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UGCとは?ユーザー作成コンテンツはサブスクリプションサービスの拡販に不可欠!

記事公開日:2019/08/26
最終更新日:2023/11/14
UGCとは?ユーザー作成コンテンツはサブスクリプションサービスの拡販に不可欠!

近年、InstagramやTwitterなどのSNSで、ユーザーの投稿を促すプロモーションやユーザーの投稿を活用したプロモーションをよく見かけます。

あからさまな広告の信頼が薄れ、「誰かがいいといったもの」に共感し、購買する価値観が一般化している現在。
ユーザーがユーザーに向けて作るコンテンツ「UGC(User Generated Contents)」が、ますます重視されています。

UGC(User Generated Contents)とは?

UGCとは英語のUser Generated Contentsの略で、日本語では「ユーザー生成コンテンツ」といわれています。
その名の通り、ユーザーがユーザーに向けて発信する情報であり、InstagramやFacebook、TwitterをはじめとしたSNSの普及とともに、消費者の購買プロセスに影響を与えるコンテンツとして重視されるようになりました。

近年では、一方的に情報を押し付けられるWeb広告(アド)への嫌悪感から、広告を邪魔なものと考える人が増えています。
また、デジタルマーケティングの市場が拡大し、競争が激化するにつれ、有料広告で思ったような効果を出すことも難しくなっています。

このような背景のなか、ユーザーが作った自然なコンテンツは共感が生まれやすく、拡散しやすいため、企業のプロモーション手法のひとつとして活用されています。

UGCがサブスクリプションサービスの拡販に必要な理由

音楽・動画・食品・ITツール・洋服・自動車…最近では、あらゆるジャンルでサブスクリプション型のサービスが生まれています。
サブスクリプションとは、月額〇〇円などの定期・定額利用料を支払って商品・サービスの利用権を得るサービスで、たとえば音楽ストリーミングサービスの「Spotify」、動画サービスの「Netflix」などが有名です。

サブスクリプション型サービスがここまで急速に拡大した理由には、消費者の購買プロセスの変化が挙げられます。
消費市場が成熟し「必要なものはもう持っている」時代、ミレニアル世代を中心とした消費者は「物の所有欲が低く」「共感したものにお金を使う」という傾向があります。
人々の価値観が「所有から共有」に移行するなか、SNS上で誰かがいった評判は、投稿への共感(Like!)を生み、商品を認知し、購買へ後押しするきっかけとなります。

わかりやすいのは、最近流行している洋服のサブスクリプションサービスのプロモーションです。
Instagramなどで、インフルエンサーやすでに利用しているユーザーが投稿するリアルな着こなしや、リアルな体験から生まれる感想は、モデルさんが着たカンペキで広告的な表現より共感を生みやすくなります。

サブスクリプションサービスの提供側は、この共感と拡散を狙い、UGCを促進するハッシュタグキャンペーンなどを行っているのです。

UGCのメリット・デメリット

では、UGCのメリット・デメリットにはどんなものがあるのでしょうか?わかりやすくまとめてご紹介します。

UGCのメリット

●ユーザーに商品・サービスを紹介してもらえる。
●親近感や共感を生みやすい。
●ユーザーならではの視点・リアリティのあるコンテンツとなる。
●客観的な評価が得られる。
●認知が増える。指名検索が増える。

デメリット

●情報の正確性・コンテンツ の質を企業側でコントロールすることが難しい。
●ポジティブな投稿ばかりとは限らない。
●著作権や二次使用などの権利を侵害する可能性がある。

上記デメリットにある問題は、ユーザーが作るコンテンツであるがゆえの問題です。

しかし、ヘタに企業側がユーザーのコンテンツに手を入れては、ユーザーの信頼を損ねることになります。
企業や店舗がUGCを活用したキャンペーン等を仕掛ける場合は、情報の取り扱いに関するガイドラインを提示することも必要です。

UGCの種類

次に、UGCといわれるコンテンツは、具体的にどのようなものを指すのか知っておきましょう。

UGCが投稿されるサイトの例

●SNS
●動画投稿サイト
●写真共有サイト
●イラスト投稿サイト
●ソーシャルブックマーク
●Wiki
●掲示板
●ブログ
●プロフィールサイト
●通販サイト

UGCの例

●上記のようなメディアに投稿されたコンテンツ(テキスト・動画・写真)
●投稿されたコンテンツに対する感想やレビュー

CGM(Consumer Generated Media)との違い

UGCと似た意味をもつ用語に、CGM(Consumer Generated Media)があります。
これは「消費者生成メディア」と訳され、ユーザーの投稿でコンテンツが勝手に増える仕組みをもつメディアを指します。

有名なのは「YouTube」「ニコニコ動画」「食べログ」「クックパッド」「価格.com」などですが、一般的なブログや掲示板、SNSなどもこれにあたります。

UGCを活用した事例

企業がUGCを活用したプロモーションのひとつに、自社のSNSアカウントにユーザーの投稿をリポスト(Instagramの場合リグラム)する手法があります。
リポストは、自社のSNSアカウント運用のための制作コストを減らすとともに、広告色のないコンテンツでユーザーの共感を得ることができます。

InstagramでのUGC活用の手順

(1)意図にあったInstagram投稿を探す

自社のアカウントのイメージに合った投稿をハッシュタグや検索機能を使って探します。

(2)投稿者から使用許可をもらう

コメント欄やDMなどを活用し、投稿者に使用許可をもらいます。
写っている写真の内容に、著作権などを侵害するものがないか確認します。

※投稿者への使用許可を省略するために、事前にリポストOKを示す専用のハッシュタグを決め、そのハッシュタグをつけた投稿は「リポストに同意したものとみなす」という規約を表示するアカウントもあります。

