「ウォンツ」から「ニーズ」を探る方法とは?顧客が求めるコンテンツの作り方
最終更新日:2023/10/26
マーケティングに携わると必ず耳にする「ウォンツ」と「ニーズ」ですが、皆さんは「ウォンツ」と「ニーズ」に関して、正しく違いを認識し、意識してますか?
言葉は知っていても、概念的な言葉になるため、具体的に考える機会も少ないかもしれません。
しかし、マーケティング活動を行っていくためには、必要に応じてこの「ウォンツ」と「ニーズ」に関して改めて考える機会が重要です。
今回は、普段あまり意識することが少ないであろう「ウォンツ」と「ニーズ」の重要性を改めて考え、どういった場面で活用できるのかを解説していきます。
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1、ニーズとウォンツの違いとは
まずはニーズとウォンツの違いに関して、改めて簡単に解説します。
ニーズとは
「ニーズ」とは、欲求が満たされていない状態、人間が感じる欠乏状態のことを指します。
たとえば「お腹が空いたのでラーメンが食べたい」という状況の「お腹が空いた」状態がニーズといえます。
そして「ニーズ」には、「顕在ニーズ」と「潜在ニーズ」があります。
上の例でいえば、顕在ニーズとは、顧客が「お腹が空いた(ので、食べる物が欲しい)」と気が付いている状態です。
一方、潜在ニーズとは、欠乏しているのにそれに気が付いていない状態です。上の例でいうと、「なんだか元気が出ないし体も動かないんだけど、どうしちゃったんだろう?」といったところでしょうか。
そこへ、ラーメンを差し出し「お腹が空いたのではないですか?」と提供すれば、「そうだ!これが欲しかったんだよ!」と喜ばれることになります。
「ニーズ」の使い方
ニーズという言葉は、「消費者ニーズを調査する」「潜在ニーズを把握する」のように使われることが多いです。
ウォンツとは
一方「ウォンツ」とは、「ニーズ」に対する具体的な欲望を指します。
先ほどの例でいうと、「お腹が空いた」という「ニーズ」に対して、「ラーメンが食べたい」という具体的な欲望が「ウォンツ」に当たります。
「ニーズ」とはあくまで何かを欲している状態のことであり、解決するためには「ウォンツ」が必要となります。
お客様から寄せられる要望は、ニーズであることもあれば、ウォンツであることもあります。
そんな時に、ウォンツからニーズを探る方法があれば、よりお客様に対して最適なソリューションを提供することができるので顧客満足が上がり、他社との差別化が可能になります。
2、ウォンツからニーズを探る方法
ウォンツからニーズを探るには、「なぜそのウォンツを求めているのか?」を考える必要があります。
有名な言葉に「ドリルを欲しい人はドリルが欲しいのではなく、ドリルで開けた“穴”が欲しいのだ」というものがありあます。こちらはニーズが“穴”であり、その解決方法が“ドリル”なのです。
このようなことは私たちの身近でも起こっています。
たとえば「WEBサイトを作りたい」という要望があった時に、下記のようなやり取りが起きるとします。
お客様:新しいWEBサイトを作りたいです。
あなた:なぜWEBサイトを作りたいのですか?
お客様:WEBサイトを新しくしてお問い合わせを増やしたいんです。
あなた:どうしてWEBサイトからのお問い合わせを増やしたいのですか?
お客様:新規の営業案件を獲得したいのですが、これまで既存営業ばかりを行っていたので、何から始めたらいいのかがわからず、とりあえず知人に聞いた所WEBサイトが良いといわれたので。
あなた:わかりました!それでは…
上の例では、お客様の本質的なニーズは「WEBサイトを作りたい」ではなく、「新規の案件を創出したい」さらにいえば「新規の受注を増やしたい」というものでした。
ここまでわかると、ただ単にWEBサイトを新しくするだけではなく、
- 作ったWEBサイトに対する流入を増やす仕組みの提案
- お問い合わせ後の追客の仕組みの提案
- そもそもの新規顧客獲得に最適なWEBデザインとシステム
のご提案が可能になり、競合よりも一歩踏み込んだ提案となるでしょう。
3、WEBサイトにおけるニーズとウォンツの重要性
こういったユーザーのニーズに応えるためには、WEBサイトの作りが重要です。むしろユーザーが検索を行う段階では、まだ具体的なウォンツまで固まっておらず、ニーズの段階で検索するケースが多いです。
たとえば下記のサイトは、ユーザーのウォンツだけではなくニーズから答えにたどり着くような構成になっております。
日米電子株式会社様
https://www.nbdenshi.co.jp/ss.html
TOPページより、製品ページへの導線だけではなくユーザーのニーズに合わせた最適なソリューションを提供できるように、「要望から探す」といったコンテンツを配置しております。
BtoBのWEBサイトでは、技術力を差別化要素として置かれている会社が多く、WEBサイト上でもソリューション力を強く訴求していく必要があります。
既存顧客への別製品の提案や、複合提案をしていくことで1顧客あたりの売り上げを増やしていくためにも、ウォンツのみのコンテンツだけではなくニーズに訴えるコンテンツの構築が必要となります。
また、同サイトでは、用途やシーンなど、実際のユーザーの利用場面などからも、製品を探すことができるようになっています。
さらに、具体的なソリューション事例を掲載すれば、過去に顧客の「ニーズ」に対してどういった「ウォンツ」を提供してきたかという実績の提示にもなります。同時に、同様の「ニーズ」を持った顧客に対して気づきを与えることもできます。
4、まとめ
「ウォンツ」と「ニーズ」という言葉は昔からあり、本質的な意味や目的は変わっていません。
重要なのは、時代に合わせてユーザーの「ニーズ」を満たすソリューションを持つことと、そのユーザーの「ニーズ」に対して情報を届けるための手段を見極めることです。
私たちを取り巻くテクノロジーやユーザーの行動は日々進化しています。時代に合わせたマーケティング活動を行っていきましょう。
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