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製造業のデジタルマーケティング事例と全体像の解説 非効率な施策の原因は何なのか【セミナーまとめ / 前編】

記事公開日:2023/10/05
製造業のデジタルマーケティング事例と全体像の解説 非効率な施策の原因は何なのか【セミナーまとめ / 前編】

弊社が過去に開催したウェビナー「現役マーケターがどうしても伝えたい!製造業がデジタルマーケティングを非効率にしないための集中講座」の要約として、製造業のデジタルマーケティングについて詳細に解説した特集記事を前編・後編の2部構成でお届けします。


前編の本記事では、ウェビナーの中でもご紹介した製造業におけるデジタルマーケティングの事例や、IT投資や営業・マーケティングの課題について考察。製造業に必要なデジタルマーケティング施策の見極め方、そして施策を非効率にしないポイントについて紹介します。

 

※セミナー資料は以下からダウンロードが可能です。合わせてご活用ください。

>120ページのセミナー資料を無料でダウンロードする

 


製造業のデジタルマーケティング事例

まずはじめに、製造業のデジタルマーケティングをよりイメージしやすいよう、弊社のお客様の成果事例をご紹介します。

アイメックス株式会社様の事例

東京に本社を構えるアイメックス株式会社様は、ビーズミルやロールミルという専門性の高い機械製品を販売している製造業の企業です。


アイメックス株式会社様の事例記事はこちら▼

https://bluemonkey.jp/media/cases/aimex

 

同社は2013年ごろ、自社でホームページの更新ができるCMSツールを導入し、まずはホームページのリニューアルからスタートしました。

 

アイメックス株式会社様の変遷

 


2016年ごろからは、さらにデジタルマーケティングに注力し、SEOやコンテンツ制作を始めていきます。2018年には再びホームページをリニューアルをするほか、MAツール導入・Web広告出稿などを行いマーケティング活動をさらに強化しました。


その結果、2019年から現在にかけては、問い合わせ数は約5倍、セミナー集客・メールからの資料ダウンロードにも大きな成果を出しています。

 

 

体制としては、はじめは営業担当者が兼任していましたが、デジタルマーケティングが軌道に乗りはじめた2016年ごろからは専任担当者を設け、現在はさらなる人員拡大をおこなっています。

 


アイメックス株式会社様の変遷 体制面

 

 特筆すべきは、産休明けの女性が働きやすいインサイドセールス部門といった環境を定着させることで、優秀な人材の流出を防いでいる点です。


本稿ではこういった事例にならって、自社の現在地と次にやるべき施策を見極めて、本当に成果が出せるデジタルマーケティングについて解説していきます。



製造業におけるIT投資と営業・マーケティング課題

まずは世の中のトレンドを、データを引用して具体的にお話します。経済産業省が発表している「2022年版ものづくり白書」から、「IT投資で解決したい経営課題」に関するグラフを引用します。

 

顧客チャネル・営業力強化への課題

 

資料内の「顧客チャネル・営業力の強化」という項目に着目すると、おおよそ約40〜50%の方が関心を持っているという結果が出ています。

 

また、昨年弊社でも製造業の方々向けにアンケートを実施しておりますが、50%弱の方が「営業部署の人材育成・営業力の向上」や「生産性の向上」に課題をもっていることがわかりました。先ほどのモノづくり白書のデータとも、大きく相違がありません。

 

 

続いて、イントリックス株式会社様が実施した【製造業】オンラインでの製品選定における実態調査という調査データを引用します。



顧客チャネル強化の観点から見たWebサイトの重要性

スライド内の引用元:【製造業】オンラインでの製品選定における実態調査

 

ユーザーとして製品を探す際にどんな媒体を使用するかという質問では、Googleなどの検索エンジンや、企業ホームページから探す人がトップを占める結果となりました。


このデータからも、検索エンジンからの流入・自社ホームページなどの施策を強化していく重要性が年々高まっていることがわかります。さきほどの「半数以上の方が営業課題を感じている」というデータからも、取り組まない手はないといえます。

そして以下は、

・Webサイトに情報がない
・情報が見つけられない
・情報が古い

 

という理由で候補からはずれたことがあるかという調査データです。同じくイントリックス株式会社様の調査結果から引用してご説明します。

 

Webサイトに掲載されていなくて検討から外れたことがあるか

 

