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【オウンドメディアの活用】企業ブログを始めるためのノウハウとは

記事公開日:2014/12/26
最終更新日:2025/11/07
【オウンドメディアの活用】企業ブログを始めるためのノウハウとは

【この記事の要約】

オウンドメディアにおけるデザインとは、単なる視覚的な美しさ(装飾)ではなく、設定されたKGI/KPI(例:リード獲得、回遊率向上)を達成するための「戦略的な設計」を指します。デザインの役割は、UI(ユーザーインターフェース)とUX(ユーザーエクスペリエンス)を最適化し、訪問者を目的のコンテンツやコンバージョンへストレスなく導くことです。

優れたオウンドメディアデザインは、まず「UI/UX」が考慮されており、ユーザーが直感的に操作でき、快適に閲覧できることが前提です。次に「可読性」が重要であり、フォントサイズ、行間、余白を適切に設定し、テキストが読みやすい環境を提供します。

また、サイトの「回遊性」を高めるために、グローバルナビゲーションやパンくずリストが分かりやすく配置されているか、関連コンテンツへの導線が明確かも問われます。さらに、「CTA(行動喚起)」ボタンが適切な位置に配置されているか、「ブランドイメージ」が色使いやロゴで一貫して表現されているかも、成果を左右するデザインの重要要素です。これらの要素をデータ(ヒートマップなど)に基づいて継続的に改善することが求められます。

 

【よくある質問と回答】

オウンドメディアにおける「デザイン」の役割は何ですか?

単に見た目を美しくすることではなく、設定したKGI/KPI(例:リード獲得)を達成するために、ユーザーをストレスなく目的のコンテンツやコンバージョン(CTA)へ導く「設計」そのものです。

記事の「読みやすさ(可読性)」を高めるデザインのポイントは何ですか?

適切なフォントサイズ、十分な行間や余白の確保、そして見出しや箇条書きを使った視覚的な整理が重要です。テキストが詰まっているデザインは、読者の離脱を招きます。

UIとUXの違いは何ですか?

UI(ユーザーインターフェース)は、ボタンやメニューなど、ユーザーが直接触れる「接点」のデザインを指します。UX(ユーザーエクスペリエンス)は、そのUIを通じてユーザーが得る「体験」全体(例:使いやすい、快適だ)を指します。

 

【ここから本文】

こんにちは。

スターティアラボの杉山です。

早いもので今年ももう終わりですね。みなさまの2014年はいかがでしたでしょうか?

今年は本ブログが開始したこともあり、変化の多い年でしたが、大きな問題等なく行えてきました。皆様の多大な支援のおかげでございます。厚く御礼申し上げます。来年もどうぞ宜しくお願い致します。

さて前回、花王の本間様との対談内容をご紹介させていただきましたが、いかがでしたでしょうか?

重要なポイントはいくつもございましたが、自社で取り組みたいと思えた内容が一つでもあれば、嬉しく思います。

その上でですが、実際にオウンドメディアの運用へ手をつけてみようと模索し始めた方。もしかすると「始めようと思っても、何からどうすればわからない」と、運用の流れが見えずに悩まれている方が多いかも知れません。

そんな悩みを解決出来ればと、今回は「だれに」「なにを」「どうやって」情報発信すれば良いのか、"企業ブログを始めるためのノウハウ"をお伝えします。

オウンドメディアといっても、キュレーションサイトであったり、ディレクトリサイトであったりと形は複数ございますが、その中でも比較的、導入ハードルの低い"企業ブログ"にフォーカスします。

1.オウンドメディアのおさらい

ではまず、オウンドメディアについて簡単におさらいしましょう。

オウンドメディアとは、「ユーザーに役立つ有益な情報を発信する自社運営コンテンツ」を総じて言います。

それは今回テーマに取り上げ、近年、注目度が増している企業が運営するブログであったり、有名どころでいえば「Gunosy」のような、広く一般も対象に、有益なWebコンテンツをキュレーション(収集)して一つのまとめサイトを構築しているメディア形態もございます。製品を購入したユーザー同士が交流を図れるコミュニティサイトも含まれますね。

