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バイラルマーケティングとは?ステマとの違いや成功事例を紹介

記事公開日:2024/01/19
最終更新日:2024/01/25
バイラルマーケティングとは?ステマとの違いや成功事例を紹介

バイラルマーケティングとは、SNSなどデジタル上の口コミを通じて情報が急速に広がることを意識したマーケティング手法です。
日本はもちろん、世界中で人々の生活にSNSが浸透している今、新しい効果的なマーケティング手法として注目されています。

 

本コラムでは、バイラルマーケティングの概要からメリット・デメリット、成功事例までをご紹介します。

 

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バイラルマーケティングとは

バイラルマーケティングとは、インターネットやSNSなどデジタル上の手段を通じて、情報が口コミのように拡散されるよう設計したマーケティング手法のことです。インターネットの普及と共に発展し、特にSNSの普及に伴い、大きな注目を集めています。

 

バイラルという言葉は、「ウイルスの」「ウイルスが原因の」という意味を持つ英単語「viral」に由来しており、ウイルスのように口コミで拡散することを表しています。

 

この手法の核心は、消費者が自然に情報を共有することにあります。企業は、共有したくなるような魅力的な商品や情報、コンテンツを提供し、消費者が自ら情報を拡散したくなるような状態を作り出す必要があります。

 

バイラルマーケティングの魅力は、低コストでありながら広範囲にわたる影響力を及ぼせる点です。このほか、バイラルマーケティングのメリットについては、「バイラルマーケティングのメリット」で詳しくお伝えします。

 

効果的なバイラルコンテンツを作るためには、ターゲットとなる消費者の興味や関心を引き付ける要素が必要で、これには、ユーモア、感動、または知識的な要素が利用されることが多いです。

 

また、バイラルマーケティングにおいてはSNSが重要な役割を果たします。FacebookやTwitter、Instagram、TikTokなどのプラットフォームを活用し、効果的に情報を拡散させる戦略が求められます。

バイラルマーケティングとバズマーケティングの違い

バイラルマーケティングと似たものに、バズマーケティングがあります。
これらの違いは、何でしょうか?

バズマーケティングとは

バズマーケティングとは、バズマーケティングは、特定の商品やサービスが「話題」となり、人々の間で自然に口コミが広がるマーケティング手法です。この手法は、特に影響力のある人物やメディアを利用して、商品やサービスを積極的に宣伝します。バズマーケティングの目的は、短期間で大きな注目を集め、製品やブランドの認知度を高めることにあります。

 

ただ、バイラルマーケティングのようにオンラインに限らず、オフラインでの「バズり」も含みます。
バイラルマーケティングとバズマーケティングの主な違いは、情報拡散のアプローチにあります。バイラルマーケティングは、魅力的なコンテンツを通じて自然に情報が拡散されるのに対し、バズマーケティングでは、特定の影響力ある人物やメディアを通じて意図的に情報を拡散させる手法です。

 

バイラルマーケティングとバズマーケティングの違い

バイラルマーケティング バズマーケティング
自然な拡散を重視 意図的な拡散を重視
消費者が自発的に情報を共有 影響力のある人物やメディアを活用
コンテンツの魅力が拡散の鍵 短期間での大きな注目を集めることを目的としている。

バイラルマーケティングとステマの違い

バイラルマーケティングとステマ(ステルスマーケティング)も混同されがちですが、決定的な違いがあります。

バイラルマーケティングは違法?ステマとは

ステマ(ステルスマーケティング)とは、消費者に広告であることを気づかれないように商品やサービスを宣伝する手法のことです。
たとえば、SNSで有名人やインフルエンサーが投稿の中で、広告料をもらっていることは伏せて商品やサービスを紹介したり、口コミサイトで偽のレビューを書いたり、掲示板やブログで商品に関する話題を作ったりすることなどが挙げられます。

 

消費者は、広告とわかると警戒心を持ったり無視したりする傾向があるため、これらを抑えるために使われる手法です。しかし、消費者に対して不正直な手法であり、誤解や不満を招く可能性があるため、避けるべきです。

 

一方、バイラルマーケティングは、自然なかたちで消費者から情報が拡散されることを目指します。

バイラルマーケティングへの法的な規制はある?

