えるものなのです。
レスポンス効果の効果測定方法
レスポンス効果の効果測定は「コンバージョン数(CV)」「コンバージョン率(CVR)」「顧客獲得単価(CPA)」で行います。
コンバージョン数(CV)は、資料請求やサンプル請求、購入などの件数です。もちろん、数値が大きい方が良いのですが、広告効果を見るにはコンバージョン率もチェックする必要があります。
コンバージョン率(CVR)は、該当のWebサイトを訪れたユーザーのうち、コンバージョンに至った割合で「(コンバージョン数/広告クリック数)%」で求められます。
顧客獲得単価(CPA)は、1件のコンバージョンを獲得するのにかかったコストのことで、「広告費用/CV数」で求められます。一般的に、数値が低い方が良いです。
まとめ
このように、3つの効果はそれぞれ異なる意味合いを持っていますが、ネット広告の効果測定には欠かせないものと言えます。
こうした効果を高めるためには、スペースや掲載時間、ターゲットの問題も絡んできますが、それ以上に「どうやってターゲットの心理に触れてクリックさせ、商品やサービスにアプローチさせるか」という点も非常に重要になるのです。
とくに、限られたスペースでのクリエイティブにおいては、いかに顧客に興味を持たせるかが重要なポイントだといえるのではないでしょうか。