(3)引用投稿をつくりリポスト(リグラム)する

投稿してくれるユーザーとの信頼関係を維持するためにも、丁寧な対応が必要です。投稿キャプションには引用元情報(投稿したユーザーのユーザーネーム)、リポストのお礼や投稿に対する感謝のコメント、リポストであることを示すハッシュタグ(#repostなど)を入れます。

UGCのリポストを活用したInstagramアカウント例

UGC収集用のハッシュタグは「#タビジョ」

UGC収集用のハッシュタグは「#GoProJP」

また、対象のUGCを増やすためには、商品を使用した写真やレビューを投稿したユーザーに対し、なんらかのインセンティブが当たるキャンペーンや、ユーザーが投稿したコンテンツをコンテスト形式で評価するキャンペーンなど、SNSを連動した施策が行われています。

UGCを促進するキャンペーン例

「#マイチェキ」(写真テーマ:私のチェキカメラ)、「#メモリアルチェキ」(写真テーマ:思い出のチェキプリント)、「#チェキフォト」(写真テーマ:チェキ映え写真)のいずれかのハッシュタグをつけて写真を投稿すると、旅行券やカタログギフトなどが当たるキャンペーンを実施。
投稿写真のなかに、チェキ本体やチェキ写真がうまく含まれるようなコンテストテーマの設定が秀逸です。

対象のビールを楽しんでいる様子の写真をハッシュタグ「#わたしは香る派」「#香るエール」をつけてInstagramまたはTwitterに投稿すると、賞品が当たるキャンペーンを実施。
公式アカウントのフォローも条件としており、フォロワー数増加と、CGM増加の両方を狙った施策です。

食事の糖や脂肪の吸収を抑えるサプリメントのプロモーションとして、エンドユーザーの「ちりつもケア(運動や体のための小さな工夫など)」に関する投稿を募集するキャンペーンを実施。
同シリーズで複数の商品を展開しているため、商品によってハッシュタグを使い分け、ユーザーの投稿やその後の集計がしやすいよう工夫されています。

UGCの本・関連書籍

現時点でUGCにテーマをしぼった書籍はありませんが、SNSマーケティングや口コミ・シェア心理の理解に役立つ本をご紹介します。

デジタル時代の基礎知識『SNSマーケティング』 「つながり」と「共感」で利益を生み出す新しいルール

著:林 雅之 出版:翔泳社 (2018年2月発刊)

Facebook、Twitter、Instagram、LINEの4つのSNSを活用したSNSマーケティングの方法を初心者でもわかるように「やさしく」解説しています。
SNSマーケティングの入門書として人気の書籍です。

【デジタル時代の基礎知識『SNSマーケティング』 目次の一例】

Introduction:デジタル時代のSNSマーケティング
Chapter 1:基本知識と目標設定
Chapter 2:つながりを生むコンテンツのつくり方
Chapter 3:コンテンツの分析方法
Chapter 4:消費者とつながる運用方法
Chapter 5:注目を集めるSNS広告
Chapter 6:炎上予防と対策
Chapter 7:運用効率を上げるおすすめツール

シェアしたがる心理~SNSの情報環境を読み解く7つの視点~

著:天野 彬 出版:宣伝会議(2017年10月発刊)

情報との出会いは「ググる」から「#タグる」へ。
「タグる」とは、ハッシュタグをつけて情報発信を行う(Taggingする)とともに、欲しい情報を「手繰る」ように獲得していくという情報行動の特性を意味しており、現代のSNSユーザーは、ユーザー主導で情報の発信と整理をしながら、相互参照しあっているそうです。
同書は、このような現代の情報環境におけるユーザー心理を深掘りした書籍で、宣伝会議の人気講座を書籍化した内容となっています。

【シェアしたがる心理~SNSの情報環境を読み解く7つの視点~ 目次の一例】

第1章:スマホの普及とビジュアルコミュニケーション時代の到来
第2章:ビジュアルコミュニケーションを牽引する代表的なスマホアプリ
第3章:新しいトレンドとしての「消える」「盛る」「ライブ」
第4章:情報との出会いは「ググる」から「タグる」へ
第5章:シェアしたがる心理と情報拡散の構造
第6章:SNSを活用したケーススタディ(キャンペーン事例の分析)
第7章:結論に代えて:SNSのこれまでとこれから

できる100の新法則 Instagram マーケティング 写真1枚で「欲しい」を引き出す技術

著:株式会社オプト(山田智恵・小川由衣・石井リナ) 出版:インプレス(2016年3月発刊)

Instagramのユーザーを理解し、企業が良好な関係を作っていくためのブランディングの手法や、Instagram広告と連携した顧客行動につながる施策の立て方を具体的に解説。
法則ごとに簡潔にまとめられているため、知りたい情報を拾って読むこともできます。
出版年は少し前ですが、これからInstagramマーケティングをはじめたい方が必要な基礎的な情報がまとまっています。

できる100の新法則 Instagram マーケティング 目次

第1章 マーケティング企画と運用の新法則
第2章 効果測定と運用改善の新法則
第3章 ユーザー参加型キャンペーンの新法則
第4章 ビジュアル活用の新法則
第5章 アクションを促すInstagram広告の新法則

まとめ

UGC(User Generated Contents)は、SNS上などでユーザーが作るコンテンツとして、共感・シェア・拡散を生み、SNS時代のマーケティングでその存在感を増しています。

UGCをうまく活用・促進して、消費行動の変化に合わせたプロモーションを実施しましょう。

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