ここでは全体の36%が「製品選定するときにホームページに必要な情報がなくて候補から外した」、30%が「ホームページ上で情報を見つけられなかったので検討からはずした」、26%が「掲載されている情報が古くて候補から外した」と回答しました。


先ほど、「40〜50%の人が営業力を強化したいと考えている」というデータを提示しましたが、もし該当する企業のホームページに情報がなかったり、見つけられなかったり、古かったりすることで商談機会を失っていたら、非常にもったいないことです。こういった機会損失をなくすためにも、ホームページのコンテンツ強化、更に大きな枠組みで言えばデジタルマーケティングの強化が必要になるのです。



ただ実際のところ、製造業のIT投資の対象としては、工場やバックオフィス関連のDXが多い傾向にあります。先ほどのものづくり白書のデータでも、「営業力強化」を目指す企業は40〜50%であるのに対して、70%近くの企業が「業務プロセスの効率とスピードアップ」に着目していることがわかります。

 

見通されがちな顧客チャネル・営業力の強化

 

 

製造業のデジタルマーケティングや営業DXの優先度が上がりきらない理由は様々ですが、最近よく聞くのは以下の4つの理由です。



なぜ営業DXやデジタルマーケティングの優先順位が低いのか

 


左上にある「インパクトと緊急度」は、製造業ならではの課題です。設備の老朽化や工場のデジタル化など、インパクトや緊急度が高い問題は必然的に生じますし、ものづくりの会社が良いものを作るための投資を怠って発信活動ばかりに注力をするのは本末転倒なので、仕方ない部分ともいえます。


そのためどうしても工場のDXが優先されがちですが、実は「工場のDX」は「営業やマーケティングのDX」を並行しておこなうことで相乗効果を出すことができます。以下はその一例です。

 


例えば...

 

実際に、冒頭でご紹介したアイメックス株式会社様に成果が出せた理由について伺うと、新製品の開発はもちろん、営業改革とデジタルマーケティングを両輪で回していったこと、どちらが欠けても現在の成果を実現するのはむずかしかったことを回答されています。

 

 

デジタルマーケティングの取り組み事例 アイメックス株式会社



五十嵐様:

おかげさまで、当社の売上は10年前と比べて約2倍に伸びています。これはデジタルマーケティングの成果だけでなく、競合優位性のある製品の開発と営業改革を両輪で実行したことによる結果だと思います。

 

私は「売れる機械を作る」と同時に「売り方も変えなければ」と考えました。実際、コロナ禍には従来の営業が行えない状況になりましたが、いち早くオンライン商談に対応し、SFAを活用した営業改革やリモートワークの導入などDXを推進しました。

 

その結果、業績を伸ばすことができただけでなく、時間を効率的に使って働く環境も整いました。業務のデジタル化によって情報共有がしやすくなった現在は、完全週休二日制を取り入れ、以前と比べて年間休日を増やすこともできています。

 

記事引用元:BlueMonkey活用歴10年!継続的な活動でデジタルマーケの仕組みを構築したアイメックス様の成功への道のり

 

 

また業務プロセスの効率化をより重視する理由として、デジタルマーケティングを「詳しい人がいない」「やり方がわからない」「成果がでるかわからない」という理由で始められない、というのもよくある話です。こういった課題は、マーケティングのパートナー企業や、デジタルマーケティングの支援会社など、プロフェッショナルからのサポートを受けることで、ある程度解消できます。

 


やれない理由をなくすために

 

 

そもそも、最初から詳しい人員がいる企業は稀ですし、経験者の採用も競争が激しく難しいです。そのため社内メンバーを育成していく必要があるのですが、独学でやっていくには非効率ため、まずは外部に頼ったうえで内製化していくのが一番効率的です。

 

また、適切なパートナーを探す際に見るべき点として、全体像を提示したうえでノウハウや施策の提案、実行支援をしてくれるかどうかが重要です。仮に全体設計からKPI設定など完結できるのであれば、一部分だけの支援でも問題がないのですが、そうでなければある程度広い視野で考えてくれるパートナー企業を探しましょう。そのうえで、自社の現在地を知り解決の手段をと投じます。

 


もし自社で完結できない場合

 

 

全体像の大切さは、工場全体のスループットを最大化するための改善プロセスに似ています。工場単位で改善を考える際には、いきなり部分の改善を実施するのではなく、全体プロセスのなかでどこがボトルネックなのかを明確にするはずです。デジタルマーケティングも同じで、まずは全体がどのような流れになっていて、最終的なスループットに対してどこがボトルネックなのかを知り、そのうえで効果が大きいであろう施策を実行していく必要があるのです。