2023年12月現在、日本でバイラルマーケティングそのものを取り締まる法的な規制はありません。

 

ただ、SNS上で広まった内容が事実と異なっている場合、景品表示法上の「誇大広告」などに該当し、措置命令※や罰金の対象となることがあります。

 

たとえば、製品やサービスを実際よりも有料なものであると誤解させたり、キャンペーン対象には例外があるにも関わらず、注意書きの記載が離れた場所に小さく書かれていてわかりにくかったりするような場合です。

 

特に、海外を含む地域を対象としたバイラルマーケティングを企画する際は、該当の国において口コミや広告に関する規制を十分に調べた上で取り組んでください。
※措置命令…必要な措置を講じることを命令する行政処分のこと。

バイラルマーケティングのメリット

バイラルマーケティングには、次の5つのメリットがあります。

低コストで実施できる

バイラルマーケティングの最大の魅力は、その低コスト性です。
従来の広告手法と比べると大規模な予算を必要とせず、SNSやWebコンテンツを通じて効果的にプロモーションを行うことができます。

 

とはいえ、拡散したくなるような良質なコンテンツを制作する必要があるため、ただコストを削減することばかりを考えても成功させるのは難しいでしょう。
コストをかけずに拡散されるようなコンテンツ作りには創意工夫が求められるということを念頭に置いて取り組みましょう。

高いプロモーション効果が見込める

バイラルマーケティングには、消費者から高い信頼性が得られるという特長があります。
なぜなら、自分の知り合いや信頼できる人からの情報には、より関心を持ちやすく、影響を受けやすいからです。
そのため、口コミやSNSで拡散された情報は、消費者の購買意欲を高める可能性が高いといえます。
こうした理由から、バイラルマーケティングは高いプロモーション効果が見込める手法だといえるでしょう。

短時間で大人数にリーチできる

インターネットやSNSの普及により、バイラルマーケティングは短期間で大人数に拡散されます。
特に、SNSはFOMO効果により、拡散のスピードが速いという特長があります。FOMOとは、Fear Of Missing Outの略で、見逃したり取り残されたりすることに対する恐怖心を指します。SNSで友人が楽しそうに旅行している写真を見て焦ったり、限定商品やセールに飛びついたりするのは、この例です。

 

バイラルマーケティングでは、コンテンツが話題になっていることで、視聴者にFOMO効果を与えます。話題に乗り遅れたくないという気持ちから、視聴者はコンテンツをチェックしたりシェアしたりすることになるのです。

 

とりわけ、若年層をターゲットにしたプロモーションでは、この迅速なリーチ能力が大きな強みとなるでしょう。

長期間にわたる効果が見込める

バイラルマーケティングは、一時的な注目だけでなく、長期間にわたる効果を生み出すことができます。なぜなら、口コミやSNSで拡散された情報は、長期的にインターネット上に残り続けるため。

 

特に印象的なキャンペーンやコンテンツは、時間が経過しても人々の記憶に残り、持続的なブランドイメージの向上をもたらすことがあり、持続的なプロモーション効果が期待できます。

エンゲージメントの向上が期待できる

バイラルマーケティングには、顧客とのエンゲージメントを高める効果もあります。
エンゲージメントとは、消費者がブランドや企業に対して感じる関与度や愛着度のことです。エンゲージメントが高いと、消費者はリピート購入や口コミ紹介を行うだけでなく、ブランドや企業の価値観や理念に共感し、忠誠的なファンになるため、長期的な顧客満足度やロイヤルティの向上につながります。

 

これは、バイラルマーケティングで、クリエイティブが伝えるストーリーやメッセージが感情的な共感を生んだり、消費者が自ら情報を拡散することで、ブランドや企業の一員であるという参加意識を高めたりするためです。

 

消費者が積極的にコンテンツを共有し、ブランドに対する肯定的な感情を持つことで、顧客ロイヤルティの向上につながります。

バイラルマーケティングのデメリット

一方、バイラルマーケティングにも、デメリットはあります。
主に、次の3点です。

拡散をコントロールできない

バイラルマーケティングのデメリットとしては、コントロールが難しい点です。

 

情報が予期せぬ方向に拡散する可能性があり、場合によっては誤解を招くなどのネガティブな影響を及ぼす可能性もあります。

 

マイナスな印象で拡散されてしまえば、ブランドイメージを損なう恐れがあります。

 

そのため、コンテンツの内容は慎重に検討し、誤解の余地がないようにする必要があります。
また、情報のモニタリングと迅速な対応も求められます。

効果の測定が難しい

バイラルマーケティングの効果は、正確に測定することが難しいです。
拡散されるコンテンツの影響は、従来の広告手法と比較して直接的ではないため、具体的なROI(投資収益率)を算出することが困難なためです。

