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シェアリングサービスの成功事例【8選】

記事公開日:2018/09/17
最終更新日:2023/10/18
シェアリングサービスの成功事例【8選】

個人や企業が保有する資産を、他人に貸して活用してもらう「シェアリングエコノミー」というインターネットサービスが人気を集めています。

シェアリングエコノミーの市場規模は年々右肩上がりで、2016年度には約503億円だったものが2021年には約1,070億円まで拡大すると予測されています(矢野経済研究所「シェアリングエコノミー市場に関する調査」)。

そこで、シェアリングエコノミーが注目を集める理由や、具体的なシェアリングサービスについてまとめました。

1.シェアリングエコノミーとは?

シェアリングエコノミーとは、個人や企業などが有する資産(スキルや時間などの無形資産を含む)を提供したい人が、インターネットのマッチングプラットフォームを介して必要としている人に提供する、経済活性化活動のことです。

一例を挙げると、カーシェアリングやレンタルスペース、民泊などが代表的なサービスでしょう。また、家事代行、介護、育児など、スキルや時間のある個人に依頼するのもシェアリングサービスです。

こうしたビジネスが注目を集める背景には、スマートフォンやSNSの普及もありますが、何よりも「遊休資産を活用したい」というニーズが増えていることがあるでしょう。
土地や車など自身の持つ資産に新しい価値を生み出せるとともに、「高額だから利用(購入)できない」と消極的だった利用者に対して安価で提供することにより、新たな経済活性化が期待できるという側面もあります。

さらには、利用者同士で新しいつながりや関係性が築けること、社会課題解決へ寄与することなどもシェアリングエコノミーが注目を集める理由です。

それでは、シェアリングサービスを具体的に見ていきましょう。

2.カーシェアリング

「車は欲しいけどローンや保険、駐車場代など維持費が高くて購入できない」という大都市圏の若年層を中心に、カーシェアリングの活用が増えています。レンタカーよりもリーズナブルで手続きが簡単、さらにガソリン代も不要と利用者にメリットがあるほか、遊休資産(自動車、駐車場など)を活用できることから参入する事業者も多くなっています。

カーシェアリングの代表格「タイムズカープラス」

ステーション数は1万カ所以上、2万台以上の自動車を提供する業界No.1のシェアリングサービスです。駐車場の一角などに設置されているのを見たことがある方も多いのではないでしょうか。
シンプルでわかりやすい料金システム、キャンセル料がかからない、独自のポイント制度で商品券や無料利用券に交換できることなども、タイムズカープラスが人気の理由です。

3.ライドシェアリング

ある目的地に行くために、「車を運転する人」と「同乗したい人」とを結びつけるサービスです。基本的にはタクシーと同じですが、日本では車を運転する人が事業者免許登録をしていないと白タク行為にあたるため、導入が進まないのが実情です。
ただ、近年は鉄道やバスなど公共交通の乏しい地域で、自治体が実証実験としてライドシェアリングを導入しているケースもあります。

Uber

引用:Uber

日本にも参入「Uber(ウーバー)」

世界600都市以上で利用されている、マッチングサービスです。
目的地まで乗車させてくれるドライバーを、スマートフォンのアプリで探して配車。ドライバーに行き先を説明する必要もなく、支払いはクレジットから清算されるため降りるときに財布を出す必要もありません。
なお、日本では法規制があるため、事業者は第2種旅行業者の登録をしています。一般ドライバーによるライドシェアリングのサービスインは、現段階では未定です。

4.民泊

自宅の一室や別荘、マンションの一室などを、部屋を必要としている人に空室を貸し出すサービスです。
先日、政府は急増する訪日外国人観光客や宿泊施設不足対策として、民泊市場の拡大に向けた「民泊新法」を成立・施行しました。民泊の拡大は、空き家活用などにも期待されています。

Airbnb

引用:Airbnb

民泊仲介の最大手「Airbnb(エアビーアンドビー)」

世界191カ国と地域で300万件以上の物件を掲載する、民泊仲介では最大級のオンラインサイトです。ホテルよりも安価で気軽に泊まれることもあって、これまでにのべ1億5,000万人以上が利用している人気サイトでもあります。
Airbnbの特徴は、利用者のレビューを公開していること。宿泊希望者には宿泊先を選ぶのに活用できるのはもちろん、宿泊地を提供するオーナーからすれば、過去にトラブルを起こした宿泊希望者をチェックして宿泊を拒否することも可能です。

5.レンタルスペース

時間制で、空いているスペースを第三者に提供するサービスです。貸会議室、セミナー、社員研修など法人向けサービスのほか、結婚式の二次会やパーティー、サークル活動など個人向けのサービスもあります。