▼Gunosy -キュレーションサイト-

http://gunosy.com/

※アカウント登録が必要です

▼cookpad -コミュニティサイト-

http://cookpad.com/

2.BtoB企業がWebコンテンツのメディア化に取り組む理由

上で例にあげたサイトは、BtoCのものになります。

ですが、今回は企業ブログをテーマにしており、主に製造業などのBtoB向けにご紹介したいという狙いがあります。オウンドメディアといえば、「エンドユーザーと直接関われるBtoCでしか成功しない」と思われている方もいらっしゃるのではないでしょうか。実はそうではありません。

なぜ"BtoBこそオウンドメディアに取り組むべきか"については、過去記事をご覧ください。

3.企業ブログの運用① -ターゲットを定める-

前置きが少し長くなりましたが、ここからは具体的な運用面でのお話をします。

「だれに」の部分です。

企業ブログを開始する時、まず大前提として忘れてはいけないのは、明確なターゲット像を定める事です。

いわゆる情報が"バズる(拡散)"ためには自社のファンを獲得しなければなりません。一人のファンが生まれ、そこから口コミで情報が広がりファンの輪が拡大していき、未来の顧客見込みを育成する事に繋がります。

そうなれば当然、ファンにしたいユーザーのイメージ像は必要ですよね。しかしこのターゲット選定の際、誤った認識をされている方がいらっしゃいます。それは、「100人いたら100人をターゲットにする」ことです。

なぜこれが間違いなのか?ご説明します。

確かに、100人スタートで情報が広まればとても望ましい事です。ですが、顧客母数の多いBtoCならまだしも、BtoBで自社のファンを1社獲得する事がいかに難しいか、皆様ならお分かりになるのではないでしょうか?

100人ユーザーがいれば、最大で100通りの趣味嗜好があります。その中間点を取るという事は、簡単に言うと「ターゲットが曖昧になる」という事です。

そうではなく、ターゲット像を固める時に忘れてはならないのは「100人いたら、その内たった1人だけをファンにする」ことなのです。

BtoB、例えば製造業の会社で、始めから全潜在顧客をターゲットに販促していたのでは、従来の方法と何ら変わりはありません。1人でも本物のファンが出来れば、後はそのユーザーが貴社の情報を知らぬところで末広がりに拡散してくれるのです。

「リテラシーは高くないが、Web周りの運用を任されており、Web活用の使命を負っている担当者」

たった1人。ペルソナ設定(仮想のユーザー)としてはこれでも少し甘いですが、さらに詳細まで定めても良いと思います。

4.企業ブログの運用② -記事を書く-

情報を届けたいターゲットが決まりまして、次はいよいよブログの記事を書きましょう。

「なにを」の部分です。

基本的に、文章構造は各社で色を出していただいてよいのですが、私が大事にしているポイントをいくつかご紹介します。

1.見出しを設定する

段落を分けて、ユーザーが見やすい形に文章を整えてあげる事です。読みやすい構造でなければ、リピーターにはなってくれません。

見出しの数は内容にもよりますが、5つ前後が良いかと思います。全体の文章量が長すぎず短すぎず、Webページでスクロールした場合に原稿用紙4枚分の量が読みやすいと言われています。

2.タイトルはキャッチーに

タイトルはとても重要です。メールマガジンなどでもそうですが、ソーシャルメディアやレコメンドで内容がシェアされる場合も、簡単な紹介も含めますが、やはり目立つのはタイトルです。アイキャッチになりやすい、且つありきたりではない独自の表現があれば良いですね。

ご参考までに、例えばこのように変化します。

before 消費者を巻き込む商品開発。インターネットマーケティング

after 「競争」から「共創」する企業へ。Webサイトを活用した共創マーケティングについて

ポイントは、「その記事の軸になるキーワードをあげ、それがどうメリットになるかを表現する」ことです。

3.その人の得意分野で書く

「ユーザーのためになる内容を書く」とすると、世間一般に既出の文献をインターネットなどで調べ、それをまとめた形で記事に起こすこともあるかと思います。

役に立つ情報、という点では一概に間違いではないのですが、実はあまり望ましくありません。その理由は、独自性がないからです。話題になるコンテンツには、その企業の独自性が必須です。

