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オムニチャネルを実現するために一元管理すべき"フルフィルメント"とは?

記事公開日:2014/11/19
最終更新日:2021/06/26
オムニチャネルを実現するために一元管理すべき"フルフィルメント"とは?

こんにちは。

スターティアラボ ブログ編集部です。

以前、本ブログでオムニチャネルについてご紹介しました。

少しおさらいですが、オムニチャネルとは製品に関わる全ての顧客接点、販売経路を繋げる事を言います。

今回は、そんなオムニチャネルを実現する工程で不可欠な"フルフィルメント"について触れ、改めてオムニチャネルについて考察します。

1.オムニチャネルとマルチチャネルの違い

店舗、ECサイト(スマホ)、ECサイト(PC)、DMなど、ユーザーが製品を知る、流入するきっかけをチャネルと呼びますが、それぞれの顧客接点から製品購入までが各チャネルごとに一本化され、完結される事をマルチチャネルと呼びます。

▼マルチチャネルのイメージ図

マルチチャネル

この場合、例えばスマホで製品の存在を知ったユーザーは、そのままスマホで他社比較を行ったり検討を繰り返し、購入に至ります。店舗に来店し、気に入った商品があればレジでお会計を済ませる。このように、チャネル毎に認知から購入までを一本で完結するのが、従来のユーザー行動でした。

しかし、ECサイトの普及率、スマートフォン、タブレットの増加によってここ数年でもユーザーの購買行動が変化していき、店舗で製品を認知してから、自宅へ帰って同じ物を安く買えるネットショッピングを探し、結局最後はネットで購入するような、いわゆる「ショールーミング」という購買行動パターンも出てきました。

そうしたケースに対応するには、各チャネルがそれぞれの管轄で顧客対応を行うのではなく、どのチャネルから入っても、どの購買ステップからでもユーザーが欲しい時、欲しい場所で製品を購入出来るように管理をしなければなりません。

これを実現したものが"オムニチャネル"です。

▼オムニチャネルのイメージ図

オムニチャネル

スマホで製品を知り、FacebookやTwitterから実際のユーザーレビューを基に調査し、そのまま検討。最終的には店舗で製品を購入。このようなケースでも、途中の工程でユーザーの購買行動導線を妨げるない事で、これが可能になります。

2.フルフィルメントとは

オムニチャネルに対して、"フルフィルメント"とはどういうもので、どう影響するのかご説明します。

フルフィルメントとは、主にEコマースで使用される、受注から決済、配送までの製品発送に関わる工程の総称です。この部分だけを請け負うようなサービスを行っている企業もおります。Amazonでも、フルフィルメントを委託できるサービスがございますね。

オムニチャネルを実現するためには、以下の要素が必要になってきます。

●顧客管理システムの構築

●オムニチャネルに取り組むための組織体制

●店舗や配送に関わる者へのモバイル端末配布

●情報の一元化

組織体制や、モバイル端末の用意といった土台の調整も必要ですが、優先的に意識すべきは、"フルフィルメントを一元化する"事です。

これは最後にあげた"情報の一元化"にあたるものですが、例えばチャネルを横断した購買行動を持つユーザーへは、店舗でもネットでも最低限情報の差異は無いよう、情報のリアルタイム性を上げなければなりません。そのためには店舗が持つ情報と、ECサイトに掲載されている情報が合致していなければならず、「ネットで人気の商品が店舗では在庫を置いておらず、せっかくネットから店舗へ来店してもらっても対応出来ない」なんて勿体無いケースが起こりえます。

こういった「チャネルによる情報の差異」をいかに無くしていけるかが、フルフィルメントの一元化であり、オムニチャネルを実現させる必須項目です。

3.フルフィルメントに関わるCRM

CRMとは、顧客ごとの属性、購買履歴や問い合わせ履歴を記録し、それを管理する概念やそのために用いるシステムです。

フルフィルメントを一元化するにあたって、情報をまとめるにはCRMシステムを用いた顧客管理が大変重要です。

顧客情報の一元管理が必要な理由は、部署間、サービス管轄間での適切な情報共有がなければ、チャネルごとの縦割り体制を打開できず、途中で別の購買行動に移ったユーザーに対して対応が難しくなるためです。

つまり、情報を取りまとめ、且つその情報に関わるそれぞれの担当者が同水準の顧客情報を得られる環境が必要なのです。それがCRMです。

さらに細分化していくと、CRMにあたってはOne to Oneマーケティングを忘れてはいけません。属性分けを、一定のカテゴリー別から、顧客一人一人の属性まで落としてマーケティングし、ユーザーを一人の人間として購買行動を分析します。ここまでご説明すると、オムニチャネルは会社全体で取り組まなければ実現出来ないものと認識を持っていただけるかと思います。

4.まとめ

オムニチャネルの概念は理解していても、それを構成する具体的な小項目まで落とし込めている方は、まだ多くはないのが事実です。それだけ会社として、事業部として取り組む姿勢を整えなければならない、自社完結が難しいものという事です。

フルフィルメントを外部へ委託する事も可能ですが、理想だけ言えば、言うまでもなく自社で内製化するのが望ましいです。理由は、顧客情報の集約源も外部になってしまうので、万が一の時、自社にノウハウがないという事態は避けたいためです。とは言っても、規模の大きい会社でなければ全てを自社で完結する事は厳しいでしょう、、、

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