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あなたのポジショニングは合っていますか?購買行動類型を用いたBtoB企業のWeb構築

記事公開日:2014/11/06
最終更新日:2023/10/26
あなたのポジショニングは合っていますか?購買行動類型を用いたBtoB企業のWeb構築

こんにちは。

スターティアラボ ブログ編集部です。

Webマーケティングを行うにあたっては、消費者の行動を理解した上で自社にあった施策を行っていきます。

今回は、アメリカの消費者行動研究者"ヘンリー・アサエル"氏が提唱した『購買行動類型』を取り上げまして、購買行動類型を語る上での事例がBtoCの業界の話が多かったため、BtoB(建築業界)を例に挙げ話を進めます。それに対してWebサイトで出来る具体策もご説明します。

1、購買行動類型とは

購買行動類型とは、アメリカの消費者行動研究者ヘンリー・アサエル氏が、関与水準(=製品特徴の差異)とブランド間の知覚差異(=製品へのこだわり・重要性)の2軸により製品を分類し、その結果分かれる4つのカテゴリーによって、消費者の購買行動に適したマーケティングが出来るとしたものです。

関与水準(=製品特徴の差異)とは

製品毎、品質や価格の大きさの違いです。例えば、車は車種によってデザインもスペックも大きく変わりますよね。この場合、製品特徴の差異は大きいとなります。

ブランド間の知覚差異(=製品へのこだわり・重要性)とは

顧客が製品へ持つこだわりや、どのくらいその製品を重要視しているかという軸です。先程同様、車を例にとると、デザインやスペックの違いに予算を沢山使うものだとすれば、ブランド間の知覚差異が強いとなります。

2、それぞれの説明と特徴

それでは、4つのカテゴリーについて詳しくご説明します。

a-複雑な購買行動型

関与水準が高く、ブランド間の知覚差異も大きいカテゴリーです。

製品の比較・検討を多く繰り返す複雑な購買行動型です。このカテゴリーは製品特徴を細かく比較して検討を繰り返し行うことから、企業側では、製品の特徴や違いを明確にわかるようにする必要があります。

車やパソコンがこのカテゴリーに当てはまります。

b-バラエティ・シーキング型

関与水準が低く、ブランド間の知覚差異が大きいカテゴリーです。

次々に製品の試し買いを繰り返す購買行動型であり、バラエティー・シーキングとは、消費者が一つの製品に固執せず様々な製品を購入することです。低価格商品(菓子類や消耗品)がこれに該当します。

ユーザーの購買行動としては、手軽に購入できる商品であることから様々な刺激や経験を得ようと、前回の製品に不安がなくても別の商品購入に走ります。

このカテゴリーでは、新規購入はさほど難しくないですが、既存顧客の囲い込みが課題になります。そのためブランド・スイッチ(切り替え)を防止する手法が求められます。

c-不協和低減型

関与水準が高く、ブランド間の知覚差異が小さいカテゴリーです。

購買後に自分の判断が正しかったと確認したい不協和低減型では、製品特徴の差異が認めづらく、白物家電などが該当します。

ユーザーの購買プロセスとしては、行動や認知が先行して購入に至るため、購入後に「この製品を買ったけど大丈夫だった?」や「もしかしてこの製品より安くていいものがあったかもしれない」と不安や迷いを感じやすくなっています。

そのためこのカテゴリーでは、購入後のサポートが必要になり、不安を払拭させるためのアフターフォローが特に大切になります。

d-習慣購買型

関与水準が低く、ブランド間の知覚差異が小さいカテゴリーです。

いつも通りの製品を選ぶ慣性的消費行動です。製品の違いもなく、こだわりも少ないため、消費者は意識せずにいつも買っている製品を再購入することが多いカテゴリーになります。歯磨き粉やティッシュなどの生活雑貨が当てはまります。

こちらは、一度購入してもらえば継続的な購入を期待できますが、新規購入をいかにさせるかが肝になります。製品による違いが明確にあるわけではないため、消費者の目に触れる機会を設け「この商品を使ってみよう」と思わせられるようなプロモーションが必要です。