繰り返しになりますが、メディア化の目的は潜在顧客を育てる事。そのためにまずターゲットにした1人のユーザーをファンにすることです。

ターゲットが定まっているということは、そのユーザーが求めている情報も決まっている事になります。そしてその情報を持っているのは、他ならぬその企業自身なのです。

書く内容に迷うのであれば、それはそもそもターゲットがブレている訳です。そんな時は一つ前のターゲット選定に立ち返り、「そもそもなぜブログを書くのか?」という本質から考えましょう。

本来、ブログの記事で書く内容に迷うことはそうないのかなと思います。なぜならば、書く人の得意分野がそのままユーザーの求めている情報になるからです。

5.企業ブログの運用③ -プラットフォームを決める-

最後は「どうやって」の部分です。

ブログを公開するといっても、その場所はアメブロなのか、Webページなのか、その他のシステムなのか。具体的にどんなプラットフォームを使ってブログを運用するか選定せねばなりません。

大きく分けると、自社(独自)ドメインか、他社ドメインかで大別されます。それぞれのメリットをご説明します。

▼自社(独自)ドメインの場合 = 自社だけが利用

・自社のWebコンテンツとして保有できるので、自社Webサイトの階層化で運用すれば、Webサイト自体のロイヤリティが高まる

・独自ドメインにすることで、企業のブランディングを高める

・他社コンテンツへの導線がない

メリットとして大きいのは、ブログコンテンツを自社Webサイトの拡充に使える事です。既存サイトだけでは表現できなかったキーワードもブログでは含める事ができるので、ブログページのキーワード流入数が増え、製品ページ等のユーザビリティが高いページへ繋げることも狙えます。また、完全に自社でコントロールできるので、他社の広告塔になることもありません。

▽他社ドメインの場合 = 他社と共有

・既に構築済みのサービスなので、専門知識が必要なく開始までの障壁が低い

・無料で利用できる場合が多い

・サイト自体のアクセス数の恩恵を受けられる

こちらはやはり、知識がなくても比較的簡単に始められることが大きなメリットでしょう。例えばアメブロでいえば、ネームバリューもありますし、見られるための環境がある程度揃った状態です。しかしデメリットもありまして、関連記事などで他社への導線が多く存在する事です。せっかくなら、自社の別コンテンツへ回遊して欲しいのに、離脱していってしまう可能性を高めています。また、例えばサービス停止など、何か起きた時にその影響を受けますので、UIの仕様変更なんかもそのまま自社に適用されることになります。

補足ですが、スターティアラボではオウンドメディア制作ツールを提供していますので、自社(独自)ドメインで企業ブログを運用したいという方はこちらもご覧ください。

■オウンドメディア制作パッケージ Knowus (ノウアス)詳細ページ

オウンドメディア制作パッケージKnowus

6.まとめ

この他にも、運用開始後に注意すべき点はいくつもございますが、それは次回以降でご紹介します。

例えばカバー画像の選び方であったり、記事をFacebookで共有する際に気をつけること、実際に企業ブログを始めてWebサイトへのアクセス数が伸びた実例など、具体的な内容もご説明します。

今年度はコンテンツマーケティング元年と言われ、来年以降、オウンドメディアの価値はさらに高まっていくと思われますので、BtoBの会社こそWebコンテンツのメディア化に取り組んでいくべきです。

来年以降も、みなさまの役に立つ情報を発信していきます。

来年も、ご愛顧の程、宜しくお願い致します。

 

 

【English summary】

Design in owned media is not merely about visual aesthetics (decoration); it refers to the "strategic design" for achieving set KGI/KPIs (e.g., lead generation, increased page views). The role of design is to optimize the UI (User Interface) and UX (User Experience) to guide visitors to their desired content or conversion without stress.

A well-designed owned media first considers UI/UX, ensuring it is intuitive to operate and comfortable to browse. Next, "readability" is crucial, providing a readable environment with appropriate font sizes, line spacing, and margins.

To enhance site "navigation," it is vital that global navigation and breadcrumbs are clearly placed, and that paths to related content are obvious. Furthermore, the placement of "CTA (Call to Action)" buttons and the consistent expression of "brand image" through colors and logos are critical design elements that influence results. Continuous improvement of these elements based on data (such as heatmaps) is required.

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