具体的に、全体を見ずに施策を実施してしまうとどんな不都合があるのかをお話しします。

 

例えば直近の商談をオンラインで増やしたい場合に、本当は過去の名刺とMAツールを活用すれば短期成果が出せる状況なのに、なんとなく薦められてホームページをリニューアルしてみたもののあまり成果を感じられない…といったケースは往々にして起こります。これは自社のリードの総数や欲しい商談の数などを把握したうえで、適切なゴールを置いていれば導き出せる答えなのですが、支援してもらってるパートナー企業がWeb制作だけをやっている会社でMAツールの提供を行っていなかったりすると、本当は効果的な提案が出てこない可能性があるのです。

 

こういった「ムダ」をなくすためには、仮に自社サービスとして取り扱っていなくても、しっかりと全体像からやるべきことを提案してくれるパートナーと出会うことが重要なのです。ちなみに弊社は全体像から最適な施策を提案していくことを強みとしていますので、もしよろしければフォームよりお気軽にご相談ください。



製造業マーケティングのおさらいとデジタルマーケティングの全体像

製造業のデジタルマーケティングの重要性や全体像の大切さについてお話してきました。ここからはノウハウも交えて、製造業マーケティングのおさらいと、デジタルマーケティングの全体像について解説します。まず上位の概念としてマーケティング、そのつぎにデジタルマーケティングwebマーケティングホームページの順にお話しいたします。

 


デジタルマーケティングの始め方

 


マーケティング

まずは一番大きな概念である「マーケティング」についてです。製造業のマーケティングがむずかしい理由として、一言で製造業といっても分類によって購買頻度やカスタマイズなど違いが大きいことが挙げられます。

 

扱っている商材、ターゲットによっても大きく違いがあり、これに合わせてコンテンツ作りやコミュニケーションをしていく必要があります。なので共通点はありつつも、最終的には各社ごとに施策を考えていく必要があります。

 

製造業のマーケティングについて

 

 また今回は、製造業のマーケティング活動を2つの視点からについてお伝えします。

 


製造業のマーケティングについて


 

まず「市場」という概念は、市場調査・製品開発・新規顧客開拓をしていくうえで、市場を作っていったり、市場にアプローチしていったりする活動のことを指します。


もうひとつは「関係」の構築です。ここは営業や開発にも関わってくる部分で、お客様と関係構築をしていくなかでニーズを吸い上げていったり、吸い上げたニーズから新たに製品開発をしたり、商談に結び付けたりをします。

 

「市場」と「開発」の視点はデジタルを取り入れたマーケティング活動においても変わらず重要であり、単に手段が変わっていくだけなので、、ぜひ頭に入れておいてください。


デジタルマーケティング

続いて、「デジタルマーケティング」について解説します。まずは以下が、デジタルマーケティングの全体像です。



デジタルマーケティングの全体像について

 

こういった図を見ると「細かくて複雑」「大変そうだな」と感じる方、あまりわからないから「うちはやめていこう」と優先度を下げてしまう方、なども多いのではないでしょうか。ただ実際に紐解いていくとそこまで複雑ではないことがわかると思います。 

 

デジタルマーケティングでは、おおまかには「リード獲得」→「リード育成」→「商談」→「顧客化」というフェーズに合わせて適切な施策を打っていきます。



まず、いちばん最初にリード獲得が必要になります。

 

デジタルマーケティングのステップごとの施策

 

リードとは自社がアプローチできるお客様の数で、たとえば、営業活動や展示会といったオフラインでの活動で集めた名刺データ、ホームページからのお問い合せ・資料ダウンロードなどが含まれます。


ある程度のリード母数がないと、その先の施策は効果が出しにくくなるので、多くの場合はこのリード獲得の施策からスタートします

 

このリード獲得は、さきほどマーケティングの項でお話しした「市場」の要素に該当し、デジタルを活用して市場との接点を作りにいくフェーズです。新しいターゲットや市場に対してどれだけ接点を創出できているかどのくらい価値提供・価値発信できるかという部分になります。


製造業のマーケティングについて

 

 

 

続いてのリード育成・商談・顧客化のフェーズでは、獲得してきたリードを育成して、商談をしたのち最終的に顧客化していきます。

 


