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OODAループ(ウーダループ)とは?PDCAとの違い

記事公開日:2021/10/18
最終更新日:2023/10/26
OODAループ(ウーダループ)とは?PDCAとの違い

ビジネス戦略理論として有名なものに「PDCA」がありますが、より汎用性が高く、生産性を向上させるためにより有効な手段として、現在非常に注目されているフレームワークがあります。

それが本記事でご紹介する「OODAループ(ウーダループ)」です。意思決定のためのフレームワークであるOODAループを正しく理解し、適切に活用すれば、最適で迅速な意思決定を行うことが可能になります。

近年多くの企業に導入され、ビジネスモデルとして活用されてるOODAループについて、メリットやPDCAとの比較などを詳しくご紹介します。

OODAループ(ウーダループ)とは?

アメリカ空軍の戦闘機パイロットであるジョン・ボイド氏が考案し、体系化されたOODAループは、元々瞬時の判断が必要とされる戦場で導入されていたフレームワークです。適切に利用すれば最適で迅速な意思決定を行うことが可能になります。

現在では「状況が変わる現場での、迅速に意思決定を行うためのフレームワーク」として、ビジネスや政治、教育など様々な現場に広く浸透し、「あらゆる分野に応用できる一般理論」と評価されています。

「Observe(観察する)」「Orient(方向づける)」「Decide(決断する)」「Act(実行)」の4つの頭文字から名付けられたOODAループについて、一つ一つのプロセスを詳しくご説明します。

Observe(観察する)

この段階では、自らの計画に固執するのではなく、相手や周囲の状況をよく観察します。ただ見るだけでなく、注意深く観察してできるだけ多くの情報を収集し、そこから何かしらの気づきを得ることが重要です。

Orient(方向づける)

観察を行いデータを収集したら、次に「方向づけ」を行います。このフェーズでは集めたデータを元に状況を判断し、目指すべき方向性や将来像、ビジョンを構築していきます。自身の知識やこれまでの経験と収集した情報を組み合わせていくことも大切です。

Decide(決断する)

収集したデータで状況を理解し、どのような方向性で進むのかを決めたら、次はどのような計画を実行していくのかを決断します。計画を実現するために最適な方法や手段、順序など、あらゆる事項の中から最良の選択を決定することが必要です。

Act(実行)

最後はこれまでのフェーズで決まった計画を実行する段階です。実行した後は「Observe(観察する)」フェーズへ戻り、何度も素早く繰り返しながら調整していくことで、最適で迅速な意思決定を行えるようになります。

OODAループを活用することで意思決定を迅速に行うことが可能になることがわかりましたが、他にどのようなメリットがあるのでしょうか?

OODAループ(ウーダループ)のメリット

OODAループを取り入れる最大のメリットは、迅速な決断が可能になり、物事への対応が早くなることです。OODAループは指針や目標があらかじめ決まっていない場合でも活用できるため、すぐに行動に移すことができます。ループを繰り返すことで軌道修正を素早く行い、相手との関係において主導権を握ることも可能です。

また、OODAループは災害時などのとっさの判断が必要な場合に威力を発揮します。OODAループを活用して状況を理解し、意思決定を下してすぐに適切な行動へ移すことができれば、イレギュラーの事態が発生しても被害を最小限に抑えることが可能です。

その他に、新規事業などの予測がつきにくいプロジェクトの場合でも、あらかじめ目標を設定する必要がなく利用しやすいという点や、個人や現場などの小規模単位で回すことが多いため、関係者それぞれが行動に責任感を持ちやすくなるという利点が挙げられます。

OODAループをより深く理解するため、次章では比べられることの多いフレームワーク「PDCA」とOODAループの比較についてみていきましょう。

PDCAとの比較

PDCAとは、「Plan」「Do」「Check」「Action」の頭文字をとったビジネス戦略です。日本で元々品質管理や生産管理において導入され、業務管理及び改善のためのフレームワークとして利用されてきました。

「Observe(観察する)」から始まるOODAループに対し、「Plan(計画)」をもとに始まるPDCAは準備が必要になるため、そもそも年単位、早くても四半期や月単位の時間軸に即した戦略です。じっくりと時間をかけてアプローチを行う際には向いていますが、迅速な対応は難しいとされています。

また、計画をもとに実行するPDCAは、現場での臨機応変さに欠け、刻々と変わる状況においては対応がきかなくなるというデメリットもあります。それに比べOODAループは現場が起点となり、状況を観察・理解することからスタートするため、状況に合った決断を下すことが可能になり、素早く問題を解決することが可能になります。

まとめ

本記事では、最適で迅速な意思決定を行うことが可能になるフレームワーク「OODAループ」をご紹介しました。

ITが急速に発達し、刻々と状況が変化する現代において、「迅速な意思決定」や「柔軟な対応」はどの現場でも必要不可欠なものになっています。

自社の成長に行き詰まりを感じている方や新しいメソッドを試したい方、PDCAに限界を感じている方、臨機応変な対応を求められている方はぜひOODAループを活用してみてください。

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