多種多様なスペースを取り扱う「スペースマーケット」

個人宅だけでなく、古民家、映画館、公共施設などあらゆる場所の貸し借りを提供するプラットフォームサービスです。
提供する側は「女子会限定」「映画やドラマの撮影プラン」などの基本プランを作成し、スペースの利用法を提案。ターゲットや利用法を絞ることで訴求しやすくなるほか、「利用してほしくない人」を排除でき安心してスペースを貸し出せるという側面もあります。2018年8月現在、9,000カ所のスペースを提供しています。

6.知識・スキル・経験

介護や育児、家事代行などを依頼したい人と、ノウハウと時間のある人とを結びつけるシェアリングサービスもあります。

ココナラ

引用:ココナラ

技術やノウハウの宝庫「ココナラ」

知識やスキルの売買を専門に扱うオンラインマーケットです。似顔絵やイラスト作成、キャッチコピー作成、楽曲作成、WEBサイト製作、占い、カウンセリングや恋愛相談など多様なサービスを提供しています。
似たようなサービスにクラウドソーシングがありますが、これとの違いは「仕事をする人が先に要件を提示する」点です。クラウドソーシングの場合、まず依頼者が仕事を提示し、そこにスキルを持った人が申込みますが、ココナラは、イラストや楽曲などの作品を掲載し、それを求めている人が購入するという仕組みになっています。

7.ファッション

新しい洋服やアイテムを、リーズナブルな価格でレンタルするサービスです。
価格だけでなく、サービス面でも貸衣装店と一線を画していることも特徴で、さまざまなコーディネートを楽しみたいという20~40代の女性を中心に人気を集めています。

air Closet

引用:air Closet

スタイリストがチョイスする「air Closet(エアークローゼット)」

テレビや雑誌業界で活躍していたスタイリストが、その知識と経験から利用者に似合う洋服やアイテムを選んで届けてくれるレンタルサービスです。30代の働くママを中心に、15万人が利用しています。
最初に利用者が、好きな色や服のサイズ、お気に入りのアイテムなどを登録。そのカルテをもとに、プロのスタイリストが洋服やアイテムをピックアップしてお届けします。 後日、感想を送るとカルテに反映されることから、使えば使うほど利用者にピッタリなファッションが楽しめるようになります。

8.農業

土地や農業機器の貸し出しサービスだけでなく、「農業体験」「田舎暮らし」という体験型のシェアリングサービスも人気があります。
最近では農地としての活用だけでなく、太陽光発電設備も設置できる「ソーラーシェアリング」も増えているようです。

シェア畑

引用:シェア畑

農業初心者が8割「シェア畑」

農家の高齢化や人手不足などによる遊休地を活用するため、農地を貸したい人と借りたい人をつなぐシェアリングサービス。これまでの利用者は2万人以上で、そのうち8割が農業体験のない初心者だそうです。
野菜の種や苗から肥料、農具など作業に必要な道具は現地で借りられるので、手ぶらでもOK。農園に水道やトイレ、休憩スペースなどもあって気軽に来園できます。
また、栽培経験が豊富な菜園アドバイザーが丁寧にサポートしてくれる点も、一般的な貸農園と異なる点でしょう。

9.食事

自宅や旅行先でいつもとは異なる家庭料理を提供してくれるサービスや、本格派レストランのシェフが作った料理を配送してもらえるサービスなど、食の分野でもさまざまな形のシェアリングサービスが広まっています。

Uber EATS

引用:Uber EATS

レストランの料理を自宅へ「Uber EATS」

タクシー配車サービスのUber(ウ―バー)が始めた、フードデリバリーサービスです。
料理をつくるのは、レストランのシェフ。お気に入りのレストランの好きなメニューを、自宅で食べられるのが魅力です。
ケータリングや出前との違いは、配達スタッフがUberの配達パートナーであること。レストラン側は配達員を雇用しなくてよく、また利用者側も自宅だけでなくホテルや野外など、場所も時間も問わずに対応してくれます。

10.まとめ

資産を貸す人にも借りる人にもメリットがあるシェアリングサービスは、これからもますます増えていくと想定されます。
一方で、貸す人は一般の人ですから「思っていたものと違う」と利用者の求める品質をめぐってトラブルになることもあるようです。
また、ライドシェアリングに代表されるように、法整備をしなければ本格的な導入ができないサービスもあります。

シェアリングサービスは歴史が浅く、こうした課題のあるサービスもあります。ただ、需要が増えていくことで改善されていく点もあるかと思いますので、今後注目していきたいビジネスの1つでしょう。

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