PMFとは?意味やPSFとの関係性をまとめました!
最終更新日:2023/10/26
PMF(プロダクトマーケットフィット)とは、「適切な商品が、適切な市場に提供されている状態」を指す言葉で、スタートアップの際によく使われます。ビジネスで成功するための重体な考え方です。この記事では、そんなPMFについてや、PSF(プロブレムソリューションフィット)との関係のほか、PMFを検証する方法などもご紹介します。
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PMFとは?
PMF(プロダクトマーケットフィット)とは、プロダクト(商品)がマーケット(市場や顧客)にフィット(適合)している状態、つまり「顧客を満足させる商品が、最適な市場に提供されている状態」を指す言葉です。
優れた商品を作り出しても、適切な市場へ提供できなければ必要としている顧客に届きません。
PMFはビジネスで成功するには「顧客を満足させる商品」と「最適な市場に提供している状態」の2つが重要である、という考え方を示しています。マーケティングの1つのメソッドであり、新規事業成功のカギとして、主にスタートアップの世界で広く知られている言葉です。
PSFとは?
PMFを考える際、よく一緒に語られる言葉にPSF(プロブレムソリューションフィット)があります。PSFとは「顧客の課題を解決するための、最適な方法を提供している状態」を指す言葉です。
利益を出していくには「購入したい」と思わせることが重要であり、そのためには「顧客の正確なニーズを把握して、最適な解決策を提示する必要がある」というビジネス上の概念を示しています。
PMFとPSFの関係
新規事業を起こすにはまず顧客の課題を分析して、課題を解決できる商品を作る必要があります。そして課題に対する解決策を提供できる状態に至ったら、それを受け入れてくれる最適な市場を探す、というのが基本的な流れです。つまりPSFはPMF成功のためのひとつのフェーズと言えます。
PSFが達成されていないと、解決策を求める顧客がいる「正しい市場」を探すことができません。PMFを達成するには、「正しい市場」を探すための「正しい解決策(PSF)」が必要なのです。
PMFの重要性
PMFはビジネスで成功するための重要な概念といわれています。ではなぜPMFが重要と言われるのでしょうか。詳しく紹介します。
正しい市場の分析がビジネス成功のカギに
会社員・自営業、リモートワーク・オフィスワークなど、生活スタイルの多様化が進んでいます。それに伴い市場が細分化し、年々新しい市場も登場しています。
売れる商品を生み出すには、そんな複雑化する市場の中から正しいものを選び、分析して、適した商品を提供する必要があります。適切な市場を見定められないと、どれだけ良い商品であっても必要としているユーザーに届かず売れません。多様化が進む現代において、市場を見定めることがビジネス成功のカギといえます。
PMFが定まらないと、売れる商品が作れない
PMF定まらずあいまいな状態だと、狙うべき市場がわからず、商品もあいまいな状態になり、顧客を満足させられません。良い商品を作り出すことに力をそそぐよりも、正しい市場を見つけることが重要です。
また商品は市場に合わせて改善できますが、市場を変えることはできません。狙うべき市場を間違えたままPDCAを回してしまうと、後からの立て直しが大変になります。早い段階で正しい市場を見つけることは、企業の成長に欠かせません。
市場から選ばれる商品を考える
市場が広がり、商品数は増加を続けています。かつては数社しか選択肢がなかったスマートフォンも、今では世界中のさまざまな企業が製造しており、ユーザーの選択肢がぐっと広がりました。
そのなかで生き残るにはPMFを進めて勝負する場を見定め、競合他社の動きを分析し、自社ならではの魅力を打ち出していく必要があります。
PMFが成功すると、口コミが発生
市場が満足する商品を提供できると、口コミが発生し、自然と商品が拡散されていきます。セールスに割くリソースが削減でき、良い循環ができるのも特徴です。そのためには、市場の顧客がファンになるような商品をつくり、口コミをしたくなるものを提供する必要があります。
PMFを検証するデータ
PMFの状態を判断するには、いくつかの方法があります。
ユーザー調査
顧客に「この商品が使えなくなったらどう感じますか」の質問をして、40%以上が「とても残念だ」と回答した場合、PMFは成功したと判断できます。
ただしこの調査はユーザーの主観に依存しているため、バイアスがかかる場合があります。参考にはなりますが、この結果だけでは判断しきれません。より正確なデータをとるためには、その他の手法と組み合わせることをおすすめします。
NSP(ネットプロモータースコア)
NSPは顧客ロイヤルティを測る指標のこと。「あなたはこのプロダクトを友人に薦めますか?」と質問をして、0~10の数字で回答してもらいスコアを測定します。
9~10点を「推奨者」、7~8点を「中立者」、0~6点を「批判者」として分類し、「推奨者の割合(%)ー批判者の割合(%)=NPSの値」として、顧客ロイヤルティからPMFを検証します。
ただし日本でこの調査を行うと中間の5をつける人が多く、スコアが低くなりやすいため、競合他社の商品とも比較をしてください。
口コミ
口コミがどれだけ投稿されているかもPMFの指標となります。SNSで自社サービスを検索するだけでもある程度把握できます。また友達の招待機能を実装して、友人におすすめしたかどうかを測定するのも良いでしょう。
エンゲージメント
実際にどれだけユーザーが利用しているのかという、エンゲージメントも指標になります。商品によって毎日利用するのか、月に数回なのかなど使われ方が異なるため、自社商品にあった測定をしましょう。
エンゲージメントは競合他社の商品や業界の平均と比較して判断をしてください。
リテンション
PMFがあると判断するならば、リテンションもある必要があります。こちらも他社の商品や業界の平均と比較しましょう。
まとめ
PMFはスタートアップには欠かせない概念であり、PMFがなければ事業は成功しないとも言われています。新規事業に取り組む際には、ぜひPMFを取り入れてみてください。
市場は常に変化を続けており、PMFに終わりはありません。常に市場を確認して、PMFを維持できる体制づくりも合わせておこないましょう。
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