狙いは売上UP?それとも顧客獲得?目的によって変わる広告手法選び
最終更新日:2023/11/10
あらゆる広告は、掲載させる商品やサービスの認知と理解を促進し、販売に結びつけるためのものですが、メディアや手法によって得られる成果は異なるものです。
そこで今回は、目的や狙いによって変わる広告手法選びについて詳しくご紹介します。
目的に合った手段・手順で広告を運用しよう
広告を出稿する際、効率的で即効性のあるメディアプランを作成するためには、あくまでもその目的と狙いをしっかり確認し、それにあった手段や手順を選択することが必要になります。同じ広告であっても、テレビやラジオのスポットのような形態は、一定以上のボリュームを出稿することによって短時間で認知をしっかり獲得することができますが、商品やサービスの詳細理解を実現するのは非常に難しくなります。
一方、紙媒体では細かな特徴をまとめて告知していくことができるため、単純認知よりもさらに深い理解を実現することができるのです。
したがって、大掛かりなキャンペーンでは初期に知名度を高め、その後深い理解を促進するというメディアミックスプランを実施することが多くなっています。
そしてそれは、こうした媒体や手法ごとの成果が異なることを巧みに利用しているからなのです。
広告手段や手法を選択する場合には、想定売上げ獲得規模からどれだけの予算をかけられるのかについても、あらかじめしっかりと検討しておく必要があります。
特定の手法に関しては、出稿ボリュームが伴わなければ埋没してしまい、ほとんど効果が出ないものも多数存在しています。
そのため、そのあたりの事情についても理解した上で利用していくことが大切です。
とにかく接点を増やしたければ拡散性の高い媒体
短時間で商品やサービスの認知を高めることを最大の目標にする場合は、顧客接点を増やすことが重要になります。
この場合、拡散性の高い媒体に狙いを定めることが適切な選択につながるのです。
端的に言えば、「露出量の多い媒体利用がもっとも効果的なもの」ということができます。
テレビやラジオのスポットなどは、その最たるものといえますが、面的に十分なボリュームを確保する、つまりリーチとフリークエンシーを一定以上に保つためには応分のコストがかかる点も、あらかじめ認識しておかなくてはなりません。
交通広告などで一定地域に幅広く中吊りを掲出するとう方法も同様です。
しかし、こうした広告手法は拡散性こそ高いものの、掲出に時間的な持続力がありません。
そのため、一定の認知を獲得するためには回数を増やす必要があります。
また、キャンペーン予算も、商品の認知や販売ボリュームに合わせて、あらかじめ潤沢に確保する点には注意が必要です。
そして、告知を行う商品や、サービスの内容との親和性があるかどうかについても、事前に十分検討しておく必要があります。
売上に繋げたければ情報量が多い媒体
一方、短期間に単なる知名を獲得するだけではなく、実際に顧客獲得を実現して売上げに直結するようにしたい場合は、認知だけが獲得できる媒体ではなく、より商品やサービスの情報量が多く確保される媒体を選択することが重要になります。
既存のメディアで言えば紙媒体が中心ということになりますし、DMのようなものでも届けたい情報を網羅することができますので、単純に商品名だけを覚えてもらうための媒体選択よりも売上げにつながりやすいという特徴があります。
ただ、既存のメディアの場合、こうした理解促進媒体を利用すると、少ない予算ではリーチが確保できなくなるため、こちらも一定量の掲出を当初から計画することが必要となのです。
ネット広告の利用であれば、ある程度限定された予算でもそれに見合う効果を発揮するプロモーションが実現可能になりますが、既存の紙媒体の利用の場合には、広告出稿予算が適切に確保できていなければ、広告としてのノイズレベルが低すぎて結局成果が出ないという問題が起きる可能性もあることは忘れてはなりません。
また、自社の都合だけで考えても、市場における競合環境や競合者の広告出稿状況などを勘案する必要が出てきます。
競合他社が一定以上の告知に予算をかけている場合には、同時期に少ない予算で広告出稿しても応分の効果を得られないという不幸な事態に陥ることも考えられます。
広告は、十分なボリュームを出稿しても、あくまで出稿時点における相対的な関係で効果が決まるということを忘れてはなりません。
同じ商品・サービスでも広告によって成果は変わる
同じ商品やサービスを告知しても、広告の手段、手法とメディアミックス、ならびに予算規模などによって、その成果は大きく変わる傾向にあります。
そのため、出稿によってどのような成果を期待するかという目標をしっかり立てた上で、最適な方法を見つけ出すことが重要になります。
媒体選択は、こうしたマーケティングの重要なプロセスとなりますので、目的に合った手段、手順で進めていきましょう。