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「中国EC最大手アリババ「独身の日」最新データ&トレンド事例から学ぶ越境EC必勝法と今からやるべき2020年W11売上アップ術」レポート 第一回「ここでしか聞けない!W11を支えたアリババクラウドから解説する独身の日(W11)最速レポート」

記事公開日:2020/01/08
最終更新日:2025/10/31
「中国EC最大手アリババ「独身の日」最新データ&トレンド事例から学ぶ越境EC必勝法と今からやるべき2020年W11売上アップ術」レポート 第一回「ここでしか聞けない!W11を支えたアリババクラウドから解説する独身の日(W11)最速レポート」

【この記事の要約】

2020年に行われたセミナーのレポートで、テーマは「Webサイトの目標設計」です。サイトの成果を正しく評価し、改善に繋げるためのKPI設計の考え方が解説されています。

Webサイトの目標は、最終ゴールであるKGI(例:売上)と、それを達成するための中間指標であるKPI、さらにKPIを分解したKDI(行動指標)という階層で考えることが重要です。KPIには、コンバージョン率などの「質」の指標と、アクセス数などの「量」の指標があります。これらの指標を時系列で定点観測し、異常値を発見したり、施策の効果を評価したりすることで、データに基づいた論理的なサイト改善が可能になると説かれています。

 

【よくある質問と回答】

2019年のアリババ「独身の日」セールは、どれくらいの規模だったのですか?

2019年のセールは、流通総額が過去最高の2,684億元(約4.16兆円)に達しました。特にセール開始直後のアクセス集中は凄まじく、開始からわずか64秒で取扱高が1,000億円を超えたと報告されています。この膨大なトラフィックを、アリババクラウドの技術がダウンタイムゼロで支えました。

「独身の日」セールでは、どのような最新テクノロジーが使われましたか?

AI、AR、ライブコマースなど様々な技術が活用されました。例えば、AIチャットボット「阿里小蜜(アリシャオミィ)」は問い合わせの97%を自動で対応。また、AIがバナー広告などを自動生成する「鹿班(ルーバン)」や、ARによるバーチャルメイク機能、インフルエンサーがリアルタイムで商品を販売する「ライブコマース」などが売上を大きく後押ししました。

日本企業は「独身の日」で成功しているのですか?

はい、成功事例があります。2019年のセールでは、国別の店舗売上ランキングで日本が4年連続の1位を獲得しました。この記事では特に、美容器具メーカーの「ヤーマン」がカテゴリー別でトップの売上を記録した成功事例として紹介されています。

 

【ここから本文】

2019年11月11日(月)、中国でEC最大手のアリババグループが2009年に開始した「独身の日セール(W11)」は、11年目を迎え、開始から約1分で 取扱高が65億元(約1, 000億円)を、16時間半で昨年の流通総額で過去最高だった2,135億元を突破し、最終的に2,684億元(約4.16兆円)を記録し、約26%の伸びとなりました。

同セールの輸入額で首位の日本からは、美容器具のヤーマン、紙おむつのムーニーなどがブランドベスト10入りしました。国内での販売が伸び悩むなか、小売最大手のイオンの取扱高の半年分をわずか1日で記録した同セールの影響力は無視できません。

この独身の日セールをテーマとするセミナーが2019年11月27日(水)、ソーシャルテクノロジーによるマーケティング支援事業を行うアライドアーキテクツ株式会社の主催で開催されました。
「エムタメ!」では、当日の様子を数回にわたりレポートしていきます。第一回は、同セールの成功をテクノロジー面で支えたアリババクラウドを提供するSBクラウド株式会社の寺尾 英作氏が登壇したセッション「ここでしか聞けない!W11を支えたアリババクラウドから解説する独身の日(W11)最速レポート」の模様をお届けします。

※本コラムでは、1元=15.5円で計算しています。

「中国EC最大手アリババ「独身の日」最新データ&トレンド事例から学ぶ越境EC必勝法と今からやるべき2020年W11売上アップ術」レポート

■第一回「ここでしか聞けない!W11を支えたアリババクラウドから解説する独身の日(W11)最速レポート」【※本記事】

第二回「2019年天猫(Tmall) W11最新情報・事例のご紹介と中国越境ECの必勝法」

第三回「2019年W11最新プロモーション事例の解説と今から始める2020年W11に向けた必勝ロードマップ」

2019年独身の日セールの概要とアリババクラウドを利用するメリット

寺尾 英作氏

寺尾 英作氏(SBクラウド株式会社 Alibaba Cloud ソリューションアーキテクト)

