デザインの参考サイトに!ブランディングが秀逸な企業まとめ
最終更新日:2023/10/27
ブランディングは、デザインや価格、機能だけで選ばれるのではなく、その人にとって価値があると思わせることも大事です。
ホームページを制作する際も、ブランディングを目的としたウェブサイトを制作することがありますが、参考となるウェブサイトがあれば、方向性がぶれずに目的に合ったサイトを制作することができます。
今回は、業界や消費者から世界的に評価されたブランドのウェブサイトを紹介していきますので、参考にしてもらえればと思います。
1.「ワールド・ブランディング・アワーズ」とは?
「ワールド・ブランディング・アワーズ」とは、世界的に最も優れたブランドの業績を表彰するもので、 ロンドンに本拠地をおく、非営利団体「ワールド・ブランディング・フォーラム」によって、 業界および消費者のためにブランディングの基準を高める活動をしたブランドに贈られる賞です。
このワールド・ブランディング・アワーズは、3つの賞から構成されており、
受賞種類
- 「グローバル・アワーズ」:世界的なブランドに贈られる賞。
- 「ナショナル・アワーズ」:現地国でよく知られているブランドに贈られる賞。
- 「リージョナル・アワーズ」:特定の地域でトップとなるブランドに贈られる賞。
3回目を迎えた2016年では、35カ国から2,800以上のブランドのノミネートの中から、12万人以上の世界中の消費者が投票に参加し、30カ国から210のブランドが受賞されました。
2.日本の受賞企業
日本では、これまで2014年と2015年に5ブランド、2016年に下記の9ブランドが受賞しました。
今回受賞したブランドを見ても分かるとおり、私たちの生活でよく知られているブランドや、 海外でも十分に認知度があるブランドが受賞しています。
2016年
ナショナル・アワーズ
- 全日本空輸(ANA)
- 三菱東京UFJ銀行(MUFG)
- セイコー
- すき家
- サントリー
リージョナル・アワーズ
- 味の素
- 伊勢丹
- キッコーマン
- ユニクロ
3.受賞企業のWEBサイトは参考サイト
一昔前までのブランディング活動といえば、TVや新聞・雑誌などで、企業側から発信される情報だけでした。
現在は検索エンジンやSNSによって、企業や商品の情報を自ら取得することができるようになったことで、インターネット上のブランディングが重要になっています。
ブランディングがもたらすが効果は下記の5つが挙げられます。
ブランディングの効果
- 認知度の向上
- 競合他社との差別化
- 継続的な購買
- 低価格競争からの脱却
- プロモーション・コストの削減
ブランディングを意識している企業は、ウェブサイトに最新のデザイントレンドを取り入れたり、UI/UXを工夫したり、ユーザーに有益となるコンテンツを発信したりと、様々な方法でブランドイメージを形成しています。
4.Webサイト事例
2016年に受賞したブランドのウェブサイトを、参考になる点を挙げながら紹介していきます。
ANA
参考:ANA
参考になる点
トップページのファーストビュー内に予約の検索窓があり、ナビゲーションもシンプルで分かりやすく、直感的に操作できるレイアウトになっています。
サントリー
参考:サントリー
参考になる点
メインビジュアルには固定イメージではなく、イメージムービーを使用することで、ユーザーへのブランドイメージの訴求を図っています。トップページ以外にコンテンツ内でもイメージムービーを使用し、商品のイメージを具体的にユーザーに伝えています。
味の素
参考:味の素
参考になる点
一目で企業規模が分かるコンテンツ「数字で見る味の素グループ」は、ユーザーに安心感を与えつつ、遊び心も入り混ぜたコンテンツの見せ方となっています。
キッコーマン
参考:キッコーマン
参考になる点
スクロールした際のナビゲーションを固定することで、ページが長い場合でも他のページにもスムーズに誘導させることができます。
ユニクロ
参考:ユニクロ
参考になる点
展開タイプのメニューにより、トップページからでもユーザーが知りたい情報に直接辿りつけるよう設計されています。
5.ブランディングサイトにおすすめのコンテンツ案
Webサイト上でどんなブランディングを展開するかは、各社の戦略によりますが、ここでブランディングサイトのコンテンツアイデアをいくつかご紹介します。
ブランドや商品・サービスの紹介
自社のブランドや商品・サービスのラインナップを紹介するコンテンツです。
基本情報ともいえる何の変哲もないコンテンツですが、だからこそ必須のコンテンツともいえます。
ただ一覧にするのではなく見せ方を工夫するのもブランディング戦略の一つです。
動画
イメージをわかりやすく伝える手段として動画コンテンツは最適です。
トップページのメインビジュアルなどを動画にする方法もありますし、ブランドや商品・サービスのブランディング目的で新たに動画制作を行って掲載するのも一手です。
動画を掲載することで、通信環境によっては表示速度が遅くなることもあるので、再生を停止できるボタンなどの設置も検討しましょう。
啓蒙コンテンツ
「啓蒙コンテンツ」とは、平たくいうと「ユーザーが知らない知識についてわかりやすく詳しく解説して理解を深めてもらうコンテンツ」のことです。
自社を「専門家」としてブランディングするのに最適です。
オーガニック流入も見込め、ナーチャリング(見込客の育成)にもつながり、一挙三得なコンテンツです。
社員インタビュー
採用目的のブランディングでおすすめのコンテンツです。
中で働くスタッフの人となりばかりでなく、社風や自社の強みなど、さまざまな要素を伝えることができるメリットの多いコンテンツです。
6.ブランディングサイトのKPI
マーケティングのなかでも「ブランディング」は施策の効果測定が難しいものですが、ブランディングサイトの効果を測定する指標はいくつかあります。
ここでは、ブランディングの目的別にいくつかご紹介します。
①ブランド認知
ブランディングサイトを通してブランド認知を図ろうとしている場合は、ブランド名以外からのオーガニック検索数をKPIとして立てます。
商品カテゴリ名などから流入してブランド名に触れてもらえる施策に力を入れましょう。
②ブランド価値の理解
ブランド名は知っているが、まだブランドに価値や魅力を感じていないという層には、ブランドの価値を伝え、魅力的なブランドだと認識してもらう必要があります。
これを測るには、ブランド名から流入したユーザーのうち、ブランドのコンセプトや強みなどを表現したコンテンツの掲載ページを訪れた数をKPIとします。
③ブランドを自分ごと化してもらう
ブランド名を知っており、その価値や魅力も理解しているが、自分には関係のないブランドだと認識している層に対しては、タイプ別におすすめ商品を掲載した診断コンテンツが有効です。
KPIは、ブランド名から流入したユーザーのうち、診断コンテンツ掲載ページを訪れた数が良いでしょう。
④ロイヤルティ向上
すでに顧客となっている層にさらなるブランドロイヤルティの向上を図りたい場合は、商品の口コミを投稿してもらうページを用意し、可能であれば写真付きでの投稿を促しましょう。企業アカウントのSNSへ誘導し、そちらで投稿してもらっても良いでしょう。
KPIは、投稿数となります。
7.まとめ
今回紹介した受賞ブランドは、ユーザーが必要としている情報を分かりやすく届けつつも、コンテンツ内でそのブランドが持つイメージを訴求しているサイトが多いように感じました。
ウェブサイトを作成する際は、サイトの目的とユーザーに訴求したい内容を十分に考慮する必要があります。
ブランディング強化を考えている企業は、この「ワールド・ブランディング・アワーズ」で受賞された企業のウェブサイトを参考に、レイアウト設計やコンテンツの見せ方などのヒントを得てみてはいかがでしょうか。