3、BtoB(建築業界)に当てはめると

各購買行動の、4つのカテゴリーをご説明してきましたが、次はこれをBtoB(今回は建築業界)に当てはめて考えてみます。

a-複雑な購買行動型=建築機械メーカー

建築物を立てる際に必要になってくるのが建築機械。各社それぞれの機能やスペックが異なってくるため、企業の信頼性や各製品の詳細情報をしっかりと伝えることが必要になってきます。

各建築機械メーカーの中でも、製品の情報が分かりやすく作られているWebサイトを紹介します。

キャタピラージャパン株式会社

キャタピラージャパン株式会社

こちらのサイトでは製品の比較機能を設けています。

機種が沢山ある場合、1ページずつ閲覧して比較をするのは大変です。ユーザーがより簡単に比較できるように、3種類までの機種比較ができるようになっています。

株式会社竹内製作所

株式会社竹内製作所

こちらでは、「機能・仕様別にさがす」というページを設けています。

掘る穴の深さや特徴など、ユーザーが欲しい条件から探しやすくなる作りとなっております。

b-バラエティ・シーキング型=内装メーカー(タイル)

色やトレンドなど幅広く製品の種類があり、価格帯も、建築費全体と比較すると安価な内装メーカーが当てはまるかと思います。


ユーザーは各案件のイメージや色合いなどに併せて発注をするため、毎回同じ企業、同じ製品にこだわる必要がありませ。その中でどれだけリピートして発注をもらえるかが大切になります。こちらも参考サイトをご紹介します。

名古屋モザイク工業株式会社

TOPページ:

名古屋モザイク工業株式会社

シミュレーションページ:

名古屋モザイク工業株式会社

こちらのタイルメーカー様では、お客様が製品を探しやすいように「製品検索」を設け、そこから1回目の購買に結びつけていく作りになっています。


さらにシミュレーションページを設け、自身でイメージする色の組み合わせなどを試せるようになっています。ユーザーからすると、イメージしている色の組合せが良いかを試したいもので、とても効果的です。


実際に試す事の出来ない他社の製品よりも、シミュレーションができ、使い勝手が良い製品・Webサイトを見に来るのは自然です。このようにして、Webサイトを訪れたユーザーに次回も来てもらえるような作りになっています。

c-不協和低減型=ゼネコン

施工主からすると、どこに依頼をするかはとても重要ですが、専門家でないと細かい内容まで比較ができないものです。

不協和低減型に当てはまるゼネコンの問題点は、行動や認知が評価に先行するため、購買後に不安や迷いを覚えることがある事です。

その解消法として、Webサイトで訴求をしているのがこちらです。

大成建設株式会社

大成建設株式会社

実績紹介ページ:

大成建設株式会社

この層のユーザーに対して必要なことは、「他の人も使っているため、自分の判断は正しかった」と安心感を与えることです。


そのため、まずブランディングを訴求するために、テレビCMで使っている動画をTOPページや中ページに掲載しています。また、実績紹介ページを豊富にすることで安心感を与える作りになっています。

d-習慣購買型=ネジ・ナット等の部品

このカテゴリーでは、ネジやナット等の部品が当てはまります。


特殊なものでない限り、メーカー指定での発注は少ないと考えられるため、いかにユーザーと製品の接触回数を増やすかが重要になります。対応策としては、ポータルサイトの活用になります。下記は参考となるポータルサイトのご紹介です。

けんせつPlaza

けんせつPlaza

カタらボ

カタらボ

建材関係ではポータルサイトが多々有り、自社Webサイトだけでは露出が足りないためポータルサイトを利用しユーザーの目に触れる回数を増やしています。これらに掲載する事が、習慣購買型には有効かと思います。

4、まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回は購買行動類型を元に、建築業界のケースを具体的にご紹介しましたが、貴社はどのカテゴリーに属していますか?

これを明確にする事で、製品が属するカテゴリーによって打ち出す内容や施策が異なってきます。そしてカテゴリーによって行うべき施策はWebサイトによって可能であり、Webサイト自体のPDCAを回す事に繋がっていきます。

データベースを導入したり、製品によってはランディングページを作ったりと、ただ製品情報を掲載するのではなく、その製品がどのような特性を持っていてそれを求めるユーザーは何を望んでいるのかを把握し適切な形で表現します。ユーザビリティの高いWebサイトを作るために、まずは現状把握から始めてみませんか?そのための参考になれば幸いです。

 

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