 

このため、マーケティング戦略として、効果測定を評価する際には、従来の指標に加え、SNSのエンゲージメントやブランド認知度の向上など、間接的な効果も考慮する必要があります。

成功事例の再現性が低い

バイラルマーケティングに取り組んだ結果、見事に成功したとしても、これをお手本に次のバイラルマーケティングも成功させるということは、簡単なことではありません。バイラルコンテンツの拡散には偶発的な要素が大きく、同じ戦略を繰り返しても同じ結果が得られるとは限らないためです。

 

バイラルマーケティングには、毎回、創造性と柔軟性が求められ、一度成功したコンテンツのスタイルを模倣するだけではなく、常に新しいアイデアを追求する姿勢が重要になってきます。
このため、労力のかかる手法だといえるでしょう。

【海外版】バイラルマーケティングの成功事例

最後に、バイラルマーケティングの成功事例を、海外と国内に分けてご紹介いたします。
まずは、海外の成功事例5例から。

YouTubeで「adizero」の動画が拡散(アディダス/Adidas AG)

ヨーロッパで最大のスポーツウェアメーカーであるAdidas AG(アディダス)が、ランニング用シューズのラインとして日本で開発した「adizero(アディゼロ)」。このプロモーションに、バイラルマーケティングを意識した動画が活用されました。

 

動画の内容は、架空の研究所「adizero LAB」で、白人男性がadizeroを履いて走り、風圧でミニスカートをめくれるかどうかを「adizero vs MiniSkirt」として、検証するというもの。
賛否はあったものの、動画は2011年8月にYouTubeに掲載された後、1ヵ月で90万回以上も再生されたといいます。

 

同社では、それまで、短期的な懸賞キャンペーンを実施することで認知度の向上を図っていましたが、SNSの普及に伴い、継続的な関係性を構築できる環境が整ったことから、バイラルマーケティングに踏み切ったといいます。

 

実際の動画はこちら。
adizero LAB:adizero vs MiniSkirt

フェイクニュースに対抗した動画CMを公開(ニューヨーク・タイムズ/The New York Times)

かつては、いわゆる「オールドメディア」と呼ばれる新聞や雑誌、ラジオ、テレビなどだけが報道が可能でしたが、SNSの普及とともに、発信元が不明なフェイクニュース(虚偽報道)が増え、大きな問題となっています。

 

2016年、アメリカ大統領選挙において、「ローマ法王がトランプ氏を支持」といったフェイクニュースがアメリカを中心にSNSなどで世界中に広まりました。同年、フェイクニュースを信じた男性が実際にピザ店へライフルを発砲するまでに発展した「ピザゲート事件」も起きています。
日本では熊本地震が起き、「動物園のライオンが逃げ出した」というフェイクニュースが地元の人たちを混乱に陥れました。

 

こうした背景を受け、The New York Times(ニューヨーク・タイムズ)は、アカデミー賞受賞式の放送中に「The truth is hard」を掲げたTVCMを放映。その後、SNSでもキャンペーンを実施しました。
CMには、質の高いジャーナリズムを維持するためには、現場で働く何千人もの記者に支払う給与が必要で、そのための購読料だという主旨というメッセージが込められています。

 

これが話題を呼び、1四半期で購読者が過去最高の28万人にも上ったといいます。

 

実際の動画はこちら。
The Truth Is Hard DROGA5

バイラル性を意識したサービス設計(ファーイン/画音)

画音(ファーイン)は、動画によるコミュニケーションが可能な中国のSNSです。

 

WeChat(ウィーチャット/微信)というチャット型SNSを手がけたプロダクト・ディレクターであるGenie氏が作った動画アプリで、登録した友達が4人以上いないと使えない仕様になっています。
このため、画音を使いたいユーザーは、必然的に友人・知人などへ画音の存在を知らせ、登録を促すことになります。

 

バイラルマーケティングの中でも、やや強制的に拡散させるタイプといえます。

「The Man Your Man Could Smell Like」キャンペーン(オールド・スパイス/Old Spice)

Old Spice(オールド・スパイス)は、アメリカのプロクター・アンド・ギャンブル社(The Procter & Gamble Company)が提供する、アフターシェイブローションやデオドラント剤、シャンプーといった男性向けのビューティ&ヘルスケア製品を提供するブランドです。

 

同ブランドは1937年にスタートし、長年、アメリカの男性たちに愛されてきました。
しかし、2000年代半ばになると、競合ブランドが若年層を中心に支持されるようになり、危機を迎えます。