デジタルマーケティングのステップごとの施策

 

 

育成というと難しそうに聞こえるかもしれませんが、普段何気なくやられている方も多いかもしれません。


たとえば、今回のセミナーにはメールを見て来てくださった方もいると思います。過去に何かしらの接点をもっていたところから、たまたま今回のセミナーに興味を持っていただき、再び接点を持つことができました。またセミナーに参加していただいたことで、少しでもデジタルマーケティングへの投資意欲が向上すれば、育成に繋がっていることになります


このように、商談や顧客化につなげていくためにはリード獲得だけで満足せず、タイミングを逃さずにお客様のニーズを知ったり、啓蒙をしていく必要があります。

 


Webマーケティング

次に解説するのはWebマーケティングの領域です。ここからはだんだんと具体的な話になっていきます。

 

Webマーケティングは、全体の中でいう以下の部分です。基本的にはWebサイトまわりの施策全般のことを指します。

Webマーケティングの領域

 

 



Webマーケティングをやっていくうえで、とくに重要視されるのはコンバージョン(以下CV)です。

 

Webマーケティングの領域 コンバージョンの式

 

一般的に、BtoCだとECサイトやホームページからの問い合わせ、BtoBであれば商談につながる見込み度の高いお問合せや、資料ダウンロードがCVに設定されます。


CV数を増やすには、流入数を増やすかCV率をあげるかの2つです。ただこの時にも、やはり全体像から自社のやるべきこと(現在地)を把握する必要があります。

 

具体的な施策についてはケースバイケースでむずかしいものの、最低限「ここがNoだったら取り組んだ方がいいのでは?」という「早見表」をセミナー用に作成したのでご紹介します。

 

 

Webマーケティングの超簡易早見表

 

まずは、ホームページが自社で更新できるかどうかです。社内で更新できないことで施策のスピードが落ちたり、更新の度に費用がかかったり、反映されるのに3日かかったり、間違っていて修正する場合はさらに3日かかったり…ということも。本腰を入れてデジタルマーケティングに取り組んでいくのであれば、自社で使いやすいCMSを入れたほうがよいケースが多いです。ただこれは専門スキルを持った人がいればマストではないので「()」としています。


次に見ていくのは、ターゲットの集客ができているかです。全体のアクセス数よりは、狙いたいキーワードでしっかり1位をとれているか、自社のターゲットとするユーザーがどのくらいアクセスしているかが重要です。キーワードの月間検索数、検索順位、アクセス数などをもとにKPIを立てることもできます。


3つ目は、施策が実際にお問い合せにつながっているかです。検索順位で1位を取れているのに1件もお問い合せがこないとしたら、なにかしらホームページの改善が必要になってきます。具体的には、お問い合せフォームが長すぎないか、などといった点を見ていきます。


最後に、関係構築の施策として、集めたリードを商談に繋げていく活動をおこないます。


これらの施策は順番どおりにやる必要はなく、同時並行でやっても問題ありません。ただターゲットが集まっていないのにサイト改善するのは、魚のいない池で釣りをするのと同じなので、ある程度順序を守ったほうが確実に成果を出せるようになります。

 

最初にご紹介したアイメックス株式会社様の事例をもう一度引用すると、まず最初にやったのはCMSツールの導入やコンテンツ制作です。ここで獲得した母数があったからこそ、セミナーの集客や資料ダウンロードにしっかりと効果を発揮しています。

 


アイメックス株式会社様の変遷

 

 

極端な話、上記を逆から始めた場合、アプローチする先もない、セミナーも人は来ない、成果がでないからやめようか、となりかねません。自社が何をやるべきかを見極める重要性がわかる事例といえます。

 

「現在地を知ったうえでのWebマーケティングの施策例」として弊社のメディアサイトの事例もご紹介します。

 

また、これは2021年に、私がメディア担当に就任したときの施策です。今現在も運営しているこの「エムタメ!」というメディアでは、当時月間70万セッションほど獲得できておりBtoB企業向けのオウンドメディアとしてはそれなりに獲得ができていました。ただ一方で、その割にはCV数、お問合せ数が少なかったのが課題だと考えました。

 


現在地を知ったうえでの施策

 


