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AISCEASとは?AIDMAやAISASとの違いを解説!

記事公開日:2021/06/14
最終更新日:2023/10/19
AISCEASとは?AIDMAやAISASとの違いを解説!

AISCEAS(「アイシーズ」もしくは「アイセアス」)とは、インターネット普及後の社会における消費者行動モデルの1つです。2005年にアンヴィコミュニケーションズによって提唱されました。

マスメディアが主流だった時代から、インターネットが普及しSNSが浸透する時代への移行と共に、消費者行動モデルは変化しました。マスメディアが中心だった1920年代に登場した有名な消費者行動モデル「AIDMA(アイドマ)」を経て、有限会社アンヴィコミュニケーションズにより2005年に提唱されたAISCEASは、現代のマーケティング戦略において非常に重要なフレームワークです。

本記事ではAISCEASや関連するAIDMA(アイドマ)、AISAS(アイサス)など、マーケティングをおこなう上で欠かせない消費者行動モデルをご紹介します。



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AISCEASとは?

AISCEASは「インターネット普及後の社会における消費者行動モデル」です。消費者のサービスや商品購入までのプロセスを下記の7段階に分けて考え、その頭文字をとって名付けられました。

AISCEAS

・Attention(認知・注意):消費者が商品を認識する段階。

消費者は雑誌やTVCM、インターネット上の広告などを通してサービスや商品を認識します。情報が溢れる現代において、消費者は情報を受動的に受け取るケースが多いと考えられています。

・Interest(興味・関心):消費者が商品を購入するか考え、興味関心を持つ段階。

消費者に興味関心を抱かせるには、商品のメリットやセールスポイントなどを伝える必要があります。受動的だったAttention(認識・注意)の段階に対し、この段階で消費者は能動的に情報を得ようとします。

・Search(検索):消費者が商品についての情報を検索する段階。

消費者はより詳しい情報を得るためにインターネットで検索をします。企業は消費者が検索する商品に関連した魅力的なコンテンツを制作することで、効果的なアプローチをおこなうことが可能です。

・Comparison(比較):消費者が商品の比較をおこなう段階。

インターネットで得た情報から、商品の比較を行います。公式サイトのほか、レビューや口コミを参考にして商品やサービスの価格・機能・利便性などを比較します。

・Examination(検討):消費者が商品を購入するか検討する段階。

消費者はインターネットで得た情報を元に、実際に商品を購入するかどうかを検討します。企業は情報提供を積極的におこなうことで、消費者が検討をおこなう際の手助けができます。

・Action(行動):消費者が商品を購入する段階。

消費者は前の3段階Search(検索)/Comparison(比較)/Examination(検討)を繰り返しながら、最終的に商品を購入するかどうかを決めます。企業が購入ルートを複数設けることで、消費者はより購入しやすくなります。

・Share(共有):消費者が体験を共有する段階。

商品を購入し、実際に利用した消費者がその体験をブログやSNS、口コミサイトなどで共有します。共有された情報は、他の消費者のAttention(認知・注意)/Comparison(比較)/Examination(検討)へとつながります。



このA・I・S・C・E・A・Sのそれぞれのステップに対して、自社のボトルネックを特定し施策を打っていくことで、効果的に顧客を獲得しシェアまでつなげることが可能です。ただ闇雲に施策を打つよりも、より合理的な判断ができるのが、消費者行動モデルを活用するメリットといえるでしょう。

ここまでAISCEASの概要を解説しましたが、インターネットが普及する以前の社会ではどのような消費者行動モデルが一般的だったのでしょうか。ここからはAISCEAS登場以前のフレームワーク「AIDMA」と、比較対象として挙げられることの多い「AISAS」、それぞれの概要とAISCEASとの違いをご紹介します。

AIDMAとは?

1920年代に提唱されたAIDMAは、AISCEASとAISASの前段階となる消費者行動モデルです。マスメディアが主流だった時代に登場し、インターネット普及以前の一般的な購買プロセスを表しています。

また、マーケティング戦略を立案するときに役立つ代表的なフレームワークとして知られており、マーケティングの基本ともいえる概念です。消費者の商品購入のプロセスを下記の5段階に分けて考えます。

AIDMA

※元々AISCEASはAIDMAから派生した概念のため、同じプロセス《Attention(認知・注意)/Interest(興味・関心)/Action(行動)》の説明は割愛し、Desireのフェーズから解説いたします。

★Desire(欲求):消費者が商品を「欲しい」と思う段階。

Interest(興味・関心)を持っても「欲しい」と思わないケースもあるため、企業は消費者にいかに「買いたい」と思わせるかが重要になります。商品価値のアピールや、不安を取り除くことで購買意欲を高めるセールスが必要になります。

★Memory(記憶):消費者が商品を記憶する段階。

消費者が商品を欲しいと感じるDesire(欲求)の段階まで到達しても、時間が経つことでその欲求は薄れ、他商品に目移りすることがあります。そこで企業はいかに消費者の商品の記憶を定着させて、繋ぎ止められるかが重要です。商品を忘れさせないために、継続的にアプローチすることも大切です。

AIDMAが提唱された特にはAISCEASにあったSearch(検索)はまだなく、Comparison(比較)も今ほど手軽にできるものではありませんでした。また、購買が最終ゴールとなっておりその後のShare(共有)なども含まれてはいません。

AISASとは?

AISASは1990年代に電通によって提唱された消費者行動モデルで、AIDMAをインターネット社会に適応させたモデルです。インターネットが普及したことによって端末に商品を記憶させることができるようになり、消費者は自分で記憶する必要がなくなったため、AIDMAの「Memory(記憶)」の段階は消失しました。下記がAISASの購買プロセスです。

AISAS

図の通り、AISCEASからComparison(比較)とExamination(検討)がないものとなっており。検索行動からアクションまでのプロセスが少なかった時代の消費者行動モデルと言えます。

それでは、ここからはより具体的に消費者行動モデルを比較し、理解を深めていきましょう。

AISCEASとAIDMAの違い

AISCEASとAIDMAの違いは、インターネット普及後のモデルか否かというところに大きな違いがあり、AIDMAはインターネット普及以前の社会が背景にありますが、AISCEASではインターネットやSNSが普及した社会が前提となっています。

インターネットの普及で消費者は自身で情報の収集・取捨選択をおこなって購入するかどうかの決断を下すようになり、AIDMAではDesire(欲求)/Memory(記憶)と捉えられていた段階が、Search(検索)/Comparison(比較)/Examination(検討)に変化しました。

また購入後にShare(共有)することで、多くの人と満足度を共有するAISCEASでは、SNSで利用できる宣伝素材の提供や拡散効果のあるコンテンツの提供など、これまでになかった顧客アプローチが必要になってきます。

AISCEASとAISASの違い

どちらも「インターネット普及後の社会における消費者行動モデル」で、消費者がインターネット上で行動することが特徴ですが、AISCEASにはAISASのプロセスにComparison(比較)とExamination(検討)が加えられています。

消費者がインターネット上で情報を集め、比較・検討をおこなうAISCEASは、AISASと比べてより慎重な購入プロセスを表すモデルであるとされています。

AISCEASとAISAS

まとめ

消費者がどのように商品を見つけ、興味を持ち、購入に至るのか、今回ご紹介した消費者モデル・購入プロセスを理解することで、段階的且つ効果的なアプローチをおこなうことが可能です。

またAISCEAS/AIDMA/AISASのように消費者モデルを分類することで、それぞれの購買行動にあった施策を打つことが可能になります。ぜひこれらのフレームワークを活用し、有効なマーケティング戦略の立案に役立ててみてください。


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