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【海外における最注目のマーケティング動向 #01】リマーケティングによるリード獲得

記事公開日:2018/08/01
最終更新日:2025/10/20
【海外における最注目のマーケティング動向 #01】リマーケティングによるリード獲得

【この記事の要約】

現代のマーケティングにおいて、人工知能(AI)はもはや特別なものではなく、必須のツールとなりつつあります。AIは、膨大な顧客データを分析し、これまで人間では不可能だったレベルで、一人ひとりに最適化されたコミュニケーションを可能にします。

例えば、顧客の過去の購買履歴や行動データから、次に興味を持ちそうな商品を予測して推薦する「パーソナライゼーション」がその代表例です。AIはマーケターの仕事を奪うのではなく、むしろ面倒なデータ分析作業から解放し、より戦略的で創造的な業務に集中させてくれる強力なパートナーです。AIを使いこなし、顧客体験を向上させることが、これからのマーケターに求められる重要なスキルです。

 

【よくある質問と回答】

Q1. マーケティングにおけるAIの最も大きな役割は何ですか?
A1. 「パーソナライゼーション(個別最適化)」の実現です。AIが顧客一人ひとりの行動や好みを分析し、その人に合った情報や商品を最適なタイミングで提供します。これにより、画一的なマスマーケティングでは不可能だった、きめ細やかな顧客体験を提供できます。

 

Q2. AIはマーケターの仕事をどのように変えますか?
A2. データ集計や分析といった時間のかかる作業をAIが代行してくれるようになります。これにより、マーケターは分析結果から顧客をより深く洞察し、どのようなコミュニケーション戦略を立てるべきかといった、より創造的で戦略的な企画業務に集中できるようになります。

 

Q3. AIマーケティングの具体的な活用例を教えてください。
A3. ECサイトでよく見られる「あなたへのおすすめ商品」の表示(レコメンデーション)や、顧客の行動に応じて内容が変わるメールマガジンの配信、広告のターゲティング精度向上などが代表的です。また、チャットボットによる24時間対応の顧客サポートにもAIが活用されています。

 

【ここから本文】

これからコンテンツマーケティングに取り組む企業や、取り組んでいるが成果につながっていない企業に知っておいてほしい、海外で再注目されているマーケティング動向について複数回にわたって解説します。

米国のcore dna社のレポートでは、海外における今後のウェブマーケティング動向において以下の2つが大きく変化すると述べています。

  • コンテンツマーケティングの重要性
  • コンテンツの作成と発信の根本的な手法

マーケティングに関する著書で知られるSeth Godin(セス・ゴーディン)氏がコンテンツマーケティングを“the only marketing left”と表現している中、コンテンツマーケティングは日本でも一過性の「マーケティング・トレンド」から、予算を継続的に投下すべき『マーケティング・ジャンル』へと変わっており、コンテンツマーケティングはとても重要なデジタルマーケティング施策であるとしており、今後取り組む企業はさらに増えると予想されています。

第1回目は、コンテンツマーケティングのリード獲得フェーズにおけるリマーケティングについてです。

1.リマーケティングがリード獲得の原動力となる

以下のデータは、海外ではどのような広告に予算を振り分けているかの統計データです。これを見て意外なデータが出ていることに気付く方もいるかも知れません。それは何かと言うと、サーチ広告をディスプレイ広告が今後上回っていくという予測です。

統計データ

参考:【core dna】13 Biggest Content Marketing Trends that Will Dominate 2018

サーチ広告とディスプレイ広告の総広告予算は2014年ではほぼ一緒(日本円にして)ですが、5年後の2019年にはディスプレイ広告はサーチ広告よりも28%も高く広告予算が使われると予想されています。

その大きな要因は、“リマーケティング”の重要性が増しているためです。

2.ディスプレイ広告がトレンドになる大きな要因はリマーケティング

リマーケティングとは、 あなたのサイトを見たユーザーに別のサイトで広告を見せる手法のことです。例えば、Aのサイトに訪問したが何かしらの理由で離脱したユーザーに対して、その後訪問したBのサイトで、Aに関する広告を表示させることです。

現在海外ではトレンドになりつつあります。下記は、リターゲティングで世界最大のAdRoll社のリマーケティングに関する調査結果ですが、これを見てみると、広告予算のうち、リマーケティング広告に振り分けられた予算は2013年と2014年で1.4倍以上に膨らんでいます。

AdRoll社のリマーケティングに関する調査結果

参考:【core dna】13 Biggest Content Marketing Trends that Will Dominate 2018

ではなぜリマーケティングに予算を投じるのか?

