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RFM分析とは?実施のメリットから注意点までを解説

記事公開日:2021/09/13
最終更新日:2023/10/27
RFM分析とは?実施のメリットから注意点までを解説

RFM分析とは、Recency(購入時期)、Frequency (購入頻度)、Monetary (購入金額)の3つの視点で顧客をグループ分けする分析手法のこと。RFM分析をすると、優良顧客や新規顧客、休眠顧客や離脱顧客がはっきりと視覚化することができ、顧客のランクに応じたアプローチができるようになります。

本記事では、そんなRFM分析について、詳細やメリットとデメリット、RFM分析の進め方などをご紹介します。


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RFM分析とは?

RFM分析とは購入時期、購入頻度、購入金額の3つの指標を用いて顧客をグループ分け・ランク付けする手法のこと。RFMは、Recency(購入時期)、Frequency (購入頻度)、Monetary (購入金額)の頭文字を取った言葉です。

同じ商品を購入した顧客であっても、購入意欲に差があり、リピーターかどうかで最適なアプローチ方法も異なります。全ての顧客に同じアプローチをするのは良い手段とは言えません。

RFM分析を利用すれば、「購入頻度は高いが、最後に購入したのは数年前」という顧客を抽出して顧客に最適なアプローチができるようになります。

Recency・Frequency ・Monetary の詳細

それぞれRFM分析においてどのような意味を持つのか、詳しく説明していきます。

・Recency(いつ)

Recency(いつ)は「いつ商品を購入したのか」、顧客が最後に商品を購入した日のことを指します。後の二つにも共通しますが、何を買ったのかは関係ありません。

RFM分析では、同じ金額を支払った顧客でも、購入して日が浅い顧客を優良顧客とみなします。

・Frequency  (頻度)

Frequency(頻度)は一定期間内での利用・購入頻度を意味します。頻度が高い顧客ほど優良顧客であり、サービスに満足していることがわかります。逆に頻度が低い場合、サービスに満足していない可能性があります。

ただし頻度が高ければ良いというわけではありません。頻度が高い顧客が多く、頻度が低い顧客が少ない場合、新規顧客が少ないとも考えられます。

・Monetary(購入金額)

Monetary(購入金額)は購入金額の総額のことです。Monetary単体で考えるならば、購入頻度が少なくても総額が大きいほど良い顧客とみなします。ただしここにFrequencyの視点が入ってくるとまた位置づけは変わるでしょう。

例えば、「昔は頻繁に購入しており総額も大きかったのに、最近の購入履歴がない」という場合は他社製品に流れてしまったと考えられます。

RFM分析では、ひとつの視点で見るのではなく、Recency・Frequency ・Monetary3つの要素を組み合わせて顧客を分析していきます。

RFM分析を活用するメリットとデメリット

RFM分析のメリット・デメリットを紹介します。

メリット

RFM分析のメリットは、漠然と存在していた顧客がグループ化されて整理されることです。優良顧客、新規顧客といったランク付けができるので、それぞれに刺さりやすいアクションが取れるようになります。

RFM分析を行い全てが低い顧客は、今後の購入が期待できないため、アプローチを控えめにして、売上につながりそうな顧客に集中してアプローチができるようになるのもRFM分析のメリットです。より効率的なマーケティングができるようになるでしょう。

デメリット

RFM分析は顧客をグループ分けする分析方法です。そのため、分析したからといって売上に直結する何かが見つかるわけではありません。その後どのようにして分析結果を生かしていくのかが重要になります。

グループを細分化すればするほど、具体的なアプローチがしやすくなりますが、分析に時間がかかることもデメリットです。

また長期的に低頻度で購入し続けてくれるリピータがいても、RFM分析の優先順位としては、直近に購入した顧客を優良とみなすため、低頻度の優良顧客を見落とす可能性があります。

計測した時期にたまたま購入していなかったが、実は購入意欲が高い顧客もいるかもしれません。見落としてしまうと、継続したフォローアップができず、顧客離れにつながることがあります。

