FAX DMや郵送DMの目標ってどうやって決めればいいの?オフライン施策に初めて取り組む方へ
最終更新日:2023/11/14
FAX DMや郵送DMとは、企業が個人または法人の見込み客へ資料や商品カタログを郵送またはFAXで送付するものですが、
今になってマーケティング施策としてDMに着目する企業が増えてきています。
今さらDM?と思う方も多いかもしれませんが、コツさえおさえれば効果的な施策なのです。
今回は、DMが注目されている背景とオフライン施策に初めて取り組む方へ向けたDMの目標の立て方を紹介します。
DMの広告費は拡大傾向にある
現代はネット広告が主流だと言われていますが、2017年度のDM広告費は3,701億円にものぼります。(電通,日本の広告費:http://www.dentsu.co.jp/knowledge/ad_cost/2017/)
そして、電通によるとこの調査に含まれないデータマーケティング関連のDM市場は拡大傾向にあるという調査結果となっていて、DM市場が拡大していきつつあることがわかります。
なぜ今さらオフライン施策が必要なの?
オンライン施策の重要性が高まってきている今、多くの企業がオフライン施策からオンライン施策へと移行しています。
そんな中オフライン施策であるFAX DMや郵送DMを送ることは、逆に周りの企業と差別化でき、そのためユーザーの開封率も高くなってきているといわれています。
また、オフライン施策はオンライン施策で接触できないターゲット層に対してアプローチできるため、オンライン施策だけでは獲得できなかった層のリード(見込み客)を獲得することもできます。
成功するためのコツ
FAX DMや郵送DMを成功させるために重要なことは、きちんとユーザーをセグメントをして送ることです。
セグメントとは、ユーザーを条件や情報ごとに分類し、その分類したグループごとに合った内容を届けるというものです。
例えば、経営層であれば封書、担当者であれば定型ハガキというように分けることによって開封率は上がると言われています。
また、形式だけでなく内容も、相手によって変えることで「全員に同じ内容を送っている」と思われないように、できるだけパーソナライズする必要があります。
よくある失敗
①全員に対して同じ内容を送る
先述した通り、セグメントをしないで送ってしまうと、一辺倒な内容になってしまい、ユーザーから興味を持たれにくくなってしまいます。
②CVへの導線設計が甘い
オフライン施策はオンライン施策と違い、開封してくれたか見てくれたかの検証が難しい施策です。
そのため、効果測定のためにもCVへの導線をしっかりと設けておく必要があります。
例)FAX DMをそのまま返信できるようにする、封書に返信用にハガキを付ける
注意点
①FAX番号より電話番号を目立たせない
電話番号を目立たせてしまうと、ユーザーはその番号にFAXを送信してしまうため、届かないという事態が起こってしまいます。
ユーザーが二度目のアクションをしてくれるとは考えにくいので、ユーザー目線で電話番号とFAX番号をどのように表記するか考えましょう。
②配信停止が多い
1%程度は配信停止を希望するユーザーがいるため、配信数を多くすれば多くするほど配信停止業務も一苦労です。
あらかじめリソースを確保しておくか、オプションで配信停止作業を代行してくれるサービスを依頼しておくとよいでしょう。
③クレーム対応
データクレンジングできていない場合、誤って個人宅に送ってしまい、クレームになってしまう場合もあります。
謝罪だけで収まらない場合のことを想定して、いくつか対応方法を考えておく必要があります。
下記はあくまで参考程度です。臨機応変に対応方法を考えましょう。
例)・FAX用紙を使用してしまったため、紙(500枚)を送る、商品券を贈る
目標の立て方
それぞれの施策の反応率や受注率をふまえて、目標とする成約件数から逆算して配信数を計算します。
例として数値を入れていますが、反応率や受注率は自社の数値をあてはめて考えてください。
FAX DMで1件成約するための配信数は以下の通りです。
FAX DMの場合
契約件数:1件
↑
|受注率10%
|
お問い合わせ数:12件
↑
|反応率0.06%
|
配信数:20,000件
このパーセンテージの場合だと、FAX DMで1件の成約を獲得するためには、少なくとも20,000の配信数が必要になります。
FAX DMより郵送DMのほうが反応率がよいとされていますが、同じ配信数を郵送DMで配信する際は以下のようになります。
郵送 DMの場合
契約件数:10件
↑
|受注率10%
|
お問い合わせ数:100件
↑
|反応率0.5%
|
配信数:20,000件
平均的なFAX DMの単価は1件あたり5円、郵送DMの単価は1件当たり93円なので、かかる費用は
FAX DM:20,000×5円=100,000円
郵送DM:20,000×93円=1,860,000円
この金額に手数料などを足した金額となります。
限られた予算のなかで最大限の効果を出せるように、成約数から逆算した最適な配信数で実施しましょう。
まとめ
オンライン施策の重要性が叫ばれている中で、オンライン施策へつなげる導線としてのDMの必要性が少しずつ認知されてきています。
オンライン施策、オフライン施策それぞれのメリットとデメリットを理解して自社に合ったマーケティング戦略を立てていきましょう。