それは、「ユーザーは広告との接触頻度が増えるほどCVR(願客転換率)が高くなる」という別の調査データがあるためです。

3.ユーザーとの複数回の接触がCVR(顧客転換率)を上げる

こちらの調査データをご覧ください。接触回数が増えるほどCVRが上がっていき、最も低い接触回数は1回で1%、最も高い接触回数が6回で、その差は2.3倍もの違いがあります。

アド・インプレッションズが増えれば、変換率が上がる

参考:【core dna】13 Biggest Content Marketing Trends that Will Dominate 2018

もちろん、広告の表示回数を増やすということは、電車の移動中など、求めるアクションを行えない場合も表示されますので、CTRは下がる可能性があります。しかしながら、それを差し引いても、CVRが2倍以上というパフォーマンスには目を見張るものがあります。

企業はリードを獲得したいと考えており、ユーザーによって様々なタッチポイントから情報を集めたいと考えています。

「6~8回の接触でやっと見込み客になる」という言葉は、古くから営業の世界ではよく言われていたことで、最近ではセールスフォース社のブログでも書かれていましたが、“経験”や“感覚”ではなかったんですね(笑)

参考:It Takes 6 to 8 Touches to Generate a Viable Sales Lead. Here’s Why

今回のデータで、私も改めて確認できたこととして、“そもそもユーザーの多くは1回の接触で、企業が期待する最終アクションまで到達しない”ことがあげられます。

やはり複数回に渡って情報提供を行い、信頼関係を築くことが重要ですね。

4.リマーケティングのはじめかた

この記事を読んで、これからリマーケティングを始めてみようという方は、まずはじめにリマーケティングのキャンペーンを作っていきましょう。

既存ユーザーのアカウントリストがあるのであれば早いのですが、もしない場合は、以下のデータが紐付いたアカウントリストがあるか確認してみましょう。

  • 以前広告をクリックしたが購入につながらなかった人
  • 自社のWebサイトやLPを訪問した人

上記のようなアカウントリストがあれば、Google広告やFacebook等でカスタムオーディエンス を作り、リマーケティング広告の配信を行っていくことができます。

同様に、見込み客をホットリードに変えていくためのカスタムオーディエンスも作成しておくと良いでしょう。

◆アカウントリストの条件のサンプル例

サイトを2回以上訪問したが、メルマガ登録や会員登録はまだ行っていない。

このように、リードの状態ごとにユーザーをグループ分けし、それぞれに適切な形でリマーケティングキャンペーンを用意することで、費用対効果を良くすることが可能です。

5.まとめ

既に海外企業の多くは現在リマーケティングに力を注いでいます。

今回は海外のデータを中心にリマーケティングによるリード獲得についてご紹介しましたが、ご覧いただいたみなさまの今後の広告運用に役立てば嬉しく思います。

参考:【core dna】13 Biggest Content Marketing Trends that Will Dominate 2018

金井章浩
  • Writing By
  • 金井 章浩
  • スターティアラボ株式会社 取締役
    クラウドサーカス株式会社 代表取締役

    プロフィール :

    2006年スターティアに新卒として入社。2009年にスターティアラボ立ち上げに参画。
    2014年にWebプロモーション事業部を立ち上げ、同事業部を2018年にクラウドサーカス株式会社として分社化、代表取締役に就任。
    近年のマーケティングテクノロジーの高度化に伴い、マーケティング効率が飛躍的に高まっている一方、多くの企業ではまだまだそれらを使いこなせていないのが現状。それらをシンプル化することで多くのマーケターがより高い成果を生むしくみの普及に努めている。

 

 

【English summary】

In modern marketing, Artificial Intelligence (AI) is no longer something special but is becoming an essential tool. AI analyzes vast amounts of customer data, enabling communication optimized for each individual at a level previously impossible for humans.

A prime example is "personalization," which predicts and recommends products a customer might be interested in next based on their past purchase history and behavioral data. AI does not take away the marketer's job; rather, it is a powerful partner that frees them from tedious data analysis, allowing them to focus on more strategic and creative work. The crucial skill required of future marketers will be to master AI and improve the customer experience.

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