RFM分析のデメリットを補いたいならば、RFM分析だけに頼らず、複数の異なる分析方法を交えていくのも良いでしょう。

RFM分析の進め方

RFM分析は主に「データ収集」「基準値を決める」「グループ分けする」の3つの工程で進めていきます。

1.顧客データを集めてグループ分けをする

分析に必要な顧客のデータを集めましょう。実店舗やECサイトで購入した人などオンライン・オフライン問わず集計してください。集計し終わったら、購入日や一定期間内での購入回数、購入の総額でデータを分けてグループ化しておきます。

RFM分析には「何を購入したのか」という視点がありません。商品ごとに分析したいという場合は、この時点で必要なデータを抽出・把握しておきましょう。

2.分析のための基準値を決める

R、F、Mの基準値を決めます。例えば、R(購入時期)の場合、1週間以内、2週間以内、半月以内など、どの期間で区切るのかを決めていきましょう。同様にF、Mについても基準値を決めいきます。

すぐに最適な基準が見つからなくても問題ありません。試してみて、PDCAを回すことを想定しておきましょう。

3.グループ分け・ランク付けを行う

集計したデータを基準値に照らし合わせてグループ分けしていきます。グループが作り終わったら、そのグループがどのような顧客なのか、優良顧客、継続顧客、新規顧客、休眠顧客などランク付けしていきましょう。

1~3全ての工程が終わったら、それぞれの顧客に対して最適なアプローチ方法を考えて、行動に移していきます。

RFM分析の注意点

RFM分析にはいくつか注意点があります。

利用頻度の低い商品には向いていない

一生に数度だけ購入するようなサービス・商品には向いていません。頻度が低すぎて、正確

なデータが得られないからです。RFM分析の対象には、購入頻度が高く、気軽に他社の製品に乗り換えられるようなものが向いています。

単純なグループ分けしかできない

それぞれがなぜ購入に至ったのかという背景までは分析できません。知りたい場合は、他の分析が必要になります。

休眠顧客や離脱顧客にもアプローチを

RFM分析では直近に購入した顧客や頻度が高い顧客ほど「良い顧客」とされるため、たまたま測定時期に購入していなかった人や、低頻度だが長期的に購入を続けてくれている人などは良い顧客とみなされない場合があります。

その顧客を休眠顧客、離脱顧客と考えアプローチをやめると購買意欲を削ぐことにもつながるため、優良顧客だけでなく、他のランクの顧客にもアプローチは必要です。

RFM分析の事例

RFM分析をどのように利用していくのか、イメージがしにくいという人もいるでしょう。そこで実際にどのように利用していくのか、事例を二つ紹介します。

顧客の心理を考えてアプローチ

優良顧客(最近購入しており、総額が上位)は、お店に思い入れがあり「お店から大切にされている」と実感したい人が多い傾向にあります。そこで優良顧客向けに特別なプレゼントを用意したり、一般客よりも早く新商品が購入できたりする特典をつけるのが効果的です。

RFMすべてが高い顧客は、アプローチをしなくても自発的に購入してくれる可能性が高いため、セールのアピールや値引きキャンペーンをすると収益を減らす可能性もあります。値引き情報ではなく、プレゼントをするといった「特別感」を持たせる対応が重要です。

Mが低い場合は購買力が低い

Mが伸びない顧客は、購買力が低い顧客です。そのため大きく売上に貢献してくれる可能性は低いでしょう。しかしFが高い場合は購買意欲があるため、セール情報やお得な情報でアプローチができます。

逆にMが高いのにFが伸びない場合は、購買力が高いと考えられるため、なぜFが伸びないのかを分析し、興味を引けるような企画を打ち出していくことが重要です。

まとめ

RFM分析は顧客を分析してグループ分けする手法です。漠然とした「顧客」ではなく、「どのような顧客なのか」を明確にできることが大きなポイント。優良顧客なのか、新規顧客なのかが分かれば、顧客に合わせたアプローチが可能になります。

離反しそうな顧客も発見できるため、早期に手を打つことができれば、顧客離れの防止も可能です。RFM分析で、顧客に刺さるアプローチを考えましょう。

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