Googleアラートメールから考える、モバイルユーザビリティの重要性
最終更新日:2023/11/17
こんにちは。
スターティアラボの栗田です。
ウェブマスターツールをご利用中の方は見たことがあるであろう、Googleからのアラート。
「○○○.com/ でモバイル ユーザビリティ上の問題が検出されました」
最近、こんなメールをGoogleから受け取ったWeb運営者様が結構多いかと思います。弊社で共同管理させていただいているサイトにも何件か受け取っています。
これは、どれだけ深刻なアラートなのでしょうか?また対処としては、いつ、どの程度の作業をすべきなのでしょうか?
いつもはWebコンサルティングの経験を元にしたお話が多い私お局栗田ですが、本日は論理的にこれをテーマに、モバイルユーザビリティの重要性について語ります。
1.Googleアラートメールとはどんなもの?
Googleからのメール本文には、「Googleのシステムは、貴サイトの70ページをテストし、そのうちの100%に重大なモバイルユーザビリティ上の問題を検出しました。この70ページの問題の影響で、モバイルユーザーは貴サイトを十分に表示して楽しむことができません。これらのページはGoogle検索でモバイルフレンドリーとは見なされないため、スマートフォンユーザーにはそのように表示、ランク付けされます。」とありました。
はっきり言って、確かに指摘があったサイトの中にはBtoCサイトで、モバイルユーザビリティが重要なサイトもあったので有難い指摘なのですが、BtoBサイトではタブレットはともかくスマホで見る人は、連絡を取りたい時や、来社の際に電話番号や住所を確認する程度しか期待できない…なんていうサイトもあります。
どうやら現時点で明らかにモバイルからのアクセスが少ないサイトにも、Googleはアラートメールを送っているようです。
2.現時点では順位に影響は観測されていない
アラート=警告という危機感はありますが、現時点では順位への影響は観測されていないようです。
弊社でも順位の状況を確認していますが、このアラートメールの前後で明らかな順位変動は起きていないので、「警告」と受け止めて、今後の課題として取り組んでいけば良さそうです(この点については責任までは持てませんが…)。
今年のSEOはモバイルに注目!と言われている流れが早くも1月から来ましたね。GoogleはDeveloperToolにて、モバイルガイドというサイトを公開しています。
▼Google Developers
「モバイル ユーザーに快適なウェブサイトを提供しましょう。」というスタートで、考え方から実践の仕方まで詳しく書かれていますので、利用してみてください。
3.そもそもモバイルへの対応は必要?
現状、モバイル用サイトを作成していない場合、そもそも「作るところから始めなくてはいけないのか…」と途方に暮れている方もいらっしゃるかと思いますが、個人的に思うところとしては、先ず大切なのは、スマホからでもアクセスする価値のあるサイトか、逆を言うとスマホユーザーに求められている情報を掲載をしているかどうか、まずはそれらを見極めて今後の計画に盛り込んでいくべきかと思います。
これは必ずしも「BtoBの様な業種にスマホサイトは不要だ!」という訳ではありません。
BtoBであっても、単に商品を羅列して興味のある人は問い合わせて詳細をご確認ください…といった主旨のサイトであれば、そんなに広いキーワードで集客出来ている状況は考えられませんし、スマホでわざわざ検索して見ようと思ってもらえるような役割は見出せないと思います。
逆に、BtoBであっても情報を発信してより多くの潜在顧客や既存顧客に対し、技術情報やノウハウを伝えて、商品提供に留まらずお客様と長い関係を築こうとしている企業であれば、Webサイトの公開・運営に留まらず、SNSの活用やインターネットではない場所での接点などが増え、結果的にサイトへの訪問者がより様々な目的と環境にてアクセスしてくる傾向が強まってくることは必須ですので、スマートフォンからのアクセスに対応していく価値が十分あると思います。
4.スマホ対応のページを持っていないサイト運営者がすぐ実践出来ること
●Viewportと呼ばれているメタタグがあります。
<meta name="viewport" content="width=device-width,initial-scale=1.0">
こちらWebサイトに設定しておくことで、閲覧者のデバイスの横幅に合わせた表示に最適化してくれます。
viewportの細かい調整は色々あるようですので、ここでは割愛させていただきます。詳しく知りたい方はお手数ですがご自身でお調べいただければ幸いです。
●フラッシュを使用しないこと
これは当然ですが、iOSではフラッシュは見れません。
いきなりスマホサイトを用意することは出来なくても、フラッシュ使用部分をAjaxなどに置き換えて、伝えたい表現を機能させることならすぐに対応可能です。
●アクセス解析で本当にスマホ対応サイトが必要か不要かをしっかり見極めること
考え方は前述の通りです。広がり過ぎると、そもそもPC用のサイトであっても沢山改善ポイントが見えてきて途方に暮れてしまうかもしれませんが、ポジティブに捉えるとそれも前進です!
5.まとめ
現在、兼ねてから課題としつつも後回しになっていたクライアント様のスマホサイト構築に取り組んでいる真っ最中に、Googleからのモバイル ユーザビリティを指摘するメールが複数のサイトに対して立て続けに届いたので、色々調べたのが本テーマのきっかけです。
通販などを積極的に行っているサイトでは「そんなものは当たり前」と笑われてしまうかもしれませんが、BtoCサイトでスマホサイトを構築していないところはまだまだ多く存在しています。単純にスマホでも見られるサイトを構築するだけでは、あまり長く使えるサイトにならないと思います。
更新・管理の手間があるので、運営体力が弱い企業ではなかなかPC用サイトとスマホサイトと分けて構築するのが難しいかもしれませんが、デバイスが違えば閲覧者の行動・心理は違ってきますので、理想を一度描いてから、計画をしっかり立てて実行していくのが大切だなと改めて実感するところです。