エムタメ!について twitter

マーケティング担当者のために
マーケティングに関わるためになる情報をためていく

  1. TOP
  2. マーケティング入門
  3. お問い合わせを最後までなんで追客しないの?営業部門の本音とマーケティング部門の改善施策方法

お問い合わせを最後までなんで追客しないの?営業部門の本音とマーケティング部門の改善施策方法

記事公開日:2017/04/13
最終更新日:2023/11/14
お問い合わせを最後までなんで追客しないの?営業部門の本音とマーケティング部門の改善施策方法

突然ですが、マーケティング担当の方に質問です。
マーケティング部署で獲得した見込み顧客を営業がどう追客しているか把握していますか?
また、そのリードが最終的に受注につながったかどうかを知る仕組みができていますか?

このことを把握できていないのであればそのリードは恐らく営業に渡した段階で放置されてしまう可能性が非常に高いです。
実際に、マーケティング部署での顧客獲得は会社で強く求められているにも関わらず、折角獲得した顧客が放置されてしまっているなんてことはありませんか?

そこで今回は、なぜ営業部門にパスした際に契約まで追客してくれないのかの原因とマーケティング部門が行うべき改善施策についてご案内していきます。

1.マーケティングからの顧客獲得が重視されてきている要因

そもそも、マーケティング部門が重要視されるようになった背景としては、近年BtoB企業においてテレアポや飛び込みなどのプッシュ型営業の効果が低くなったことが1つの要因です。

理由としては、顧客自らがインターネットなどで情報を簡単に取得することが出来るようになった為、営業電話で本業の仕事時間を削られることを煙たがるようになったからです。

また営業を行う企業からしても、1人につき新規のテレアポを1日100件近く行い、アポイントが取れるのは商材によっても異なりますが1件や2件といった精神的にも負担になってしまい、良好な環境と言えない状態になりかねない為です。

その為現在、新規顧客獲得の方法は、プッシュ型営業からプル型営業へ変化してきています。
プル型営業とは、顧客自ら製品やサービスを見つけてもらいお問い合わせを行ってもらうマーケティング手法になります。
このプル型営業を行う際に、マーケティング部門が主体となりホームページからのお問い合わせや、展示会などに出展して興味のある顧客を見つけてくることが第一歩になるのです。

しかし、こうしたマーケティング部門が取得してきた顧客が営業部門にパスした後なかなか契約に至らず困っている、という声が非常に多い。

2.マーケティング活動の流れ

まず、一般的なプル型営業のマーケティングの流れについてご紹介します。

まず初めに、自社の製品やサービスもしくは会社名を「潜在顧客」(まだ製品を知らない顧客)へ知ってもらう、「接点」を作るという活動があります。

そしてその接点からお客様の名前やメールアドレスなどの情報を取得し、「リード化する活動」に移ります。

次にリード化したお客様先に商談し、受注に繋げる「商談活動」があり、お客様に変わった後はリピーターになってもらい他の企業へ紹介していただく「推奨者」になっていただく為のCS活動を行っていくという事があります。

このために企業側が起こすアクションと、実現するためのツールや手法が下記です。

マーケティング活動の流れ

この流れは、多くの企業におけるマーケティング活動の流れとなります。

惹きつけやリードの獲得はマーケティング部門、追客や商談に入ってからようやく営業部門にパスをし、お客様のファン化に関してはCS部門が担当しているのが一般的です。

しかし、このアクションごとに事業部や部署が異なっている事が大きなボトルネックになっていることが多くあります。

3.マーケティング部門と営業部門のボトルネック

最も大きなボトルネックとして考えられることは、マーケティング部門と営業部門の考え方が異なっている事にあります。

営業部門の担当としては、とにかく忙しい中で短期的に受注できる、契約できるリードを欲しています。逆に言えば今すぐ案件にならないリードに関しては放置してしまう性質なのです。

逆にマーケティング担当としては、せっかく集めてきたリードを営業マンへパスしてもなかなか追客を行ってもらえず、追客している状況も把握できない為、もしかして自社の営業が弱いのでは?という考えになってしまいがちです。

