【マーケティングオートメーション意識調査】MA導入率は13%で昨年の10%から微増。使いこなせない機能は「スコアリング」「シナリオ設計」が3年連続でツートップに。
最終更新日:2025/10/31

【この記事の要約】
2019年に行われたMA(マーケティングオートメーション)市場の調査結果を分析したものです。MAの導入企業は増えているものの、その活用レベルには大きな差があることが示されています。
調査によると、多くの企業がメール配信などの基本的な機能に留まる一方、成果を実感している企業は、「シナリオ設計」「スコアリング」「セグメント配信」といった、より高度な機能を駆使して、One to Oneに近いコミュニケーションを実践しています。MAは、ただ導入するだけでは成果は出ません。「誰に」「何を」「どのタイミングで」届けるかという戦略を描き、それを実行するためのコンテンツと運用体制を整えることが、成功の分かれ道となります。
【よくある質問と回答】
2019年時点でのマーケティングオートメーション(MA)の導入率はどのくらいでしたか?
2019年10月の調査によると、MAを導入している企業は全体の13%でした。これは前年の11%からわずかに増加しており、少しずつ普及が進んでいる状況でした。
なぜ多くの企業はMAを導入しないのでしょうか?(2019年時点)
調査によると、導入しない最も大きな理由は3年連続で「費用が高い」ことでした。「導入費用」や「月額費用」といったコスト面が、多くの企業にとってMA導入の大きなハードルとなっていました。
MAを導入している企業は、どのような点に難しさを感じていますか?(2019年時点)
MAを導入している企業が最も難しいと感じている機能は「シナリオ設計」でした。次いで「スコアリング」も多く挙げられており、見込み客の行動に合わせて最適なアプローチを自動化する、MAの中核機能を使いこなすことに多くの企業が課題を感じていたことがわかります。
【ここから本文】
2017年11月に弊社が行ったアンケートでは、MAの導入率は7%、昨年10月に行ったアンケートでは10%となり、MAツールを導入する企業は徐々に増えています。
そこで弊社Mtame(エムタメ)では今年度も、2019年10月にインターネット調査にてマーケティングオートメーションアンケートを実施しました。
今回は、調査結果のデータを一部公開します。全部ご覧になりたい方はこちらからダウンロードしてください。
※ 全データは下記よりご登録後、無料でダウンロード可能です。
調査サマリ
・MA導入率は昨年の10%から13%へと微増
・MAで使いこなせない機能は3年連続で「シナリオ設計」と「スコアリング」がツートップに
・MA導入から実運用開始までの期間が1か月~3か月という回答が全体の3割に
・MA導入時に専門家の意見が必要と感じたのは全体の94%
・MA非導入者はマーケティングによる効果を感じられていない割合が高い
調査概要
調査テーマ:マーケティングオートメーションに関するアンケート
調査手段:インターネット調査
調査期間:2019年10月1日~2019年10月31日
対象者:企業に属する人
回答数:3,078名
回答者の属性
回答数3,078名のうち、有効回答632名の回答者の属性は下記の通りです。
 
マーケティングオートメーションを導入していますか?

MAを導入しているのは全体の13%
3,078名の回答者の中で設問に回答した1,941名のうち、マーケティングオートメーションを導入していると回答したのは13%という結果になりました。
あなたが、マーケティングオートメーションで難しい(使いこなせない)と感じる機能はなんですか?
 
MAで使いこなせない機能は「シナリオ設計」「スコアリング」
MA導入者の中で、使いこなせない機能をして挙げられたのはシナリオ設計とスコアリングでした。これは一昨年、昨年のアンケートと3年連続で同様の結果となりました。
あなたのお勤め先でのマーケティングオートメーションツール導入から実運用開始までの期間はどれくらいですか?

MA導入から実運用開始までの期間が1か月~3か月という回答が全体の3割に
MA導入から運用開始まで4か月~1年以上かかっているという回答は59%と依然と高いままですが、昨年に比べ1~3か月で運用開始しているという回答が増え、すぐに運用開始できるMAを導入する企業も増えていることがわかります。
あなたのお勤め先でマーケティングオートメーションツール運用中(利用中)に専門家の意見が必要と感じた場面はありましたか?

専門家の意見が必要と感じたのは全体の94%
全体(267名)の94%がMAの導入や運用時に専門家の意見が必要と回答しました。ツール導入だけでなく、その後の運用に関してもサポートを必要なことがわかります。
まとめ
2018年10月に実施したアンケートと比べ、導入率・認知度ともに大きな変化はなく、MA導入率は未だ13%という結果になりました。しかしながら、導入から実運用開始までの期間に関する質問では「1か月~3か月以内」という回答が全体の3割近く、昨年度に比べてすぐに運用開始できるMAの導入が増えていることがわかりました。
マーケティングに関連する業務で抱えている課題としては、MA導入者も非導入者も「専門知識を持った担当がいない」が上位にきており、多くの企業でマーケティング人材が不足しているようです。MA導入に関しても「専門家の意見が必要」と感じている割合は94%と昨年に引き続き非常に高いままです。
また今年度新しく「もし改めてMAを導入するとしたらどうするか」という質問をしたところ、何かしらのコンサルティングを受けたいという回答は全体の77%となり、社内に専門家がいないためコストをかけてもコンサルティングを導入すべきだと考えている企業が多いことが推測できます。
MAを検討する際には、導入時や導入後の運用まで想定することが大切です。特に社内に専門家がいない場合は、導入しやすいMAかどうか、または導入支援をおこなってくれるのか、導入後の運用支援についてもサポートしてくれるのかという点を重要視すべきだということがわかりました。
マーケティングオートメーションについては、こちらの記事もご覧ください。
マーケティングオートメーション(MA)ツールとは?基礎知識や活用手法、選定方法などをまとめて解説
※本意識調査の全データは、「エムタメ!」より登録フォームにお進みいただき、個人情報をご登録のうえ閲覧していただけます。
https://mtame.jp/white_paper/ma_report_201910/
※本リリースに含まれる調査結果をご掲載いただく際は、必ず「エムタメ!調査」と明記ください。
※ 全データは下記よりご登録後、無料でダウンロード可能です。
【English summary】
This article analyzes the results of a market survey on Marketing Automation (MA) conducted in 2019. It shows that although the number of companies adopting MA is increasing, there is a significant gap in their level of utilization.
According to the survey, while many companies limit their use to basic functions like email distribution, those that are realizing its benefits are practicing communication close to one-to-one by making full use of more advanced features like "scenario design," "scoring," and "segmented distribution." MA does not produce results merely by being introduced. The dividing line for success is drawing up a strategy of "who" to deliver "what" to at "what timing," and preparing the content and operational structure to execute it.



 
    
    
  
  
  
  