アリババグループは、世界貿易B2Bのオンライン・マーケットプレイスである「Alibaba.com」をはじめ、中国国内向けのB2C向けECサイト「天猫(Tモール)」やC2C向けサービス「淘宝網(タオバオ)」といったECビジネスのほか、エンターテイメントや宅配、スーパーマーケットなど幅広い事業を展開しています。これらのサービスは、すべてアリババグループのクラウドサービスである「アリババクラウド」を基盤として提供されています。

SBクラウド株式会社は、ソフトバンク株式会社とアリババグループの共同出資による合弁会社であり、独身の日の膨大なトラフィックを支えた「アリババクラウド」を日本市場を中心として、提案段階からカスタマーサポートまで一気通貫でサービス展開しています。
アリババクラウドは、アリババグループが事業展開する約230を超えるサービスを提供するためのインフラとして重要な基盤となっていると寺尾氏はいいます。

そして、2019年の独身の日セールが、過去最高の2,684億元(約4.16兆円)を記録したことが大きく取沙汰されるものの、SBクラウドとしては開始から64秒で取扱高が65億元(約1,000億円)を超えるというピークトラフィックの高さと、それに耐えられるインフラ提供という側面から解説したい旨が述べられました。

実際、同セールでのピークトランザクションは54.4万件であり、そのすべてをアリババクラウド上で処理し、かつダウンタイムゼロを達成したそうです。

アリババクラウドを利用するメリット

画像引用元:当日の登壇資料より引用

同セールでは、売上10億元を達成したブランドが15、1億元を達成したブランドが299あり、中国以外の店舗の国別の売上高では、日本が1位だったことが紹介されました。そのなかでも1位の企業は美容器具のヤーマンで、美容、ヘルスケア、食品分野で売れ行きが好調だったといいます。

多くのブランドが1日で売上155億円を達成

画像引用元:当日の登壇資料より引用

国別外国店舖売上 日本1位

画像引用元:当日の登壇資料より引用

同セールで消費者は、セールの開始前からカートに希望の商品を入れて準備しておく習慣があり、割引率の高い商品や高額商品を中心に、セール開始から数秒~数十秒で売り切れてしまうものもあったといいます。つまり、セール開始から数分間にピークトランザクションが発生するのだといいます。

2019年流通額時系列グラフ

画像引用元:当日の登壇資料より引用

セール開始から90分の間に、売上で全体の45%、ピークトランザクションで54.4万件に到達するため、もし、この初動9 0分間でシステムトラブルが発生した場合、売上におおきな影響を与えることから、アリババクラウドは特別なクラウド技術を用いて万全を期した結果、ダウンタイムゼロを実現できたといいます。

また補足として、アリババクラウドでは、AIコンテナを活用した開発やデータセンターの災害対策などにも力を入れているということでした。

アリババクラウドの最新動向

Cloud Service

画像引用元:当日の登壇資料より引用

ここで、アリババクラウドが2019年に実装した新技術について、紹介されました。
アリババクラウドのベアメタルサーバー「シェンロン」の最新アーキテクチャで独自のICチップを開発・搭載したこと、販売を行うなかで発生するさまざまなデータを格納する分散データベースの搭載などについて言及しました。

また、中国以外の国々への販売を強化するため、AliExpressというプラットフォーム上で機械翻訳技術を開発し、リアルタイム翻訳サービスを実現。21ヵ国語、100以上の国と地域に対応したといいます。

決済面ではAlipayが220ヵ国語・27の通貨をサポートしたり、AIを活用したカスタマーサポートでは90億件以上のパーソナライズレコメンデーションを実施。商品の発送においては、スマートロジスティクスにより12.9億件の荷物の発送を実現したそうです。