実際に当時周囲からあった声として、「アクセス数を100万セッションまで増やしたらいいのでは?」という声もありました。しかし当時の状況として優先的に追うべき指標は「商談数を増やしていくこと」であり、そのための母数となる資料のダウンロードを増やすためには、無理にセッションを増やすよりも適切な箇所に適切なホワイトペーパーを設置したほうが、インパクトが大きいと判断しました

 

以下の表は、左側に「エムタメ!」内のページタイトル・URLが入っていて、月間セッション数が多い順に並べているものです。当時は実際に以下のように、記事の洗い出しと適切な導線が設置できているかを整理していました。

 


現在地を知ったうえでの施策例

 

 

特に流入が多かった記事に対して、「その記事を読んでいる方たちがほしいであろう資料ダウンロードページへの導線を、記事内に設置する」作業を実施しました。この施策の結果、月間で資料ダウンロードページへの送客数154%ダウンロード数166%増加を達成しました。



現在地を知ったうえでの施策例

 

ゴールをしっかり定めて、何をするのが最もインパクトが大きいのかを見極めて施策をおこなえば、半日~1日といった短期間でも成果が出せる事例となっています。

 

ホームページ

最後にご紹介するのはホームページについてです。図の中ではわずかな部分ですが、とても大事な要素となります。ホームページは、オフラインの施策でもお客様が一度ホームページを見にきたりランディングページに誘導したりと、施策の中心になる施策になるからです。

 

中心にあるホームページの存在

 

様々な施策の受け皿となるので、 最も改善の際のインパクトが大きくなる箇所でもあります。直接的にはCV数を最大化する施策になるのですが、コンテンツを制作したりホワイトペーパーを設置したり、そもそものデザインを最適化したりと、やるべきことは多くなります。また先ほど早見表で紹介したCMSを導入することで、改善をスムーズに実施することができます。

Webマーケティングだけでなく、デジタルマーケティングという単位でも受け皿となることの多いホームページだからこそ、手を入れることにより相乗効果が生まれやすくなります。本セミナーのタイトルにも「非効率」というキーワードを入れたのは、このホームページに手を入れる前に、さまざまな流行りの施策に手を出してしまうことが多く、もったいないと感じているからです。

 

ただ、ホームページに手を入れるといっても何から始めたらよいかわからない方も多いかと思います。その場合は、ぜひプロに相談をしてください。これは弊社でなくとも、全体俯瞰をしたうえで最適な施策を教えてくれる企業であればよいです。

 

一番よくないのは、何となく効果がありそうな施策をとりあえず始めてみることです。やり方を調べるのも大変ですし、成果が出なかった際に「デジタルマーケティングは難しい」と判断されてしまう可能性があります。ましてやそこの中途半端な予算をかけているならば、「お金をかけたけど効果がなかった」と予算を減らされてしまうこともあります。どんどん負のスパイラルが回っていく典型パターンです。

 

もし自社である程度全体俯瞰ができている企業様は、施策の洗い出しに「自社の施策の診断ができるチェックリスト」もご用意しているので、ぜひご活用ください。そして洗い出しをしたうえで、やっぱり優先順位付けが難しいのであればプロに頼った方がよいと考えています。これは単に弊社のサービスの宣伝をしたいというより、私自身がWebサイトの担当をやってる当事者であり、わからない中で試行錯誤するしんどさを知っているからこそ声を大にして言っております。極論弊社でなくてもよいので、信頼できるパートナーを見つけてほしいのです。

もちろん、プロが言ったことがすべて成果に繋がる保証はありません。ですが、支援会社の強みは「個社ごとの現状を把握したうえで、過去の実績を元に確度の高い施策を提案できること」です。たくさんの支援実績を積んできている支援会社にはそれだけノウハウも溜まってきておりますので、ゼロベースで考えるよりも成功確率は高くなります。

 

本記事の前半ではデータを引用しながらIT投資や営業強化、その上でのホームページの大切さについてお伝えしました。悠長にしてられないと危機感を感じている会社様も多いはずです。最短でゴールに近づくためにも、ぜひ外部の力を頼ってほしいと考えています。

 

後編では施策を中心にお伝え予定です

前編では、最新のデータ・成功事例を引用しながら、デジタルマーケティングの全体像や、製造業がデジタルマーケティングによって営業力を強化する重要性について解説しました。

 

後編では、製造業がデジタルマーケティングに取り組むうえで、より実践的な内容や、最終的な受注につなげるためのホームページ改善について解説していきます。


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