 

同ブランドは、年配層からの支持が厚く、若年層からは「おじさんが使う製品」というイメージを持たれていたのです。
そこで、リブランディングに取り組みました。従来は「男らしさ」を全面に押し出した広告を打っていましたが、若年層にウケるよう、ユーモアをアピールするような動画を制作。その内容は、元NFL選手イザイヤ・ムスタファ氏を起用し、「男らしさ」のイメージも盛り込みつつ、パロディで笑いを誘うというものでした。

 

この動画を、アメリカ国民の関心が高いスーパーボウルの直前にしてYouTubeに投稿。すると、SNS上でも話題となり、再生回数が数千万回にも上りました。
さらに、この動画に対するユーザーの反応(SNSのコメント)に対する返信動画を制作してYouTubeに投稿し、X(旧Twitter)でもつぶやくことで、さらなるバイラルを起こしました。

 

その結果、動画の公開から半年後の売上は125%増となり、トップシェアを奪還したといいます。

 

実際の動画はこちら。
The Man Your Man Could Smell Like

アイス・バケツ・チャレンジ(アメリカALS協会)

筋萎縮性側索硬化症(Amyotrophic Lateral Sclerosis/ALS)に関する研究支援のため、バケツに入った氷水を頭からかぶるか、アメリカALS協会に寄付を行うという「アイス・バケツ・チャレンジ(ice bucket challenge)」が、2014年にアメリカで始まりました。

 

この運動は、各界の著名人や政治家などを巻き込み、FacebookやYouTubeを通じて拡散され、社会現象となりました。

 

その結果、世界中で2億2,000万ドルもの寄付金を集め、ALSに関わる遺伝子を解明する研究に役立ったといわれます。

【国内版】バイラルマーケティングの成功事例

続いて、国内の成功事例を5例、ご紹介いたします。

「今日好きダンス」をTikTokで配信(Abema)

「Abema」は、ユーザーの7割が10代から30代という特徴を持つインターネットテレビ局です。
同局で制作・配信されている恋愛リアリティ番組「今日、好きになりました」のプロモーションで、「今日好きダンス」というオリジナルのダンスを使ったショート動画を制作し、バイラルマーケティングに成功しました。

 

同番組は、“運命の恋を見つける、恋の修学旅行”をテーマに、初対面の高校生が数泊の旅行に出かけるという企画。すでに人気のある番組でしたが、より若年層の間で熱狂を起こしたいとの意図から、今回の動画制作を実施しました。

 

同番組の公式アカウントがすでにTikTokにあったものの、振り付けを考える様子を同番組のスピンオフとして配信した上で、ダンスに関するPRをあえてTikTok以外のSNSやWebサイト上で実施。最後にTikTokに「今日好きダンス」を公開し、同番組の存在をアピールすることで、「ほかのWebサイトやサービスへ遷移させづらい」というTikTokの欠点をカバーしました。

 

この結果、番組の認知度が上がり、視聴率が160%もアップしたといいます。

「High School Girl?」キャンペーン(資生堂)

化粧品で国内トップシェアを誇る株式会社資生堂。同社では、動画を活用したプロモーションが増えている背景から、自社でも動画広告の制作に取り組みたいと考え、2015年2月に「動画プロジェクト」を立ち上げたといいます。

 

当時、若年層へのリーチが課題であったことから、若い女性たちの間で話題になるような面白い動画を制作しようということで、まずは30案ほどを企画。これを元に女子高生・女子大生にグループインタビューを実施したところ、圧倒的な支持を集めたのが「女装男子」だったといいます。これをテーマに議論を重ねた結果、「女子高生全員が、実は男子高校生だった」という動画の制作に決定。

 

撮影は、約7時間をかけた一発撮りで、動画はこれを逆再生で早送りするスタイルを取りました。特設サイトでは、「女装男子の写真を指でこすると、その子の素顔が見える」といったコンテンツも用意。

 

すると、公開時にPRも広告も一切、実施しなかったにも関わらず、3日後にはYahoo!映像トピックスの総合ランキング1位に。公開から1週間後にはリリース記事を出稿することで、仕込んだ小ネタに気づいてもらうという仕掛けを用意したことも奏功し、動画はSNSを中心に話題になり、800万回以上も再生されたといいます。

 

実際の動画はこちら。
High School Girl?