サービス面ではAIとARの技術を活用し、数十本の口紅を自身のスマートフォンのインカメラで簡単にトライアルできるサービスを提供しました。

スマホARトライアルメイクアップ

画像引用元:当日の登壇資料より引用

また、新たな購入方法として、アリババグループの「天猫精霊(Tモールジーニー)」というスマートスピーカーを用いたボイスコマンドによるショッピングも実現したといい、同セールでは天猫精霊による購入が100万件以上あったといいます。品目としては、米、卵、洗剤といった日用品が多かったそう。

音声ショッピング

画像引用元:当日の登壇資料より引用

また、近年、中国で人気を集めているのがライブ配信による販売方法「ライブコマース」で、ライブ配信中に消費者からリアルタイムに寄せられる質問への回答を交えながら、商品を紹介・販売しました。同セールでは、美容やアパレル関連に限らず、自動車も販売され実際に購入されたそうです。

ライブショッピング

画像引用元:当日の登壇資料より引用

販売を支えるアリババクラウドのAIによる自動化サービス

インテリジェントカスタマーサービスロボット Ali Xiaomi

画像引用元:当日の登壇資料より引用

販売数が増えると重要になってくるのがカスタマーサポートですが、アリババでは、数年前より導入したAIによるカスタマーサポート「阿里小蜜(アリシャオミィ)」を搭載し、店舗側でコールセンターのオペレーターを増員することなく対応できるようにサービス提供しているといいます。同セールでは、97%の問い合わせをカバーし、1日の対応件数は3億件、これを人手に換算すると8.5万人にも及ぶといい、コスト削減効果が高いと寺尾氏は強調しました。

2019年は、阿里小蜜をライブコマースと組み合わせた「直播小蜜(ライブシャオミィ)」も登場し、ライブ配信中に消費者から届くよくある質問には阿里小蜜が自動で回答するため、ライブ配信者が商品の紹介に集中できることや、消費者の疑問をスピーディに解消することにより購買に結びつきやすく、コンバージョンが向上することがメリットだといいます。

Live Xiaomiが登場

画像引用元:当日の登壇資料より引用

また、ECサイトのWebページクリエイティブにもAIによる自動化サービスが提供されているといいます。
「鹿班(ルーバン)」というサービスでは、商品の画像とキャッチコピーを用意するだけで、デザイナーが作成するようなおしゃれな画像を自動で作成してくれるといいます。これにより、たとえば割引率などの変更などで、デザイナーが大量の画像を修正しなければならなかった手間と時間がかからなくなるとのこと。

AIによるクリエイティブが拡大

画像引用元:当日の登壇資料より引用

また、「Alibaba WOOD」は複数の動画と画像を組み合わせて、動画を自動作成してくれるサービスで、動画の長さも選択できるといいます。

最後に、日本国内の導入事例として株式会社ニトリの公式アプリで採用されているイメージサーチ(画像検索エンジン)について、紹介されました。消費者が欲しいと思う商品の画像をスマホで撮影して、ニトリの公式アプリにアップロードすることで、類似商品をAIが探してレコメンドしてくれるというもの。

言葉化することが難しい特徴を持った商品も、類似の画像をアップロードするだけで、商品検索が可能になるとメリットが強調されて、セッションは幕を閉じました。

顧客時列:ニトリ社

画像引用元:当日の登壇資料より引用

「中国EC最大手アリババ「独身の日」最新データ&トレンド事例から学ぶ越境EC必勝法と今からやるべき2020年W11売上アップ術」レポート

■第一回「ここでしか聞けない!W11を支えたアリババクラウドから解説する独身の日(W11)最速レポート」【※本記事】

第二回「2019年天猫(Tmall) W11最新情報・事例のご紹介と中国越境ECの必勝法」

第三回「2019年W11最新プロモーション事例の解説と今から始める2020年W11に向けた必勝ロードマップ」

 

 

【English summary】

This article is a report on a seminar held in 2020 with the theme of "Website Goal Design." It explains the mindset for KPI design to properly evaluate site performance and lead to improvements.

It is important to think about website goals in a hierarchy: the final goal, the KGI (e.g., sales); the intermediate indicators for achieving it, the KPIs; and the KDIs (action indicators), which are breakdowns of the KPIs. KPIs include "quality" metrics like conversion rate and "quantity" metrics like the number of accesses. The article argues that by monitoring these metrics over time at fixed points, identifying anomalies, and evaluating the effects of measures, logical, data-driven site improvement becomes possible.


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