マーケティング部門と営業部門のボトルネック

このような、マーケティング部門と営業部門とのミスコミュニケーションはよく発生しています。

ミスコミュニケーションが起きてしまう原因を簡単に紐解いていきます。

4.ミスコミュニケーションが起きてしまう理由

昔は、お問い合わせを行うユーザーは「今すぐ客」と言って製品やサービスをすぐにでも欲しいと思ってくれている人から連絡がありました。

しかし、現在ではたとえお問い合わせを行ってくるユーザーも「今すぐ客」ではなく情報収集の段階も多く、「今すぐ客」に出会うのは難しくなっています。

また全体の割合としても少ないうえ、競合他社も「今すぐ客」を狙っている為、出会ってから自社を選んでもらう事がなかなか困難となっています。

その為、問題はあるのは認識しているがどの製品がいいのか悩んでいる「お悩み客」や、まだ問題も認識していない潜在的だが、将来的に製品を購入する可能性のある「まだまだ客」といった層を見込み客へ育成する必要があります。

上記のような企業の担当者は、情報収集のためにお問い合わせを行ったり、展示会へきて名刺交換をおこなう事は往々にしてありえます。

しかし、この層に購入してもらう為には時間や工数がかかります。
その為、この層を営業部門に渡してもすぐに契約出来る「今すぐ客」ではない為、放置されてしまうのが実情です。

ミスコミュニケーションが起きてしまう理由

5.見込み顧客の放置がダメな理由

しかし、米国のアドバイザリー会社であるシリウスディシジョンの調査によれば、営業担当が放置した見込み顧客のうち、約8割が2年以内に競合他社から製品を購入していることが分かったのです。

「今すぐ客」ではないからと言って放置してしまうと、もしかしたら自社の顧客になりえたのにも関わらず他社に流れてしまうかもしれません。

ただ、実際に営業マンが長期的に追客することは難しく、例えば、展示会があり会場で出会ったユーザーの中でも興味を示してくれた上位1、2割のユーザーには連絡し商談を行う事で契約に至ることもありますが残りの8割程度のリードはそのまま放置してしまいます。

悪い例で言うと営業マンの机の奥にしまわれて、ゴミになってしまう事もあり得てしまいます。

どんな施策を行ったとしても、短期的に受注できる企業へのみアプローチをして契約して他8割は放置というと、施策を打つたびに使われない名刺がどんどん生まれてきてしまう悪循環となってしまいます。

ではどのようにすれば、放置を行わずに長期的に追客を行う事が出来るのでしょうか。

6.改善イメージ

今後プル型の営業方法として改善する例としては、展示会で取得した名刺の上位1、2割の興味のあるユーザーに関しては営業部門がそのまま追客を行い残りの8割は全てマーケティング部門に名刺を集めます。

集めた後はずっとアクションをし続けます。いつもあの会社から連絡が来るな、いい情報を提供してもらえるなといった前向きなアクションがつながっている状態を確保しておきます。

そうすると、例えばセミナーをうった際に参加していただけるかもしれませんし、その後相談をしてもらえるかもしれません。

改善イメージ

このように施策を繋げていくようなイメージで続けていくと、2年以内に他社に流れる見込みがあった企業が、流れる前に相談いただける関係性になっていく事が実現できるようになる、という事が大枠の理論になります。

前向きな接点を継続的に生み出していくようになれば、ザイアンス効果(何度も見たり、聞いたりすることで次第に良い感情が起こるようになるという効果)が働きやすくなり、自然と選んでいただきやすくなります。

7.まとめ

以上が、営業部門がリードを放置してしまう理由と、それに対してマーケティング部門が行うべき施策についてご案内させていただきました。

現状営業マンに全て名刺を渡していて、マーケティング部門では対応していなかったという事であれば、すぐにでも放置している名刺の活用を始めていく必要があります。

放置している名刺が多ければ多いほど実は、という可能性も含まれていますので、まずはデータ化し一度メール配信を行ってみてはいかがでしょうか。
是非一度試してみてください。

また、営業が必ず追ってくれるリードの見つけ方、作り方と題しまして、セミナーを行います。現在弊社お客様の中で、顧客の育成を行い成果を出されている方法を事例としてご紹介させていただいたり、具体的な手法もご案内する予定となっておりますので、ぜひご参加ください。

セミナー情報

2017年6月14日開催

新規顧客獲得につなげるこれからの営業手法と、マーケティング部門との連携方法

これからのインターネット時代における新規顧客獲得は、営業部門とマーケティング部門が連携を行い見込み顧客を発見・育成する営業活動を行う必要があります。 現状、見込み顧客との接点を作れていないという方や、見込み顧客への営業活動は必要ないと思われている方は、今回セミナーにて見込み顧客に対するアプローチの手法や効果をご案内いたします。


特集

はじめての展示会物語

はじめての展示会出展までの道のりを描いたドッタンバッタン劇場

メールマーケティング

この記事を共有