TikTok「#ペプシjコーラ」でオリジナルダンスを投稿(サントリーホールディングス)

飲料メーカーのサントリーホールディングス株式会社は、2018年4月、「PEPSI(ペプシ)」から、新たな主力ブランドとして「ペプシ Jコーラ」を新発売しました。
同ブランドでは、宣伝にTikTokを活用。具体的には、テレビCM放映中に、オリジナル曲「ペプシお祭りリミックス」に簡単な振りを付けて、CM出演中の有名人に踊ってもらう、15秒のショート動画コンテンツをTikTokに投稿したのです。

 

公開されたコンテンツの総再生回数は1, 800万回を超え、このダンスを真似した投稿は2万件以上にも及んだといいます。

フィリピン音楽をカバーして1ヵ月間で100万回再生を達成(宇宙戦隊NOIZ)

「宇宙戦隊NOIZ」は、日本を始め、アメリカやカナダ、フィリピンでも活動している日本のビジュアル系バンドです。

 

彼らがフィリピンの曲である「NARDA」をカバーし、YouTubeに投稿したところ、1ヵ月間で100万回再生を達成し、5,000件以上のコメントを集めました。

 

これには、従来なら日本の音楽をフィリピンのアーティストがカバーすることは多くても、逆は珍しかったという背景があります。珍しさから話題となり、再生回数が伸びたりコメントを集めたりできたのだと推測できます。

 

実際の動画はこちら。
UCHUSENTAI:NOIZ

「#ポケモンと遊びたい」キャンペーン(任天堂)

日本はもちろん、世界中で人気を博すゲームタイトル「ポケットモンスターシリーズ」を展開する任天堂株式会社では、ポケットモンスター ソード・シールド エキスパンションパス第2弾「冠の雪原」の配信を記念し、TikTokのブランドエフェクトを活用したキャンペーン「#ポケモンと遊びたい」を開催しました。

 

ブランドエフェクトとはTikTokの広告メニューの一つで、高度な画像認証技術を用いて、2Dや3D、ARなどのコンテンツを活用した効果的な広告配信が可能になるというもの。
同キャンペーンでは、ゲームに登場する人気のポケモン5匹(ピカチュウ、ダクマ、マホイップ、ウールー、モルペコ)のエフェクトを体験できるようにしました。ユーザーの全身の動きをリアルタイムで認識し、再現するボディトラッキング機能と3D技術を併用したブランドエフェクトは、世界初の試みだったそうです。

 

同キャンペーンでは、これと同時にTikTokの広告メニューである「ハッシュタグチャレンジ」を併用しています。「ハッシュタグチャレンジ」とは、やはりTikTokの広告メニューの一つで、「#(ハッシュタグ)」を付けた上で指定の投稿を促す広告です。視聴者を巻き込み、UGC(User Generated Contents)を生み出せるというメリットがあります。

 

これらを組み合わせ、「#ポケモンと遊びたい」を付けてブランドエフェクトを体験した姿をTikTok上に投稿してもらうと、優秀作品に選ばれた投稿者にプレゼントが当たるというキャンペーンを実施。
その結果、わずか1ヵ月で投稿数は2万件を超え、体験数は100万回にも達したといいます。グローバルでの投稿数は約35万件、体験数は1800万回という驚異的な数字となりました。

 

※この施策は、広告キャンペーンを利用したもので、厳密にはバイラルマーケティングとはいえませんが、拡散の本質を突いた施策だったため、ご紹介しました。

 

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まとめ

バイラルマーケティングの基本概念からメリット、デメリット、成功事例までをご紹介しました。
バイラルマーケティングは、低コストで高い効果を期待できるマーケティング手法です。
ただ、メリットが多いものの、拡散のコントロールが困難であるなどのデメリットもあります。

 

これらを把握した上で戦略を効果的に活用することで、ブランドの認知度向上、顧客エンゲージメントの強化、そして長期的なプロモーション効果を実現することが可能です。

 

  • この記事を書いた人
  • エムタメ!編集部
  • クラウドサーカス株式会社 マーケティング課

    プロフィール :

    2006年よりWeb制作事業を展開し、これまでBtoB企業を中心に2,300社以上のデジタルマーケティング支援をしてきたクラウドサーカス株式会社のメディア編集部。53,000以上のユーザーを抱える「Cloud CIRCUS」も保有し、そこから得たデータを元にマーケティング活動も行う。SEOやMAツールをはじめとするWebマーケティングのコンサルティングが得意。

    メディア概要・運営会社→https://mtame.jp/about/

    Twitter→https://twitter.com/m_tame_lab


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